[1755]読売だけで、カジノ(公営ギャンブル、賭博場)の 日本での解禁 の発表があった。法案もまだ出ないのに。

副島隆彦 投稿日:2015/02/22 10:11

副島隆彦です。 今日は、2015日2月22日です。

 日本での カジノ(賭博場、ギャンブル場)の解禁、許可、建設が、突然、読売新聞だけで 19日に 行われた。 法案が国会に提出される前に、こうして以下の記事のとおり、2箇所の場所だけが公表された。 安倍政権としては、2020年の東京オリンピックに 向けて、同時開催のように賭博場を日本でも始めさせる、という計画だ。

 日本で、カジノに反対してきたのは、PTA(ピーティーエイ)のような学校教育団体と、警察だった。警察は、自分たち多くの警察官の再就職先としてパチンコ、ゲーム産業を「保護」して来たので、カジノが出来ると、それらの遊技場が、さらに衰退する、ということで歴史的に反対してきた。競馬や競輪、オートレース、モーターボート(競艇)業界なども反対だったろう。

 このカジノ法案には、民主党の議員たちもひとりも反対しないと、もう5年も前から根回しされていた。これから、誰が「カジノ反対」と言い出すかが、焦点である。

 以下の読売新聞の記事のとおり、横浜市の山下ふ頭 の再開発地区(約50ヘクタール)と、大阪市の、大阪湾の人工島・夢洲(ゆめしま)(150ヘクタール)の2箇所だそうだ。  

 この大阪の積出港の先端(せんたん)の埋立地に、私は10年前に行ったことが有る。輸出入品の保税地区になっていた。 ここに出来る、ということは、元々が、父親以来の暴力団体質の、松井一郎大阪府知事と菅義偉(すがよしひで)官房長官の 連携で進められた話だ。 松井一郎は、「もう(維新の党をやめて)自民党に戻りたいよ」と言っている男である。

 東京ではなくて、横浜の山下公園から斜め先に見える埋立地に出来る、ということは、 こちらも菅義偉官房長官の 自分の選挙区であり、ここには確か藤井組という大きな港湾、荷役(にえき)の元締めもやってきた建設会社があって、菅義偉長官の盟友で、後援会長のはずだ。

 今の横浜市は寂(さび)れている。新幹線も止まらないし、昔のライナー(今は、大型観光クルーザー船 )も来なくなった。このままでは港・横浜は自滅だ、ということで、こういう計画に、5年前からなっていたのだろう。

 今回の カジノの最初の2つ(おそらく国際・外国人カジノ場。残り、次々と出来るのは日本国民用)が、横浜と大阪に決まった、ということで、負け組は、私、副島隆彦の判断では、大手の遊戯機器の業者のセガ・サミーの会長と、彼が、有頂天で進めた、東京のお台場を候補地にすべく10年前から動いてきた、石原慎太郎と、彼の後援企業である 鹿島建設(ここが現代の最高の政商だ)と、フジサンケイ・グループの日枝久(ひえだひさし)会長だ。彼らの負けだ。

セガサミーの会長の家の、ドアに、銃弾が打ち込まれたそうだ。そういう「ガラス割り」一回で、今の日本では、権力者・支配層内部の争いの決着はつく。

 舛添要一(ますぞえよういち)東京都知事は、「そんな、賭博場なんか東京に作らないでくれ。オリンピックで手一杯だ 」で、「他所(よそ)に行ってくれ」と言っていたはずだ。

 私は、カジノ関係や、パチンコ業界の日本の業者たちの歴史をずっと、調べてきた。その資料の束がある。だから、そのうちまとめて今日のぼやきの会員ページに書きます。 日本を東西に二分する地である、岐阜県に秘密があるのです。

 博奕(ばくち)好きも、他の性癖(せいへき)と同じで、一生続く病気であり、どうせ治らないから、気をつけて、まわり(家族、親戚、友人)に迷惑を掛けるのを最小限度に抑える努力をしながらやってください、としか、私は、言いようがありません。

(転載貼り付け始め)

●「カジノ候補地、横浜市と大阪市に…政府方針」

2015年2月19日 読売新聞

http://www.yomiuri.co.jp/politics/20150218-OYT1T50154.html

 政府は、カジノを中核とした統合型リゾート(IR)について、2020年の東京五輪・パラリンピックまでに横浜市と大阪市の2か所で開業を目指す方針を固めた。

 IRの候補地には、全国20か所以上が名乗りを上げてきたが、五輪までに開業できるのは、再開発計画などで適地のある横浜と大阪と判断した。

 横浜市は、再開発計画が進む山下ふ頭(約50ヘクタール)が 誘致先となる。大阪市は、大阪湾の人工島・夢洲(ゆめしま)が 本命視されている。橋下徹大阪市長が誘致に熱心で、関西国際空港にも近く、広大な未利用地(約150ヘクタール)を抱える。

 IRを巡っては、超党派の「国際観光産業振興議員連盟」が一昨年の臨時国会にIRに関する制度の骨格を定めた法案(カジノ解禁法案)を提出し、継続審議となっていたが、衆院解散に伴い廃案となった。

 同議連が今国会に解禁法案を再提出するが、ギャンブル依存症への懸念などから、公明党や野党に慎重な声が強く、成立は見通せない状況だ。

●「セガサミーHD会長宅で発砲か 銃弾・薬莢見つかる」

2015年1月14日 朝日新聞

http://www.asahi.com/articles/ASH1G3GDGH1GUTIL00F.html

 14日午前8時半ごろ、東京都板橋区双葉町にあるゲーム・パチンコ機器大手「セガサミーホールディングス」の里見治会長兼社長(72)方で、「夜中に『ドン』という音がした」と、警備員から警視庁板橋署に通報があった。里見会長宅周辺からは銃弾や薬莢(やっきょう)が見つかったといい、署が発砲事件として調べている。けが人はいなかった。

 署によると、警備員は「午前3時半ごろに発砲音のような音を聞いた」と説明。朝になって銃弾のようなものを見つけた。通報を受けて駆けつけた署員が調べたところ、門の照明1個が割れ、近くに薬莢1個や未使用の銃弾3発が落ちていたという。これまでに里見会長から脅迫などの相談が寄せられたことはなかった、と署は説明している。

 同社広報部は「事実関係を確認中なので、詳細はコメントできない」としている。

(転載貼り付け終わり)

副島隆彦拝