[1646]「反日」の秘密

大川晴美 投稿日:2014/08/23 21:42

会員の大川です。
韓国の「反日」について、鬼塚英昭著「『反日』の秘密 朝鮮半島をめぐる巨大な謀略」(2014年、成甲書房)から、重要な示唆を得ました。
以下、自分なりに解釈した要点を、簡潔に箇条書きします。

なお、鬼塚氏の主張について、自分で調べて確認するまでは、絶対正しいと言うつもりはありません。しかし、東アジアの国際関係、歴史、宗教など、新たな視点から論じた画期的な内容であることは間違いないと思います。

要点
1.1950~53年の朝鮮戦争で、韓国と北朝鮮の人々は想像を絶する悲惨な状況を経験した。
2.朝鮮戦争の終わり頃に、「反米」が「反日」に巧妙にすり替えられた。
3.韓国の反日の起源は、日本統治時代ではなく朝鮮戦争の時代にある。
4.日本は朝鮮戦争特需で経済成長の軌道に乗ったが、韓国が被った悲劇に日本人は無関心である。
5.韓国の反日教育は、朝鮮戦争後にアメリカの指示で始まった。
6.1965年の日韓基本条約に基づいて日本政府は多額の資金と技術を供与し、韓国は「漢江の奇跡」と呼ばれる経済成長を達成したが、韓国の人々はこれらの事実を知らされていない。
7.朴槿恵(パク・クネ)大統領は、国内事情から反日の立場に立たざるを得ない。
8.日本は1910年に韓国を併合した後、キリスト教を禁止した。韓国ではキリスト教徒が中心となって反日運動を推進した。アメリカからキリスト教徒への支援があった。
9.韓国のキリスト教徒は現在、プロテスタントとカトリック合わせて全人口の約30%だが、1950年には1~3%程度しかなかった。
10.日本も韓国もアメリカの属国である。
(注:鬼塚氏は、「属国」や「従属国」の言葉を使わず、日本を幇間(ほうかん=男芸者、太鼓もち)国家、韓国をメカケ国家と呼ぶが、私はこれらの言葉を使いたくないのでここでは属国とする。)

他にも、今まで考えたこともなかった論点が提示されていて、日韓関係を考えるためのヒントがたくさん見つかりました。

最後に、私は仕事で何度か韓国に行ったことがあり、そこで出会った韓国の人々は皆、真面目で礼儀正しく、親切な人たちばかりでした。

大川晴美