[1348]you tube ユーチューブ の「シリア内戦 最新の映像」 を 見てください。

副島隆彦 投稿日:2013/08/01 13:26

副島隆彦です。  以下のURL の  you tube の 「シリア内戦 最新の映像」 を 開いて見てください。


http://www.youtube.com/watch?v=ZGzcvzSIF1A&feature=player_embedded

もの凄(すご)いです。シリア政府軍の 戦車 (T-72 というロシア製か) が、戦車砲を ぶっ放します。 反政府勢力であろ FSA(エフ・エス・エイ 自由シリア軍) の 兵士たち(服装が普段着のまま) も反撃して、
 ここの 20枚ぐらいの you tube の 真迫の 映像では、対戦車砲(バズーカ)や、対戦車地雷で 戦車を吹き飛ばす 映像もあります。

去年(2012年)12月ごろから今年の4月ぐらいの映像です。

本物の本当の戦争というのは、こういう恐ろしいものであることが、私たちに伝わります。 兵士たちは、市街の掃討戦、スナイパー(狙撃兵)狩りをやったりうもします。 アメリカの戦争映画の 作られたウソの映像とは、違います。

 人間(民衆) は、こういう極限状況でも、淡々と、だらだらと生きている、というのがよく分かります。 反政府軍による、捕虜になった政府軍の兵士10人ぐらいを、慣れているという感じで、撃ち殺す映像もありました。

アメリカ(オバマ政権)が、シリアの反政府勢力(寄せ集まり)に、重火器( 対戦車ロケット砲 や 対ヘリ用のミサイル)を供与しなかったので、それで、今年の6月ぐらいから、反政府軍が負け始めています。

ダマスカスでも 第2の都市アレッポでも、政府軍に追い詰められています。
政府軍は、制空権がある(戦闘爆撃機による空からの空幕)と、戦車部隊が投入されるので、やはり強い。  

 シリア政府軍の戦車数台が、廃墟とかした市街を鈍重に動いてゆき、目標を定めて戦車砲を放つ様子は、熱燗(あつかん)ではなかった厚感です。
反対に、戦車に砲弾が貫通して、戦車の砲塔の口から真っ直ぐに火柱が上がる様子は、 息を呑みます。 「アッラー・アクバル(アラーは偉大なり)」の掛け声が不気味に映像の中で続きます。

 本当の戦争といには、このようにぞっとするほど恐ろしいものです。シリアは内戦(同じ国民どうしが国内で戦う)だから、こういう すさまじい映像が、テレビで流れて、あるいは反政府軍が国外に持ち出して(トルコ領内に有る 反政府軍の司令部に)、you tube に アップロードするので、私たちもこうして見る事ができる。報道統制(メディア・コントロール)が出来ない。

 オバマは、2期目に入って、どんどんリベラル政策を推し進めている。中東・ラブ諸国 の それぞれの 動乱状況、国内騒乱には、なるべく関わらない、という決断をしている。 

 重要なことは、アルカイーダ というのは、居ないのだ、存在しないのだ。
と、オーストラリアのテレビ討論会 と フランスの 識者インタビューで、優れた知性の人々が、口々に語っていることだ。

 「アルカイーダ」というのは、アメリカが作った、創作の、空想の軍事集団であって、それは、本体(ほんたい)は、本性(ほんしょう)、サウジアラビアのワッハーブ派の 宗教原理主義( サウド王家が、直接資金源である)であり、イスラム教の ジハーディスト( ジハード=聖戦 を主眼とする) であり、本当は、アメリカCAIとイスラエルが背後から操(あやつ)っている 集団の別名だ。 

 それを、セラフィスト( サラフィー)とも言う。この狂暴な集団が、アラブ各国の清新な青年運動、反政府運動の振りをして、国民運動の中に潜り込んできて、そして市場(いちば)での爆弾破裂など、の狂暴な軍事行動をする。

 サウジのワッハーブ派(ワハビー)が資金と武器を供給している、セラフイスト(サラフィー)たちは、アラブ各国の 穏(おだ)やかなイスラム教の国民運動であるイスラム同胞団(ムスリムブラザーフッド)の中にまで、潜り込んでくる。これで複雑な様相を呈する。

 ヒラリーが、ゲロを吐いて、昨年12月に脳震盪(脳出血)で倒れたのも、自分の直属の部下の、リビア大使だった凶悪な男(米国務省の高官、外交官)が、リビアのベンガジの米公使館で、作年8月に、このサラフィーの青年たちに襲撃されて殺されて、死体を引き釣り回された(これが映像で世界に流れた)を見て、それで、卒倒したのだ。  

 この背後には、このセラフィーの青年たちを、自分たちアメリカの軍事狂暴派(アメリカのためには戦争も辞さず)が、上手にあやつっていたのに、突如、自分たちに牙を向いて襲い掛かって来たからだ。 

 今年になってから朝日新聞のおかしな現地取材の記事があった。現地を調査した朝日の記者が、「リビアの サラフィーの若者たちは、立派な青年たちで、米大使たちを助けようとして、米公使館の中にはいったら、煙にまかれて大使たちが死んでいたので、青年たちは急いで病院に運んだ」 と、 それでは、一体誰が、米大使たちを殺したのかが、宙に浮いて、分からなくなってしまう(笑)、おかしな記事だった。  

 アルカイーダ ( アラブ語で「基地」 、「出撃拠点」という意味) は、第2時アフガン戦争(1980年)の時に、アフガニスタンに進駐したロシア軍に対して、ララブ義勇軍の 国際義勇軍( インターナショナル・ボランティーア・アーミー)として始まった運動だ。背後から支援したのはアメリカであり、ズビグニュー・ブレジンスキーの発案だ。この義勇軍の隊長のひとりが、オサマ・ビンラディンだ(彼は、イエメン人だがサウジで育った、大手建設会社の息子)。 だからアルカイーダは、ブレジンスキーの 妄想の産物だ。

 アルカイーダに、ロシアと戦わせるために、アメリカは対戦闘へリのスティンガー・ミサイルをたくさん与えたものだから、それらが、アラブ世界に散らばった。

 この アラブ世界が、ボラタイル(激動、大変動)になった原因を、アメリカ自身が作ってしまったものだから、アメリカの民主党支持のリベラル派の国民( 進歩派の知識人たち)は、頭を抱えて考えこんでしまった。

 それで、リビアのカダフィ殺し を、ヒラリーたちがやってしまった頃に、アメリカのリベラル派の総体は、大きく考えを変えた。 「もう、アメリカ(人)は、中東、アラブ世界には関わりたくない。 

 どんなにアメリカが善意で、中東アラブ世界に、デモクラシーと人権思想を教えよう(植え付けよう)としても、何かやると、さらにその下から、得体のしれない お化けが出てくる。コワイ、コワイ、 もう イスラム世界に関わるのはやめよう」 と、アメリカ国民の空気(ニューマ)が、大きく変化したのだ。

 このような大きな空気の変化が、読めないようでは、アメリカ政治分析 など出来ない。 それぞれの国の政治問題を論じる能力に欠陥がある、能力が足りない、ということだ。 

 これらの ユーチューブの 本物の戦争の、本当の戦闘シーンの 馬鹿らしいまでの、そこらの電気工事や、建設現場での作業のような (ただし、爆弾による破壊工事) 奇妙な感じを、しっかりと学んでください。

 軍事オタクたちが大好きな映像なのだろう。日本は敗戦後から70年になろうおする。もう一度、本当の戦争が日本にも押し寄せて、私たちも、こういう 戦車戦の市街戦を経験することがある、いや 有り得る、と考えることが、自分の人生に正面から真剣に立ち向かう、対処する、ということである。 ダラダラした甘えた生き方は、もう出来ないのだ。


http://www.youtube.com/watch?v=ZGzcvzSIF1A&feature=player_embedded

you tube 「シリアの内戦 最近の映像」 から

副島隆彦拝