[2607]アメリカ造幣局製造の遅れ
投稿日:2020/07/28 21:57
米造幣局は、公認購入業者向けに供給している金貨と銀貨の量を減らしている。新型コロナウイルス対策によって製造が遅れることが理由。ブルームバーグが確認した文書で明らかになった。
同文書によると、ニューヨーク州ウエストポイントにある造幣局の施設は職員間の新型コロナ感染拡大を防ぐ措置を講じており、そのため向こう1年から1年半は硬貨の製造が遅れる可能性がある。同施設では金貨と銀貨を同時に製造することができなくなっており、どちらか片方の選択を余儀なくされているという。文書は先週、造幣局から公認購入業者向けに出された。
造幣局の広報担当者からのコメントは今のところ得られていない。
同文書で造幣局は「パンデミックはわれわれに全く新しい一連の課題をもたらした」と説明。「ウエストポイント施設が職員の安全と市場の需要とのバランスを取ろうとする中、この環境下では、ある程度の製造能力低下が続くと考えている」と述べた。
一方、貴金属市場では足下、新型コロナをめぐる先行き不透明感を背景にした逃避需要で金と銀の価格が上昇している。
金先物が最高値更新、初の1オンス=2000ドルに達する
需要に対応するため、造幣局はこれまでになかった取り組みとして、10日分と90日分の需要予測を提出するよう業者に求めている。