[3015]ワクチンについて(2)

鄭基成 投稿日:2021/02/26 17:39

会員番号 2059の鄭基成です。

ワクチンの危険性について、第2弾です。
2021年4月刊行予定の”Corona Unmasked” (仮題:『コロナのマスクを剥ぐ』)から、ワクチンについての章を翻訳したものを以下に引用します。
ドイツ語の原文は、無料でダウンロードできます。Goldeggverlagというドイツの出版社です。『コロナパンデミックは、本当か?』につぐ第2弾です。

(引用開始)

ワクチンラッシュ

S・バクディ & K・ライス:『コロナのマスクを剥ぐ』より抜粋

果報は寝て待て?

ワクチン開発に関して、これまでは、文句なしの「イエス!開発せよ!」が当然とされた。しかもしれは正しいことであった。なぜならワクチンは命を救うからだ。しかしどんなワクチンでも完全ではあり得ない。副作用を完全に排除することはできないからだ。ワクチンが満たすべき条件は2つある:
1.ワクチンは、重篤及び致命的な病気、あるいは死をも防止するものでなければならない;
2.重い副作用と頻度は、社会的に耐えられる範囲、そして責任に答えられる範囲内でなければならない。
全体として、人々の健康と社会にとっての有益性が、抱えるリスクよりはるかに優っていなければならない。それがまともな筋だ、と誰もが頷くのではないだろうか? 事実その通りなのだから! たとえば、咳、くしゃみ、喉のかすれを抑えるために、ワクチン接種による厄介な副作用は予測できない、そんなリスクを負わなければならないとしたら、一体誰がそんなワクチンを接種しようと思うだろうか?
それに、すべてのワクチンがすべての人間に有効であるとは限らない。ドイツに暮らす人間に、この国には存在しない黄熱病のためのワクチンは不要だ。
さて我々は、COVID-19が明確に定義可能なリスクグループにとって危険であるということを知っている:それは既往症を抱えた70歳以上の高齢者であり、彼らは重篤化し死亡する確率が相対的に高い(1)。
これらの人々に対してワクチンは有用であるかもしれない。しかし効果とありうる危険性について、特に注意深く検証されなければならない。しかしながら、すでに実施された研究実験では、まさにこの深刻な既往症を抱えた高齢者たちのグループは対象から除外されたのである。
キラー・ウイルスは例外?
2020年10月中旬、RKI(ロベルト・コッホ研究所(日本の国立感染研究所、米国のCDCに相当)のローター・ヴィーラー所長はフェニックス・テレビで次のように述べた:「来年(2021年)になれば、ワクチンを認可する予定だ。どのような作用があるか、どれくらい効果があるか、どのような結果をもたらすか、これらについては不明だ。しかし私はワクチンが出来上がることには楽観している。」確かに彼のいうことは正しい。遺伝子組み換えワクチンはすでに出来上がっており、これから大量に配布されることになっている―そして我々は、それが効果のあるものなのか、どの程度の効果なのか、どんな結果をもたらすのかについて、何も知らないのだ。もちろんその間多くのデータは揃っている。ただ残念ながら十分な説得性はない。したがって、EU内での従来方式による認可ではなく、「条件付きの認可」(2)であるに過ぎない。今後2年間、メリットとデメリットのどちらが大きいかが検証されるだろう。これからワクチン接種を受けるすべての人々は、この壮大な実験に参加することになる。というのも、緊急事態下におけるワクチン接種に際して、製造者による保証は何もないのだ。つまり事故が起こった場合、死亡も含めて、製造者は賠償責任を免除されている。
しかし、まさにコロナウイルスに対するこのmRNAワクチンという全く新たな種類の遺伝子組み換えワクチンに対しては、可能なリスクの検証が特に求められるはずだ。なぜなら現在の科学的知見によれば多岐にわたる深刻な副作用が考えられるからである(3)。
それだけになおのこと、ヨーロッパ各国政府によって自国民に対して大量に配布されたこの新種のワクチンの効果と安全性についての説得力のある実験結果が全く存在しないということは、驚くべきことである。しかもこれだけの短期間にことが進められたのだ。あっという間に最高の好条件で緊急認可を目指して3つの製薬会社が先頭に立っている:AstraZeneca(アデノウイルスに基づいたヴェクトルワクチン)、Biontech/Pfeizer(mRNA), そしてModerna(mRNA)だ。2020年12月21日、EU委員会はBionteck/Pfizer社のワクチンを認可し、次いで早くも1月6日にはModerna社のワクチンが、そして1月29日には、AstraZeneca社がEUの認可を得た。従来であれば新たなワクチンの認可には少なくとも7年から10年の期間にわたって慎重な検証が行われたが、今回はその全てがたった数ヶ月の期間に短縮された。こんなに短期間のうちに人々がリスクと効果を考量するだけの信頼できるデータを揃えられるというのだろうか? ヨーロッパでは、このようにして全てが一気に進められたが、一方インドの保健省はBioNtech/Pfizer社のワクチンについて、国民の安全性が担保されないとして「ノー」の結論に至った(4)。

現在摂取されているワクチンは流行中のSARS-CoV-2-感染に対する予防になるのか?
重篤で場合によっては死亡に至るCOVID-19の症状に対する予防効果は、サルへの実験では、どのワクチンにも現れなかった(5、6、7)。ある大問題が立ち塞がっていたのだ。すなわち、感染させられたサルはワクチン接種しようがしまいが、重症にはならなかったのだ(8)。したがって、深刻な症状に対してワクチンに予防効果があったかどうかを検証することができなかった。
では人間を対象とした実験は何を物語るのか?
主要メディアは何の批判もなく製薬会社のプレス発表を称賛する記事を拡散している。そこで我々は、実験結果によればワクチンの予防効果が何しろ素晴らしい、Biontech/pfizer社のワクチンには95%の効果がある、といったことを知らされる。
しかし、この数字はどこから来るのだろう? 我々は、健康な人がCOVID-19で命に関わるほどの重篤な症状になることは滅多にないことを知っているのに。
実際、Biontech/Pfeizerの実験(9)での被験者40,000人以上の場合、170人のCOVID-19「ケース(陽性)」が出現した(約0,4%)。そのうち8人がワクチン接種を受けており(1人は重篤)、162人はワクチン接種を受けていなかった(9人が重篤)。このことから、95%の予防効果という仮説が導き出されるというわけか?!
これほど少ない数のケースにおいてはこのようなデータ結果は、科学的見地から、実証に耐えるものとはみなされない。
この実験の枠内で「COVID-19ケース」は一体どのように定義されたのだろうか? 咳、くしゃみ、喉のかすれなどの症状が現れ たり、RT-PCR検査結果で陽性の人がCOVID-19のケースとされたのである。
この検査の説得性は、もう誰もが知るように、存在しない。本書で明らかに示したように、この検査はSARS-CoV-2による感染を明確に証明するには不適切である。したがってこのワクチンは、ワクチン接種者の0,7%の人の咳、くしゃみ、喉のかすれを―いかなる働きによってかはともかく―予防したかもしれない、という程度の代物だ。それだけのためにBiontech/Pfizer社の実験で何百人という人々が重大な副作用に耐えなければならなかったし、中には入院を余儀なくされたものもあったのだ。
他のワクチン製造会社の場合も事情は同じである。医薬品の安全性に関する専門家であり、著名な医学雑誌British Medical Journal(BMJ)(10)の共同編集者であるピーター・ドーシ(Peter Doshi)氏は、「現在行われている実験のどれ一つとして、入院、集中治療の必要性、あるいは死亡といった深刻な事例を減少させるために設計されたものではない」と批判している。
これが目指していた効果率95%の正体なのか?
ワクチン接種のメリットは、リスクグループについてはどの程度なのだろう? それは誰にもわからない。そのために人体実験が今も続けられており、接種を切望する人たちがそれに参加しているのだ。
ワクチンは感染とウイルス拡散を予防するのか?
広く告知されているワクチン接種の目的の一つは、COVID-19の感染を防ぐだけでなく、ウイルスの拡散を止めることである。すでに幼稚園や学校では、自分自身が感染していなくても知らずにおじいちゃんおばあちゃんにウイルスを移すことで「殺してしまう」ことになると教えられている。それを防ぐためにはみんながワクチンを打つ必要がある、子供も一緒に、と。そこで2つの疑問が生じる:
1.全国民にワクチン接種することは有意義なことか?そして:
2.そもそも、ワクチン接種で感染を予防することができるのか?
リスクグループの防御のために、大多数の人々には危険の少ないウイルスの蔓延を抑えようとすることにどれほどの意味があるかについて考えてみよう。
コロナウイルスについては何十年も前から、人が無症状のまま体内に持っているものと理解されている。以前はこれらの人々は「健康」と言われ、誰も気にしなかった。しかし今は、「無症状の」感染者とされ、極めて危険な存在になってしまった。しかしこの間、我々は、SARS-CoV-2についてもこれまで同様に、無症状の人がCOVID-19という重い病気を他人にうつすことはない、ということを知っている(11、12、13)。
症状があるということは、ウイルスが活動的になり我々の体の免疫システムと戦う体制に入ったということを意味する。一方、咳も、くしゃみも、喉のかすれその他の症状もないということは、我々の体がウイルスを最初の段階で押さえ込んでいるということだ。無症状の人が息から吐き出すウイルスの量が、他の人を危険に晒すほどのものだという証明はこれまでのところ存在しない。したがって、全国民にワクチン接種をするのは、科学的見地からは、全く根拠のない企てだ。無意味という他ない。
次に第2の問題だが、ワクチンはそもそもSARS-CoV-2ウイルスの蔓延を防ぐことができるのか? 目下のところRKIは、この問題はこれまでのところ全く解明されていない、と説明している(14)。
答えを出すには次の点を検証する必要がある。
1.ワクチン接種された人が、その後も感染する可能性があるかどうか、そして
2.その場合ウイルスの量は、他人を感染させるに十分な量かどうか。
AstraZeneca社だけが、ワクチン接種した人の方がしない人よりも感染の可能性が低いと発表した。しかしよく調べてみると、このような結論を支えるデータが全く存在しないことがわかった。当該の実験ではこの問題の一部だけが取り上げられた。すなわち、どれだけの数の人々がワクチン接種後に再び感染するか? これをどのように検証したのであろうか? 唯一の基準はRT-PCR検査が陽性であったかどうかである(15)。さて、WHO自身が言っていることだが、PCR検査だけでは、感染を確認するには不十分なのだ(16)。それではいったい、AstraZeneca社のワクチンを接種することで感染の拡大を大幅に抑えることができるという何の証拠もない主張に何か意味があるのだろうか? 全く無意味だ。
そもそも、ワクチン接種という考え方そのものが問われなければならない。ワクチン接種によって作られる抗体は、その大部分は血液中を循環する。分かりやすくするために、例えば読者自身がそのような抗体になって、他の抗体たちと一緒に自宅の居間―ここでは肺の血管―に座っている場面を想像してみよう。そこにウイルスがやってきて、フロア―肺の細胞―に入ろうとして玄関のドアノブを掴んだとしよう。居間にいるあなたはウイルスの侵入を防ぐために何をするだろうか? こう答えるでしょう:ダメです。入ってはいけません、と。
抗体は基本的に、侵入者の蔓延を血路中で防ぐ場合にのみ効果的な働きをする。このことは、コロナウイルス同様に気道を通って肺に入り込む肺炎球菌のような病原体に対するワクチンにも当てはまる。ワクチンは肺の感染を防ぐことは出きず、血路中のバクテリアの拡散と蔓延を阻止するためのものなのだ。
ワクチンの有効性が極めて疑わしいことは明らかだ。ではそのリスクはどうであろうか?
主要メディアは次のように伝える。mRNAワクチンは何も新しいものではない。確かにその通りだ。ただこれまで、ウイルス感染の予防のために人に接種されたことは一度もない。これまで得られた知見は全て動物実験によるものだ。
それもそのはず、これらのワクチンには以前からある暗い影が付き纏っていた。これら3種類の遺伝子組み換えワクチンには―世間一般には注意深く隠されてきたが―気がかりな接種直後の副作用があることが知られていたのだ。すなわち、注射部位の激しい腫れと痛み、高熱による悪寒と震え、酷い頭痛、身体中の節々や筋肉の痛み、下痢、嘔気、嘔吐などである。ワクチン接種者の多くが病気になり仕事ができなくなる。副作用のあまりの酷さに、AstraZeneca社は実験の途中で実験の進め方の変更を余儀なくされた。それ以降被験者は、ワクチン摂取にどうにか耐えられるように、鎮痛と解熱効果のあるパラセタモルの大量服用を処方されたほどだ(17)。実験のやり方のこのような変更は、科学的標準では決して許されるものではない。何の目的でこのような例外が認められたのだろうか?
ことはこれにとどまらない。AstraZenecaの実験は2020年6月と9月に中断された。2度ともワクチン接種者1人の脊髄に極めて稀にしかみられない自己免疫疾患が現れたというのがその理由である(18)。「横断性脊髄炎(スモン)」は、身体の麻痺症状を伴い、100万人に約3例と言われている。それだけに、この場合それほど多くない数の接種者の2つのグループからそれぞれ1例が出たということは、まさに驚くべきことだ。AstraZeneca社はすぐに、最初の被験者が初期の多発硬化症を患っていた、と言い繕いをした。しかしそのことを誰も知らなかったことは驚くべきことだ。そしてもう一人の事例は純粋に不運な偶然だと述べた。これをもってワクチンの接種が継続されたのだ。しかもそれはAstraZneca社のみでなく、他社も同じであった。Biontech/Pfeizer-ワクチンでは、4人、Moderna社のワクチンでは2人に急激な顔面の麻痺が出現したが、原因の解明はなされていない(19)。
他にも同様の強い副作用の事例が見られる。
これほど多くの急激な副作用は従来のワクチンでは見られなかったことだ。過去2年間で報告されたアメリカでのワクチン接種による副作用の数と比較すると、COVID-19ワクチンによる副作用の事例はすでに圧倒的に多い数だ。認可されたのが2020年12月だというのに(20)。
ワクチンの真のメリット(使用価値)―重症化と死亡の防止―がこれらのワクチンに関して示されなかったという事実を見るにつけ、現在進行中の大規模な接種にブレーキがかからずに続けられているのか、著者たちには理解できない。
mRNAワクチンは危険か?
mRNAワクチンに危険性はないということが広く言われている。その根拠としては次の2点が挙げられている。
1.いわゆる「スパイクタンパク質」というウイルスのわずかの部分についての情報だけが、我々の体内に送り込まれるだけであり、
2.その際、自然においても作り出されるもの以外のものが付け加わるわけではない。ウイルスは細胞に感染したときにその遺伝物質をも放出し、それによって我々の細胞が「ウイルス工場」になる。
つまり基本的に全て問題なしというわけか? いやそうではない! 呼吸器官の感染は気道において起こる。細胞の破壊という最悪の場合でも、血管の再生によって比較的問題なく回復することが可能だ。
しかしワクチンの場合は、ウイルス情報は筋肉組織に注入される。多くの人は、パッケージされた状態のウイルス遺伝子は注入箇所―つまり筋肉組織―にとどまると思っている。つまり、遺伝子はその場で細胞によって取り込まれ、そこでほとんどの「ウイルス工場」が立ち上がるものだと。したがって、注入箇所の腫れや、発赤や、痛みが生じることは考えられるものの、しかしそれは比較的軽いものであり数日のうちに治るものだ、と思っている。これは致命的な誤りである!
ModernaおよびBionteck/Pfizer社のウイルス遺伝子は、「リピド(脂質)ナノ粒子」にパッケージされている―紙ではなく、脂質の材料でできた極小の裹みだ。それによって中身が守られ、我々の体の細胞により簡単に取り入れることが可能になる。このようなパッケージ自体によってアレルギー反応のリスクは従来のワクチンよりも数倍高くなる(21)。だから、アレルギー体質の人には摂取しないように、という警告には理由があるのだ―場合によっては命に関わるほどの反応(アナフィラキシー)を引き起こすこともある。実際、この種の危険な副作用に見舞われて救急手当を受けた接種ボランティアが多数いた。それに加えて、ナノ微粒子は他にも多くの危険な副作用を引き起こすことがある。それによって我々の血液細胞と血液の凝固システムの機能が害される可能性があるからだ(22)。
しかし、さらに際限のないほど深刻なことがある。溶解する物質が筋肉に注入されると、血路に達したのち、短時間で全身に行き届くというのは、医学の基礎知識の一つだ。まさにそれゆえに、即効性をねらって物質を筋肉注射するのだ。
周知の如く、注射された遺伝子パッケージも同様に血中に入る(23)。それを取り入れるのがどのような種類の細胞なのか、処理はどのようにされ、ウイルスのタンパク質はどのように作られるのか? 答えはこうだ:確実なことは何もわかっていない。我々は現在、大掛かりな人体実験を目撃しているのだ。これは全く無責任なことである。ましてや最初から慎重にならざるを得ない根拠が存在しているのだから尚更である。この「パッケージング」による危険性についてはすでに知られていたのだ。
しかしこれよりもっと重大なことは次のことだ。すなわち、SARSや他のコロナウイルスの動物実験において、抗体依存性の増幅効果が危惧されるのだ(24、25)。このような事情を前にして、このような危険性をSARS-CoV-2について完全に排除するために、動物実験が必要ではなかったのか? しかし、このテーマに関する科学論文が存在しない。にもかかわらず、ワクチン接種を受けようとする人々に対して、ワクチンがひどい病気を引き起こすかもしれないと注意を呼びかけない医師たちは、したがって、説明義務を果たしていないことになる(27)。
そしてもっと深刻なことは、ウイルスの遺伝子をワクチンとして接種することは、他の新たな、免疫による増幅効果を引き起こすことはないかという問題だ。前もって、ごく基本的な事柄を考慮し検証しなければならなかったのではないのか?
リンパ球には長期記憶がある―コロナのゴミの形を覚えている。そしてコロナのゴミは種族がどうであろうと皆同じような形をしている。すべての人間はコロナウイルスに対するトレーニングを卒業しており、SARS-CoV-2のゴミを認識するリンパ球をもっている、と。しかし、このような交差反応型キラー・リンパ球は古い血液サンプルの40~70%にしか証明されておらず、従ってSARS-CoV-2に対する反応は弱いものだ(28、29)、と反論する人がいるかもしれない。しかし、血中にはすべてのリンパ球のわずかな部分しか存在しないということが知られている。それ以外のものはその間リンパ器官(特にリンパ節)で静かに休んでいるのだ。
興味深いことに、2020年4月にスウェーデンの研究者たちが、ある注目すべきことを発見したという報せがあった。SARS-CoV-2による症状の重さに関係なく、すべての人間の(100%)血中に十分な数のT-リンパ球が、戦闘準備態勢にあるという(30)。
これは次のことを示唆している。
というのは、免疫システムとウイルスとの戦いの初期段階では、リンパ球の反応は鈍いという事実があるからだ。それなのに、素早く強力な反応があるということは、警告を前もって受けていた兵隊たちがすでに防御のために立ち上がっており、いつでも動ける状態にあることを意味している。これらの兵隊はリンパ器官から飛び出して、敵をやっつけるのだ。彼らの主な任務は次のとおり。すなわちウイルス工場を撃滅すること。ウイルスを製造する自らの細胞を殺すことだ。
さて、改めて大掛かりな人体実験という新たな現実に戻ろう。注射された遺伝子パッケージは、局部的に筋肉細胞に取り込まれるが、その大部分はしかし周辺のリンパ節と血路に流れ込む。リンパ節では免疫チームが集められている。この細胞はそれからウイルスの蛋白を作り出し、溜まったゴミを細胞の表面に吐き出す。すると隣に控えているコロナに特化したキラーリンパ球がそれに飛びかかる―ウイルス工場を発見しこれを破壊する。兄弟喧嘩の始まりだ。免疫細胞同士の戦いだ。リンパ節の腫れはこの反応の兆候であるかもしれない。それに痛みも。リンパ球は互いに鬩ぎ合い、それからさらなる敵を目指してリンパ節から流れ出して行く。
そして敵を、コロナのゴミを外に吐き出している筋肉細胞の中に見つけ出して、攻撃体制に移る。注射の箇所には発赤、腫れ、痛みといった症状が出る。
これだけでは終わらない。これからが悪夢なのだ。例えば砂糖のような極小の物質が血中から繊維組織に漏れ出す一方で、蛋白のようなサイズの大きな分子はそうはならない。細胞層―内皮細胞―に包まれているために血管の壁は隙間がないのだ。
ところで遺伝子パッケージの大きさは―大きいか小さいか? 相対的に非常に大きい、というのが正解だ。従って、いったん血液中に入れば、血球と同様に血管の管の閉じられた網目の中に止まる。ほんのわずかの部分が白血球に取り込まれるだけだ。しかし多分ほとんどのウイルス工場は内皮細胞において設えられるだろう。中でも血液がゆっくりと流れるところ―小さい血管及び極小の血管の中だろう―なぜなら遺伝子パッケージはそこで特に効果的に細胞によって取りこまれ得るからだ(31)。
そこでこれらの細胞がゴミを外に―血管の管腔(血管の隙孔)へ出す。そこにキラー・リンパ球たちがパトロールをしている。今回の戦闘は一方的だ。内皮細胞はキラー細胞による攻撃に対して防御する術がない。
そこで何が起こるかは、想像するしかない。内皮細胞の崩壊とそれに伴った血管の覆いの損傷は、通常は、血液凝固と凝結の形成だ。それも体内の無数の箇所の無数の血管でこれが起こるのだ。仮にこれがプラセンタ(胎盤)で起これば、胎児に重大な障害が起こる可能性がある。心臓、脳、脊髄などを含む他の器官なら、あらゆることが考えられる。
このようなことが起こりうるという証拠はあるのだろうか? 確かに、まれに見られる血液の病気で、ワクチン接種との関連性について検証されるべきものがある(32)。中でも目立つことは、血小板の大幅な減少が観察される患者についての報告である。このことはここでの仮説と合致する。というのも、血液の凝結箇所には血小板が活性化し消耗するからだ。

この仮定が正しいかどうかを検証することは容易い。実験結果を見れば、血液凝固が進行しているかどうかはすぐにわかる。解剖をすれば、小血管での凝血が起こったかどうかがはっきりするだろう。そしてその間、凝血防止剤が予め処方されるべきであったかどうかを検討することができただろう。リンパ球の活動を抑えるためのコーチゾンを使った薬剤の投与も検討する価値があっただろう。
事世界中でワクチン接種同期した死亡事例が連続しているという事実がある。当然の如くワクチン接種と死亡事例は何ら関係がない、というのが公式の見解である。事例のほとんどが複数の既往症を持った高齢者であり、間も無く死亡してもおかしくない人たちである。実際にそうであるならば、なぜそのような人々に―しかも中身がほとんどわからないワクチンを接種しなければならないのかと、自分の頭で考え同情心のある人間であれば誰もが疑問に思うのではないだろうか。
病弱な人々がワクチン接種後数時間で、そして数日で死に至る原因としては以下の3つのことが考えられる。
1.ワクチン接種自体によるストレス。アレルギー反応。
2.自己免疫への攻撃。リンパ球は高齢であっても有効に働く。既往症を持った高齢者の場合には、ウイルス工場に対する(ワクチンによる)攻撃が最後の一滴となって、満杯になった樽の中身が溢れ出てしまうことがあり得る。
3.真性の感染が加わると、ことはやや複雑になる。多くの養護施設では、COVID-19発症が、ちょうど施設の利用者たちにワクチンが摂取されて数日後に起こったという。それ以前は周辺全体で感染例がほとんどなく、またあらゆる衛生管理が取られていたというから、こういうことが起こるのは特異なことと言えよう。2度目のワクチン摂取直後も同じような感染爆発があった(33、34)、これはワクチン摂取後も感染は予防されないということを明確に示すものであり、それは予想されたことである。
加えて、あたかもちょうどワクチン接種を受けた人たちが死んでいっているように見えるのだ。我々が危惧すべきは、ひょっとしたら病気が免疫力によって悪化するということであろうか? そしてこの場合は、抗体によるものではなく、外敵に対して息巻くキラーリンパ球によるものということか? そしてこれはワクチンを接種された者なら誰でも、いつでも起こり得ることなのか? それは、明日か、明後日か、来週か、あるいはこの秋なのか? というのも、リンパ球は像の記憶力を持っているためだ。つまり、リンパ球は全てのコロナウイルスが持っているもので似たもの、すなわちゴミ、を認識する。ということはつまり、病状がリンパ球の働きによって悪化することは親類関係にあるウイルスによる感染なら、どの場合でも起こり得るということになる。ワクチン接種が「成功した」人なら―老若を問わず―また時を選ばず、すぐにでもあるいは将来においてもそれは起こり得るのだ。
結論
遺伝子組み換えワクチンは、WHOによれば世界中で感染による死亡率が0,23%(35)に過ぎないウイルスを防止するために、大急ぎで緊急認可を獲得した。その際、ワクチン接種によって重い病気になりそして死亡する可能性があることについては明確な指摘はなされなかった。ワクチン接種の有効性は示されなかった。ではどうすれば良いのだろう? 次のような妥協案が理性にかなったことであると我々には思える。ワクチンについてよく説明を聞き、その上で接種したいものはすれば良い。しかしワクチン摂取は直接的にも間接的にも決して強制されてはならない。接種拒否を決心した人が如何なる形であれ何らかの不利益を被るようなことがあってはならない。ワクチン接種が実施されるにつれて信頼できるデータが集積され、死亡事例とワクチンとの関連性が徹底的に検証されるべきである。
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翻訳:日曜社 鄭基成

(引用終了)