2026年2月の「金銀大暴落」の正体――なぜ同日に「5つの異常」が起きたのか?

中嶋 大介 投稿日:2026/02/03 00:39

第1部:【事実(FACT)】2026年2月1日、現場で何が起きたか
まず、我々の推測を挟まず、「誰にでも確認可能な事実」のみを列挙する。これらは全て、2026年2月1日前後のわずか数時間の間に、「同時多発的」に発生した。一つ一つは「偶然」で片付けられるかもしれない。だが、これら5つが同じタイミングで起きたことを、偶然と呼べるだろうか?

1. 【メディアの誤報】ロイター通信の「号砲」とアルゴリズムの暴走
事の発端は、世界的な通信社ロイターが配信した一本のニュースだった。 「トランプ政権、重要鉱物への価格支援策を打ち切りへ」 このヘッドラインが流れた瞬間、市場の超高速取引(HFT)アルゴリズムが一斉に反応した。AIは文脈を読まない。「支援打ち切り=売り」という単純なロジックで、数秒の間に数千億円規模の金銀売り注文を浴びせたのである。 【事実】 その後、このニュースは「誤報」として修正・撤回された。しかし、一度崩れた価格は戻らなかった。まるで、誰かが「売り崩すためのきっかけ」を待っていたかのようなタイミングであった。

2. 【ルールの変更】CME(シカゴ)による「証拠金」の不意打ち
暴落が始まった直後、先物市場の総本山であるCME(シカゴ・マーカンタイル取引所)が動いた。 通常、証拠金(マージン)の変更は事前に予告され、猶予期間が設けられる。しかし今回、CMEは銀先物の維持証拠金を**「即時、約20%引き上げる」**という異例の措置を通告した。 【事実】 これにより、レバレッジをかけて銀を買っていた個人投資家や小規模ファンドは、「追証(追加の現金)」を払うことができず、強制的にポジションを決済(ロスカット)させられた。これが、暴落のスピードを加速させた「第二のエンジン」となった。

3. 【システムの遅延】ロンドンLMEの「空白の1時間」
時を同じくして、貴金属取引のもう一つの中心地、ロンドン金属取引所(LME)で異常事態が発生した。「技術的なトラブル」を理由に、取引開始が約1時間遅延したのである。 【事実】 世界中がパニック売りになっている最も重要な時間帯に、世界最大の現物市場の扉が閉ざされた。この「空白の1時間」に、誰が何をしていたのか? 公式な記録は存在しない。しかし、市場が開いた瞬間、価格はすでに操作されたかのように安定していた。

4. 【政治的圧力】米印による「挟み撃ち」
政治の世界でも、金銀を殺すための動きが連動した。

米国: トランプ大統領は次期FRB議長に、市場が最も恐れるタカ派(金融引き締めに積極的)のケビン・ウォーシュ氏を指名した。「彼なら利上げをする=ドル高になる」という連想ゲームが、金銀売りを誘発した。

インド: 世界最大の金需要国インドの予算案発表において、市場が確実視していた「輸入関税の引き下げ」が見送られただけでなく、逆にデリバティブ取引への課税(2.5倍〜15倍)が強化された。 【事実】 これにより、インド市場では失望売りが殺到し、金・銀ともにストップ安(-9%)に張り付いた。

5. 【市場の反応】不可解な「ハイテク株」の換金売り
金や銀が暴落しているその裏で、本来なら無関係はずの米国株式市場でも異変が起きていた。マイクロソフト(MSFT)やNVIDIAといった、業績絶好調のハイテク株が、理由もなく売られたのである。 【事実】 「AIバブル崩壊」という後付けの講釈がなされたが、プロのトレーダーたちは気づいていた。「これはリスクオフではない。誰かが、今すぐに巨額の現金(Cash)を必要としている動きだ」と。