[137]インターネットで事実を語る人々の表現の自由が侵されようとしている
インターネットが普及し始めて、20年ぐらい経ちました。これによって世界上の様々な情報がインターネットの世界に集まってきました。サイト、ブログ、及び、ツィターで事実を語る人々の表現の自由が侵されようとしている。
(転載開始)
【ウィキリークス活動影響も 創設者を逮捕、狭まる包囲網 ビザは支払いを停止
】 2010/12/8 0:58 日経新聞
【ロンドン=上杉素直】内部告発ウェブサイト「ウィキリークス」創設者の逮捕はその活動に大きな影響を与えそうだ。同サイトはロンドンを拠点に情報発信を継続すると表明している。しかし、米カード大手ビザは7日、同サイトへのあらゆる資金支払いを一時停止することを発表。サイト運営を支えるオンライン寄付の妨げになるのは確実で、同サイトへの“包囲網”は狭まりつつある。
AP通信によると、アサンジ容疑者は7日、移送されたロンドン市内の裁判所でスウェーデンへの送還に同意するかどうか問われ、拒否すると語った。英国司法当局は拘留期限の今月14日までにスウェーデンへ引き渡すかどうか決めるとみられる。
ウィキリークスで政府機密が大量に暴かれた米国では、サーバーの貸し出しを取りやめたり、寄付口座を閉鎖するなどの動きが相次いでいる。欧州でも6日にはスイス郵政公社の金融部門がアサンジ容疑者の口座を閉鎖したと発表した。こうした流れが、業務と無関係の容疑とはいえ創設者逮捕でさらに勢いづくとの見方がある。
一方、アサンジ容疑者はロンドン警察署に出頭する前に母国の全国紙オーストラリアン(8日付電子版)に手記を寄稿した。この中で「イラクやアフガニスタンでの戦争を巡る厳しい真実を暴露した」として、「ウィキリークスはメディアとして政府を正直にすることに貢献している」などと主張。「すべての政府に影響を与えてきたが、個人は誰一人傷つけてはいない」とも強調した。
【擁護派、ネット上で反攻姿勢強める】 2010/12/8 1:27 日経新聞
告発サイト「ウィキリークス」の創設者、アサンジ容疑者の逮捕に、同サイトの活動を封じようとする政治的な意図があるのかどうかは不明だ。だが、同サイトの活動を擁護する勢力は、複数の政府が弾圧を試みていると受け止め、ネット上で反攻姿勢を強めており、当局にとって新たな課題となる可能性がある。
ハッカー(情報技術)の専門家には、ネット上の言論の自由や市民の知る権利を強く主張する人が多い。米国のサイト管理会社やサーバー貸し会社がウィキリークスへのサービス提供を中止した直後から、これらの勢力とみられる人々が世界中でミラー(鏡)サイトと呼ばれる同サイトの中身をそっくり複写したサイトを続々と立ち上げた。その数は7日現在で700を超えたもようだ。
逮捕を受けてウィキリークスのスポークスマンはAP通信に対し「活動は不変」と宣言した。だが、ウィキリークスの活動資金を断つ動きが欧米諸国で進み、活動が行き詰まる公算もある。
その場合、ミラーサイトとは別に、独自に類似の告発・暴露サイトを立ち上げたり、各国政府の情報をネット経由で盗んでネット公開するなど、ネット上の内部告発の仕組みを強化しようという勢力の反撃が強まることが予想される。ネットを舞台にした攻防は当面続きそうだ。
(編集委員 小柳建彦)
【ウィキリークスの創設者逮捕 性犯罪容疑、本人は否認 活動に大きな影響も】
2010/12/7 23:07 日経新聞
【ロンドン=上杉素直】英国警察は7日、内部告発ウェブサイト「ウィキリークス」の創設者でオーストラリア人のジュリアン・アサンジ容疑者(39)を性犯罪の容疑で逮捕したと発表した。同容疑者にはスウェーデン当局から逮捕状が出ていた。英警察の求めに応じ、同日午前9時半にロンドン警察署に出頭した。
ウィキリークスは国家機密文書や外交公電をインターネットやメディアを通じて暴露し、物議を醸している。逮捕容疑は機密情報の公開とは関係ないが、ウィキリークスの活動に大きな影響を与えそうだ。
ウィキリークスの広報担当者は「逮捕は報道の自由に対する攻撃だ。しかし、我々の活動に影響を与えない」とコメントした。アサンジ容疑者逮捕への報復で機密暴露を加速させるとの観測もある。
スウェーデン当局はアサンジ容疑者が今年8月に複数の性的乱暴を働いたとして逮捕状を出し、国際指名手配していた。英メディアによると、同容疑者側は容疑を否認している。同容疑者は7日午後、ロンドン市内の裁判所へ移送され、司法手続きに入る。
一方、アサンジ容疑者はロンドン警察署に出頭する前に母国の全国紙オーストラリアン(8日付電子版)に手記を寄稿した。この中で「イラクやアフガニスタンでの戦争を巡る厳しい真実を暴露した」ことを挙げ、「ウィキリークスはメディアとして政府を正直にさせることに貢献している」などと主張。「すべての政府に影響を与えてきたが、個人は傷つけていない」とも強調した。
英紙ガーディアン(電子版)によると、同容疑者は逮捕前に撮影したビデオを通じて、自らの主張を訴える計画もあるという。
【ウィキリークス創設者の口座閉鎖 スイス郵政公社 「住所虚偽」理由に】
2010/12/7 10:06 日経新聞
【ジュネーブ=藤田剛】スイス郵政公社の金融部門は6日、内部告発ウェブサイト「ウィキリークス」の創設者であるジュリアン・アサンジ氏の口座を閉鎖したと発表した。同公社は「口座の開設時にアサンジ氏が申告した住所に同氏が居住しておらず、虚偽だったため」としている。口座閉鎖は今後、サイトの運営に影響を与える可能性がある。
ウィキリークスは支持者から運営資金を集めるため、同公社の口座を利用していたとみられる。同公社は今後アサンジ氏と連絡が取れれば、口座に残っている預金を同氏が指定する口座に返却する方針だという。預金の残高は明らかにしなかった。
アサンジ氏はオーストラリア人で、ウィキリークス運営のために一時スウェーデンに居住したとされる。スウェーデンで女性に暴行した容疑で国際指名手配されており、現在の所在は不明。
(転載終了)