[4]「米国の脅しか、後ろめたい取引か」

直木 明 投稿日:2010/06/03 07:17

「渡瀬夏彦の『沖縄 チムワサワサ 日記』」から貼り付けます。

(転載貼り付け開始)

2010年06月01日
「米国の脅しか、後ろめたい取引か」by東京新聞「こちら特報部」

きょう(6月1日)の東京新聞「こちら特報部」(24面~25面)は、[日米共同声明を読み解く]と題し、巨額拠出とその使途が問題視され続けている「思いやり予算」について、他のメディアにない踏み込み方をしている。

アメリカの言いなりになって拠出してきた巨額の「思いやり予算」が、今後はグアムの米軍基地においても新たに適用され、なし崩し的に拡大されようとしている点に、疑問を投げかけている。

「グアムに思いやり予算?」「エコ強調 日本をあてに」という大見出しを掲げ、この問題に対する複数の専門家の指摘を紹介したうえで、桜美林大学元教授の吉田健正氏(渡瀬注:米海兵隊が全面的にグアム移転する方向を、じつは米軍自体が示してきているのだから、普天間基地の代替施設を沖縄に造る必要などない、という主張をしている人=伊波洋一・宜野湾市長の主張とまったく重なる)の、次のような問いかけの言葉で記事を結んでいる。

《「米軍は冷戦後、ドイツやフィリピン、韓国など世界各地の基地を閉鎖・縮小した。日本だけが思いやり予算で駐留米軍の住宅などを面倒みて、基地返還後の原状回復費も負担する。米兵が起こす事件、事故も治外法権といえる状態が続いてきた。排ガスや騒音など国内基地の対策もなされないまま、国外の基地はもとより環境対策まで面倒みるなんて、こんな国がほかにあるだろうか」》

そしてわたしは、この特集記事の[デスクメモ]にも注目した。
こんな文章である。

《鳩山首相の急転直下の辺野古回帰には言葉を失った。だが、あきれてばかりもいられない。一国の首相がおびえたように顔をこわばらせ、目を泳がせて前言を翻す。それには、それなりの事情があるはずだ。米国の脅しか、後ろめたい取引か。これを暴くことこそがメディアの仕事だと肝に銘じている。(充)》

頼もしい限り。今後の報道に期待したい。
そして政治・外交・軍事オンチの沖縄在住ライターとしては、せめて改めて、心からエールを送りたい。

がんばれ東京新聞、ますますがんばれ「こちら特報部」!!

わたしも、わたしなりの視点からではあるが、微力ながら「普天間問題」について書きつづけよう。

(転載貼り付け終了)