[2365]アマゾン日本支社への抗議行動 は、少し先に延期、伸ばします。

副島隆彦 投稿日:2018/11/02 07:40

副島隆彦です。今日は、2018年11月2日です。

 私は、

アマゾンというネット上に、書籍の販売窓口、門付(かどづ)け、口寄(くちよ)せ、をやっているだけで、何の物作り、モノヅクリ monozukuri の苦労をしていない、巨大な販売用の倉庫をもっているだけの、ふざけた巨大企業( 株式時価総額 1兆ドル=110兆円 を10月に突破。現在は、どんどん下落中)

 への、抗議行動をしようと、追求して来た。私は、11月4日に、日本支社への抗議行動を行おうと、動いてきた。

 ところが、私の弟子たちを含めて、このことにあまり乗り気にならず、賛同、共感を得られなかった。 同業者の、もの書き、評論家、作家たちの支持も得られなかった。 佐藤優氏 からは、「抗議の日は、もうすぐですよね」と、冷ややかな様子見の関心を寄せられた。これが日本の現実だ。

まだまだ、機が熟していない。私は、アマゾンAmazon への抗議行動 すなわち、

 「どうして、私たち作家、評論家、もの書き が、苦労して書いて、出版社から出した本の、新刊本の 1700円とかの新品値段 の そのすぐそばに、 200円、100円、 そして、 1円 ! という 中古本の販売の広告を載せる、そういう 非礼極まりない、商売の仕方、仕組み を作ったのか。このことに抗議する」 という行動を、暫(しばら)く先に延期します。機が熟して、理解者、賛同者 が徐々に増えてから抗議行動を行います。  

 私の弟子たちであっても、本を書いて、本が売れたその原稿料(印税というのは、古くさいコトバで、廃語( はいご。obsolete word アブソリート・ワード)にすべきだ )の収入で、生活する、ということが、実感で分からない。だから、「アマゾンは、便利ですから」が、私への反応だった。 自分たち自身の首が、やがて、この 世界的なITの バカ会社から、絞(し)められてゆくのだということに気づかない。

 便利だ、便利だ、 で、やっていったら、圧倒的なスマホ文化となって現れた、この現状で、その先には、自分たち自身が、トサツ場(動物を屠=ほふ=る場所。今は、食肉加工場 )に連れて行かれるのだ、という、自覚がない。「地獄への道は善意で敷きつめられている」のだ。 知恵が無い。思慮がない。それが人間という愚かな生き物、動物 の現状、現在だ。

私は、たったひとりで不愉快なまま、憮然として生きている。 まあ、いいさ。そのうち、多くの人が気づくだろう。 

 これは、仮想通貨(クリプト・カレンシー)の失敗の現状とよく似ている。
仮想通貨が、人類の未来通貨として、国家のカベ(国境線)を越えてゆくには、リバータリアニズムという政治思想を勉強しなければいけない。

 だから、金(きん)などの実物資産(タンジブル・アセット)と強固につながって実体のある世界カレンシー、世界マネーとなってゆくしかないのだと、私は、今度の自分の新刊本「トランプ暴落 前夜」 (祥伝社刊)に書いた。

 今は、仮想通貨の マイナー(miners 鉱山主) たち自身が、愚劣にも、どんどん自分の産物を市場で売り払っている、という不様(ぶざま)な様相を呈している。それと、犯罪組織が、麻薬の決済手段として使ったりして、汚れきってしまった。

 「国家の(統制の)壁を越えてゆく」ということの思想の実現の困難を、何も考えない、知能の低い、主に理科系コンピュータ人間たちの、その 文科系の 知識、教養のなさが、露呈している。あとは、生まれたての仮想通貨の金融市場が、生来の博奕(ばくち)打ちたちをワクワクさせただけだ。

 仮想通貨は、リバータリアニズム libertarianism という、アメリカで1950年代に生まれた、新しい政治思想から生まれたのだ。自分たちは何ものにも支配されない、という政治思想だ。 きれい事を言わない、アメリカの開拓農民たちの貧しい生活実感から生まれた。「私たちは、連邦政府からの保護は要らない。守って貰わなくていい。私たちは、自分の銃で、自分と家族の生活を守る」という独立自尊の思想だ。

リバータリアニズムは、反(はん)官僚制、反(はん)税金、反(はん)ゆえに過剰福祉、反(はん)国家、そして、反(はん)海外進出 だ。 リバータリアニズムは、欧米白人の民衆の中から生まれた、民衆の保守思想だ。従来の左翼、リベラル派とは違う。 現在は、その主流は、ドナルド・トランプの泥臭い、正直者の政治を支持し、反(はん)deep state の態度を、応援している。

 この思想を体現する者たちが、1990年代に、「ウイアード」という初期のIT雑誌に集まって、 、インターネットを生んだのだが、「俺たちは、権力者、支配者に騙し取られた。却(かえ)って、支配が強まった。一旦、砂漠にえよう」と、消えた。 だが、この流派から、2000年代に、ピーター・ティエールや、イーロン・マスクたち、“ペイパル・マフィア” が、生まれて仮想通貨(銀行決済によらない、直接決済の思想)を作ったのだ。

 学問道場に集まる人たちは、もう一度、副島隆彦が、すでに数冊の金融本で、この仮想通貨のことを書いてきたことを、再度、勉強しなさい。

 「仮想通貨は、実物資産と結びついて、公明正大で、公平な 、特定の国家によって動かすことの出来ない、世界通貨(ワールド・カレンシー)に成長してゆくのだ。

 これからの 新しい世界通貨(ニュー・ワールド・カレンシー)は、特定の強大な国家によって操(あやつ)られてはいけないものとして、 来たる “ ユーラシア大陸の時代”に成立するのだ。世界の中心は、アメリカ大陸(semi-sphere 西4半球)からアジアに移ってゆく」 ということを、理解しなさい。

 私は、いまのところは、以下に、英文で書いた、 アマゾンの会長 ジェフ・ベゾス Jeff Bezos 氏 宛ての 短い抗議の文を公表するだけにする。 世界各国で、アマゾン Amazon に抗議する、言論人、学者、作家、評論家、ジャーナリストの動きに、日本から連帯してゆく。

以下に、「 日本の 言論人からの アマゾンへの英文の 抗議文」を載せる。
 

Accusatory statement

 Nov. 2nd , 2018

To: Amazon, chairman Jeff Bezos
From: Japanese Authors, Writers, Editor  ,   by Takahiko Soejima

 We accuse you of your unfair/predatory commercial behavior through Internet IT environment in Japan.

 Your exploitation of cheap labor for logistics ensures degradation of your workforce.

 We cannot condone products of our hard work being sold at 1 yen ! It is intolerable that contents are being treated like dirt to be carried in bags.

 Why do you not actually produce assets through the sweat on your brows! Monozukuri #1, Taco-Bezos!

 Your underlings “store owners” [Furuhonya] so-called “used book” industry selling something fairly valued at thousands of yen for 1/100 ~ 1/1000 is an insult in our faces.

Japanese Writer & Prolific Author
Takahiko Soejima

アマゾン宛ての 抗議文の掲載 終わり。

副島隆彦 拝