[2037]佐藤優氏が、『フリーメイソン=ユニテリアン教会が明治日本を動かした』を高く評価!
佐藤優(さとう まさる) 氏の最新刊『ゼロからわかるキリスト教』(新潮社)に、SNSI論文集『フリーメイソン=ユニテリアン教会が明治日本を動かした』(成甲書房 2014年刊)についての言及が、ありました。
該当部分を引用します。この本は、カール・マルクスの宗教批判である『ヘーゲル国法論批判』(1844年刊ーマルクスが共産党宣言を出す4年前)を佐藤優氏が講義した記録です。
(引用開始 P87,88より)
同志社の神学部の話に戻ると、私も京都に通って集中講義をすることにしました。何を担当するかというと、同志社の創始者である新島襄の思想をもう一回勉強してみようと。新島襄というのは金集めだけをして、若い頃にコロッと死んで、そして決して顔は美人ではないけれども、性格は美人だっていう奧さんがいた(会場笑)、そんなイメージだけが独り歩きしている中で、彼も非常に面白いものをもっていたからね。とりわけユニテリアン的なところがあった。
ユニテリアンというのはもともとプロテスタントから発生しているものだけれど、教派縦断的で、イエス・キリストを神秘的・超越的な形の救い主と捉えるのでなく、救いではあるけれども偉大なる先生のように考えるんです。
神様の要素が少し小さくなった形で、アメリカの事実上の国教ですよ。アメリカ軍の従軍牧師とか、CIAの職員はユニテリアンの信者が非常に多い。
(!!ー田中)
このユニテリアン的なところと同志社の関係を隠れたテーマとして扱おうと思っています。
受講者D-副島隆彦先生がユニテリアンについて『フリーメイソン=ユニテリアン教会が明治日本を動かした』という本を出しているんですけど、あの本の内容というのはどのように考えればよろしいんでしょうか?
佐藤ー副島さんっていうのは、これは変な意味じゃなくて、ほんとに天才だからね。着想が素晴らしいですよ。ところが、あれは陰謀論を出すのが専門の出版社なんで、校閲かけてないんだな。だから事実関係の間違えで、例えば青山学院大学はプレスビテリアン(事実はメソジスト)だとか、そういう間違えがあるけれども、基本的な着想はいい。
(田中注ー校閲はやっていますが、少し粗いのでしょう)
キリスト教の人たちがダメなのは、副島さんとか大澤真幸(おおさわ まさち)さんとか橋爪大三郎さんとか、そういった人がでてくると、細かいところの事実関係で誤認があるとか、少数説をとっているじゃないか、とか揚げ足取りみたいなことばかり言っちゃう。あれがダメなんですよ。大筋のところにおいて、ユニテリアンのすごさとか怖さを摑(つか)んでいるから、あの本はいい本なんです。
(引用終わり)
と、このように、佐藤優氏がほめている。
キリスト教徒たちが、『フリーメイソン=ユニテリアン教会』の揚げ足取りをしているそうだ。これは、我々副島学問道場の執筆陣たちが、ズカズカとキリスト教会に土足で入っていって、秘密にしてきていることを暴いたから怒っているのだ、ということが分かります。
田中進二郎拝 2016年11月9日