[1909]地震と火山爆発は同じ2

澤田正典 投稿日:2016/04/19 20:04

 会員番号2953の澤田正典です.今日は平成28年4月19日です.

 副島先生から今朝,メールをいただきました.ありがとうございました.

 副島先生が,人工地震を否定する立場でおられることは,知っています.幾つかのメディアで,副島先生が,そのように意見を述べておられた記憶はあります.その根拠として,地震の巨大なエネルギーを人為的な方法で発生させることはできないからとの解釈に基づいておられると思います.

 地震学は,地震のエネルギーを,地震計で計測した震動の振幅から求めていますが,本当は,一つの地震がどれほどのエネルギーを放出したのかは,わからないのです.とりあえず使用できるデータが地震計のデータしか存在しないためです.例外として,地震発生後,かなり経過した後で,地殻変動量を根拠として,地震のエネルギーの最推定を行う場合がある程度です.

 本当は,震源で,大量の熱エネルギーが発生しているかもしれません.それも地震のエネルギーとして,本当であれば追加する必要はありますが,そのデータがありませんから,結局,振動エネルギーだけしか計測対象とできない.それを元に,エネルギー量を経験則等で概算するしかない.

 そして,そのエネルギー量ですが,たとえば,今回の熊本県の地震の,M7.3となりますと,熱量の単位であるジュールに換算すると,5.62ペタジュールです.史上最大の核兵器ツァーリ・ボンバ(ソビエト,1961年)の爆発では210ペタジュールのエネルギーが放出されていますから,サイズ的には,この核兵器の1/37くらいの重さの核兵器があれば,一応,人工的に同等のエネルギーが作成できます.

参考資料(「エネルギーの比較」ウィキペディア)
https://ja.wikipedia.org/wiki/エネルギーの比較

 このツァーリボンバは水素爆弾ですので,その核燃料は重水素化リチウムであったようです.重水素や三重水素の代替物質として,使われた物質であるようです.
 核燃料のサイズが大きくなれば,M10だって可能です.

 この核燃料が,自然現象として,地殻内部や火山に,蓄積されてしまう可能性が,あるんです.それが,自然現象として起爆したときが自然地震もしくはマグマ水蒸気爆発であり,人為的な要素で起爆したときが人工地震もしくは人工火山爆発となります.更には核燃料の人為的な供給の可能性も排除はできません.技術的には可能なことですから.あとは,ばれるかどうかの問題だけだ.

 私は,この話は,怖いことだと思っています.そして,簡単には人工地震説を完全否定できる根拠が無い.あるなら,ぜひ,教えていただきたい.

 基本的に,断層は,地震のエネルギー源ではありません.もし断層が地震のエネルギー源であるならば,その断層面が地表面に現れたとき,地表面は,核爆発と同等のエネルギーを放出した後の姿として,当然ながら,断層面とその周辺は,ぐちゃぐちゃのぼろぼろに破壊されつくしているはずだからです.なのに,実際の断層面の地表にあらわれた写真や映像を,テレビでご覧になって,わかるでしょう.土ぼこりすら,地震発生前と同じ場所に残っているのです.そんなものが核爆発に匹敵するエネルギーを放出したわけが,ないのです.

 私は,地殻内部に核燃料が蓄積されるプロセスとしては,地下水の電気分解のメカニズムによる重水濃縮がもっとも有力な候補になると考えています.この電気分解に必要な電力は,大気電場によって与えられていると考えます.そして,大気電場は地表面から電離層の間にのみ働く30万ボルトもの大電圧ではなく,地表面はおろか下部マントル層まで続く電場であり,その間に大気電流のみならず地殻電流が垂直成分に流れているものと推理しています.それゆえ,降水量の多い地域と,地震活動の活発な領域が,世界的に良く一致するのです.

 今は地震学では,力学的な物理量しか計測していませんので,力学的な考察を進めた研究成果がほとんどであり,それ以上のものが出てこないのです.そのため,私は最小限しか地震学関連の論文を読んでいません.プレート境界のすべり量の推定値とか,ひずみ分布の推測とか,そういう論文しか今は見当たりません.地震学の教科書もほとんど力学的な考察しか書いていません.

 そのため,仮に地震という自然現象が,電気化学的及び原子核物理学的な要素を強く持っていた場合,現状の地震学では永遠に地震という自然現象を解明できないでしょう.

 ここでは,地球という天体における全体的な電流の分布,電圧の分布から考察し,地殻内部や火山において,どのような電気化学的な現象が発生しているのか,どのようなメカニズムで核爆発=地震=マグマ水蒸気爆発が発生するのか,そして,どのような手法で人為的に地震を起こしうるのかについて説明することを試みていきます.相手とする学問分野が,理系に限られるとはいえ,非常に広範に及びますから,全体的な理解まで,かなり時間を頂くことにならざるを得ません.

 私は2年制の土木工学の専門学校を出た人間であり,今でも大学出ていませんから,本来であれば,地震学のみならず地球科学全般,そして原子核物理学の領域にまで踏み込んだ理学系の論述をする役割を担う人間ではないのです.でも,緊急事態ですから,仕方ありません.覚悟して書いていきます.

 しばらく連載させていただきます.小難しい話ばかりで,みんな,ごめんね.

 澤田正典 拝