[19]中国の内蒙古から

石井裕之 投稿日:2010/06/15 22:11

中国の内蒙古に、昨年11月から本格的に引っ越した石井と申します。日本では、大学卒業後20年来様々な分野でチャレンジしてまいりましたが、いかにも拭い去ることの出来ない規制という名の「閉塞感」と、年金問題や官僚のやりたい放題についぞ嫌気が射したような次第です。もっとハッキリ言うと、私の場合副島先生や学問道場のみなさんのように「日本を変えてみたい」とも「日本を変えられるかもしれない」とも思えなかった、ということで日本を捨てた訳です。
こちらに来る準備は5年前から少しずつ始めていました。私の居る街は、内蒙古の首府である「呼和浩特(フフホトと発音)」という、人口400万人足らずの地方都市です。しかし、驚くことに街を走る自動車の数は倍々ゲームで増えていき、20階建以上の高層ビルの建築ラッシュの、その勢いたるや! もし、建築風景の写真が欲しいという方がいらしたら、メールを頂ければ折り返し送って差し上げます。そして、一つ確信めいたモノが今私の胸の中に渦巻いています。それは日本も狩猟民族の気風を取り入れるべきだ、というものです。景気の停滞しているところをいくら耕してみても実は成りません。獲物を追い求め、若しくは獲物の居る所へ積極的に出掛けていくべき時代が日本にもやってきたのではないでしょうか。海外進出は大手のメーカーや商社の専売特許ではないはずです。悲しいことに、ほとんどの日本国民は、どこの外国に行っても通じることのない日本語しか話すことが出来ません。また、単一民族であるが故に一般国民にとって「外国人」や「外国」とは、ハリウッド映画に出てくる「宇宙人」や「他の惑星」とほぼ同じくくりなのではないでしょうか。
しかし、それでも昨年の政権交代には随分と期待しました。小沢元幹事長や鳩山元総理のアジア外交に対する姿勢に共感を覚えたのも事実です。もしかしたら、官僚の無駄遣いを徹底的に排除してくれるのかもしれない、官僚が勝手にこしらえた妙な規制を取っ払って風通しを良くしてくれるのかもしれない、とも思いました。今でも実は思っています。私は今日本に居ないので、管現総理がどのような思いであるのか判りません。或いは、副島先生の言う通りなのかもしれません。そして、そうであれば尚更私のような人がどんどん増えてきてもおかしくない、と思うのです。
副島先生が提示された課題とは、少々(いやとても)論点がずれているとは思いますが、是非このタイミングで上記のような質問を道場のみなさんにぶつけてみたくなったものですから、投稿させて頂きました。
最後になりましたが、先生や道場のみなさんのますますのご活躍をお祈りします。