[1728]この11月24日に 世界中で、今後に響く多くのことが起きた。私は、ますます不愉快だ。

副島隆彦 投稿日:2014/12/07 11:26

副島隆彦です。 今日は、2014年12月7日です。

この11月24日に、世界の民衆にとって 大きな敗北がいくつか続けてあった。そのために私は、またしてもかなり苦しい精神状態になった。それらの詳細は今日は書かない。

 私は、以下の↓ [1727]番の 「 思想対立が起こした福島事故[第一章終わり] 投稿日:2014-12-01 22:45:53  「みなさんこんにちは。相田です」 の 投稿者の、 私たちの会員である 相田 (Wired)氏

(副島隆彦注記。Wired ワイアード、あるいは、ウィアードと読む。 インターネットというアイデアを DARPA=米国防総省高等研究所に奪い取られて、「ウィアード」誌に結集していた、真に頭脳の優れたネット人間の創世期のアメリカ人たちは、再び、砂漠へと帰って行った。戦線を再構築するために。)

 の、相田氏の非常に優れた、日本の戦後の理論物理学の全体像を描いた論稿が、続けて、この重たい掲示板に掲載されています。 私は、相田氏に、深い敬意を表して、私たち学問道場の誇るべき論文として、これから長く称揚(しょうよう)しようと思います。 副島隆彦は、今日はこれだけしか書けません。

それから、同じくその下 ↓の [1725]番の 「 天武天皇の正統性について」投稿者:守谷健二(もりやけんじ)氏の 投稿日:2014-11-24 19:39:41

で、日本の古代史の、倭国(わこく)と日本国の誕生期を鋭く描き出している
「『旧唐書(くとうじょ)』と『古事記』『日本書紀』との関係」論稿 にも感謝申し上げます。すでに、守谷氏は、これまでに20本以上の 論稿をここに載せてくださいました。

 守谷さんは、『旧唐書』という中国の正史の中の、「倭国伝」と「日本国伝」の並列の記述を、日本史の学者たちが故意に無視してきたことから、真実の日本古代史を、抉り出そうとしている。私は、守谷さんの 「倭国は、西暦663年の 白村江(はくそんこう)の戦いに負けて消滅した」説に賛成する。

 そして、奈良の方にあった、倭国よりも格下であった、日本国(=ヤマト王権と、日本史学者たちは呼ぶ)に、九州までが統合された。そして、日本国は、何くわぬ顔をして、その後の中国の帝国(唐 以降の 歴代王朝)に、朝貢の使節を送った、という説を私は支持する。

 このように考えないと、皇極(こうぎょく)=斉明(さいめい)天皇(女帝)が、662年に、わざわざ九州の地まで援軍として、今の博多湾にまで来て、それから更に南の倭国の本当の都で、行宮(あんぐう、かりのみや)としてそこで薨去(こうきょ、死ぬこと)しなかっただろう。

 そして皇極=斉明 の息子である 中大兄皇子(なかのおおえのおおじ、=天智(てんち)天皇 が、663年の白村江の戦いで、27000人もの倭国(わこく)の兵士や貴族たちが全滅したあと、救援軍として来ていた博多の地から、さっさと撤兵して、途中の瀬戸内海のコロニー(都邑)たちを、水城(みずき)という防衛体制を作って、自分は琵琶湖の南端の大津京(おおつきょう)に、防衛の都を作って、唐と新羅の連合軍の侵攻を迎え撃つ、という態勢を作れたはずがない。

 27000名もの兵士が死んだら責任問題が生じる。倭国が日本国と同じだったら、その最高責任者である中大兄皇子=天智天皇 が、タダで済むはずがない。 それと『日本書紀』では「弟(本当は、4歳年上)である」ことになっている、大海人皇子(おおあまのおうじ=のちの天武(てんむ)天皇)との関係で、おかしなことになる。

 だから、西暦663年に、百済(くだら)救援のために全力で出撃した倭国が滅んだので、それで、日本国として統一されたのだ、という守谷健二氏の創見は、これからの日本史の真実として、人々の口に上ってゆくだろう。

 私は、今日は、守谷氏のご努力に対しても、これだけしか書けない。そのうち守谷氏と会って、親しくお話したいと思っています。

 今日は、このあとは、2本だけ新聞記事を転載します。この11月24日にあった、オバマ大統領による、チャック・ヘーゲル国防長官の更迭(こうてつ)の発表だ。テレビの映像で私もチラと見た。

 チャック・ヘーゲルは、共和党の穏健派であり、凶暴なヒラリー派(スーザン・ライス )とホワイトハウス内で、大げんかしてきた。日本のバカ新聞記事が書くような、ウソとはちがって、ヘーゲルは、オバマ=バイデン=ジョン・ケリーと共に団結して、「アメリカは、大きな戦争 large war はしない。米軍の大軍団での海外派兵は、しない」という立場だ。

 ヘーゲル国防長官 は、はっきり言っていた。「アメリカ軍を、外国にまで出すのは、カナダかメキシコまでだ。それなら私も考える。それ以上の遠くに軍隊は出さない」と公言していた。 

 この11月4日の中間選挙(ミッドタームエレクション)の民主党の敗北で、オバマは、同志であるヘーゲルの首を、凶暴なヒラリー派( 古村治彦くんが日本に紹介した人道主義的介入主義 ( humanitarian intervensionist 、ヒューマニタリアン・インターベンショニスト 、人道、人権の名を借りて外国侵略、戦争 を煽動する 立場 )と共和党ネオコン、軍産複合体に対して、差し出さなければいけなくなった。

 私は、いよいよ ヒラリー派が伸(の)して来ている現状を憂慮している。安倍晋三たちは、このヒラリーの操(あやつ)られ人形である。日本を軍事衝突、事変(じへん)に向かわさせるための準備が、着々と進んでいる。私は極めて不愉快だ。

(転載貼り付け始め)

◯「 ヘーゲル米国防長官が辞任する理由 」 WSJ
By Gerald F. Seib

2014 年 11 月 25 日 ウォールストリートジャーナル紙

 チャック・ヘーゲル米国防長官は、オバマ大統領の中東紛争からの出口戦略を後押しすることを期待されて、国防長官に任命された。しかし、大統領が中東紛争への再介入を検討する必要が生じたことはヘーゲル氏にとって不幸だった。

 そのことが何よりも、なぜ適任とみられた人物がそうではなかったのか、さらにはなぜ彼が職務を全うせずに辞任することになったのかを説明している。

 ヘーゲル氏の国防長官としての軌跡は、オバマ大統領の2期目を象徴している。オバマ政権の2期目は、ブッシュ前大統領を反面教師とし、中東紛争再介入への誘惑を…

◯「 ヘーゲル米国防長官が辞任、イスラム国対応めぐり事実上の更迭 」 AFP

2014年11月25日 AFP

 米首都ワシントン(Washington D.C.)のホワイトハウス(White House)でチャック・ヘーゲル(Chuck Hagel)国防長官(左)の辞任を発表するバラク・オバマ(Barack Obama)大統領(2014年11月24日撮影)。

【11月25日 AFP】 バラク・オバマ(Barack Obama)米大統領は24日、チャック・ヘーゲル(Chuck Hagel)国防長官(68)の辞任を発表した。オバマ政権に対しては、イスラム教スンニ派(Sunni)の過激派組織「イスラム国(Islamic State、IS)」の脅威への対応が不十分との批判が上がっていた。

共和党元上院議員のヘーゲル氏は、就任から2年を待たずに辞任の運びとなった。国防予算を縮小し平時編成への移行監督を任されたはずが、米国は再び戦時に引き戻された。

イスラム国がシリアとイラクで急速に勢力を広げたことを受けて、ヘーゲル氏は複雑な作戦の陣頭指揮を任されたが、オバマ大統領はヘーゲル氏では不適任という結論を下した。

オバマ大統領がホワイトハウス(White House)で行ったヘーゲル氏辞任の発表の場には、本人も立ち会い、両氏が相互に合意したという形での発表となったが、政府関係者らはヘーゲル氏の辞任は事実上の更迭としており、また反オバマ派ら(副島隆彦注記。割り込みで書きます。この反オバマ派とは、だから民主党内のヒラリー派と共和党内の軍事強硬派のネオコン、および軍産共同体だ) は、ヘーゲル氏の方が不満を募らせていたとしている。

ヘーゲル氏辞任の報を受けて、イスラム国の支持者らは関連ウェブサイトやツイッター(Twitter)で、イスラム国が米国とその同盟国に対して優勢であるためにヘーゲル氏が辞任に追い込まれたとして、ヘーゲル氏に対する「勝利」を祝った。

後任は? ホワイトハウスはヘーゲル氏の後任についてはまだ言及していないが、その候補として3人の名前が取り沙汰されている。

最も可能性が高いとみられているのは、元国防次官で任命が決まれば同国初の女性国防長官の誕生となるミシェル・フロノイ(Michele Flournoy)氏。次いでアシュトン・カーター(Ashton Carter)前国防副長官の名が挙がっている。

 誰が指名されるにせよ、後任人事承認のための公聴会は共和党議員らがオバマ政権の対イスラム国作戦を非難する場になることだろう。(c)AFP/Dan De Luce, Jérôme CARTILLIER

(転載貼り付け終わり)

副島隆彦拝