[3449]裕仁天皇(昭和天皇)の戦後

宮林謙吉 投稿日:2022/07/28 02:09

佐々淳行(さっさあつゆき)著「東大落城」を読むと、東大紛争のときに東大全共闘を抑え込む警察の警備の作戦が終了後、ことの顛末が、天皇に首相が上奏したおり、昭和天皇が
「人死(ひとしに)は出なかったか」
とおたずねになり、死者は出なかったとの報告を聞き
「ああ、それはよかった」
と昭和天皇が喜ばれた、との記述が出てきます。
 戦後20年以上を経てなお、戦争で多くの国民を死なせたことに対する深い反省を忘れることなく過ごしておられたことが垣間見えるエピソードだと私は理解しています。
この観点に立つと、裕仁(ひろひと)天皇(とその子孫である現在の皇族の方々)が
「戦争を準備し、憲法を改正し、さらには残虐なる核兵器まで持とうと企てるなど決して許せぬ」と考えるだろう、と副島先生が至ることは当然だと思います。