[1747]安倍政権が人質拘束を隠して総選挙に圧勝した話

アルルの男・ヒロシ 投稿日:2015/02/03 11:05

アルルの男・ヒロシです。

今朝のネットニュースで「週刊女性」の記事からの引用として次のような驚くべき証言が掲載されていた。

(貼り付け開始)

後藤健二さん 外務省が妻にしていた「総選挙12日前の口止め工作」
女性自身 2月3日(火)0時0分配信

 テロ組織『イスラム国』に人質となっていたジャーナリスト・後藤健二さん(47)の殺害が公表された。 イスラム国を訪れたこともあるジャーナリスト・常岡浩介氏が言う。

「遺体の返還はこれまで例がありません。イスラム国は、遺体に“身代金”を払うよう要求してきたこともあります」

 殺害を受け、後藤さんの妻は、夫を「誇りに思う」との声明を発表した。妻は、幼児2人を抱えながら独立行政法人で働く、東大大学院修了のキャリア女性だ。12月2日に夫の拘束をイスラム国からのメールで知って以来、彼女は苦難の日々を過ごしてきた。だが、常岡さんは重大な情報を本誌に明かす。

「この12月2日という日は、衆議院総選挙の告示日でした。12月14日が投票日ですから、その12日前という状況です。じつはこのとき、外務省が後藤さんの奥さんとシリア人の現地ガイドに、厳重に“口止め”をしていたのです」

 選挙直前に“日本人人質事件”が発覚すれば、選挙に影響が――。万一にも事件が表沙汰にならないよう、外務省が口止めをしていたというのだ。

「奥さんは子供を守るため、もともとメディアにさらされたくないとは思っておられましたが、外務省からの“口止め工作”について、現地ガイドがはっきりと証言しています。外務省は『後藤さんを守るためだ』と言ってきたそうですが、選挙前にこの話が出たら、安倍首相にプラスにはなりません。譲歩して助けても、助けられなくても批判されますから。でも、選挙前に拘束の事実が明らかになっていたら、日本政府はもっとまじめに助けていたかもしれませんね」

 政府による後藤さんの救出活動に問題はなかったのか。これからその検証が始まるーー。

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この外務省が、後藤健二さんの奥さんに「人質事件について口止め」していたという証言。有り得る話である。

まさかそんなとおもうだろうが、実は安倍政権は似たような事実の隠蔽を去年の衆議院選挙の際に行っているのである。

それは海江田万里民主党前代表の選挙区で自民党から立候補した安倍派の山田美樹という通産官僚あがりの女政治家の陣営が次のような事件を起こしていたからだ。

(貼り付け開始)

山田美樹氏:運動員人身事故、近くで演説 秘書が身分隠す
毎日新聞 2014年12月27日 15時00分(最終更新 12月27日 18時28分)

 ◇被害男性、一時意識不明 秘書「月曜まで待って」

  衆院選公示期間中の12日、東京1区の自民党、山田美樹氏(40)の運動員が選挙区内で人身事故を起こし、被害者が救急搬送される近くで山田氏ら陣営が街 頭演説を行っていたことが毎日新聞の取材で分かった。翌日に被害者の入院先を訪ねてきた秘書が、応対した親族に「(投開票後の)月曜まで待ってくれ」など と言って身分を明かさなかったことも判明。被害者側は「非常識だ」と批判しており、山田氏の事務所は取材に対し、山田氏本人に事故をすぐ報告すべきだった などと釈明している。

 警視庁神田署などによると、事故は12日午後1時半ごろ、東京都千代田区神田神保町2の神保町交差点そばで発生。 道路左側に止めた車の右後部ドアを運動員の30代男性が開けたところ、後ろから来た都内の印刷関連会社に勤務する60代男性のバイクと接触した。男性は転 倒して一時意識不明となり、搬送先で外傷性くも膜下出血と診断されて2週間以上入院した。半年間の通院が必要で運転もできない状態だという。

  車に乗っていた山田氏事務所の吉沢昌樹政策秘書らによると、遊説支援で山田氏と合流するため神保町へ向かい、到着直後に事故が起きた。山田氏らは救急車が 到着後に現場から約30メートルの場所で街頭演説を始め、事故処理中も続けた。終了後に選挙カーで移動し、山田氏本人に事故の報告をしたのは同日夕方だっ たという。

 被害者の男性は勤務中で、勤め先の会社会長(68)は「運動員の事故も知らず、近くで演説するのはおかしい」と指摘。 「吉沢秘書らが親族を訪ねたのは事故翌日で、名刺を渡すことや身分を明かすことを『月曜(投開票翌日)まで待ってほしい』と言って拒んだと親族から聞い た。不誠実だ」と批判する。

 取材に対し、山田氏の事務所は「候補者(山田氏)への事故発生の連絡が遅くなった点については厳重に注意した」と文書で回答。被害者側への対応については「捜査中で詳細について説明できないが、誠意を持って対応している。山田もお見舞いに伺った」としている。

 しかし、山田氏が病院を訪れたのは、毎日新聞が取材を申し込んだ翌日(20日)だったという。事故当日の経緯や事故後の対応について、国会周辺で山田氏本人に直接聞いたところ「イレギュラーな取材は勘弁してほしい」とだけ述べた。

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このように山田美樹という自民党の政治家は、交通事故を隠蔽して選挙を終えている。

なぜ山田美樹が自己を隠蔽して、被害者に秘書を通じて圧力をかけたかというと、東京1区というのは安倍晋三や麻生太郎が総選挙の最終日に行う秋葉原駅がある千代田区を選挙区とするからだ。

上の毎日新聞の記事によると、山田美樹のスタッフが起こした交通事故は、演説会場である岩波ホール前であり、ツイッターでの目撃情報もあった。しかし、翌日の13日の安倍晋三との応援最終演説に差し障るということで、事故を隠蔽したのだ。

最終演説の前日に肝心の東京1区の陣営が重大な交通事故を起こしていたということがわかれば、当然に選挙運動の自粛が求められる。しかし、安倍晋三の最終演説の場所はネトウヨの聖地である「秋葉原」を外せない。


山田美樹も参加した安倍晋三秋葉原最終演説(12月13日)

そういう判断があって、山田美樹陣営の交通事故は隠蔽された。これは自民党本部ぐるみの仕業であるような気がする。その辺の事実関係も、とうの山田美樹が年末年始逃げ隠れしまくって、一切記者会見をしないので分からない。だから憶測するしか無い。

そして、週刊女性が疑惑を報じた今回の総選挙前の人質事件の隠蔽。むろん、このような圧力があるなしにかかわらず、後藤さんの奥さんはJICAの職員だから事実を暴露するようなことはないだろう。

しかし、問題は、このような安倍首相の政権維持のために山田美樹の事件を隠ぺいする体質が自民党にはある、ということだ。これは許されることではない。

このことをまずお伝えしたい。

ところでこの人質事件のもみ消し疑惑、女性自身という女性誌に掲載されているのが重要な気がする。

女性誌の三題噺は「美智子様」「明菜」「静香」だ。

皇室報道といえば女性誌だ。奥様方は美容院でこういう雑誌を読むのだ。

そういう雑誌に安倍政権批判が出た。

宮内庁はお怒りなのではないか。