[3282]選挙に際して
『読売新聞オンライン』より転載
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《岸田首相は19日夕、北朝鮮による弾道ミサイル発射について「SLBM(潜水艦発射弾道ミサイル)の可能性も含め、現在分析中だ」と語った。首相官邸で国家安全保障会議(NSC)を開催した後、記者団の質問に答えた。
首相は
「北朝鮮による核・ミサイル関連技術の著しい発展は、我が国の安全保障にとって見過ごせない」
と述べた上で、
「こうした状況に備え、(敵のミサイル発射基地などを自衛目的で破壊する)『敵基地攻撃能力』の保有も含め、あらゆる選択肢を検討するよう、改めて確認した」
ことを明らかにした。
首相はこの日、ミサイル対応のため、衆院選の遊説日程を途中で切り上げ、首相官邸に入った。》
—『敵基地攻撃能力』の保有—
この発想自体は、少なからぬ国民そして政治家の願望として共有されていることでしょう。
私が異常性を感じたのは、首相のこの発言について野党が沈黙している点です。
衆議院選挙にて少しでも優位に立ちたいなら、うってつけのネガキャン材料です。
麻生太郎氏の「立憲共産党」揶揄発言には過敏に反応していながら、憲法理念を大きく逸脱した首相発言をほぼ無視している野党に疑問の念を覚えます。
逆に考えれば、首相および与党は野党の心理を把握しており、非難されることはないと知っていたから、この発言が出たものと推察できます。
その心理とは「同じ穴のムジナ」意識、仲間意識です。
野党もまた、ある種の独饅頭を喰らったのでしょう。
全世界で敷かれている「防疫政策」をつつがなく進めるための「弾丸(たま)」を甘受したのです。
この一点において与野党は運命共同体と化したのです。
令和3年10月29日付け朝日新聞の一面は、かいつまんでいえば
『12歳以上を対象にした3回目のコロナワクチン接種を励行』
というものです。
より正確にはその審議をおこなう、という政府の動向についてです。
安全性に著しい懸念が各国の医師、科学者、医療ジャーナリスト等が寄せられているこの代物は、野党にとっては絶好のネガキャン・チャンスなのに、そのような動きはありません。
「いのちが何よりも大切」なる党是を掲げる日本共産党からも慎重論の声はあがっていません。
こうした情況証拠をもって「吠えない犬の推理」を披露した次第です。
それでは皆様、ご自愛ください。