[3234]アフガニスタンと米軍需産業

佐藤義孝 投稿日:2021/08/22 20:23

 米軍がアフガニスタンから撤退しタリバンが制圧しました。タリバン政権の制圧があまりにも早くまた米軍の撤退が稚拙だったためにバイデン政権が内外から批判されてます。
 
 アフガ二スタン政府の腐敗やアフガニスタンの複雑な歴史など、中には米中覇権争いに絡めてタリバン政権樹立が中長期的にはどちらに有利に働くかの議論が活発にされてます。

 私が疑問に思ったのは何故アフガニスタン軍が自立出来なかったかです。

(引用始め)
アフガンの米国依存、遠い自立 数カ月で軍用機使用不能に
https://www.jiji.com/jc/article?k=2021041500822&g=int
 「アフガン復興支援の中で、アフガン軍への支援が群を抜いて高額だ」。米政府のソプコ特別監察官は3月、米シンクタンクでの講演でこう断言した。
 米国は2001年のアフガン侵攻でタリバン政権を倒し、民主政権樹立を後押しした。一環として、治安維持や対テロ戦を担うアフガン軍の設立を援助。装備品の提供や兵士の訓練などに投じた国費は、昨年末までに約883億ドル(約9兆6000億円)に上る。

 ただ、ソプコ氏によれば、アフガン軍はいまだ米国をはじめとする外国の請負業者に装備品の維持整備や訓練などを頼っている。米軍撤収に伴ってこうした業者がアフガンから引き揚げれば、アフガン軍は壊れた装備品を修理することができなくなる恐れがある。

 特に、アフガン空軍は多目的ヘリコプターUH60と輸送機C130、軽戦闘機の整備をほぼ完全に民間業者に委託している。ソプコ氏は「業者がいなくなれば、軍用機は数カ月以内に戦闘で使えなくなる」と警告する。
(引用終わり)
 
 一方でこのような話もあります。

(引用始め)
ニュースの疑問「混迷アフガン情勢! バイデン大統領の誤算」
https://tver.jp/corner/f0081574
(引用終わり)

 (13分30秒頃から)ゲストの国際政治学者の高橋和夫さんによると20年もやってて米軍はアフガン空軍のパイロットは養成してるが飛行機の整備は米国人しかできない不思議な軍隊を造ったと語ってます。

 アフガン政府の汚職は当然あるがこの戦争で一番儲けたのは米軍事関連企業で、このような状況にしたことを反省してほしいと言っていました。

 私は上記の時事ドットコムのニュースと比べて高橋さんの言ってることの方が正しいと思いました。昨年、東京新聞もコラムにこのような記事を書いてました。

(引用始め)
アフガン和平 歴史的な好機を逃すな
https://www.tokyo-np.co.jp/article/57662
米国内の不協和音も不安材料の一つだ。軍需産業にとってアフガン内戦は格好の市場で、イスラムを嫌悪する「人権派」も少なくない。六月には米有力紙に「ロシアがタリバン系勢力に米兵殺害の資金を供与している」という米中央情報局(CIA)の情報(米国家安全保障局は内容に異議)が載った。和平交渉を妨げたい勢力が意図的に流したという観測がある。
(引用終わり)

 今回の撤退で国防長官に有力視されてたミシェル・フロノイさんが就任出来なかった理由がわかりました。

(引用始め)
国防長官人事に二の足 党内左派の反発で―次期米政権
https://www.jiji.com/jc/article?k=2020112700605&g=int
「アフガニスタン撤収を実行できるのか」。民主党のカンナ下院議員は23日、「フロノイ氏は過去にイラクとリビアでの戦争を支持し、アフガンへの増派を後押しした」とツイッターで批判。国防長官に推す流れに「待った」をかけた。
 フロノイ氏はオバマ前政権2期目の国防長官候補に浮上したものの、要請を辞退。クリントン元国務長官が2016年大統領選で勝利していれば、国防長官就任が確実とみられていた。
 バイデン次期政権でも早くから有力視されたが、23日に発表された外交・安全保障チームには含まれなかった。国防総省筋は「フロノイ氏はヒラリー氏と親密な関係にあるが、バイデン氏との個人的関係はそれほど強固ではない」と語る。
 左派勢力は、フロノイ氏が創設者の一人として名を連ねるシンクタンクが軍需産業から資金提供を受けていることや、フロノイ氏の戦略コンサルティング会社と軍事企業のつながりを問題視。米メディアによると、バイデン氏はこうした事情から他の人材起用も検討中で、ジェイ・ジョンソン元国土安全保障長官の名前が浮上している。
(引用終わり)

 引用したニュースの疑問は8月28日までの配信です。