[2266]俗ニーチエについて 付記 続き

8067浅川京華 投稿日:2018/01/27 00:21

確か、大岡昇平氏だったと思うが「ノ―ベル賞を取ったのが三島由紀夫だったら、三島も川端も、自殺していなかっただろう」と言った、という話を何かで読み「アツ!」と思った事がある。副島先生の故西部氏についての文の中の『(西部氏の)「発言者」誌の(私は)連載予定者だったのに、何の断りもなく外された』という箇所を読み(余談だが、私は昔この雑誌に、投書を掲載された事が一回だけある)、歴史にもしもは無い、とよく言うが、もし副島先生が、予定通り「発言者」誌に連載していたら(副島先生の考えを受け入れていたら)、或いは西部氏は自殺していなかったかもしれない、などと余計な事を思った。

「どんな仕事にも職業病があり、皆、それにやられる」という、最近副島先生が度々仰っている事が身につまされる状態に「私ですら」今ある。介護士は、老若男女を問わず皆、この激しい肉体労働で、体がボロボロになる。それでも生活の為、こんな劣悪な仕事でも、やっていかなければならない。こんな仕事で食べて行くしか能の無い連中の集まりだ(はっきり言う)。モデルの誰かが「健康と美容に欠かせないのは、睡眠と食事と運動」と言ってたが、これは本当だ。でも,これを3つ全部満たすのは、仕事してたら不可能だ。それでも私は、若い時から、3つのうちの「食事と運動」は日々努力して、ハタが驚くほど、ストイックな生活をしてきた。病院にも薬にも、一切頼らなかった。そのおかげで、風邪すら滅多にひかない丈夫さを誇って来た。体の不調があっても、全て自然治癒してきた。それが、去年の6月から、突然、もう半年以上、全身にブツブツが出て消えない。本当を言えば、7年前から、時々全身にブツブツが出るようになったが、これまでは、自然に消えていた。しかし今回は、いつまでたっても消えない。で、とうとう皮膚科に先日行ったが、診断は案の定「原因不明(笑)」。自分で、分かる「これが更年期障害だ」と「そういえば死んだ母親も、私くらいの年に、突然、顎にブツブツ出来ていた」。自分のブツブツを見て、思春期の、赤く爛れたひどいニキビにそっくりだ、と思う(ニキビはかゆくないしね。私のブツブツもかゆくはない)。ニキビの原因は、ホルモンバランスの乱れだから、私のも、それと同じ、という事だ。今年50になる今まで、自分で、私は不死身じゃないかと思うくらいタフだったのに、である。そしてこれは、更年期障害であると同時に「とうとう私にも職業病が出た」だろう。介護という過酷な肉体労働ではなく、もっと肉体的にラクな仕事をして今まで生きて来ていたら、こんなブツブツに苦しめられる事は、なかったかもしれない。

私は2161で「(敢えて言う)ニーチエが狂った理由は、他人は自分の思い通りにはならない、という簡単な真実を受け入れられなかったからだ」と書いたが、これについて当事者が「頭脳労働者の現場を知らない世間知らずの肉体労働者に、そういう知ったかぶりをされるのは、現場の人間としてもの凄く迷惑だ」と言われたら、私も、何とも言いようが無い。