[3317]未曾有の社会実験が迎えるシナリオ

末席の新参者 投稿日:2021/12/27 21:44

米議会、債務上限280兆円引き上げ デフォルト回避(日本経済新聞)
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN150CB0V11C21A2000000/
>米議会下院は15日、連邦政府債務の法定上限を2.5兆ドル(約280兆円)
>引き上げる法案を可決した。上院は14日に可決済みで、バイデン大統領が
>署名して成立する。米政府の資金が枯渇し、国債がデフォルト(債務不履行)
>に陥る事態は回避される。
>債務上限は現行の28.9兆ドルから31.4兆ドルに増える。米政府は2022年
>秋の中間選挙を越えて23年まで新たな国債を発行して資金をやりくりできる
>見通しだ。

米国の債務上限の引き上げ法案が成立しました。これで2023年までは米国債のデフォルトは回避できる模様です。ただ2024年以降は不透明であり、その前に大きな金融ショックが起きる可能性もあり、予断を許さないと思われます。

先進国が足並み揃えて前例のない金融緩和を行ったのは、壮大なる社会実験と思います。壮大なる社会実験であるがゆえに、そのクライマックスも前例のない結末になっても不思議ではありません。

FOMCが終わって、なおも順調に米国株が上昇しています。一方でAmazonの倉庫で働く従業員の時給も18ドル(約2,000円)に上昇しています。倉庫で働く方には失礼かもしれませんが、単純労働まで高時給になれば結局は販売価格に転嫁しないと採算が採れません。

(参考)
Amazon、従業員の学費を全額負担 75万人対象
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN100BX0Q1A910C2000000/

米アマゾン、時給2千円 従業員確保で引き上げ
https://news.yahoo.co.jp/articles/2df9a57b51c1f202735cea65e5215e15a9a00933

未曾有の金融緩和の結末として紙幣が紙切れ同然になった結果、株価が暴騰して現在の金融体制はリセットになる結末も考えられると思います。
わかりやすく言えば、日経平均が10倍の290,000円になっても、自動販売機で買う缶コーヒーが100倍の1本13,000円になれば意味はありません。暴落ではなく、暴騰で金融システムが崩壊するシナリオも壮大なる社会実験の結末としてありえるかもしれないと思いました。