[2378]これまでの経験などから

会員番号5533 投稿日:2019/01/06 22:13

副島先生の本がどのくらい読まれているかについて、若干の経験です。最近は、あまり行ってないですが、某省内の本屋には、副島先生の本は、人物図鑑や新刊含めて並んでいました。なので、それなりに買われているのかなと思いました。副島先生の本について直接話題になったことも、したこともないですが、同省OBの孫崎享氏の著作については、最近は過激だよね(「アメリカに潰された政治家たち」などを指して)と話したことがあります。また、「カザフスタンのアルマティには世界金融のセンターができる」と言ったら、座ったような目つきになった、元関連省庁の高官もいました。それから、突然「じゃぶじゃぶマネー」とか言い始めたので、あ、きっと副島先生の本を読んでいるなと思いました。
アメリカの重みは、当然といえば当然ですが、大きく感じて、ロシア関連なども、「アメリカの目の届かないところで細々とね」ということをボソッと呟きながら、在京米国大使館に行ったりします。
政治経済予測という点では、副島先生は、みんな弟子と言われていますが、そういう面も強いと思います。例えば、ある国で次の選挙で誰が大統領や首相になるか、ということは、特に統計をとったわけではないですが、だいたい外します。そういう意味では、タクシーのドライバーの方が、よほど空気をつかんでいると思います。
言われたことをきちんとやり、試験には総じて強く、外国語能力は訓練されますが、だからこそ、現実をそのまま見るのではなく、自分の価値観の中で枠をはめてしまいがちです。「こんな(トランプのような、あるいは、ドルテのような)人がなるわけない」と、まず思ってしまう。そして、結果が出てから、慌てて情報収集をします。アンテナを立てていないので、情報も入ってきません、あるいは、入って来たとしても引っかかりません。そういう感覚が大方支配しています。
あるいは、巷マスコミで言われる候補者や、他国の筋からの情報を、あたかも「正解」があるように受け取って、それで安心します。
副島先生の新刊の歴史の本で、松岡洋右に触れられていますが、例えば、ヤルタ会談上で「ソ連が対日参戦する」という情報は、小野寺武官が得て日本に打電したとされます。しかし、検討されなかった。こんなのが、と担当が上司に持っていったかもしれませんが、「それはいいんだ」と言われて、それで終わりとなったかもしれません。今もそんな感じでしょうか。
ちなみに、松岡洋右は、第2次大戦末期にソ連に和平仲介を依頼する日本の動きについて、スターリンには、千島列島、樺太、北海道を手土産で持っていくぐらいしないと無理、と行ったと言われますが、その感覚は正しかったわけです。対米交渉でなんとか日本を有利にしたいと思って三国同盟、日ソ中立条約を結んだのでしょうが、そういうシナリオではなかった、ということでしょうか。