[1936]神戸市立博物館の展示。

会員番号2285番 投稿日:2016/05/22 23:24

会員番号2285番です。今日は2016年5月22日です。

本日は神戸市立博物館に行きました。
そこで、現在、南蛮美術・古地図企画展「西洋との出会い」が開催されていました。

目を引いた展示は以下の4つです。
1と2は神戸市立博物館のサイトで見ることができます。
神戸市立博物館のホームページ→画面上「名品撰」→画面中央 「南蛮美術」をクリックすれば見られます。
ただ、やはり、本物は生々しくかつ迫力があります。
5月29日までの展示ですが、関西に行かれる方におすすめします。

1.聖フランシスコ・ザヴィエル像 17世紀初期、池長孟コレクション

教科書にも載っているたいへん有名な絵です。
保存状態の関係で、1年に1回しか公開されないとのことです。
茨木市で発見されたとは知りませんでした。おそらくほとんどの日本人が発見の経緯までは知らないのではと思います。

パネルには「高山右近の旧領、千提寺(せんだいじ、大阪府茨木市)の民家に伝えられ、大正9年、1920年に発見された。
教会に福者とされた1619年あるいは聖人に列せられた162年以降にイエズス会の教育工房で学んだ日本人が描いたか。
『開けずの櫃(ひつ)』に隠されていた絵画で、禁教で多くが破却された聖画の数少ない伝世例。」と記載あり。

2.都の南蛮寺図 狩野宗秀筆、桃山時代、16世紀、池長孟コレクション

副島隆彦先生の『信長はイエズス会に爆殺され、家康は爆殺された』で、「南蛮寺から大砲を本能寺に打ち込んだ」とある、その南蛮寺が描かれた唯一の図です。
3層の天守閣のような建物でした。
作者の狩野宗秀(1551年生~1601年死)の年齢からしても、30歳前後の宗秀がじかに南蛮寺をその目で見て、描いたのでしょう。
その意味でも貴重な扇面図と思います。

パネルには「正式名称は『被昇天の聖母教会』。四条坊門姥柳町(中京区蛸薬師通室町西入ル)にあった。
天正4年(1576年)に献堂式を行った。南蛮風の帽子を売る店が3層の寺を囲む形である。
天正15年に秀吉の宣教師追放令によって破却された。『元秀』印から、狩野永徳の弟で、信長や秀吉の画事を務めた宗秀が描いた。」と記載あり。

3.教会祝日暦 フランス製、16世紀末、紙本銅版、池長孟コレクション

イエズス会が創立されたのは1534年、フランスのパリででした。
イエズス会とパリとの深いつながりがわかるカレンダーです。

パネルには「禁教時代を経て福井県の医家に伝わった西洋製銅版画。
パリ固有の聖人 サン・マルセルスが描かれていることなどからパリで作られた銅版画とわかった。」と記載あり。

4.福井伝世キリシタン資料

聖牌にはIHS文がはっきりとありました。3と同じ医家から見つかったようです。
ただ、越前のどこの医家かまでは書かれていませんでした。

パネルには「福井(越前)の医家の仏壇裏に隠されていた。聖画・聖牌・メダイ・ロザリオ」と記載あり。

拝 会員番号2285番