[309]私たちは、今こそ福島県産の野菜、果物、コメ、魚を進んで食べる運動を始めなければならない。それが復興への支援だ。
副島隆彦です。 今は、2011年3月22日 午前3時です。
私は、21日には 自宅に戻ってきました。 19日に続いて、20日も、私たちは 福島第一原発に、今度は、県北の方の南相馬(みなみそうま)市の方から、原発10キロメートル圏内の浪江(なみえ)町、双葉(ふたば)町(5キロ圏)まで到達して、真実の放射能の線量(せんりょう)を測定しました。
たしかに、浪江町(なみえまち)、双葉町(ふたばまち)では、220マイクロシーベルト毎時( 220μSv/h) の やや高い数値が出ました。新聞記事にある 福島県の対策本部が毎日、地元で 発表している 「放射能測定値(暫定値)」の数値と、一致しました。
これぐらいの数値は、人間の体には全く影響はありません。福島県の人たちは、これぐらいの数値は、当たり前として受け止めて、淡々と生きています。
15日の、2号機の水素爆発があった(1号機=12日、3号機=14日に続いた、第3回目の水素爆発)あとには、横浜市でも、160マイクロシーベルト毎時(160μSv/h) が測定されたそうです。 この 15日が、一番、危険な日でした。 そして、緊迫の山場は16日まで続きました。
そして、17日(木)には、巨大原発事故は、危機の峠を越して、現場で奮闘する“フクシマ50の英雄たち” と世界中から称賛されている、東電の下請けの作業員と日立・東芝からの派遣社員たち自身が、そのことを実感したでしょう。
そして、4つの各号機の、格納容器爆発(水蒸気爆発)=高濃度の放射線の数百キロへの飛散 という 日本人どころか、人類すべてにとっての最凶悪事は、終息に向かいました。この真実を、アメリカは、17日 昼に、グローバルホークという無人偵察機を使って、4つの原発の上空から調べて、真実の放射能数値を知った。
真実をいち早く知った、アメリカ政府と、最高支配者たちと、ニューヨークの金融財界たちは、17日の夕刻には、最高会議を開いて、「フクシマの危機は去った」と確認したようです。そこで、18日(金)には、ニューヨークの金融市場では、狼狽(ろうばい)売りの投げ売りで、暴落していた株価が、早くも上昇に転じています。 東京市場(日経平均株価)も、18日には、大暴落(一日で1250円の急落)から立ち直りを見せています。
私、副島隆彦は、自宅に帰って、急いで、金融・経済の分析を始めています。これらの分析は、会員ぺージの方に載せます。 災害からの復興銘柄として、仮設住宅(被災者用の応急のプレハブ住宅)20万戸とかを作る住宅メーカーが、22日(火)からの株式市場で、棒上げ、急上昇すると、盛んに推測されています。
私、副島隆彦は、「こんな悲惨な巨大災害の時でも、ある種の人間たちは、自分の金融投資(バクチ、博奕)での大儲けの為に動くのだ。それが、人間と言う悲しい生き物なのだ」 と、達観しています。
私は、浪江町や、南相馬市の海岸で、ものすごい数の家が津波で破壊され、一面に瓦礫(がれき)が散乱している光景を、前日の県南の四倉(よつくら)、新舞子(しんまいこ)の海岸の悲惨な現状に続いて見ました。 美しい景勝の地の 家々は、無残に破壊されて、車も多くが海中に没しているでしょう。 この世の地獄そしてそのまま浄土(じょうど)の姿です。
今も、車の中にいたまま、津波で死んだ人たちの死体の多くは収容されていません。波打ち際に打ち上げた死体だけが自衛隊の手で集められ、遺体安置に並べられているのです。
救援に駆け付けた5万人の自衛隊でさえ、災害3日目の14日の深夜には、「原発が非常に危険なので、、上からの命令により退避します」と、避難場所(小学校の体育館とか)の被災者たちに伝えて、置き去りにして、一気に立ち去っていったのです。私は、その現場に、こうしてやって来たからこそ、この真実を体得できました。
そのことの衝撃(ショック)で、今、自衛隊全体が、深い鬱屈の中にあります。国家戦略家(ナショナル・ソストラテジスト)である、私、副島隆彦には、この核戦争・化学戦争に全く対応していなかった、そして、自分たちだけ、我さきに国民(一般住民)を残して逃げて行った、災害出動の自衛隊の、不甲斐なさを、彼ら自身が、大きな危機が峠を越した今だから、全身が震えるような悔悟の気持ちに襲われているだろう。
同じ日本国民を戦争の脅威から助ける盾(たて、シールド)となると決意して、進んで自衛官になった者たちの、無念と屈辱感が、私にはよく分かる。だから私は、今の自衛隊を絶対に批判しない。この時、自分たちが強度の放射能で被曝することを恐れて、一目散に災害地から先に撤退していった自衛隊を、私は決して非難しない。この問題は、不問に付されて、皆が忘れ去ってゆくだろ言う。
誰もが、原発の事故現場から、10キロでも遠くに逃げたい。そして、多くは、福島県の西隣の新潟県にまで避難したようだ。 同じ被災地である北の宮城県(仙台)方面に逃げるわけにはゆかず、そうかといって、南に逃げて、東京(首都圏)を目指しても、大混乱する、と分かっている福島県民は、新潟県に活路を求めたのです。
家と家族を失い、命からがら逃げてきた先の避難所で自衛隊に、「私たちは先に退避します。原発が大変危険です」と言い残された被災者たちが、阿鼻叫喚(あびきょうかん)の地獄に落とされたことは、火を見るよりも明らかだ。今も、ガラーンとして、運動場に軽自動車が、100台近く散乱していた小学校を目撃した私には、いつが、最大の危機のピークだったのかまでが、体で分かる。
被災者たちは、自衛隊のあとを追うようにして、沿道12号線を、西の方(福島市へ)に、15日の暗闇のなかを、ぞろぞろと移動していった。途中でガソリンが切れて、乗り捨てられた乗用車が、たくさん、いまも路肩に置かれている。 22日からの今週も、ずっと、ガソリン切れは続くだろう。
ゴーストタウンと化して、ガラーンとした町が続きました。浪江(まみえ)の駅の前の半倒壊している酒屋の中で、コンピュータだけが不気味に動いて、音をだし、点滅しているのを見ました。電気は通っているのです。
原発から5キロの地点である 双葉(ふたば)の駅のすぐ近くまで行けたのですが、そこから先は、道路に倒壊した家の瓦礫と、垂れ下がった電線がたくさんあったので、ここで私たちは前進を阻(はば)まれました。この地点で、220マイクロシーベルト(220μSv/h)を測定したのです。あとで、写真を示します。
私に、決死の覚悟で同行してくれた弟子の石井利明(いしいとしあき)君が、下の 重掲「308」番の報告文に引き続いて、翌日の20日の調査、現状の目視、放射能測定の結果を書きます。 19日(土)の初日の、富岡(とみおか)町からと、それから、県南の いわき市からの 巨大事故原発 への接近による 視察、目撃、放射能測定 のことも引き続き書きます。
私が、今、強調しなければいけないことは、被災地の現地で生きる福島県民を応援するために、私たち日本国民は、福島県産の 野菜、果物、コメ、そして魚を進んで食べる、ということです。 私たちは、同じ日本国民として、悲惨な大災害から福島県が急速に復興することを、徹底的に、支援しなければいけないのです。 そのためには、「今こそ福島県産の産物、食品を進んで食べよう」という運動を始めなければいけない。
(転載貼り付け始め)
●「 自宅待機で出荷ストップ 風評被害「放射能」って? 農業も二重苦 」
産経新聞 2011年3月16日 20:41
http://sankei.jp.msn.com/economy/news/110316/biz11031620440075-n1.htm
福島第1原発の事故で高い放射線量を観測した問題は地元の農業関係者に深刻に受け止められている。震災で出荷がストップした地域がある上、風評 被害が起こりかねず、二重の衝撃に見舞われている。
「放射線は目に見えない上、今まで経験したこともなく、どうしようもない」。福島市のJA新ふくしまの担当者は声を落とす。現在、特産の イチゴ「ふくあや香(か)」が出荷のピークを迎えている。
同市は原発から約60キロ内陸にあり、特に影響はないとされるが、担当者が頭を悩ませるのは風評被害だ。「農薬だと残留量のデータを消費 者に示して大丈夫だと説明できる。放射線だと何が悪いかも分からない」
原発の南に位置する福島県いわき市では15日、30キロ圏内に入らない地域でも市の呼び掛けで多くの農家が自宅で待機した。
地元JA担当者は「外にも出られず、様子を見るしかない」と頭を抱える。「イチゴやトマトが地震以来、出荷できない状態。さらに熟成が進 むと本当に出荷できなくなってしまう」福島県は豊富な水資源でも知られる。田村市は湧き水を使ったミネラルウオーター「あぶくまの天然水」を販売。取水地は原発からの距離が約 35キロだ。
「風評被害を考える余裕はないが、不安だ」と販売を担当する同市あぶくま洞管理事務所の担当者は懸念を隠さない。 食品の国際品評会「モンド・セレクション」で最高位の「大金賞」を7年連続で受賞するなど定評を得ているが、震災でボトルや煮沸用の軽油 が底をつきつつあり、製造を取りやめている。担当者は「先が読めない。一体どうしたらいいのか」と悲嘆した。
農林水産省では地震と原子力災害の2つの対策本部を立ち上げているが、担当者は「事態はまだ動いており状況把握もできていない」と対応に 追われている状態だ。
●「 茨城 風評被害対策 を国に要請 」
NHKニュース 2011年3月21日 21:08
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20110321/k10014812461000.html
茨城県産のほうれんそうから国の基準値を上回る放射性物質が検出され、出荷を自粛していることを 受けて、茨城県の農業団体は、21日、農林水産省に対して、ほかの農産物について風評被害が起きないよう、安全性について早急に調査するよう 要請しました。
茨城県産のほうれんそうから国の基準値を上回る放射性物質が検出されたことを受けて、茨城県は当 面の間、県の全域でほうれんそうの出荷を自粛することを決めています。これについて、JA茨城県中央会とJA全農いばらきは、21日、農林水 産省の筒井副大臣に対して、ほかの農産物にも風評被害が広がらないように対策を講じることを要請しました。
具体的には、ほうれんそう以外の農産物について、安全性の調査を早急に行い、その結果について国民に周知することや、農家が受けた経済的な被害について東京電力や国の責任で補 償することを早く明確にすることも求めました。
JA全農いばらきの柴田誠県本部長は記者団に対して、「ほかの農産物についても風評被害が懸念 されるので、安全性についてしっかりと検査をして、国から情報を出してもらうことが大事だ」と話していました。
●「 【Q&A】農作物から放射能、食べても平気? 」
朝日新聞 2011年3月20日 8:54
http://www.asahi.com/special/10005/TKY201103200071.html
福島第一原発の事故の影響で、牛乳やホウレンソウから放射性物質が見つかった。飲んだり食べたりしても大丈夫なのか、まとめ た。
*■健康害するリスク小さい*
Q ホウレンソウや牛乳が放射能で汚染されているの?
A 福島第一原発の事故では、ヨウ素やセシウムなどの放射性物質が周辺に広く飛び散った。それが、ホウレンソウの表面に降り 注ぎ、検出された。汚染された草や水をとった牛の乳からも見つかった。
Q どれぐらいの値なの?
A 厚生労働省の規制値に比べると、ホウレンソウからは3~7・5倍のヨウ素が見つかった。牛乳からも最高5倍のヨウ素が出 た。規制値は、今回の事故をきっかけに、厚労省が暫定の値として設けたものだ。
Q 汚染された食品を食べたり飲んだりしても大丈夫なの?
A 食品の安全性基準は厳しい値に決められている。健康に影響を与えかねない値より、かなり余裕をもって設定されている。だ から、「ただちに健康に影響が出るわけではない」という見方で専門家の意見は一致している。あまり心配し過ぎてもいけないよう だ。
Q 汚染された食品をとると、体はどれぐらい被曝(ひばく)してしまうの?
A 今回、ヨウ素に汚染されていることが分かった福島県の牛乳を約1リットル飲むと、人体が受ける影響は、約33マイクロ シーベルトという値になる。これは胃のX線集団検診を1回受けた時に受ける放射線量の約20分の1。
最も高い値が出た茨城県のホウレンソウを洗わずに1キロ食べたとすると、約330マイクロシーベルトになり、胃のX線集団検 診を0・5回受けた値にあたる。
Q それは、どのぐらいのリスクなの?
A そう大きくはない。単純に比較はできないが、妊婦がX線撮影などを受けるとき、胎児へのリスクは、少なくとも5万マイク ロシーベルトまでは問題がないとされている。ただ、上限の判断は難しく、米国の学会や審議会の間でも15万マイクロシーベル ト~5万マイクロシーベルトと幅がある。
Q 時間がたてば、放射能は弱くなるの?
A 放射線の量が半分になるまでの期間を「半減期」という。ヨウ素の場合は8日と短い。セシウムは30年と長く、長期間、放 射線を出し続ける可能性がある。その土地で育った草を家畜が食べ続けると、肉などの畜産物も汚染されてしまうかもしれない。
Q 今後はどんな注意が必要なの?
A 汚染地域は広そうだ。農産物が流通に乗る前に、どれぐらい汚染されているか、早く調べる必要がある。ヨウ素は半減期が短 いとはいえ、大量に取ると子どもでは甲状腺にたまってしまい、がんになる危険がある。とりわけ、原発周辺地域に住む子どもには注 意が必要だ。
*■水で洗えば流せる*
Q 食べる時にできることはないの?
A 元原子力安全委員の松原純子さんは「気になる人は流水で洗って。葉の表面についた放射性物質を落とすことができる」と話 している。ホウレンソウをお浸しにするとヨウ素、セシウムを50~80%除去できるとの実験結果もある。秋田大名誉教授の滝澤行 雄さん(公衆衛生学)は「熱湯でゆでてあく抜きするのも有効」と言う。熱で放射性物質は分解しないが、洗い流す効果があるよ
う だ。
Q 牛乳はどう?
A 液体はこうした方法は採れない。ただ、牛乳で規制値を超える値が検出された福島県川俣(かわまた)町では全酪農家が震災で出荷してい なかった。仮に同程度の値の他地域の牛乳を続けて飲んでいたとしても、事故から1週間と時間が短く放射性物質の総量は限られる。 いま店頭や家庭にある牛乳を捨てる必要はない。
Q どういう経緯で分かったの?
A 17日に厚労省が地方自治体に調査を求め、19日に結果が出た。全国消費者団体連絡会事務局長の阿南久さんは、すぐに調 査を始めて結果を公表し、問題の食品を1年間食べ続けた場合の影響を示したのはわかりやすいという。ただ、調査の全容が明確でな いのが気になるという。「調査内容や数値の意味をわかりやすくかみ砕き、消費者はどうすればいいのか、具体的行動に結びつく説明 を添えてほしい」と注文している。
*■Qこれからどうなるの 出荷停止を政府検討*
Q すでに出荷された農産物はどうなるの?
A 食品衛生法では、有害物質を含む食品の販売を禁じているが、放射能についての基準はない。このため、厚労省は今回、根拠 のない風評被害を防ぐため、急きょ暫定規制値をつくり、対応した。でも、規制値を超えるサンプルが出た日の出荷分しか止められな い。検査日より前に出荷されたものについて、大塚耕平厚労副大臣は「自主的な対応になる」と話している。
Q 今後の対応は?
A 規制値を上回っても食品衛生法では、調査対象となった農産品をつくった農家の出荷だけしかとめられず、出荷停止の判断も 都道府県に委ねている。このため、政府は、原子力災害対策特別措置法に基づき、福島県と茨城県のホウレンソウ、福島県の牛乳の出 荷を政府判断で停止する検討を始めた。
これまでも、茨城県で起きたJCO事故などで周辺から出荷される農水産物の風評被害が起こるなど、食品の放射能汚染は問題に なった。風評被害や消費者の不安を解消するため、食品安全委員会などによる丁寧な説明も必要だ。
(転載貼り付け終わり)
副島隆彦です。 風評被害や、体内被曝を言う人間 や、新聞記事や役人(官僚)たちほど、ビクビクして、彼ら自身が、風評被害をまき散らしているのだ。 大丈夫だって。 大丈夫。 いちいち、小さな数値のことなんか気にするな。もう、高濃度の放射能の恐怖は去ったのです。あとは、微量の放射能がくっついている野菜や魚を、私たち、日本人全部が、がぶがぶ食べればいいんだ。子供が食べても大丈夫だ。
「副島さん。あなたは、そんな無責任なことを書いて、あとで責任を取れるのですか」と、私に、書いてくる人間を、私は許さない。目の前にいたら、殴り倒してやる。
お前こそは、偽善者(ヒポクリット)だ。自分を善良な人間で、インテリだと気取った、悪人だ。 私は、善人を装う 偽善者が大嫌いだと、ずーっと、書いてきただろう。私の本から、一体、何を学んだのだ。自分だけ助かればいいのか。その神経質(しんけいしつ)の、生き方をやめろ。泥だらけの食べ物でも、何でも食べて、人間は生きて行けばいいのだ。
福島の東半分の人たちは、(避難した少数の金持ちだちを除いて)今も、ここで、生きているのだぞ。福島県人を食べ物で、差別する気か。どうせ、これからは、日本人だ、というだけで、世界中から、放射能で汚染されているかもしれない国民、と、これからは、世界中から、私たちは差別されるのだぞ。外国の空港に着いたら、日本人だけは、ベクレル検査を受けさせられるのだぞ。 それなのに、福島県を、内心で微妙に差別して一体どうなるというのか。
私たち日本人は、今こそ、福島県産の食べも二を食べる運動を始めなければならないのだ。
私が、海沿いの 6号線で 目撃したのは、ブタが2匹(つがい、夫婦のように)、木の茂った 草むらの中を、元気そうに走ってゆく姿だった。このブタたちだけが、この人間の姿をすべて失った地で、生き生きとしていた。「私たちは、もう、人間には、殺されない。食べられない。自由だ」と二匹のブタが叫んでいたようにも聞こえた。
それに比べたら、犬と猫の姿は、かわいそうだった。海岸線近くは津波で破壊された家の瓦礫が続く。そこで、飼い主が死んだのか、置き去りにして避難したのか、立派な犬たちが、食べ物を探して、痩せ衰えて、近寄って来た。津波に遭ったのだろう傷ついているのもいた。 私たちは、手持ちのおにぎりとお菓子を与えた。が、ご飯をあげられたのは、近寄って来た2匹だけだ。 猫も路肩にうずくまっていた。 川沿いの瓦礫の上をカラスだけが、20羽ほども、飛び回っていた。あとは、あたり一面、生き物の姿はない。
原発事故の放射能漏れのこれ以上の危険はもう無い、と分かったら、どんどん住民が、帰って来るだろう。地震・津波と違って、原発事故は、災害だとは政府によって認定されていないだろうから、警察も道路で規制することは出来ないのだ。 だが避難勧告だけは出ている。おかしなものだ。政府は、「原発事故」とは、言っていない。「原発事象(じしょう)」という奇妙な言葉を使っている。政府と東電が折半することになる、巨額の被害補償のことが頭から離れない。
私たち日本国民が、いますぐ始めるべき、福島県民を助ける運動は、それは、福島県産の、野菜、果物、コメそして魚介類を、どんどん食べる運動である。「風評被害」も、「体内被曝」も、なにも有るものか。 私たちは、今も現地で淡々と、生きている福島県民と一緒になって、福島県産の食産物を、どんどん食べる運動を始めなければならないのだ。
「体内被曝の恐れ」などと、難しそうな、専門家ぶったことを言って、自分に知識がある振りなどするな。その前に、現地に飛んできて、現に生きて生活している福島県の東半分の(浜通り、中通り)の人たちと、話せ。
地元の人が言った。 「東京のテレビのアナンンサーが、『今日は、南風(北のように吹く)です。安心してください』と言ったのよ。福島県民のことなんか、東京の人たちは何も考えてくれないんだ。東京の為に、電力を作って、そして、私たちはこんなひどい目にあっているのに」 と。
私、副島隆彦は、人間(人類)と言う、おそろしく悪意の生き物の、底意地の悪さを、今、感じている。「自分は、風評被害で、体内被曝とかを、神経質に言う人間ではない」と書くような人間が、一番、底意地が悪いのだ。「副島先生が、書いていることは、科学的な根拠が示されていない。先生の本はたくさん読んでいます」と書くような人間の、ロクなやつはいない。 なぜ、自分だけが、そして、自分の子どもだけがかわいいのだ。それは、当たり前だ、というのなら、言え。
私は、決めた。私は、福島にも住む。家を買って、出来れば、福島第一原発が見えるところに、家を買って暮らして、そして、毎日、福島県産の野菜、果物、コメ、魚を食べる。
大きな危機(高濃度の放射能の飛散はもうない)が去った今だからこそ、私は、そうする。私は、次は、福島県(および、北茨城)の復興の為に命がけになる。 宮城県(仙台)と、岩手県(三陸海岸)の復興は、他の人たちに任せた。
学問道場の会員たちで生活に余裕のある人は、私と弟子たちが、すぐに家を買って住み始める おそらく、原発20キロから30キロ地点の家に、現地視察を兼ねて、訪問してください。ぐだぐだ、言うな。現地に来なければいけないのだ。 ぐだぐだ、遠くから言うな。書くな。馬鹿どもめ。 福島の人たちは、ここで、生きているのだぞ。
何が恐ろしいことがあるか。1000マイクロシーベルト毎時(1mSv/h)や、5000ベクレルぐらいの、微量な放射能など、全く問題ではない。何を、そんなに騒ぐのだ。馬鹿ども。ワーワー、自分の知ったかぶりを言いたいのなら、現地に来て、言え。危機は去った、と、私、副島隆彦が言うのだから、そうなのだ。「私は、副島隆彦を尊敬していますが、まだ、半信半疑です」というような人間は、学問道場の会員である必要はない。いなくなれ。 福島県なんて、来ようと思えば、自動車で5時間も運転すれば来れるじゃないか。今は、東京からこっちは、ガソリンが無いだけのことだ。
ところで、福島県の南部の海沿いの いわき市 に、 もう要らなくなった家をお持ちの人は、どうか、私たち学問道場に、寄付するか、超安価で売ってください。500万円ぐらいまでにしてください。たとえば、いわき市の中心の商業地区の平(たいら、いわき駅もある)は、生活インフラも壊れていません。
ここを、私たちの活動拠点にして、まず、「福島県産の食品を食べる。それから、さまよっている犬猫を助ける 運動」 をすぐに、始めます。訪れて来る 会員たちの宿泊施設にもします。ここは、原発から40キロの地点です。
いくら災害地と言っても、半壊した家に、勝手に住み着くことはできない。住宅への不法(違法)侵入になる。だから、人が住む気のなくなった売り家を買うか、借りるしかない、
有名なJビレッシは、ここから、海沿いに6号線(古代からの常磐道)に20キロ行ったところにあります。このJ(ジェイ)ビレッシが、今も、東電の事故対策の最前線基地になっています。いくらなんでも、東電の幹部や、原子力安全・保安院の経産省の官僚たちでも、このJビレッシまでは、来ているだろう。
プロウ pro のサッカー選手たちが合宿をする大きな施設だそうだ。 ここは、福島第一原発から20キロ、福島第二原発から10キロの真南です。今は、緊急車両以外は通行禁止になっていますから、近寄れません。しかも、20キロ以内は、電気も上下水道も、通信(電話線)の生活インフラを回復させないのではないか。だって、誰も、こんなところには近寄りたくないのだから。
だから、いわき市の平(たいら。海から10キロだから、次の津波が起きてもここまでは来ません)あたりがいいのか、それとも、郡山(こおりやま。新幹線が停まる)がいいのか。やはり、南のいわき市がいいのだろう。そのうち、余裕が出来たら、北の方の南相馬市(原発30キロ圏。住民たちが今もいる)にも、あと一軒、家を手に入れたい。この購入資金を少額ずつ、援助してもいい、という人は、どんどん学問道場に、送金してきてください。
私は、災害義捐(ぎえん)の募金とか、寄付金というような、考えはしません。税額控除が受けられるとか何とか、クソ国税庁・税務署が、この世で一番、大嫌いですから。彼ら税金官僚=カネ取の国家暴力団 とは、私は、死ぬまで徹底的に戦うのだ、と決めていますから。
(転載貼り付け始め)
●「 茨城産ホウレンソウ、撤去の動き続々 放射性物質検出で 」
朝日新聞 2011年3月20日 19:33
http://www.asahi.com/national/update/0320/TKY201103200214.html
首都圏の大手スーパーなど小売店では茨城県産のホウレンソウを撤去する動きが出ている。福島や茨城産の他の農産物も不安視する消費者もいて、各 社とも難しい対応を迫られている。
首都圏を中心に展開するスーパーのマルエツは、19日夕方の発表を受けて茨城産のホウレンソウを棚から撤去し、他の地域産に 切り替えた。
他の茨城産の野菜は従来通り扱っている。ただ、福島、茨城産の米や野菜、肉について「大丈夫か」と客からの問い合わせが相次 いでいるという。健康への影響はないと説明しているが、買い控えが広がれば「両県産商品の取り扱いの見直しも、検討しなければな らなくなるかもしれない」と話す。
大手スーパーの西友でも、関東地方の十数店で販売していた茨城産のホウレンソウを店頭から撤去した。他の産地に切り替えて対 応する。両県産の他の生鮮食品は「行政から指示されない限り、販売を続ける」(広報)という。
大手スーパーのダイエーも関東地方の25店から茨城産のホウレンソウを外した。両県産の他の食品は引き続き販売し、客からの 問い合わせには「健康に影響はない」と冷静な対応を呼びかけている。
●「 農畜産物から放射性物質、JAが補償要請 国・東電に 」
朝日新聞 2011年3月20日 18:54
http://www.asahi.com/special/10005/TKY201103200165.html
福島第一原発事故の影響で牛乳やホウレンソウから放射性物質が見つかった問題で、JAグループは20日、厚生労 働省、農林水産省などの関係省庁と民主党、自民党に対して、出荷停止などの措置がとられた場合、国や東京電力が農家に万全の補償をするよう要請した。
要請文では、「生産現場から強い怒りと今後の生産・販売に対する懸念の声が上がっている」と指摘。風評被害で価 格が下落した場合の補償も求めている。また、基準値を超える農畜産物が検出された場合、出荷を停止する地域や品目を限定して早急に周知すること、消費者への正確な情報提供、被災地の土壌の安全確保なども求めた。
東電は19日の会見で「損害賠償の申し出があれば、国と相談しながら準備したい」との考えを示している。
●「 福島第1原発:ホウレンソウなどの出荷停止「当分の間」 」
毎日新聞 2011年3月21日 19:44
http://mainichi.jp/select/today/news/20110322k0000m040085000c.html
菅直人首相は21日、福島、茨城、栃木、群馬4県の知事に対し、4県全域で生産されたホウレンソウとカキナ、福島県産の原乳について「当分の 間、出荷を控える」よう指示した。東京電力福島第1原発の事故発生後、茨城県産のホウレンソウと福島県産の原乳から食品衛生法の暫定規制値を超え る放射性物質が検出されたのを受け、原子力災害対策特別措置法に基づく措置として、初めて全県単位での農作物の出荷停止に踏み切った。
出荷停止は枝野幸男官房長官が21日夕の記者会見で発表した。枝野長官は「直ちに健康に影響を及ぼすものではない。出荷制限措置は、 暫定基準値を超える状態が長く継続することは好ましくないため決定した」と説明。「過剰な反応のないよう、冷静に対応をしていただきた い」と呼びかけ、農家などが受ける損害に関しては「適切な補償が行われるよう万全を期す。東京電力が責任を持つが、十分でないなら国が責 任を持つ」と明言した。
出荷停止を行う「当分の間」の見通しは「放射線の観測による」とし、「今後、各地でモニタリングし、調査結果を分析したうえで必要が あれば追加の指示をする」と述べ、対象品目・地域を広げる可能性にも言及した。今回の対象地域が県単位になった理由については「原産地表 示が県単位で行われている」と語った。
福島第1原発周辺の避難指示(20キロ圏内)、屋内退避指示(20~30キロ圏内)と出荷停止の対象地域の違いについて、枝野長官は 「大気中のものに接する場合と飲食し体内に取り込む場合に違いがあるのは当然。日常生活をする大気中の放射線濃度には問題がない」と強調 した。【小山由宇】
◇茨城の最高値は5万4100ベクレル
厚生労働省によると、21日までに茨城、栃木、群馬県内で採取されたホウレンソウと千葉県産の春菊から、暫定規制値を上回る放射性ヨ ウ素(規制値は1キログラムあたり2000ベクレル)、群馬県産のカキナから放射性セシウム(同500ベクレル)を検出。福島県産の原乳 から、放射性ヨウ素(同300ベクレル)を検出している。それぞれの最高値は、ホウレンソウが茨城5万4100▽栃木5700▽群馬 2630、カキナが555、原乳は5300(いずれも単位はベクレル)となっている。
このうち春菊については、現時点で検出されているのが千葉県旭市だけで、地域が限定されていることなどから対象外とした。今後地域的 な広がりを見極めた上で制限を検討する。【市川明代】
◇「誠に申し訳ない」東電副社長
農産物に放射性物質の被害が生じていることについて、東京電力の藤本孝副社長は21日の会見で「誠に申し訳ない思い。賠償についてど ういう方法があるか、国と相談したい」と述べた。
(転載貼り付け終わり)
副島隆彦です。こんな、食べ物ひとつ の ことで、ぐだぐだ書いていることが、私は、もうイヤになりました。 みなさん、もう、 日本人は、これまでのような、過剰なキレイさ(除菌)とか、清潔さ、とか、無菌とか、見た目の美しさとかの、過剰な神経質の、神経症の国民性を、止(や)めることにしませんか。そうしないと、この先、生きて行けないのです。
私たちの日本が、まさしく「風の谷のナウシカ」だったのです。巨匠・宮崎駿(みやざきはやお)は、日本こそは、死の空気で汚染された、二つの強大な政治体制の間、狭間(はざま)で、かわいそうに、しかし健気(けなげ)に生きる「風の谷」に住むナウシカという国民、民族だったのです。 微量の核汚染で、薄く汚れた空気の中で生きて行くことを、私たちは、覚悟して、受け容れて、強く生きていかなければならない。
だから、私たち一般国民に出来る、一番、大事なことは、福島県産の食品を、進んで食べて、そのことで、福島県の復興を助ける、ということだ。 私は、このように確信しています。現地に行って、このことが、体で分かりました。体で分かることは、頭で分かることの百倍、すごいのです。 生来の知識人である私は、小賢(こざか)しい、低知能の人間たちが振り回す、下らない「科学的な根拠に基づく 証拠と 証明が、必要」などと したり顔をした人間が、大嫌いだ。あっちに行け。
私は、だから、弟子たちと、出来るだけ、凶悪事故を起こしたが、やがて、癒(い)えて行く福島第一原発の 出来るだけ近くに、家を買って、順番に、住みます。会員の皆さんも、どんどん視察に 来てください。私は、本当は、原発が見えるところに住んで、毎日、工事が進んでゆく様子を見ていたい。 だが、こそらの生活インフラは意図的に回復させないだろう。
すでに、日本政府と、管理され尽くしているNHKはじめメディア(テレビ、新聞)は、福島原発巨大事故から、どんどん、計画的に、離れて、消してゆくだろう。日本人は、フクシマの問題を、次第に忘れ去されされるようになるだろう。そして、福島県人が、取り残される。災害からの 復興の掛け声だけが掛かるが、誰も関心を示さず、福島には近寄らない。
原発から20キロ圏内の住民は、すべて、他の県に、移住させる計画が、早くも始まっている。すべては、計画的に、「現地の人たちを口封じする。裁判なども極力起きさないようにする。嘆(なげ)いて、無力させて、怒りや悲しみだけのまま、次第に風化させて行く」という計画だろう。 だから、「○○号機から、また、煙が出ました。危険です」と、ヤラセの報道を続けて、現地に人間を近づけないようにする気だ。
だから、私は、福島県で出来るだけ原発に近いところに住んで、そこの食べ物を、そこの住人たちと同じように、食べて生きる。 会員の皆さん、私がその家にいますから、遊びに来てください。「遊びに来て」と、書いたら、また、目くじらを立てて、被災地に対して不謹慎だ、と、私、副島隆彦を非難する気か。 お前たちの、その、過剰な「優しさコトバ」の偽善体質の 偽善汚染を、なんとかしたらどうだ。
やるべきは、だから「ようそこ福島へ」「福島県産の生鮮食料品を食べましょう」運動だ。他に何をやることがあるというのか。 今、テレビで、言っていた。「 どこまで、数値を信用したらいいのか。正直、食べるのは、不安ですね」などと、言うな。 福島産品を私たちは、進んで食べましょう。
ここまで、書いたら、午前6時40分になっていました。
副島隆彦拝