[2987]ワクチン

鄭基成 投稿日:2021/02/21 11:28

会員番号2059の鄭と申します。
初めての投稿です。大学教職を定年後、3年ほど前から日曜社(Sonntag Publishing)という出版社を運営しています。主にドイツ語・英語で書かれた社会、人文、経済、音楽、ミステリー関連の書籍の翻訳出版を手掛けており、これまで3冊を世に送りました。「真実の追求こそ学問の本随」をモットーに良書の刊行に勤しんでいます。最新刊の『コロナパンデミックは、本当か?ーコロナ騒動の真相を探る』(S・バクディ & K・ライス(著)、大橋眞(監修)、鄭基成(訳))は、タイトル通り、新型コロナに関する真相と背景を専門科学者の立場から解き明かしたもので、ドイツの感染症の第一人者による啓発書です。現在メルケル政権および主要な国々の為政者が行なっている(あるいはさせられている)ロックダウン政策への厳しい批判と一般市民への覚醒のアピールです。先日の定例会では、副島先生に直接進呈することができました。2020年2月のある日、「コロナはもう終わった」という副島先生の言葉に接した時、それまで心に重くのしかかっていた不安が取り除かれて、頭の中が安心と肯定のモードに切り替わったことは忘れられません。「何か変だな」という感覚に従って、資料や情報に当たる毎日でした。そしてたどり着いた一つの結論が、この『コロナパンデミックは、本当か?』(原題は『コロナ誤報?』)です。
自己紹介が長くなりました。
ワクチンに関して書きます。投稿「2986」で、永遠に63歳の主婦様が、名古屋でのワクチンに関するイベントについて書き込まれています。ありがとうございます。私も同様の投稿をと思いました。それほど重要な内容です。私からも是非お勧めします。

長くなるといけませんので、今回は上記の本から、ワクチンの危険性についての部分を引用させていただきます。原著の主な著者であるバクディ元マインツ大学微生物・感染症学・疫学主任教授は、両親がタイ人です。外交官であった父の赴任先のワシントンで生を受け、欧州で教育を受け、ドイツで学び、マインツ大学での研究によって世界的な業績をあげています。医師であった母親から「医者は患者を怖がらせるのではなく、不安や恐怖を取り除いてあげることが、第一の仕事だ」と教えられた、ということです。研究者として、その人間性とともに広く尊敬を集めている第一級の学者です。

上記『コロナパンデミックは、本当か?』の第六章「COVID-19に対する免疫機構の問題ー免疫学短訪」において、免疫機構の基本とワクチンの危険性(不要性)について詳述されています。一言で言えば、ワクチンが有効性を発揮したのは、唯一天然痘のケースのみであり、他は全て無効だった。人間に備わっている自然な免疫機構のほうがはるかに優れている、という主張です。ではなぜワクチン開発としよう血道を上げるのか? 答えはいつものように簡単で、利益になる、つまり金です。今開発されている記憶型のmRNAワクチンの危険性については、日本でも多くの指摘があり、すでに多くの人々が知るところとなっているようですが、まだまだ広がりは限定的なようです。最近の印象的な出来事としては、ファイザー社の元副会長でワクチン開発の責任者であったMichael Yeadon博士がこのmRNAワクチンの危険性と犯罪性を痛烈に指摘していることです。彼はイギリス人ですが、最近、家族共々南フランスに移住しました。彼はさらに他の研究者たち2人と共に、ファイザー社を訴えているようです。
それでは、上記の本からの引用をお読みください。

(引用開始)

『コロナパンデミックは、本当か?ーコロナ騒動の真相を探る』、S・バクディ &K・ライ(著)/大橋眞(監修)/鄭基成(訳):第六章 COVID-19に対する免疫機構の問題ー免疫学短訪(p.187-200)

ワクチン接種。するべきか、せざるべきか、それが問題だ

天然痘、ジフテリア、破傷風、ポリオなどの恐ろしい病気に対するワクチンの開発は、医学の歴史に大きな転換をもたらした。その後数多くのさらなる病気に対するワクチンが開発され、それらは予防医学の標準的なレパートリーになっている。さて、現在喫緊の問題として浮かび上がってきたのが、コロナウイルス危機を終わらせるために全人類へのワクチン・プログラムが必要かどうか、ということである。これは極めて重要な問題であり、以下の三つの点についてグローバルな合意を得るために、緊急に議論する必要がある。

1. ワクチンの開発はどのような場合に求められるのか? 私たちの答えは次のとおりだ。すなわち、それは感染が健康な人々に定期的に重篤な病気を発症させたり深刻な後遺症を残したりする場合である。そして今回のSARS-CoV-2はそれには該当しない。
2. 大規模なワクチン接種はどのような場合に不必要か? 私たちの提案は次のとおりだ。すなわち、人口の大部分が既に十分に危険な病気から護られている場合には、大規模なワクチン接種は不必要である。
3. ワクチン接種が失敗するのはどのような場合か? 私たちの予測は次のとおりだ。すなわち、世界中で人と動物と共生しているウイルスが継続的に変異する場合や、感染の広がっている最中に人々が大量の数のウイルスに曝露されている場合には、ワクチン接種は失敗する。

著者たちの見解では、グローバルなワクチン接種プログラムは無意味である。仮に何らかの利点があるとしても、リスクの方が遥かに大きいことは、初めから明らかだ。

世界中の専門家たちは、大急ぎで開発したCOVID-19ワクチンを十分な安全の保証もなく使用することに懸念と警告を発している。

それでも、研究者たちは現在、150種類以上ものCOVID-19ワクチンの開発に注力しており(208)、中にはすでに日程を前倒しして臨床試験が行われているものもある。ほとんどのワクチンの目的は、ウイルスの突起タンパク質(スパイク)と細胞の反応の結合を防ぐためのハイレベルな中和抗体を作り出すことだ。そのための戦略として次の4つのものがある。

1. 不活性化あるいは弱毒化された全体ウイルス・ワクチン(whole virus vaccines)。不活性化されたワクチンの開発には大量のウイルスの生産が求められ、それは鶏の卵か不朽化された細胞ラインにおいて増やす必要がある。その際常に、ウイルスの一群が危険な汚染物質を含み、深刻な副作用を引き起こすリスクがある。さらにワクチン接種によって、症状をかえって悪化させる可能性がある(211)。過去において、不活性化された麻疹ワクチンと呼吸器合胞体(RS)ウイルスワクチンの場合に見られたことである(212, 213)。
   弱毒化されたワクチンには、病気を引き起こす能力を失った複製を作るウイルスが含まれている。古典的な例は経口ポリオ。ワクチンで、これはアフリカで起こった悲惨なポリオ大発生の数十年も前に使用されていた。しかしこのポリオ大発生は自然のウイルスではなく、経口ワクチンによって引き起こされたものだったことがのちに判明した。
      
2. タンパク質ワクチン。これにはウイルスの突起タンパク質あるいはその断片が含まれている。免疫応答を増強するためにアジュバンドが必ず添加されるが、これにより深刻な副作用が起こり得るのだ。

3. ウイルスベクターを用いた遺伝子ワクチン(ベクターとは遺伝子の運び屋)。原理は、ベクターとなるウイルス(例えば、アデノ・ウイルス)に関連するコロナウイルス遺伝子を遺伝子に組み込むんで、我々の細胞に感染させる。(209)。自己複製能を欠損したベクターは、自身のゲノムを増幅することはできないために、組み込まれたワクチン遺伝子を1コピーだけ細胞に届けることになる。ブースター効果を出すために、複製能力のあるワクチンを作り出す努力がなされてきた。エボラ・ワクチンRVSV-ZEBOVを使って、これが行われた。しかしながら、ウイルスの複製化によって、ワクチン接種者の少なくとも20%に、発疹、血管炎、皮膚炎、関節痛などの酷い副作用を引き起こした。

4. 遺伝子ワクチン。この場合、ウイルス遺伝子は、プラスミドという大腸菌の小さな環状DNAに挿入されて、細胞に届けられるか、あるいは細胞に摂取された後に、タンパク質に直接翻訳されるmRNAとして届けられるかのどちらかである。
DNAワクチンの大きな潜在的な危険性は、プラズミドDNAが細胞のゲノム遺伝子に組み込まれてしまうことである(215)。このような遺伝子挿入による突然変異が起こるのは確かに稀であるとはいえ、多数の人間にワクチン接種するような場合では現実味のある危険性だ。仮に、この遺伝子挿入が生殖細胞で行われれば、組み込まれた遺伝子情報が母親から子供へ伝播されてしまう。その他DNAワクチンの危険性として、DNAに対する抗体が作られる可能性や自己免疫反応を引き起こすことが想定される。
mRNAワクチンの安全性への懸念として、全身性の炎症反応や潜在的な毒性効果が挙げられる。
同様にコロナウイルスのmRNAワクチンには、さらなる危険性が懸念される。ウイルスタンパク質を生産する細胞は、その外側に排泄物を出す。健康な人のほとんどは、このようなウイルスの排泄物を認知するキラーT細胞を持っている。これにより、自己の細胞を攻撃する自己免疫が起こることが避けられない。これがどこで、いつ起こり、そしてどのような結果をもたらすのかについては、全く未知数だ。だが、見通しは恐ろしいものと言うしかない。

しかし、既に何百人というボランティアが、これらの避けようのないリスクについて事前の説明を受けないまま、ウイルスの突起タンパク質を組み込むDNAおよびmRNAワクチン接種を受けており、さらに多くの人々がこれに続こうとしている。これまでに遺伝子ワクチンの人体への適用は許可されておらず、今回のコロナウイルス・ワクチンも、国際的な規制によって通常は求められる臨床前試験を経ていない。ドイツは、国民全体が遺伝子組み換え食品を拒否し、動物実験にも反対している国ではあるが、そのドイツが現在、人体へのこのような遺伝子による実験の最前線に立っているのだ。普通の状況であれば、絶対に不可能であるはずのやり方で、法律や安全性に関する規制が無視されているのだ。政府が未だに《全国的な感染の広がり》-重症の感染患者がもはやいない状態でも-と喧伝しているのは、もしかしたらこれが目的であるからか? そうであればこそ、新ドイツ感染予防法なるものは、政府に対して、医薬品製造に関する規定や、医療機器に関する規制や、職業上の安全と保健に関する規制などについて、例外措置をとる権限を与えるものとなっているのか? そしてこれが、最速のワクチン開発プロジェクトへの青信号を与えたのだ。
しかし、私たち著者は、潜在的危険性について何の事前説明も受けていない人々に対して、遺伝子人体実験まで許容されるという事態に、この感染予防法が適用され得るものだろうか、と疑問に思っている。

パンデミックなのか、パンデミックでないのか? -WHOの役割

今回ほど強烈ではなかったが、パンデミックによるワクチン騒ぎを、我々はすでに経験している。
2009年にちょうど同じことが豚インフルでおこったではないか。このような致死性の高いパンデミックを止めるには、ワクチンがどうしても必要であるとされた、そしてワクチンは驚異的な速さで生産され、世界中に大量に販売された。

2009年以前は、パンデミックには3つの基準を満たす必要があった。

・ 病原体は、我々の体がそれに対してまだ防御体制ができていないような、新規に出現したものであること。
・ 病原体は、国から国へ、大陸から大陸へと非常に速く広がり、世界中が危険に晒されるものであること。
・ 病原体は、重篤で高い死亡率を示す病気を引き起こすものであること。

豚インフルの結果は、この基準の最初の2つには適合したが、3つ目には適合しなかった。パンデミック宣言については、WHOの資金提供者である製薬産業界からの強い圧力があった。WHOは天才的な一打で、ゴルディアスの結び目を切った(「難題を一刀両断に解くが如く」の意)。パンデミックは、病気が深刻であろうがなかろうが宣言できるように基準を変えたのだ。

さらに、2010年にパンデミックの定義は、「新しい病気の世界的蔓延」とまで単純化されたのだ。インフルやコロナウイルスは、変異をし続けており、変異株は時として、非典型的な病気を引き起こし、「新型」と呼ばれることになる。豚インフルは、パンデミックを操作することでパニックを作り出す道筋を作り出す最初の練習の舞台になったというわけだ。

パンデミックを宣言すれば、特に製薬会社などには多くの可能性が開けてくる。ところで、WHOという巨大な組織はその資金の80%を外部からの寄付、特に製薬業界からの寄付に頼っている。

既にその頃ドイツでも人々の恐怖心が煽られた―もっとも、今回のコロナ-パンデミックに比べれば子供の悪戯程度ではあったが。当時の新聞の見出しは、例えばこうだった。《豚インフル。嵐の前の静けさ?》

興味深いのは、この見出しは2009年12月のもので、病気になった者は誰もおらず、感染も以前のインフルエンザの時よりも緩やかであったことだ。にもかかわらずウイルス学者たちは、このウイルスの危険性を軽く見てはいけない、と警告を発したのだ。《このウイルスを動物実験で観察し、以前のウイルスらと比べると、このウイルスが無害だとは全く言えない! 毎年やってくるH3N2ウイルスよりも遥かに危険なものだ》

いいだろう、そうかもしれない。しかしそれが人間の医学と何の関係があるというのか? そのような恐怖心を自信たっぷりに広げた著名な科学者とは、いったい誰なのか? ああ、なるほど、例のドロステンなる人物だ。

新聞の記事はこう続く。これからやって来るクリスマス週間に、ドイツ人が互いにウイルスを移して盛大に混ぜ合うようなことになれば、第2波は避けられそうもない。そうすれば第1波よりも酷いことになるかもしれない。

第2波がくれば医療システムの崩壊を招き、悲惨な事態になる、と言ったのは、かつてのドロスデン教授ではなく、ミュンスター大学のペータース (Peters) 教授である。彼は、重症者ユニットのベッド数が不足する上に、さらに多くの患者に人工呼吸器が必要になるという懸念を表明し、非常に多くの数の病院が悲惨な状況になるかも知れない、と示唆した。

さて、第1波がすでに終息した後の数カ月間、無害な豚インフルの危険な第2波が実際に襲来したかどうか、と問う必要もない。私たちは今、既視感を味わっているのだろうか?

RKIとドロステン氏は、副作用の危険性についてほとんど実験検査されていないH1N1ワクチンを全国民に接種することを推奨した。

ドイツ政府と連邦各州は全ドイツ国民用に六千万本のワクチンを購入した。しかも、ほとんど安全性がPCR検査されていないアジュバント(免疫増強剤)入りのワクチンは一般国民用で、政府高官らに対してのみアジュバントが入っていないワクチンが用意されたのだ。

もう一度言うが、これが起こったのは、豚インフルがこれまでのインフルエンザの中で最も弱い無害なインフルエンザであることが、すでに明らかになっていた時点のことなのだ。ほとんどの市民は、2009年にパンデミックがあったことなど知らなかったし、幸運なことにワクチン接種もせずにすんだ。この騒ぎの結末はどうだったか? トラックに積まれたままの数千万本のワクチンは最終的に1カ所に集められて、マグデブルクのゴミ再処理工場に捨てられた。それとともに、納税者のお金も……いや、もちろんそうではなく、お金の所有者が変わったのだ。製薬会社にとっては見込んだ通りの儲けだった。ご破算で願いましては、180億米ドル也。

実際にこれが悪夢の終わりではなかった。今日ではほとんど忘れられたことだが、あるアジュバンド入りの豚インフルワクチンが、数千もの命を奪った。副作用が起こったのは、ウイルスに対する抗体が脳に対して交差免疫応答を引き起こしたためだ。障害は、古典的な、抗体によって誘導された自己免疫疾患の結果なのである。副作用が起こることは、比較的まれである。しかし、発生頻度はおそらく1万分の1程度だが、数百万人がワクチン接種されたので、結果は悲惨であった。感染の方は、マイルドな経過をとるので、何も被害はないのはずだが・・・。振り返ってみれば、豚インフルワクチン接種のリスク/利点の比率は悲惨なレベルになることが予想できたはずだ。これが、必要もないのに大規模ワクチン接種が実施された時に起こることなのだ。

   (引用終了)

なお、2021年4月には原著者たちによる第2弾『コロナのマスクを剥ぐ』(原題:”Corona Unmasked”)が発刊されます。その中のワクチンに関する部分が、無料で読むことができます。次回はこの部分を翻訳して投稿する予定です。ご期待ください。日曜社で翻訳するかどうかは未定です。

以上 鄭基成 拝
https://nichiyosha.tokyo