[1680]ゴールドマン松井氏:年内にTOPIX6%下げ、政策材料難

前田和寿 投稿日:2014/10/09 17:51

前田和寿です。

最近のゴールドマンサックスのキャシー松井(ウーマノミクス発案者)の言動と、それに連動して日経平均の大幅続落が続いています。消費税率10%実現のために安倍首相たちが、9月末までGPIFを利用して、株価を上げて、7-9月期の上場企業業績を会計上で改善させる戦略は成功したと思います。9月25日に今年の最高値1万6374円を付けました。今日(10月9日)の終値は1万5478円です。

実際、給料アップで先頭になって動いたローソン(新浪剛史は10月1日からサントリー社長)も減価償却の方法を定率法から定額法へ変更することで営業利益を押し上げて、消費税の影響がまるで無かったかかの様にドレッシング(dressing 粉飾)しました。バフェットが一番嫌う会計操作のひとつです。

最後に、10月7日ジョージタウン大学の女性・平和・安全保障研究所でキャシー松井が出席して、安倍が進めるウーマノミクス(女性活用経済)についてシンポジウムが開かれました。

ちなみに、ジョージタウン大学の女性・平和・安全保障研究所の所長であるメラニー・バービアー(Melanne Verveer)は、ヒラリーの首席補佐官という人物です。

以下に、これらに関連する3本の記事を貼ります。

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ゴールドマン松井氏:年内にTOPIX6%下げ、政策材料難

9月25日(ブルームバーグ):ゴールドマン・サックス証券のチーフ株式ストラテジスト、キャシー・松井氏は年末までにTOPIX が現状水準から6%ほど下げるとみている。政策面で市場を押し上げる材料が不足している、と判断するためだ。

松井氏は19日のブルームバーグ・ニュースとのインタビューで、日本の各種政策は「インパクトはあるだろうが、著しいポジティブ・サプライズが出てくる可能性は限定的だろう」と指摘。年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)の資産構成見直しについても、「発表することは分かっており、内容の方向性も自明だ」と話した。

ゴールドマン証は5日、日本株の3カ月の投資判断を「ニュートラル」から「アンダーウエート」に下げた。直近数カ月の相場上昇とマクロ経済指標の軟調が理由だ。TOPIXの3カ月後の予想値は1250ポイント、6カ月後は1300、12カ月後は1450。25日の終値は2008年6月以来の高値となる1346.43。割安なバリュエーションや改革進展の期待などで強気姿勢だった年初と比べ、TOPIXの12カ月後予想は変わっていないものの、3カ月後予想は徐々に下方修正されている。

来年度に消費税率の10%への再引き上げが実施される場合、それに伴い日本銀行が追加の金融緩和を実施するとの見方が市場の一部にはある。しかし、そうした上昇カタリストも市場では既に予想されていると同氏。当面はボックス相場、と分析した。

安倍晋三首相は19日に行われた内外情勢調査会の講演で、GPIFの改革を極めて重視しているとし、資産構成について「できる限り早くポートフォリオの見直しを行いたいと考えている」と発言。来年10月からの消費税率10%への引き上げ有無は、「年内に判断する」との姿勢を繰り返した。

ウーマノミクスは前進

ただ松井氏は、「ラリーが終わったと言いたいわけではない」とも発言。ミクロの国内企業業績は強く、「10月末から11月にかけ発表される中間決算の内容は、ポジティブ・サプライズが多いだろう。保守的なガイダンスを発表していた企業は予想を引き上げ、市場にとってポジティブになろう」と言う。

12カ月では、同氏は投資判断「オーバーウエート」を維持。「昨年はマクロ経済が話題の中心で、非常にトップダウンの市場だった。ことしは注目がミクロ要因に移っている」とし、海外投資家も含め、好業績で割安な小型株への投資意識が高まっている現状にも触れた。

また、安倍政権下でコーポレート・ガバナンス、女性の活用は前進しているとの認識も示した。3日に行われた内閣改造で、史上最多に並ぶ女性5名が入閣した点に言及、「変化はあまりに遅れており、政府が変化の先頭に立つことの重要性を示す」と指摘する。

松井氏らは1999年以降、女性が活躍する経済を「ウーマノミクス」と名付け、関連リポートを継続的に配信してきた。この中で、女性の労働参加率が男性と同等になれば、国内総生産(GDP)は13%拡大し、労働人口は700万人増加する可能性がある、と分析している。女性が活躍する社会づくりは、今や安倍政権の成長戦略の柱の1つだ。

「日本の労働市場は急速に縮小しており、経営陣は人材を保ち、成長させる方法を熟慮している。企業の多様化を進めることの経済的メリットを理解し始めたという人もいる」と同氏は話した。

ゴールドマン証では、女性の一段の就業拡大の恩恵が期待できる「ウーマノミクス関連銘柄」を選定しており、5月の入れ替えでは従来の30社から36社に増加。「Eコマース関連」「旅行・レジャー」「外食・中食」「美容製品・サービス」「アパレル関連」「保育サービス」「看護・介護サービス」「人材派遣」を重要テーマ群とし、JR東日本 やヤフー 、テンプホールディングス 、エイチ・アイ・エス 、セブン&アイ・ホールディングス 、ニチレイ 、エフピコ 、ファーストリテイリング 、花王 、スタートトゥデイ 、ユニ・チャーム などを挙げている。

引用先:http://www.bloomberg.co.jp/news/123-NC55V56K50XX01.html

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ローソン、純利益15%増で過去最高 3-8月

 ローソンが7日発表した2014年3-8月期の連結決算は、純利益が前年同期比15%増の218億円だった。3-8月期として過去最高を更新した。夏場の天候不順や消費増税の影響で既存店売上高は振るわなかったが、店内で調理する総菜など採算の高い商品が好調で、利益を押し上げた。

 売上高に当たる営業総収入は3%減の2419億円だった。3-8月の既存店売上高は1%減った。夏場の天候不順で飲料やデザートなどの販売が苦戦した。消費増税の影響や喫煙者の減少を受け、たばこの販売も減った。

 営業利益は12%増の400億円と、8年連続で過去最高を更新した。コロッケなどの総菜や店舗で抽出するコーヒーなど、好採算の商品が好調で販売減を補った。今期から店舗や設備などの減価償却を定率法から定額法に変更したことも、営業利益の押し上げ要因となった。

 2015年2月期通期の業績予想は、営業総収入のみ微増の4870億円と従来見通し(3%増の4980億円)から下方修正した。営業利益と純利益は従来予想を変更しなかった。営業利益は10%増の750億円、純利益は3%増の389億円を見込み、それぞれ過去最高を更新する見通し。通期の純利益予想に対する3-8月期の進捗率は56%だった。

引用先:http://www.nikkei.com/markets/kigyo/gyoseki.aspx?g=DGXLASFL07H7S_07102014000000

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幅広い分野での女性活用に期待 米でアベノミクスシンポ

【ワシントン=吉野直也】米ジョージタウン大女性・平和・安全保障研究所は7日、ワシントンで、安倍晋三首相の経済政策であるアベノミクスに関するシンポジウムを開いた。前国務省国際女性問題担当大使で、研究所所長のバービアー氏は首相が改造内閣で5人の女性閣僚を起用したことを評価。女性が世界の経済成長を促している点を指摘し、幅広い分野での女性の活用を主導していくことに期待を示した。

 ゴールドマン・サックス証券のキャシー・松井マネージング・ディレクターは女性が働きやすい就労環境の整備を進めるよう要望。女性の労働力に関する多くの誤った情報を排除していかなければならないと訴えた。佐々江信子・駐米大使夫人は様々な分野での女性の成功がお手本となり、さらなる女性の社会進出を呼び込むと強調した。

引用先:http://www.nikkei.com/article/DGXLASGM0800Z_Y4A001C1EAF000/

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前田和寿