[1629]マレーシア機の撃墜は、プーチン失脚を狙って、第3次世界大戦を勃発させようとする危険な勢力の動きだ。

副島隆彦 投稿日:2014/07/20 03:22

副島隆彦です。  緊急に書きます。今、2014年7月20日の午前1時35分です。

 7月17日の午後5時20分(日本では午後10時20分)の、マレーシア航空機のウクライナ東部上空での撃墜は、ロシアのプーチンの失脚を狙った、アメリカ合衆国 の一番凶暴な戦争計画勢力による世界規模での謀略(コンスピラシー)である。  

プーチンが失脚させられたら、世界は第三次世界大戦 に突入する準備段階に入るだろう。

(転載貼り付け始め)

●「 マレーシア機墜落、国連事務総長が原因究明の徹底調査求める 」

2014年 7月17日  ロイター

 国連の潘基文(パンギムン)事務総長は、17日、ウクライナ東部上空を飛行中に墜落したマレーシア航空の旅客機について、原因究明のための「徹底的に透明性が確保された国際調査」を実施するよう求めた。「国連の専門機関である国際民間航空機関(ICAO)と共に、報道を注視している。徹底的に透明性が確保された国際調査が必要なのは明らかだ」と述べた。

(転載貼り付け終わり)

副島隆彦です。世界情勢は急激に緊迫してきた。すべてが戦争に向かって準備が進みつつある。 ウクライナ(キエフ)政府は、凶暴なネオナチの右翼勢力によって作られている政府である。それをアメリカとヨーロッパの右翼勢力が後押ししている。

 アメリカは、自分たちが劣勢である今のウクライナでの情勢を一挙に挽回して、ロシアを国際社会で孤立させる計画を開始したようだ。 それには、「アメリカの言うことを聞かない」マレーシアを巻き込むのが良い、と判断して実行に移した。 

 マレーシアは、東アジア諸国へのアメリカ政府 の圧力である、TPP に最も強く反対している国である。マレーシア政府が反対するからTPPがうまく行かないのだ。 マレーシアの航空機事故が相次ぐ(100日前にも不可思議な形で起きている)ことで、この国を国際紛争の中に叩(たた)きこむことでマレーシアを弱体化させる計画だ。 

 東アジアの 対・中国 の軍事包囲網は、フィリピン(ベニグノ・”ノイノイ”アキノ大統領)を中心に作られつつある。 その右側が、日本、韓国、台湾だ。左側が、ベトナム、インドネシア、マレーシア、タイ、オーストラリアだ。

 日本の 安倍政権による集団的自衛権行使の容認の閣議決定(7月1日)とは、日本の武力行使の準備と、兵器の日本製の電子部品を海外に輸出できるようにしたことだ。

 アメリカの NY の株価の17,000ドルの高値での維持を、どこからの資金で行っているか、だ。このあと起きるしかない、米株式の下落は、米ドルの世界的な信用崩壊につながる。 だから、この高値を維持するためには、どうしても戦争経済(ウォー・エコノミー)をやるしかない。アメリカは最早(もはや)戦争なしでは保(も)たない。 

 日本の株価の15,000円の維持も同様で、ここには、GPIF(ジー・ピー・アイ・エフ)を通して、公務員の共済年金の資金までも、遂に6月分から、使われだした。

 ウクライナ政府と戦っている東部諸州の 親ロシア勢力( Russian backed scisstionists、ラッシャン・バックト・シセショニスト、分離独立主義者) の中に、特殊な勢力が潜り込んでいて、以下に載せる記事のとおり、ロシア政府が持っている 「地対空ミサイル「BUK」(ブーク)一式」 を勝手に動かして来て、これで、マレーシア機を撃墜したようだ。あるいは、ウクライナ空軍の戦闘機による、追尾型のミサイルでエンジンに当てて撃墜したようだ。プーチン自身が、40分前にこの同じ航路を、大統領専用機で飛んだ、とされる。プーチン暗殺を狙った攻撃だとも言える。

 プーチンの指導力をそぎ落とそうとする、世界規模での大きな政治謀略(コンスピラシー)がここには見られる。

 今のイラクの北部を支配している ISIS(アイ・エス・アイ・エス、「イスラム国」)という、兵力わずか合計1万人ぐらい の 全員、人殺し専門のプロの戦闘集団も、サウジアラビアとイスラエルとアメリカの特殊部隊によって訓練されて、投入された殺し屋部隊だ。 ワッハーブ派という暴力思想を持つサウジ政府と合体しているイスラム原理主義集団が、サラフィー(セラフィスト)というアラブ人あるいはイスラム教徒の若者たちを、世界中から募集、勧誘して、集団生活で軍事訓練をして、投入している。

 クルド人の自治政府は、このISISの動きと協調している(「首都」モスルで共存している)から、このことで、イランと、トルコ(エルドアン政権)に打撃を与えている。

 たとえば、日本の海上保安庁と海上自衛隊の中にも、凶暴な宗教団体の構成員たちが潜り込んでいて、彼らが、戦闘を暴発させる形で、やがて中国艦船との軍事衝突を行うだろう。それで日本も戦争に引き釣りこまれてゆく。同じく中国海軍の中にも、おかしな戦争扇動勢力が入っていて(北京の政府の統制が効かなくなる)、彼らが軍事衝突を起こす。

 まず、フィリピン海軍( アーミテージたち米軍の軍事顧問団が観戦将校として乗り込んでいる)が中国海軍とぶつかるだろう。このようにして私たちの極東(ファー・イースト、東アジア)でも、きな臭い戦争の臭いがしてきた。

 一気に、世界は戦争体制に突入しそうな気配が出てきた。世界の火薬庫(かやくこ、アーセナル)は、私が、ずっと書いてきたとおり2つしかない。それは、中東(ミドル・イースト)と極東(ファー・イースト)である。

 国が戦争をせざるを得ないのは、経済の運営がうまくゆかないからだ。政治(軍事)と、経済(エコノミー)は常に、「互いに貸借を取り合ってバランスする」というのが、一貫した、私、副島隆彦の理論だ。

 金融、経済で追い詰められた、アメリカとヨーロッパ(EU)が、巨額の隠れ損失を抱えたまま(政府部門と民間の金融機関の両方で)、どうにもならなくなっている。だから、自分たちの「帳簿を燃やしてしまう」ための戦争を始めるしかなくなりつつある。 世界全体と世界民衆にとっては、極めて迷惑な話だ。

 エジプトと、タイで、去年から今年に、クーデターが相次いで成功して、デモクラシーは押しつぶされた。
これらの軍事政権の後押しをしているのはアメリカだ。この動きと全く同じものが、日本でも起きたのであって、それが、2009年に出来た鳩山・小沢政権を、たった半年で違法な攻撃で瓦解させた。

 警察庁、検察庁そして最高裁判所の長官たち、“法の番人”を使って、彼らが違法行為を行い、「法律という刃物」を彼ら官僚組織(オール霞ヶ関、今はチーム安倍 )に振るわせて、政治謀略を仕掛けて、小沢一郎を犯罪者扱いして追い詰めた。あれは実質クーデターである。 警察庁長官だった漆間巌(うるまいわお。そのあと内閣官房副長官)、検察庁の検事総長だった樋渡利秋(ひわたりとしあき)、そして、最大の頭目は、最高裁長官の 竹崎博允(たけざきひろのぶ)だ。 この竹崎(たけざき)が、最大のワルで、小沢一郎潰(つぶ)しの最高責任者だ。

 あの検察審査会(けんさつしんさかい) は、私がずっと書いてきたとおり、最高裁の事務総局に所属する司法部(行政部ではない)の国家公務員たちである。竹崎博允が、一番上から指揮して、小沢攻撃を行ったのだ。国民の指弾(しだん)受けていない、この男だけは、私たちは、断じて許してはならない。

 今の世界の焦点は実は、インドネシアだ。 インドネシアの大統領選挙で、清潔で立派な人物であるジョコ・ウイドド氏が、7月9日に、54%を得票して当選している。ところが、今も決まらず、軍事クーデターの脅威が、インドネシアを覆(おお)っている。 

 2.4億人の大きな人口を持つ准BRICS(ブリックス、新興5大国)であるインドネシアの動きが、世界の成長勢力、平和勢力の生き残りの鍵である。インドネシアが民主政治(デモクラシー)で生き残れて新興国成長モデルを続けることができれば、世界にとっての希望となる。

 反対に、インドネシアまでが、再び軍事クーデターによって民主政治が押しつぶされて、この国が、「再び歴史の闇に隠れる」ようだと、先行きが暗い。

 もしインドネシアが民主政で何とか維持できたら、東アジアでの中国包囲網(コンテイニング・チャイナ)もうまくゆかないから、ヒラリーたちが、苛(いら)立って、次に何かを仕掛けてくるだろう。 

 インドネシアで、ジョコ・ウイドドが、無事、22日の選挙判定で、勝利すれば、インドネシアは、さすがに、人口2.4億人の大国だ、ということになる。アメリカの言いなりにならない、堂々たる准BRICSの国(トルコと同格)だ。

 それに対して、タイ、エジプトと全く同じクラスの 小国 なのが、我らが日本 だ。残念ながら、世界基準(ワールド・ヴァリューズ)での見方では、こうなる。この世界からの目を、日本人が、勝手に無視して、「日本は、今も大国(a power 、パウア )だ 」 と虚勢を張っても世界では通用しない。

大国と小国(どこかの大国の属国、家来の国)の違いは、自分たちの運命を自分たちで決められるか、否かである。
だから、インドネシアが、ようやく目覚ましい経済成長によって、世界の表面に出てきて、自分たちの国の方向を、外国の指図と影響ではなく、自分たちの判断で決めることが出来る国であることが、今度のジョコウィ(ジョコ・ウイドド)の登場ではっきりする。それが出来なければ、アメリカの飢えた戦争勢力の謀略に掛かって、東アジア(極東)も、もうすぐ戦争の地帯となってゆく。

 アメリカでは、ヒラリーを押し上げている凶暴な勢力が、第三次世界大戦も辞さず、の動きに出ている。 オバマとバイデンは、まだ、それを食い止めようとして動いている。アメリカ国内もふたつの勢力に割れている。

 ヒラリー(その代理人が、今も公然と日本国内で動き回っている マイケル・グリーンである)に呼応する、日本国内の戦争翼賛のマスメディア(テレビ、新聞)、と極右の言論人たちの動きが見られる。 

 いよいよ世界は、そして、日本も、危険な状態に突入してゆきつつある。 私たちは、身を引き締めて、自分たちに襲い掛かりつつある、これからの不安な事態に備えなければならない。

 このあとの事態の推移を、新しい情報が入り次第、私、副島隆彦は、会員ページで報告します。

副島隆彦拝

(転載貼り付け始め。 以下が、最新の、一番、よくまとまっている新聞記事だ。 朝日新聞の記者がヨーロッパから現地に飛んで、早速、世界規模の謀略政治に、どっぷりと、半ば無自覚に浸かっていることをよく示している)

●「 マレー機撃墜に使用? ミサイルの写真公開 ウクライナ 」
朝日新聞 ジュネーブ=松尾一郎、キエフ=喜田尚
2014年7月19日13時09分

ウクライナ内務省のホームページに掲載された、トレーラーで運ばれる地対空ミサイル「BUK」とされる写真
 マレーシア航空機がウクライナ東部上空で撃墜されたとみられる事件で、ウクライナ内務省は、使用された可能性のある地対空ミサイル「BUK」(ブーク)一式を、親ロシア派が18日早朝にトレーラーに載せてロシア領に向けて運搬しているのを確認した、と写真付きで発表した。
 ゲラシェンコ内務省顧問は、自身のフェイスブックで、「BUKはロシア領に移動された。たぶん破壊されるだろう」と書き込んだ。

 ロシア国営ノーボスチ通信によると、ロシア国防省は「いかなる武器も持ち込まれていない。ひそかに国境を越えることも不可能だ」と反論している。
 これに対し、ウクライナ保安局(SBU)は18日、親ロシア派武装勢力の戦闘員とロシア軍参謀本部情報総局(GRU)の要員らとの間のものとする通信内容を動画サイト「ユーチューブ」で公表した。
 動画によると、今回、使われたとみられるBUKやそれを操作するための要員は、マレーシア航空機が撃墜された17日、未明のうちにロシアから国境を越えて親ロシア派地域に入ってきたという。

●「 マレーシア機墜落、「撃墜」とウクライナ当局 親ロ派は関与否定」
2014年 07月 18日 07:56(日本では) 
 グラボベ(ウクライナ)17日 ロイター

 マレーシア航空の旅客機が17日、ウクライナ東部上空で墜落し、乗客280人と乗員15人の295人全員が死亡した。米当局は「空中で爆発した」として、地対空ミサイルによるものとの見方を示した。
 ウクライナ当局は、親ロシア派武装勢力がロシアの軍事諜報当局者の支援を受け、ソ連時代に開発されたSA11地対空ミサイルにより撃墜されたと非難。

 一方で親ロシア分離独立派の「ドネツク人民共和国」の指導者は関与を否定、ウクライナ空軍のジェット戦闘機が撃墜したと指摘した。ただ親ロシア派は、地対空ミサイルを入手したことを認めており、14日にはウクライナ空軍の輸送機を撃墜した。

 国連の潘基文事務総長は、原因究明のため「徹底的かつ透明性が確保された国際調査」を求めた。墜落したのはアムステルダム発クアラルンプール行きのボーイング777型マレーシア航空17便で、ドネツク市近郊に墜落した。ロイターの記者は、ロシアとの国境から約40キロ離れたグラボベの村で、墜落した機体の残骸と遺体を確認した。
 ポロシェンコ大統領は、今回の事件は「事故ではなく、テロリストの攻撃によるもの」と断定した上で、親ロシア派武装勢力に対する軍事行動を強化すると言明した。
 マレーシア航空は、「機体が最後に確認された地点はウクライナ上空だった」と明らかにした。17便にはオランダ人154人、オーストラリア人27人、マレーシア人23人が搭乗していた。

 ロシアのプーチン大統領は「悲劇だ」と述べたが、原因については言及しなかった。
 バイデン米副大統領は「空中で爆発した」と述べ、米当局者は地対空ミサイルがおそらく原因だとしたが、その理由は示していない。

 マレーシア機は高度3万3000フィートを飛行中に機影がレーダーから消えた。この高度は、親ロシア派がウクライナ軍のヘリコプターなどを狙って通常使用しているミサイルでは届かない。しかしSA11ならば撃墜可能。
 ロシアのメディアによると、親ロシア派は少なくともSA11を1発取得し、14日にウクライナ軍のアントノフAn26型輸送機を撃墜したという。ウクライナ当局も、輸送機撃墜と、16日にはスホーイSu25型ジェット戦闘機が撃墜されたと認めている。
 親ロシア武装勢力の一派は、1337GMT(日本時間午後9時37分)に、An26型機を撃墜したとソーシャルメディアで公表した。これについてウクライナ当局側のコメントは得られていない。マレーシア機が、この時間帯にウクライナ東部を飛行していた可能性もある。

 米国のオバマ大統領はロシアのプーチン大統領とウクライナ問題をめぐり電話会談を行っていたが、会談の終盤でプーチン氏がロシアとウクライナとの国境近くに墜落した旅客機の一報を伝えた。
 アーネスト報道官によると、オバマ大統領はスタッフから撃墜に関して報告を受けた後、ウクライナ当局と引き続き緊密に連絡を取り合うよう高官に指示した。
 また、ウクライナの航空当局は、墜落機が管制塔のレーダーから消えるまで、同機は問題なく通常通り航行していたと述べた。

(転載貼り付け終わり)

副島隆彦拝