[457]副島先生の報告文12の感想と分析 その2

佐藤研一朗 投稿日:2011/04/16 14:33

以下の所間違っていたので 訂正しました。
<間違い>チェルノブイリの100万分の1
<訂正>チェルノブイリの10万分の1
佐藤研一朗
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つづけて佐藤研一朗です。

次に、これが示されれば原発の事故はもうダイジョブだと私が思える条件を考えていきたい。自分だけでなく、世界の人々がとりあえず Fukushimaは大丈夫だなと思ってくる条件を考えてみます。

<原発の事故はもうダイジョブだと思える条件>

1.この原発事故がチェルノブイリと比べ用もないほど小規模の事故だったということがハッキリとすること。

事故の全体像が分からないからみんな安心できない。

しかし、保安院の言う「福島原発事故の規模はチェルノブイリの10分の1」では、大半の人はとても安心出来ない。これでは10年は福島に行かないようにしようと思うはず。

西村肇(にしむらはじめ)東大名誉教授が主張する「事故の規模はチェルノブイリの10万分の1。この規模で100日続いても1000分の1だ。」というのであれば、安心出来る。 (西村肇教授による会見
理論物理計算が示す福島原発事故の真相 http://www.ustream.tv/recorded/13874304

この違いが何処から来るのか、しっかり検証する必要がある。

学問道場の研究員の下條竜夫さんはこの重掲で次のように指摘している。

<引用開始>
原子力安全委員会が汚染の拡散予測では、西村先生がつかった「風下からどれほどの距離で汚染物質の降積量は増えるかを推測できる(プルーム理論)」が入っていないので、飯舘村(いいだてむら)での放射線量を高くするために、どうしても、もと(原発付近)の濃度を高く見積もらなくてはいけない。結果として、高い放出量になったようです。
<引用終了>

ここをやはりハッキリさせなくてはいけない。だれかが西村肇ところに出向いて、この違いはなんですかと聞く必要があります。保安院にも、どのような計算をしたのか突っ込んでもらわなければならない。

国際的に考えても重要だ。チェルノブイリの10分の1のままでは、日本は環境汚染国家の烙印を押されるでしょう。

日本への海外旅行も当分だめでしょう。でも1000分の1なら大丈夫だと感じる人多いだろう。そしてアメリカで予定されている東電訴訟にも影響してきます。

もし西村肇教授が正しいのであれば、どんどん海外に発信して、環境汚染国家の汚名を取り払う必要があります。
せめて西村肇教授が、外国人記者クラブくらいで記者会見をしてもらわなければいけない。

2.原発の事故が収束に向かっていると納得出来ること

これは報告文12で載っていた各地の放射線の推移のグラフが事態が悪化していない事をハッキリと示されていた。グラフは一目で分かるので効果的だった。

3.今後、最悪の事態(格納容器の爆発による広範囲におよぶ高濃度の放射能汚染)が起きない。または、起きる可能性が低いと分かること。

放射線のグラフを見れば事態が収束の方向に進んでいるように見えるが、まだ事態が悪化する可能性があるので安心出来ないと考える人は多いと思います。

1,2,3号機の原子炉の温度が150度~200度と、まだ高いのでまだ安心出来ない。
冷却ポンプが外部電源によって正常に動き、炉内の温度が、5,6号機のレベルに下がれば安心できる。そうなればもう事態は悪化しないと確信できでしょう。

今の段階でも、中部大学の武田邦彦氏も最悪の事態が起きる可能性は5%くらい、ゴールデンウィーク開けには、もう爆発の心配が無いところまでいくだろうと発言しています。
http://g2o.cocolog-nifty.com/blog/2011/04/post-9a5a.html

4.今後、どのような工程で、どのくらいの期間で新たな放射性物質の外部への放出が終わるのか見通しがしめされること

事故がどのように終わるのかが、大きく示されていないから安心出来ない。

具体的にどのようなスケジュールで、どのような作業が必要となるのか、だれかが示す必要がある。

竹田氏は上記の動画で、次のように話している。
ゴールデンウィーク開けには、もう爆発の心配が無いところまでいく。
今後4ヶ月くらい減少しながらも放射能漏れはつづく。
15年から20年くらい様子を見て廃炉にする。

このような専門家が語った今後の道筋を集める必要がある。

5.この事故が収束に向かうとして、今の放射能汚染でどれだけの健康被害がでるか、でないかという基準が明らかになること。

避難地域に、子供を連れて帰るためには、ここが明らかになっていなければ安心出来ない。

ICRPの出している数字、緊急時は20ミリシーベルトから100ミリシーベルト/年までOK、長期的には1ミリシーベルトを目指すべきがどういう意味なのか、もう少し解説が必要。

帰った人が、日常的に放射線物質にたいしてどんな対策をとるべきか分からないと不安だろう。

ICRPのサイトで「原発事故のあと長期的に汚染された地域で人々をどう守るか」という報告書が無料でダウンロード出来るようになっていたので、70ページあるが読んでみます。
http://www.icrp.org/publication.asp?id=ICRP Publication 111

原発から遠隔地は、すでに放射線のレベルが平常値に下がっているから、大丈夫だというのは説得力がある。

6.今後、汚染された土地の放射性レベルが下がるのか、環境を改善することができるのかの見通しが示されること

ヨウ素の半減期は8日だから、原子炉からの飛散が減れば、各地の放射線レベルが下がるだろうが、セシウムの半減期は30年。もうセシウムに汚染されたらもう終わりなのかと、地元の人が心配していると思う。

人為的に放射線レベルを下げる手立てがあるのかを知りたいと思っている人は多いはず。
何かできるのであれば、無力感ではなくて、前向きな気持で、村に戻ってこれるはず。未来への希望がないと、人々はその地で元気に生きていけない。特に農家をやっていられる人が多いわけだから、土壌の浄化などを知りたいと思うはず。

武田邦彦氏は、人間の手でクリーンな福島を取り戻すことができると指摘。これがどれほど現実性があるかは別として、少し未来に希望を持てる内容です。
原発と生活 08 「クリーン福島」・大作戦
http://takedanet.com/2011/04/post_074a.html

現在、避難地域から避難されている方が、安心して子供を村に帰って暮らすとなると、自分がもしその立場なら、やはりこのくらいの情報がほしいです。

PS.
宮城は、もう完全に復興モードのようです。原発のことより、目の前の瓦礫を片付け、住環境を元の戻すことにみんな集中しているようです。

佐藤研一朗 拝