[3258]自民党の総裁選挙の結果が出て、私の考えを書く。

副島隆彦 投稿日:2021/09/30 06:20

副島隆彦です。 今日は、2021年9月30日(木)です。

 昨日の自民党の総裁選のテレビ中継を、私は見ていた。夕刻に結果が出たので、そのあとひと眠りして、他の仕事を終わらせてから、以下のように書く。
 まさしくダブルスコアで、決選投票は、岸田(議員票、249票)対 河野(議員票、131票)で、岸田が勝った。この数字がこのあとずっと大事だ。

 岸田文雄の支持勢力は、中間派 である。 ② とする。それに対して、河野太郎が、日本の保守党、保守勢力の 中の改革派であり、世界基準では、温厚なリベラル派である。私、副島隆彦は、本気で、日本の政治言論の中に、大きく復活、復興させたいと考えている「自民党ハト派」の勢力である。これを①とする。

 世界基準では、①は、アメリカ帝国に屈従するばかりではなくて、隆盛する中国帝国とも仲良くして、これからの日本国の安全と平和を守って行こうとする勢力である。

 私たちの学問道場は、この ① の「アジア人どうし戦わず」の、河野太郎(58歳)が、はっきりと体現し、これからも、この勢力を代表することが決まった、自民党ハト派 ①を、信頼して支持して応援する。私のこの書き方が気に入らない人は、学問道場に近寄らないでください。二階俊博が言った通り「考えが合わない人は(派閥から)出て行きなさい」だ。

 河野太郎と 石破茂(いしばしげる) には、人間として裏表(うらおもて)がなく、人を裏切ることがなく、政治家としての能力もあり、勢力をこれから代表してゆく人間だ、ということが、今度の自民党内での闘いを見ていて、はっきりした。私は、石破茂を個人的にも知っている。 
 それから新たに登場した、福田達夫(ふくだたつお)を、私たちは注目し、これから大事にしなければいけない。

 そして、悪、ワルの ③の勢力の代表、頭目の 安倍晋三が、まだ性懲りもなく、このあともキングメイカーとして、君臨ではない、居座る 反共右翼 の勢力だ。この③ は、生来の悪人で、ヘンな政治宗教に狂った、人を騙してでも自分の利益ばっかり考える、生まれながらの暴力団体質の人間たちだ。

 私たちは、この者たちと、同じ日本人としてこれからも生き続けるのだと、はっきりと分からなければいけない。安倍晋三と麻生太郎は、自分たちがやってきた、まさに違法で犯罪的な、あれこれ噴出した政治的不正を、傲慢に居直りで乗り切って、権力者の座にしがみついている醜い人間たちだ。

 この敵の存在をしっかり見極めて、注意、用心、警戒している限り、私たちは、簡単には、この③の 「わるもん」人間たちに嵌(は)められて、ひどい仕打ちをされることはない。
自分の敵(エネミー)が、どういう人間たちかを、はっきりと確認して、知っていることは、自分を守るために必要なことだ。

 ③の連中に対して、私たちは、人間として、「よいもん」(良い人間たち。good guys グッド・ガイズ)である。 そして、あいつら③の反共右翼たちは、「わるもん」の bad guyバッド・ガイ どもである。 

 これを、普通に ① 善人 ( ③ 悪人に対して) と言ってもいいのだが、私たちが、自分のことを善人(ぜんにん。good natured person グッド・ネイチャード・パーソン)と、無前提に呼ぶと、なんだか、「人にすぐ騙される、生来のアホ」の感じが、善人と言うコトバには付きまとう。

 だから、私、副島隆彦は、ここでは、あまり「自分たち ①の勢力は、この世の善人だ」と言わないで、ただ、「あれこれ、人生の苦労を知ってる、他の人間たちを、たくさん見てきたうえでの、よいもん(良い者)だ」と自称し、自己定義(セルフ・デフィニション)をする。

 この自民党と言う、長年、日本の支配政党(支配権力集団)である、自民党を、①(自民党ハト派。本来の保守が持つ、周りに親切で穏やかな人間像 )、 ②(中間派。 抜け目なく、常に自分が上手に生き残るこを考える多数派 ) そして、 ③(反共右翼の悪人ども。代表、安倍晋三)に、分ける。そして、この3分類の中に、自分自身をも入れて、自分は、①の勢力に入るのだ、と、決めることは、大切なことだ。

 いつも「ものごとは決めつけてはいけない」という、注意深さの大切さを知っている人たちは、一歩、うしろに退(ひ)く だろう。だが、あんまり、「決めつけない」ばっかりやっていると、「一体、自分は何者か」の問題が出てくる。

 今の人間は、自分を、政治的な、社会関係での、傾向、人格、性向において、どこに分類される型、モデル、タイプかを、ある程度、決めつけることも大事だ。自分もどこかの集団に分類され、所属するのである。
 そうしないと、いつまでたっても、「自分は、すべてのことにおいて傍観者だ」となる。
 傍観者は、ぼーっとして、自分とは一体、何者かを、言う、表見することが出来ない。それを、アホ(頭の悪い人)という。 そういう人間が、私たちのまわりにたくさんいる。

 自分をアホだと気付かない。なぜなら、「自分は、まわりに自分の政治的な立場や意見を、一切、公表することはないし、それは危険なことなので、言わないことにしている」という生き方は、そんなに優れた生き方ではないからだ。自分を甘やかしているだけだ。
 あるいは、単に頭が悪いのだ。そういう人たちは、ただの大衆として、生きて、そして死んでゆけばいい。そんな人たちを、私たちの学問道場は相手にしていない。

「大衆( the masses ザ・マッセズ 、mob モブ、hoi polloi ホイ・ポロイ)を馬鹿にするな」と、ここでは言うな。私たち自身が、同時に大衆なのだ。
今日は、私は、日本の野党勢力の話はしない。だから、野党勢力の、どこをどのように支持し、応援するか、ということは書かない。

 勝利して、新(しん)総裁になった岸田文雄( 中間派 ②) が、新(しん)首相になるのだろうが、それは、10月4日の臨時国会の日に「首班指名(しゅはんしめい)」を行われて、そのあと衆議院を解散して総選挙なるのだろう。

 11月初めか(?)の衆議院選挙に何とか勝って、公明党との連立政権を作って、それで、岸田内閣が出来るのだろうが、それは、1年ぐらいしか保(も)たないだろう。 そうしたらまた選挙だ。
 この②の中間派の寄り合い所帯の、のほほんとした岸田が首相では、日本の政治は何の変化も作れないので、国民が、すぐに飽き飽きして希望を無くす。 岸田(宏池会、こうちかい) は、③ の悪人(あくにん、ワル)にもなれないので、「現実政治(リアル・ポリティックス)は、悪(あく)が支配する」という マキアベッリが作った政治原理にしたがうことが出来ないから、短命に終わる。

 岸田を首相にして、このあとも、自分たちが操(あやつ)ることが出来ると、にんまりしている、③の麻生太郎 と、安倍晋三は、麻生が言い放った「これは権力闘争だ。負けた方は冷や飯を食うのだ」の通りになる。だが、それは闘いの継続の中で、次の闘いへの布石だ。

 憲法改正を公然と言い、「靖国神社に参拝してはいけない理由が私には分かりません」と公言する(このことは、私が、副島隆彦が、近く説明する) 高市早苗(たかいちさなえ)を支えた、一回目投票の議員票は、114票だった。これが、自民党内に存在する 反共右翼(極右)の ③ の勢力だ。その正味であり丸裸の真実の数字だ。

 安倍晋三が、必死に電話をかけまくって、「よろしく頼む」と若い議員たちひとりずつを圧迫したことで獲得した者たちを含めて、統一教会(Moonie ムーニー)と 日本会議の議員たちの、真実の数字だ。この数字が表に出て、はっきりした。私にとっては、これが最大の収穫だ。

 この114票( ③の 勢力) は、決戦投票で、すべて岸田に行った。それで、岸田が、249票に膨(ふく)らんだ。
 これ以外に、二階派の42票が、おそらく全員一致で、派閥の決議で、「勝ち馬に乗ること」として一斉に岸田に向かった。 本当は、この二階派の票42票は、明らかに、①の自民党ハト派の票である。二階俊博は、明らかに、穏(おだ)やかな、アジアの平和、中国との融和(ゆうわ)を主張し続けた温厚な①の政治家である。 

 二階は、河野太郎の敗北を、すでに9月20日ごろには判断して、冷静に「岸田に、派閥として、全員まとまって投票すること」と決めた。
私は、自分の情報源である、内閣官房長官もした政治家から、「岸田で決まりだ。議員たちの間では決まっている」と、9月20日の時点で聞いていた。しかし、それを、私はそのまま書くことをしなかった。 なぜなら、それでは、敗北主義だからだ。次の闘い、未来への架け橋とならない。

 だから、寄り合い所帯で出来上がる、妥協の上に成り立つ、見るからにどうでもいいような岸田政権(中間派、②)への期待は、国民の中に無いし、政治家(議員)たち自身の中にもない。ここにいる政治家たちには理念がない。

 総裁選の全国の自民党員たち110万人の、本当は、7から8割は、河野太郎の、自民党改革に期待した賛成だった。だから、全国の自民党員たちは、1955年に、鳩山一郎と河野一郎(今の太郎の祖父)と石橋湛山(いしばしたんざん)に期待して、圧倒的に人気が有った通り、今度も、河野太郎を応援した。

 しかし、「職域(しょくいき)党員票」と呼ばれる、会社ごと丸ごと自民党員になっているような組織は、経営陣や社長からの圧力で、岸田に投票せよになった。

 来年から、さらにアメリカ帝国の凋落、衰退が、どんどん進んでゆけば、中国帝国の力は強まる。中国は、用意周到に、日本に対しても(世界の一国として)、じわじわとあらゆる方向から影響力を浸透させている。これに対して、③のわるもんの反中国右翼たちが、泣き叫ぶように、「中国と戦う」と喚(わめ)くだろうが、どうせ勝てない。勝てないと、③の勢力自身が、今では、はっきりと知っている。口で言わないだけだ。

なぜなら大きな世界の動きからしたら、もう自分たち極右勢力が、劣勢だから。

 9月26日に、ドイツでも行われた、総選挙(連邦=ブンデスラント=選挙)でも、① のSPD(エスペーデー。ドイツ社会民主党)が、②のCDU(ツエーデーウー。キリスト教民主同盟。ドイツ保守党。メルケル首相)を、わずかに上回った。両方とも、得票率25%ぐらいだ。 これでドイツの政治は安定する。16年も首相(カンツエラー)をやってドイツ国民から深く尊敬されている、メルケルは、嬉しそうにしていた。

 自分の党であるCDU(ドイツ保守党)が、7%の支持率を落として、SPDに負けたのに、女傑のメルケルは、余裕たっぷりだった。「これでSPDとCUDの大(だい)連立政権が続く。これでドイツは安心だ」と。 ドイツの 極右勢力である、①の AfD(アーエフデー。「ドイツのための選択」党 )は、13%から10%に落ちた。ここのふたりの指導者が、敗北の責任のなすり合いで険悪になっている。

 このAfD  の他に、私は、いけ好かない緑の党( Der Grune デア・グリユーネ)という環境保護優先のヘンな政党が有る(旧ナチスが入っている)。ここは、私の厳しい判断では、どうも、③の ワルたちにしか見えない。ここも13%ぐらいの支持がある。

 こういう世界の動きの一部としての日本がある。私、副島隆彦は、だけは、世界政治の分析家として、「常に世界との動きの余波、影響で、日本も動く」という見方を忘れない。

 この見方を、「外側から日本を見る見方」という。英語で、考えを、 exo centoric 「エクソセントリック」 という。 「外部(からの視点)中心主義」だ。私、副島隆彦は、日本では珍しい この「外側からの眼、中心主義者だ。
 
 それに対して、自分中心で、自分の所属する部族、民族の中からの見方しか出来ないことを、endocentric 「エンドウセントリック」(自民族中心主義) という。日本国内の眼でしか、自分たちのことを見ることが出来ない。今の日本人の多くの知識人層までが、このエンドウセントリックという言葉(学問用語)を、世界共通の基礎知識として知らない。 外国語を何とか世界思想の水準で取り扱うことが出来ない。

 例えば、endogamy エンドウガミーは、「同じ部族内での結婚」だ。それに対して、exogamy エクソガミーは、「部族外結婚」だ。世界基準の知識として教えておくが、monogamy モノガミーが、単婚制、一夫一婦制だ。それに対して、polygamy ポリガミーが、多婚制、一夫多妻制だ。

 exo- エクソ で、日本の知識人、読書人階級の者たちが知っているコトバは、 exodus エクソダスである。これは「脱出」という意味だ。世界知識では、the Exodus 「ザ・エクソダス」は、紀元前1250年の、モーセに率いられたエジプト人たちの、カナーンの地(今のパレスチナ)に向かっての、エジプト王国(国王ラムセス2世)に命じられての、集団移動、入植、植民活動のことをいう。

 こういう世界基準での大きな歴史の知識を知りたかったら、私が書いた「日本人が知らない 真実の世界史」(2018年、日本文芸社刊)を読みなさい。

 「自分たちの外側に中心がある思想」について、もっとわかり易く言うと、日本人は、知っているガリレオたちの地動説(ちどうせつ)だ。日本では地動説 と言うが、英語(ヨーロッパ語)では、ヘリオセントリック heliocentric と言う。この言葉は、本当は、「太陽中心説」 と訳すべきだ。

 helio- ヘリオとは、太陽のギリシア語だ。太陽という外側に中心が有って、自分たちの地球が世界(宇宙)の中心なのではない、という思想だ。 その反対の、地球中心の見方である天動説(てんどうせつ。天が動く説) は、the Ptremaic system ザ・プトレマイック・システム という。

 私、副島隆彦は、日本では珍しく、常に、exocentiric 「日本の外側に中心が有る」で考える人間だ。だから、日本では、どうしてもずば抜けて頭がいい人間になってしまう。と、私が威張ると、気分が悪いか? そろそろ納得しなさい。

 だから、③の安倍晋三たち、反共右翼(極右)の、「日本民族、中心主義」が、エンドウセントリックだ。 「日本民族は、大和(やまと)民族で、世界一の優秀な民族で、誇り高い、古い文化を持っていて、他の国や民族に負けない」と、信じ込んでいる。馬鹿なんだ。

 大和(だいわ)というコトバは、中国の天安門広場を中に入ったら、すぐに大きく目につく、大和殿(だいわでん)という大きな迎賓の建物が有る。この大和(だいわ。大きな平和。中華帝国による支配 の意味 )というコトバを、日本は、貰って来た。この大和殿のさらに奥に行くと、紫禁城(しきんじょう)の正殿が有る。
 この「大和殿」から、長く中国に朝貢(ちょうこう)して従属していた倭国(わこく)および日本国(西暦668年、日本建国)が、勝手に泥棒してきたコトバが大和である。それを、山門(やまと)の上に塗り重ねた。

 私、副島隆彦のこの書き方が、真実であり、どれぐらい、日本のバカ右翼たちの頭に衝撃を与えるか、を、私は、分かっている。だが、こいつら ③ は、知らん顔をし続けている。

 だから、本当は、「やまと」は、山門(やまと)の国 と書かなければいけない。そうしたら、日本民衆の長年の、小学生時代からの疑問である、「なんで、大和と書いて、やまとと読むの」が、氷解するのだ。 山門の国(今の奈良県)は、鳴門(なると)の国(今の徳島県)や、長門(ながと)の国(今の山口県の北半分。長州。南は、防州=ぼうしゅう=、周防=すおう=)と同じ表記だ。

 私、副島隆彦は、ずーっと、こういうことを、もう、30年間、書き続けている。知らん顔をし続けるのも、いい加減にしろ。 私よりも、頭のいい、潔い、知識人は日本にはいない。臆病者のバカばっかりだ。ここで、 私に向かって、誰でもいいから、何か自分の意見、主張を言ってみろ。 あるいは、頭がズキズキする、でもいいから正直に何か書いてこい。 長州(長門の国)の住人、出身で、韓国人が先祖の、安倍晋三。お前と妻の昭江は、揃って韓国語(朝鮮語)が物凄く上手だ。

昭江は、10年前(大地震のすぐあと)に、私の前にふっと現れて、私に、「私を福島の原発の所までっ連れて行ってください」「私の夫(安倍晋三)は、先生の、『世界権力図鑑』を読んでいます」と、言った。 

 自民党の国会議員の数である381議席(票)のうち、衆議院の比例区の80人と、参議院の108(ほとんどは、どうでもいい政治家たち。あるいは業界団体、宗教団体の利益代表)を除いたら、200人ぐらいだ。この中に実力のある政治家がいる。そのうちの20人ぐらいが有力、有名政治家だ。あとの議員たちのことは、テレビにチラと出るぐらいで、まったく有名でない。比例区と参議院の議員たちは、名簿から順番に当選する仕組みだから、
だから、派閥の親分たちの言うことを聞くしか仕方のない連中だ。どうでもいい政治家たちだ。

 だから、 次の総選挙と、来年の参議院選挙で落ちたくない、の一心の連中だから、こういう弱小の政治家は、除いて考えていい。 
 小選挙区から出ていても、がっちりと選挙区の地盤を抑えていない政治家は、政治家どうしの中で、格(かく。クラス。威厳、デキグニティ)が決まっていて、本当は、「1級政治家、と2級政治家」に分かれている。小選挙区からの当選議員であっても、各選挙区にある だいたい2万票の公明党の票を貰わないと受からないような政治家は、始めから弱小の2級政治家だ。

 こういう冷酷な事実を前提に、国政の有力政治家たちのことを見なければいけない。「一人一票で、皆、平等」というのは幻想で、幻惑だ。

 だから、日本国を、本当に改革して、次の時代に生き延びてゆかなければいけない、となったら、①の改革派の、河野太郎たち(自民党ハト派)が、必ず、表に出てくる。それが次の闘いの時だ。麻生太郎(もう81歳)と、安倍晋三に代表される、ワル③の、老人たちは、さっさと引退して消えなければいけない。ところが、安倍晋三が、今から、細田派(細田博之は、安倍に逆らって、急に消えるようだ)は、安倍派(まさしく統一教会派)になるらしい。 
 彼ら③の極右勢力が、もっともっと純化して、丸裸になるべきだ。高市が集めた114票のうち、本当に、凶悪な連中の顔が、20人ぐらい浮かぶ。この反共右翼どもを、こんなにもはっきりと炙(あぶ)り出すことが出来て、今度の総裁選挙は、本当に良かった。

 やがて、②の中間派(宏池会=吉田茂の系統=と、竹下派=かつてはワルで泥だらけに集団=。田中角栄を下から刺し殺した)は、政治情勢がキツくなってきたら、①か ③に、自分の立場をはっきりさせなければいけなくなるだろう。 そして、自民党は、再び、大分裂するべきなのだ。

 そのとき、①のハト派の伝統を引く、温厚な経営者、金持ち層と、組まなければならなくなる、今の野党の中の、真面目な政治家たちを、今のうちから、私たちは、しっかりと、判定しておかなければいけない。

もう、あまりこれ以上、長く書かないが、以下にはっきり書く。
 立憲民主党の今の党首(代表)の 枝野幸男(1964年生、57歳)は、ワルである。
 今のままでは、自民党の①の まだ、汚れていない、清新な若手の政治家(皆、56歳ぐらい)が、日本国のために団結、妥協しなければいけなくなったとき、足を引っ張りに来る。

 野党政治家の方が、這い上がってくるときの苦労で、人生の苦労をしてるので、汚れていることが多い。枝野に、助言して、ワル、どす黒い、助言をしているのは、菅直人(かんなおと。まだいる。東京の武蔵野市。不正選挙マシーンで、必ず最後に当選させることになっている)と、野田佳彦(のだよしひこ。千葉の船橋市。野田ブタ野郎。私は、こいつが、私を一本釣りに、14年前に来た時、こいつにはっきりと言った。「野田君。鳩山代表と、小沢一郎の言うことをよく聞きなさい。君も、やがて首相になる可能性が有るのだから」と)
 
 の、この日本民主党を、本当に穢(きた)なく汚した、首相になった、2人が、操っている。その裏に、まだジェラルド・カーティスがいる。マイケル・グリーンまでが、枝野をあやつっている。

 私は、枝野の選挙区である、埼玉県大宮市に、30代で家を買って、20年以上住んだ。だから、枝野の動きをそれなりに知っている。枝野は、何と、私が住んでいた20年間に、たったの一度も、街頭演説をしたのを見たことがない。大宮駅の両側でである。

 大きな選挙の時に、大きな宣伝カーの上から、演説することばかりしただろう。この男は、地べたに降りてきて、一度も、通りすがりの大宮市民と、直(じか)に話をしたことがない。何という、極悪人の男だろう。まさしく、③の「わるもん」、悪人だ。安倍晋三と同じ種類のワルの政治動物だ。

 枝野を毎回、選挙で勝たせているのは、かつて、国鉄(今はJR)の大施設である大宮機関区(きかんく)があったところだ。今は、JR労組というが、ここは、やがてJR各社の経営陣の中にまで深く食い込んでいる、奇怪な政治集団がいる。それが枝野を支えている恐ろしい集団だ。

 私たちは、何から何まで、細心の注意を払わなくてはいけない。
「政治の世界は、魔物が住む世界だ」ということを、まず、知ることだ。一般大衆が、気軽に近寄っていい世界ではない。かつ、まるで、床屋談義のように、遠くから、自分のたいしたことのない、政治見識で、あれこれ勝手なことを、名無しの権兵衛(ごんべえ)どもが、言っていればいいのでもない。私たちは、いつも立ち止まって、深く考えなければいけない。

以下に載せる2本の新聞記事は、あとあとのための歴史資料として、私が、保存しておくためのものだ。長いが、しっかり読みなさい。  副島隆彦 記 

(転載貼り付け始め)

〇 「 勝負決した2日前の会談 岸田新総裁選出の舞台裏 」

  2021年9月29日   日経新聞 
 自民党総裁選は岸田文雄氏が1回目の投票からトップに立ち、勝利した。党員・党友票で4割以上を獲得して1位となり、世論調査でも支持を集めていた河野太郎氏はなぜ敗れたのか。菅義偉首相の総裁選不出馬で自民党支持率が上昇して「このままでは次期衆院選に勝てない」との危機感が消えうせたうえ、無難で敵が少ない岸田氏を勝ち馬とみた各派閥も最終盤で相乗りしてきた。

新総裁は開票2日前の27日午後に事実上、決まった。場所は衆院第1議員会館にある安倍晋三前首相の事務所だった。高市早苗氏を支援した安倍氏を、岸田陣営の甘利明氏が訪ねてきた。
「これで決まったな」
  「岸田さんは河野さんにしっかり反論している。総裁選で随分たくましくなった。決選投票で私がどういう考えか、高市陣営の人は分かっている」。安倍氏は甘利氏に語った。
「これで決まったな」。麻生太郎氏は直後に甘利氏から報告を受け、こうつぶやいた。初回の投票でもし岸田氏が2位になれば、決選投票で高市陣営が岸田氏に投票する「2・3位連合」を組む。
3Aと呼ばれる安倍、麻生、甘利の3氏の意思はそろった。結果は2・3位どころか「1・3位連合」となる勝利だった。

 1カ月前の党内の空気はまるで違った。間近に迫る衆院選を控えて「菅首相では選挙は戦えない」との声が若手を中心に充満し、河野氏は次期総裁の本命候補だった。

 日本経済新聞社など各社世論調査の「首相にふさわしい人」で、河野氏はトップを走っていた。菅氏が3日に総裁選出馬を断念すると、閣僚だった河野氏は立候補に動いた。

 小泉進次郎氏はひそかに石破茂氏と会い、河野氏支持を働きかけた。小泉氏から話を聞いた菅氏は「石破氏と小泉氏が支持して、党員票で7割とれば河野氏が勝てる」と漏らしていた。

 河野陣営は「岸田氏との事実上の一騎打ちなら党員票が半数の1回目投票で決まる」とみた。そこで安倍氏が動いた。出馬に意欲を示していた高市氏の支援を始め、議員票が9割を占める決選投票に持ち込む戦略をとった。

「お願いがあって電話しました」。安倍氏は事務所の机に連絡先を書いた紙を並べ、親しい議員や地方議員、支持団体の幹部に次々と電話をかけた。高市氏には政策から選挙対策本部の人選、さらに「眉毛はもっと真っすぐ書いた方がいい」ともアドバイスした。

 最大派閥・細田派に強い影響力を持つ安倍氏の姿をみた周辺が「本気になってきた。意中の候補は岸田氏だったはずなのに……」と戸惑うほどだった。
世論の人気で押し切る戦略の河野陣営は楽観していた。小泉氏は細田派が「高市氏か岸田氏を支持」の方針を示すと「河野氏は絶対ダメというのはわかりやすい」と挑発した。

 これを聞いた安倍氏は「石破さんが河野さんを支持したり、進次郎さんに細田派を批判されたりすると、こっちも意地になるよね」と周辺に漏らし、支持獲得に一段と力を入れた。

「誰が総裁でも大丈夫」
党内の空気も大きく変わった。日経新聞の9~11日の緊急世論調査で自民党の政党支持率は8月から9ポイントも上がり48%になった。厳しい選挙を経験していない衆院当選1~3回議員を中心とする若手の空気も「これなら誰が総裁でも選挙は大丈夫そうだ」となった。

 野田聖子氏が告示前日の16日、立候補を表明すると、河野氏は「これで決選投票は避けられなくなりました」と麻生氏に伝えた。1回目で過半数をとる戦略は修正を余儀なくされた。
河野陣営では小泉氏が対策に乗り出し、石破氏とのツーショットも増やした。だが小泉氏は選対幹部ではない。「なぜ幹部でない小泉氏に指示されるのか」といった不満が陣営内にあった。

 日ごろはそれほど積極的に他の議員と交流しない河野氏や小泉氏が支持を呼びかけると「普段は付き合いがないのに、一体なんだ」と白ける議員もいた。支持する議員や秘書のグループはぎくしゃくしていた。


自民党総裁選を終え、拍手に応える(右から)河野氏、高市氏、岸田新総裁、菅首相、野田氏(29日、東京都港区)

 高市陣営は勢いづいた。一時は「岸田氏と2位を争い、決選投票に残る可能性がある」との観測が広がった。岸田氏との決選投票なら敗れる、とみた河野陣営では「河野氏の支持票の一部を高市氏に回し、高市氏を2位にする」案も検討した。そこまで追い詰められていた。
 河野陣営は「党員票で5~6割とれば『世論を覆していいのか』と訴えられる」とわずかな希望にかけた。

 河野氏の失速と混乱をみた安倍氏は投開票直前の週末、支持拡大の動きを止めた。安倍氏は「誰も3桁に手が届くとは思わなかったんじゃないか。あとは高市さん自身の努力だ」と話していた。
投票の2日前の27日、態度を保留していた竹下派は「岸田氏を支持する議員が多数」と公表した。去就が注目された二階派は自主投票になった。

「勝ち馬は岸田氏」とみた派閥がなだれ込み、岸田氏は事前の予想を覆して1回目の投票でトップに立った。河野氏は党員票で5割に届かず、議員票も3位に終わった。
「菅首相でなければ選挙は大丈夫」とみた議員の間で、河野氏は「急進的な改革を進めそうだ」と危ぶむ評があった。岸田氏なら安倍、麻生、甘利3氏の3Aが主導権を握る従来の党内秩序が維持される安心感もある。
 世代と派閥が絡んで始まった総裁選は、衆院選の不安が消えた瞬間に内向き志向が強まった。だが世界は新型コロナウイルスで大きく姿を変えた。経済も外交も安全保障も変化のまっただ中にある。現状維持だけでは乗り切れそうにない。

〇 「二階幹事長が岸田氏と手を組む仰天奇策!勝ち馬作戦で“憎し”から“推し”に変化、土壇場でキングメーカーの本領発揮」

 2021年9月29日 MAG2NEWS

 自民党総裁選は29日に投開票され、菅義偉首相の後任となる第27代総裁が選出される。各陣営が電話等で国会議員の支持固めを進めるなど最後の追い込みに全力を挙げる中、驚くべき情報が舞い込んできた。「岸田だけは当選させない」としていた、“岸田憎き”の二階俊博幹事長が最後の最後で岸田氏と手を組んだという。

“岸田憎し”の二階氏に異変?まさかの“岸田推し”に変化
 総裁選は河野氏が党員票の半数以上を確保も過半数には届かないとみられ、最終盤に入り決選投票を見据えた駆け引きが激化。第1回投票は1位河野氏、2位岸田氏、3位高市氏、4位野田氏の順になるというのが大方の予想だ。

 産経新聞によると、岸田文雄前政調会長と高市早苗前総務相の両陣営幹部が28日夜、東京都内で会談し、決選投票で岸田氏と高市氏のどちらかが河野太郎ワクチン担当相と対峙することになった場合、両陣営が協力することで正式に合意したという。

 そんな中、動向が注視されていたのが二階幹事長。二階氏は28日の会見で、誰を支持するかについて問われ「まだ決めていない」と明言を避けたものの、決選投票での二階派の対応に関しては「(派閥でまとまって)対応したくない人は出ていってもらうしかない。ちょっと愚問じゃないかな。こういうプロの世界では」と語った。

これまで二階派は自主投票としているものの、「岸田氏だけには絶対入れない」とされていた。「二階外し」のきっかけを作った岸田氏のことは許さないというのが二階氏の考えで、「岸田じゃなければどちらでも良い」というのが、今回の行動スタンスとみられていた。

二階氏が土壇場でキングメーカーぶりを発揮か
  しかし、最後の最後で状況が一変。9日放送の『めざまし8』(フジテレビ系)に出演した政治評論家の田崎史郎氏は「28日の夜10時半頃、ある自民党の幹部に電話したら、二階さんと憎き岸田さんが手を握ったと。二階さんには岸田さんに対する不満はあるが、二階さんは『勝ち馬に乗る、負け馬には決して乗らない』。勝ち馬に乗って権力や人事の分け前を味わおうという狙いがある」と語った。

 さらに、フジテレビ政治部官邸キャップの鹿嶋豪心氏も取材で「岸田さんに1回目の投票から寄せていき、2回目の決戦投票でほとんどを岸田さんに入れたいという方針になっていることがわかった」とした。

 26、27日の2日にわたって安倍氏と二階氏、さらに二階派のベテラン議員の3者会談が行われたといい、この場でそれぞれの意向を確認。

「安倍さんは河野さんには絶対にしたくない、高市さんでいきたいけど、2位になる可能性が低い。そのため、最終的に岸田さんでまとめたいと3者の間で一致した」と解説した。

 どうやら二階氏は“岸田憎し”の感情を一旦捨て、岸田氏が首相になった場合の二階派議員のポストを条件に、まさかの“岸田推し”に変わったとみられる。

土壇場での本心転換。総裁選では影が薄いとされていた二階氏が、最後の最後でキングメーカーぶりを発揮したようだ。

果たして、派閥の領袖たちが思い描くようなシナリオになるのだろうか。
 党所属国会議員による投票は29日午後1時から都内のホテルで行われ、党員・党友票と合わせて直ちに開票。午後2時20分頃に1回目の投票結果が発表された後、決選投票に移り、午後3時40分頃には最終結果が判明する見通しとなっている。

(転載貼り付け終わり)

副島隆彦拝