[254]まだ大惨事が迫っています。大切なのは、上に立つ人間たちが、責任を取る、という思想です。副島隆彦

副島隆彦 投稿日:2011/03/16 18:43

副島隆彦です。 今は、2011年3月16日(水)午後5時過ぎです。

大切なのは、上に立つ人々(国家の指導者、責任者、官僚たち)が、責任をとって、立派に切腹(せっぷく、ハラキリ)をする、ということです。

責任者たちが、福島第一原発の現場に行って、陣頭指揮を取るという、ことです。 東電の 下請けの 作業員や、消防や、自衛隊の 決死隊だけを見殺しにして、自分たちだけは、30キロ、50キロまで、避難するというのは、、間違っている。

私たち、日本人は、こんな、ひどい 指導者たち、責任者たち の下で、
殺されてゆくのです。  あとあとの、日本国のために、私は、責任者が、国民のために、進んで死にに行く、という 思想を、日本人すべてに、教えます。 

本当に優れた野戦軍の指揮官、師団、方面軍の司令官は、後方(こうほう)退いてはだめだ。全軍の士気にかかわる。東電の幹部たちは、全員が、原発の現場に行くべきだ。 作業員たちだけを死なせてはならない。私は、あなたたちの付添ででも行く。 

どんなひどいことになろうとも、私たち、日本人は、決死隊となって、今、現場の作業で、死んでゆきつつある人々のことを、一番、大事にしなければいけないのです。

 ことここに至って、私たちに何ができるのか。
今、日本国民は、東北の被災地の被災者たちを含めて、テレビを見ながら、大きな不安の中で、生きている。 本当に、日本民族の 存亡の 危機である。

 私は、自分が知っている限りのことを書きます。 そして、東京の都心で、政治家(国会議員)たちに働きかけることにしました。 私が、今朝、平野貞夫(ひらのさだお)氏(前参議院銀)と話しましたとおりです。

 このことは、「今日のぼやき」の方に、今朝、載せました。
今、平野氏を中心にして、政治家たちが 集まって、急いで、「国家非常事態法」という法律を急いで、国会を開いて、作って、そして、福島の 福島第一原発の 現場に、次々に、消防と 自衛隊と 東電の社員たちを、送り込んで、もう、逃げようもない、死ぬことを覚悟で、高濃度の放射線の拡散(まき散らし)を少しでも、阻止する為の、日本人の最後の 努力をするために動きます。

 国家非常事態法 ができて、非常事態本部 を作って、命令系統を一元化して、これから起きる最悪の事態に、備える。そして最悪の事態になっても、国家の命令系統が動けるようにする。 

 昨日、15日に、書いた通り、私は、時期が来たら、福島の原発の現場に、自分自身が、陣頭指揮をする覚悟を決めて、行きます。そのための 最低限度の 法律のようなもの、行政命令でもいいから、政府から もらいたい。それがないと原発の現場にまで行けない。

 もうメルトダウン(炉心溶融)が起きていることは、専門家たちも認めている。一号機から4号機どころか、運休している5、6号機も、燃料棒の 温度が上がっているという。

 「燃料棒だけ、取り出して、処理できないのか」と聞いても、すでに、温度が高くで、移すこともできないようだ。 

 2号機で、15日の朝の8時から騒がれたように、サプレッション・ルーム(圧力抑制室)が破損して、気圧がさがった。そして、そこから、放射能が、どんどん漏れ出している。 燃料棒(4メートルぐらい)が、水面から2.7メートルも露出している。空焚き状態になっている。 その周りの格納容器という 強固な圧力釜のような防護容器 自体が、底の方に、燃料棒が熔けて落ちて来つつあるようだ。こんな危険な状態が、16日の夕方の今も続いている。

 そして、4号機が、再出火して、建屋(たてや)の上部に置いてあった、外した燃料棒や拝跪燃料が、また燃え出している。それを、自衛隊の輸送ヘリコプターが、上から、ホウ酸入りの水を掛けている。 米軍の支援は、もう、昨晩(15日の夜)に消し止めたようには、助けに来てくれない。

 米軍の 空母ロナルド・レーガンなどの 艦隊は、すでに、三陸沖を北のほうに避難したようだ。自分たちが、被曝するのを嫌って、逃げた。外国が、私たちを助けてくれることはない、ということだ。 もし、横田米空軍基地や、 横須賀の米海軍からも、米軍が避難して脱出するというのから、もう、二度と、日本の領土に帰って来るな。もう、日米安保条約は、おしまいだ。廃棄する。何の権限もない、私、副島隆彦が、そのように日本人の総意として宣言する。

 東電の作業員たちの多くが、現場から逃げ出した。今、大事なのは、消防隊だ。原発の災害出動用の消防隊が、全国から動員されて、現場にいるだろう。消防が、電源車を持って行って、ポンプ車を動かして、海水を、4つの原発の中に、注入する作業を、何かあっても続けなければ、格納容器を、冷却することは出来ない。

 現場の消防隊は、もう、死ぬことを覚悟しているだろう。偉い人たちだ。私たちは、本当に、身を挺して、私たち日本国民の為に、決死の入水作業をやっている。 10分置きに、鉛(まなり)で出来た避難室に入って、放射能汚染を洗いながら、そして、また、現場にゆくことを繰り返している。ポンプ車と、給水管を持って、海水を流し込む炉心冷却の作業を、 やっている。

 どれぐらいの交代制でやっているのか、どれぐらいの人員を動員しているのか、分からない。政府は、急に、「250ミリ・シーベルト毎時(250mSv/h )までなら、被曝としても大丈夫な値だ」と、基準値を変えた。

 全国の46基の原発を動かしている 技術者たちの中からも、志願して(会社の要請に応じて)事故の現場に行っている、電力会社の 社員たちがいる。 あとあと生き残った日本人たちは、彼ら勇気ある 殉職者を、長く褒め称えてほしい。 このひとりのことも、 記事を、16日、今日の「今日のぼやき」に載せた。

 まさしく、今、極めて危険な事態になっています。メルトダウンのあとの、臨界(りんかい)が起きたら、これは、核爆発の 一番、ゆるやかなものが起きることになる。濃縮度が緩いから、核爆弾の破裂のようにはならない。それは、私も分かる。しかし、1号機から6号機までも、核燃料がある。このことの恐ろしさを考えると、本当に、ゾッとします。

 菅直人首相が、昨日15日、朝の5時から8時まで3時間、東電の 本社に乗り込んで、東電の幹部たちを怒鳴っていた。 「東電が、原発現場を放棄し、避難したら、東電は潰れる」と言った、と新聞記事に出た。

菅直人が、パニック障害を、起こして倒れて、それから、水蒸気爆発一個が、起きて、それで、本当に、日本の指導層が、あわてて、血相を変えたら、そのときが、本当に、 国家非常事態の、緊急本部と、救国委員会
作る時だ。

 東電の経営陣の長年のひどさの ことなど、もう、言っている暇はない。大事なことは、「上に立つ者たち」が、しっかりと、腹を切ることだ。今の日本から、上に立ち責任者たちが 腹切り(ハラキリ)をする 思想がなくなった。このことが、私たちの日本の悲劇なのだ。

 私、副島隆彦は、決死隊を作って、死ぬ気になって、日本国民の為に、福島の原発の現場にまで行く、と決めたのは、せめて、自分だけでも、ハラキリの思想を実践してみせる、と決めたからだ。 上に立つ者たちが、あまりに、ふがいない。だらしない。東電の社長は、テレビに顔を出すことさえない。 

 原発の管理責任者たちの、部長クラスのような、人間たちばかりが、出てきて、6日目で、憔悴しきっている。 経産省の 原子力安全・保安院の 官僚たちも、中間管理職のような者たちばっかりだ。 おそらく、政治家(国会議員たち)も、政権の内閣の政治家たちも、自分が責任を取って、腹をくくって、現場で、陣頭指揮をして、そして、きちんと死ぬ、という態度に出ない。

 そして、下っ端の作業員と、下士官クラスの、責任を感じている人々だけが死ぬ。 このことが、日本国の真の悲劇なのだ。 私は、ひとりで慟哭(どうこく)している。  いつも、いつも、庶民、大衆だけが、無残に殺されてゆく。

 あの先の戦争の時もそうだった。生き残った、恥知らずの、将軍たちや、官僚たちが、敗戦後も、威張って、また、この国を作っていった。今度は、アメリカの子分、属国になってだ。

 もう、計画停電で、私の、このPCも、使えなくなり、アップロードできなくなる。だから、ここまでにします。 私は、東京で動けるだけ動いて、政治家たちが、それでも、何も決断できなければ、そのときは、いよいよ 自分だけで、決めて動きます。私と一緒に、現地に、トラック運転手でも、やりに行ってくれる人は、今から、どれだけの大参事になって、大凶事になっても、日本国民の為に、私たちが、やるべきことを、最後まで、やりましょう。 若い人たちを守るために、私たちに出来るだけのことをしましょう。

本当に 地獄の淵を、目下、彷徨(さまよ)っている日本国に 幸運あれ。

副島隆彦拝