[3152]不公平な選挙制度に『風穴』を明ける立花孝志の衝撃の戦略(2)
(2021年6月3日投稿)
この文章は5月13日投稿の【[3134]不公平な選挙制度に『風穴』を明ける立花孝志の衝撃の戦略】の続きです。
冒頭、群馬のゆみこさんへ。
私の[3134]の投稿にエールを送っていただき、大変うれしく思います。有難うございます。
さて、今回の文章では立花の考え出した『諸派党構想』が10年後に振り返った時、『立花孝志の諸派党宣言』として歴史に刻まれるインパクトのある構想であることを説明します。ほんの5年以内に諸派党構想から誕生した新しい政治家が我が国の政界地図を塗り替える可能性について論じます。
◆立花孝志の『諸派党宣言』◆
日本に9つしかない国政政党の党首、立花孝志は4月に諸派党構想を立ち上げ、この秋までに行われる衆議院議員総選挙と2022年に行われる参議院議員選挙に向けて、新たに政治に参画する意欲のある新規参入者を集めている。
2019年の参議院選挙で国政政党になった『NHKから国民を守る党』(N国党)は、諸派党構想のもと何度か党名の変更を繰り返し、前回紹介した党名『古い政党を支持しない党』は現時点では『古い政党から国民を守る党』として総務省に届け出がなされています。最終的にはもう一度、党名の変更が行われて、総選挙に臨む。
『諸派党構想』では国政政党『古い政党から国民を守る党』という上部組織を作り、その傘下に沢山の政治団体(30~50の党)を持つ政党になります。
立花孝志は国政政党『古い政党から国民を守る党』の代表であり、かつ下部組織に属する政治団体『NHKから国民を守る党』の党首でもあります。
つまり旧N国党も政治団体に格下げして、あまたの政治団体の一つとして下部組織に加わりNHK問題というワンイッシューに取り組む。
そして、国政の場では『古い政党から国民を守る党』があまたの少数意見を包括した政党として既存の7政党(自民、公明、立憲、共産、維新、国民、社民)と対峙していく。
『れいわ新選組』がどのような立ち位置になるかは今のところ予測できません。
◆誰も予測できない新しい政治状況が生まれるだろう◆
従来の政治的対立軸は与党(自民、公明)VS.野党(民主党系、共産)というものでしたが、諸派党構想は必然的に全く新しい政治状況を作り出していく。
古い政治状況下での与党VS.野党の対立は既得権益という名のコップの中での対立に過ぎません。
一方、新しい政治状況下での対立とは『コップの中』VS.『コップの外』という対立軸です。別の言い方では【インサイダー、既得権益者】VS.【アウトサイダー、非既得権益者】という構図が必然的に出現する。
2019年の参議院選挙で『コップ』に小さな穴を明けることに成功し、コップの中に入り込んだ立花は次の総選挙と来年の参議院選挙ではコップの外の勢力を(この小さな穴から)コップの中に導き入れ『コップ』そのものを壊す。
次に、国政選挙のスケジュール。
①2021年の10月までに衆議院議員選挙が行われる。
②2022年7月に参議院議員選挙が行われる。
③2025年7月に参議院議員選挙が行われる。
④2025年10月までに衆議院議員選挙が行われる。
今年10月までに行われる ①衆議院議員選挙では、投票日までに『諸派党構想』の内容を知る人(理解する人)の割合は全有権者の3%と予想。衆議院の11の比例区の内、6ブロック(近畿ブロック、北関東ブロック、南関東ブロック、東京ブロック、東海ブロック、九州ブロック)で当選する可能性があり、1~6名の当選が予測できる。
2022年の ②参議院議員選挙では、前年2021年の衆議院選挙後のマスコミやインターネット上の報道により、知名度はさらに上がり、政治にそれほど関心のない人も知ることとなり、全有権者の一割弱が『諸派党構想』について概要を知ることになる。参議院の比例区(定員50)で2~5名が当選するだろう(得票率10%)。
2025年の ③参議院選挙ではここまでの『諸派党構想』の可能性を見た上で、これまで政治の世界と無縁であった優秀な人材が、『まだ見ぬリーダー』として諸派党構想に賛同して集まってくる段階になる。この結果、これまでの古い政治家と新しい優秀な政治家との入れ替えが進む。
次の次の ④衆議院選挙は任期満了ではなく解散総選挙の可能性が高い、その場合には③よりも早く2024年以前の可能性もある。この選挙では政権与党の立場になって登場する。
◆サッカーのようにチームワークでゴールを目指す◆
2019年の参議院議員選挙でN国党が国政政党になったことにより、既成政党(既得権益者の政党=古い政党)にとっては実は心穏やかではいられない状況が生まれた。古い政党に限らずNHKを始めとするマスコミ、自民党の背後にいる経団連傘下の大企業、連合などに属する労働組合等々、いわゆる既得権益者は真剣に悩む事態が生まれた。
先を見通せる本当に頭の良い為政者であれば、立花孝志の政治主張を読み取り、それを受け入れた。
にも拘らず、彼ら、既得権益者はこの新しい状況気が付かない振りをし、立花孝志を無視し相手にしないという態度を取り続けている。ところが、既得権益者が立花を無視している間に状況は彼らにとって悪い方向に変化している。
「公職選挙法」という固いガードに守られていた既得権益者(インサイダー)の根城である政界に将来「蟻の一穴」となり得る小さな、しかし決定的なダメージにつながる穴を明けて、アウトサイダーである立花孝志がインサイドに入り込んだ。
既得権益者にとって立花への対応は本当は簡単なことであった。立花が掲げたたった一つの政治主張、すなわち『NHKをぶっ壊す!』(NHKのスクランブル化=NHKを見たい人は受信料を払い、受信料を払わない人には電波を止めるという極めて当たり前の主張)を認めれば良かった。
『NHKをスクランブル化する法案』を国会に上程し可決すれば良かった(その法案を提出する名誉を立花に与えてやるくらいの度量があれば上出来だった)。
そうすれば、既得権益者側の傷は浅く済み、『コップ』に明いた穴も修復でき、立花と言う厄介な人物を『コップ』の外に追い出すことが出来た(立花はNHKがスクランブル化すればその日の内に国会議員をやめると公言していた)。
立花孝志という人物を一言で言い表せば『義人』と呼ぶのが一番ふさわしい。並みの人間ならばここで満足して自分自身もインサイダーになり既得権益者となるが、義人立花孝志は公明正大に正々堂々と生きていく道を選ぶ。
ラグビーやサッカーでは、自分が確保したボールを最もふさわしい位置にいる自陣営の選手にパスをして、ゴールを目指す。立花は、自分が勝ち取った国会議員の地位を僅か2か月で手放し、比例第二位の浜田聡(はまださとし)に国会議員の地位を譲った。自分が明けた小さな穴から浜田聡を国会の場に送り込んだ(れいわ新選組の山本太郎が自らの議席を譲り、舩後靖彦と木村英子を国会に送りこんだ事例とも重ね合わせることが出来る)。
医師でもある浜田聡は幅広い知識と見識の持ち主ではある。それも立花孝志と出会わなければ国会議員になることはなかった。国会での浜田の活動は知る人ぞ知るで、国会議員として評価は非常に高い。
浜田聡議員の2020年01月30日 参議院財政金融委員会での初質問の動画
↓↓↓↓
https://www.youtube.com/watch?v=nmspQReXV1k
◆みんなが『諸派党構想』に集まる合理的理由◆ (以下 次回につづく)