[132]私の近況報告と、 来たる講演会に向けてと、読者とのメールのやりとり

副島隆彦 投稿日:2010/11/24 05:31

副島隆彦です。  今日は、2010年11月24日(木)です。 私の近況を、お知らせしなければいけないと思います。  私は、現在、年内に 出版しなければいけない、自分の本、3冊を書き上げることに熱中しています。 その三冊 のことは、あとの方に書きます。

小沢一郎と、彼が育てた政治家たち( 現職の国家議員たち、総数 266人 )を 助けて、国民運動 (こくみんうんどう。 ×市民運動 ではなく、 × 住民運動 でもなく、 × 労働運動 でもない、× 民族主義運動 でもない、 × 愛国運動 でもない。ただひたすら ○ 国民運動 です。 マックス・ヴェーバー が言った Volks Gebergungen です)  を始めなければいけないので、その準備もあります。 幅広く 全ての国民が参加する、明るくて、正義で、危ないことを一切しない、大らかな運動です。 敵たちは、どうせ、自分たちのあまりの 犯罪性 のゆえに自滅してきます。内部から崩れてゆきます。   

北朝鮮軍 と韓国軍の つばぜり合いの砲撃戦のような、アメリカのネオコン派が、仕組んでやらせている つまらない、東アジアの民衆への脅(おど)かし策動などに、邪魔されることは、ありません。私たちは、もっと大人だ。何でも知っている。  

私は、来たる 11月28日の、私たちの定例会(自力の講演会)の準備もしています。 

私は、ここで学問道場の会員たちに何を話すかを、じっくりと考えています。 私が、どうしても、自分自身で脱皮してゆかなければならない。その際に、大事なことは、 金融・経済 ものの 「お金(かね)の話し」ばかりをする 講演会と、 それとは違って、すこしは、学問道場の 主力である、読書人階級(どくしょじんかいきゅう)向けの、むずかしい話をする 講演会に、性質を変えてゆかなければならないのだ、と、私は最近、切実に考えるようになりました。 いつまでも、初心者向けの、初回参加者相手の、分かり易いことばかり話していてはいけない。 私、副島隆彦の本を、本当に何十冊も、まじめに読んで、自分でも徹底的に考えている人たちの存在を、もうこれ以上軽視できないと、という段階に来ました。

ですから、(1)ややむずかしい政治思想や近代諸学問(サイエンス)や、歴史(学)の話と、 (2)もっぱら、金融セミナー、お金(投資、資産運用、資産防衛)の話ばかりをする講演会 は、別個に独立させてゆかなければいけないのだと、私は考えるようになりました。 しかし、この(1)と(2)の区別は、じょじょにやってゆくしかありません。 なぜなら、私自身の 脳 (のう、頭、brain = mind = thinking ability 、思考力 )を、講演の演壇で 二つにはっきりと分ける、ということは簡単なことではないからです。それと、「お話し」というのは、どうしても、「本読み」とはちがって、易(やさ)しくて、耳で聞いて分かるもの、でなければなりません。 話を耳で聞いて(聴いて)、なんとか自分の言いたいことの 7割でも 分かってもらえないような講演はしてはならない。私、副島隆彦は、生来のアジテーター(アギタトーレ)であり、鎌倉仏教の各派の始祖たちのように、辻立ちの辻説法(ちじせっぽう)をする人間として、自分を鍛えてきましたから、この 「分かってもらえるように話す」ことの苦しみに、ずっと耐えてきました。  

この問題を、会員たちと共に、じょじょに超えてゆかなければ、と思います。そこで、この件についての、読者からのメールを一本だけ、以下に載せます。

(転載貼り付け始め)

● To: snsi@mwb.biglobe.ne.jp>
Sent: Sunday, October 24, 2010 11:27 PM
Subject: 本日の講演参加しました

こんばんは。 7~8年前から 先生の本を読んで勉強させていただいています。
私もめちゃくちゃ忙しいですが、だからこそかなり本を読みます。そこらへんの、 時間がなくて本なんか読めません、という輩(やから)とは 心構えがちがいます。 今までの いろいろな経済学者の中でも、副島先生の分析は一番核心を突いていて、内容もほぼ的中しており、常にドキドキしながら読ませてもらっています。尊敬かつ期待しております。おかげさまで、世界の構造が、だいぶ分かるようになりました。ありがとうございます。

いままでも何度か先生に新しい知識を得た喜びのメールを出そうかと思いましたが、時間がなくて出来ませんでした。申し訳ありません。だが今回はちょっと書かずにはいられなくなりました。

初めてのメールで失礼なのですが、 私は過去3回ほど先生の講演に参加し勉強させてもらっています。本日の講演にも参加しましたが、残念なことがあります。 前回の講演でも多少感じましたが、以前、拝聴した時と比べますと、講演内容のレベルが下がっており、大衆向けになってしまっているような感じがします。

 私は先生の本は何冊持っているとかいう自慢でなく、図書館から借りた本も含め何度も読み返しており、かつ重要事項はペンで徹底的に脚色してあり、内容の理解度はかなり高いと理解しております。
 先生以外の経済学者やジャーナリストの本も、たとえば、藤巻健史、浅井隆・・・・・・何百冊も読んでいます。 私自身経営者であり、絶好調も、破綻寸前も経験しており、とことん勉強し百戦錬磨の現場もこなし、この不況社会に勝負をかけています。

残念ながら本日の講演では、特に驚くような新しい内容はありませんでした。といいますか内容が初心者レベルに下がっており失望しました。 質問コーナーで突っ込んだ難しい質問が出るかと期待しておりましたが、質問者のレベルも相当低く、こんな人間たちの会になってしまったのか、と残念に思っています。

確かに会場も広く人もたくさん集まっていました。 お金もたくさん集まるのでしょうが、昔からのファンには残念でなりません。少人数でもっと近くで先生の話を聞いていた時の方がワクワク、ドキドキして新しい知識がどんどん手に入れられました。 この調子では次回の講演は参加する価値を考えてしまいます。

改めてお願いですが、ここでまた初心に返り、ある程度のレベル以上の会を別途作っていただき講演を行ってほしいかと思います。これからの日本いや世界経済を生き抜くのは相当大変なことです。一般向けのおばちゃん、お兄さん向けでなくレベルの高い講演会の機会を設けて下さい。お願いします。初めてのメールでこんな失礼をお許しください。 これも先生のファンであることこそのお願いです。また先生の毒舌をワクワク、ドキドキして聞きたいからです。 私も逃げません。千葉在住、東京千代田区で会社を営む****(47歳) と申します。  メール ******* です。 よろしくお願いします。

**** さまへ

副島隆彦から

 丁寧なメールをいただき、ありがとうございます。**さまが、私の本を熱心に読んで 真剣に勉強されていることはよく分かりました。 私は、自分の講演会で、どうしても 分かり易い話をします。 毎回、毎回、 初心者用の話をすることにどうしてもなってしまいます。 それは、私の話を初めて聞く、という人が、どうしても 参加者の7割とかだからです。   私自身は、自分の本の真剣な読者たち向けの、やや高度の話をしてもいい、と考えています。  私は、そろそろ、「難しい話をする 講演会。初心者は禁止」 という講演会を 定例会でもやろうと思い始めています。

ところが、**さまは、私の弟子たちが運営している 「副島隆彦の学問道場」
http://soejima.to
というサイトに、副島隆彦の本読みたちが集まっていることさえ知らない。どうぞ、会員になって、ここの文章たちを読んでください。決してやさしい文たち ではありません。そして、定例会に参加して下さい。

それから、私、副島隆彦は、私自身であり、 他の言論人、評論家、学者たちとは全く 考えが違います。 ここのところを、しっかり分かってください。「私は、イタリア料理を食べに来たのだから、おいしいイタリア料理なら、どこでたべても同じだ」  というのは、誇り高い 職人気質の イタリア料理店 にとっては、失礼です。 味の分からない、ただの 大衆客( すなわち、貴兄も まだまだ、そうです) だ、ということです。 貴兄が挙げている、「たとえば、藤巻健史、浅井隆 ・・・・・・」 たちは、私の基準では、 ゴミ たちです。これは私の基準です。 これ以上は、書きません。 あとは、ご自分で判断してください。

 私は、自分の読者や、会員たちを甘やかす気は、全くありません。それぞれの生来の 学習能力と、知能に合わせて、徹底的に、勉強、知識・思想の習得、をしてもらいたいと思っています。 副島隆彦拝

(転載貼り付け終わり)

副島隆彦です。 私は、こういうことを平気で書く人間です。ですから、今後は、やはり、じょじょに、「 少しは難しい話をする 講演会。初心者は禁止」というのを、始めるでしょう。 

どんなに、高度な内容の、政治思想のことでも、この地上にある限り、私は、喰らいついてきました。
たとえば、「これから正義の話をしよう」[マイケル・サンデル 著 、邦訳は、早川書房刊) という、むずかしそうな本があって、ハーヴァード大学教授が、ハーヴァードの新入生用にやっている、人気授業の抗議録のような、本で、日本のインテリ(気取り、自分では秀才だと思っている人間たち) に、今も売れている本です。

この本は、 コミュニタリアニズム Communitarianism , 共同体主義 (あるいは共生主義) というアメリカの政治思想の派閥の 思想です。  このコミュニタリアニズム というのを、唱導し始めたのは、アミタイ・エツイオーニという学者で、30年前ぐらいです。これが、アメリカ民主党の学者集団の牙城である、ハーヴァード大学の、あまり頭のよくない政治思想として、主流派です。この 共同体主義 という思想派閥 は、一言で、読み破れば、 イスラエルのキブツ (今は、もう廃止になりました) という、集団農場、集団開拓地運動 の 集住の思想から生まれたものです。 ですから、頭に、 ヤムカ、あるいは、キパという丸い布をかぶった、ユダヤ教徒系(ただし、リフォーム派)の ハーヴァード大学教授たちで、あまり頭のよくない連中が、学内で広めている思想です。 ですから、この「正義の話をしよう」には、私たちのリバータリアニズム や、アンチ・グローバリズム(特定の思想が世界を支配するな) は、柔らかく、それとなく、批判と言うか、貶(けな)されています。 こういうことなのです。 

 今の日本国内で、アメリカ政治思想研究学者である、私、副島隆彦に、かなう日本人はいないし、いるなら、出てきてくれ、私と、論争しようではないか、ということです。 私は、好敵手の出現を待っています。それなら、どうして、ハーヴァード大学に行って、彼らと論争しないのだ、言われたら、それは、彼ら グローバリスト(地球支配主義者)たち が、私を呼んで、招いてくれないからだ、としか、言いようがありません。 私たちは、 じっと我慢して、この日本の土壌の中で、耐えていきてゆくしかありません。

 この コミュニタリアニズムについては、今度の講演会で、重要な思想映画を題材に使いながら、須藤よしなお君が、私の講演の前に、講演する中で、言及するでしょう。

次に、直近(ちょくきん)の、金融(きんゆう)の情報も一件だけ、ここに載せておきます。読者からの貴重な情報メールが来ていますので。 

(転載貼り付け始め)

● From: **************
To: GZE03120@nifty.ne.jp
Sent: Monday, November 22, 2010 4:29 PM
Subject: 読者から副島先生へ 一言、助言願います 。

初めてメールさせて戴きます。 *****と申します。(****出身、70歳です。)

貴著書の愛読者で、読み切れなかった 『メルトダウン』 を含めて、目の前に9冊並んでいます。
8年前に出た 『預金封鎖』 等すでに処分させて戴いた分も加えるともっと多いです。講演会にも2回出席させて戴きましたので愛読者と自称させて戴きました。

さて、貴著 『あと5年で中国が世界を制覇する』 の中に「2010年末にはシティバンクは保たなくなるだろう」と記述されています。

私はシンガポール・シティバンクに口座を持っております。 同口座は、預金封鎖対策のために、7年程前に開設し、以来、債券やヘッジファンド等 への 海外投資用口座 として利用しています。

2007年の金融危機の後、シンガポール政府が、2008年10月16日から 同バンクの顧客の全預金(社債とペーパー・ゴールドを除く) の保証を約束してきましたので安心していました。 ところが、改めて調べてみたところ、2010年12月31日を持って保証期限が切れることになっています。 先生ご指摘の、シティの危機期限と奇しくも一致しています。 ご多忙中に恐縮ですが、どのように対処すべきか、ご助言をお願い致します。  *****

****さまへ

副島隆彦から

 メールをありがとうございます。 拙本をたくさんお読みいただきありがとうございます。
**さまは、堅実な投資家であり、 この世界を、間違って見ている人ではないことが分かります。  以下の シティバンク・シンガポールの 預金の 政府保証の 打ち切りの 情報は貴重な情報です。 私は、まだ確認していません。

 ヨーロッパ系の銀行は、国内の預金者も含めて、2013年までは、預金の保証をする、という方針なのだと、私は、考えています。 ですから、シティのシンガポールの政府による支払い保証打ち切りは、約 2万人ぐらいいると思われる 日本人の 個人の投資家で、ここに 口座を持っている人たちにとって、打撃になるでしょう。

ここから先は、**様の ご自分での 人生の重要な判断ですから、私は、関与しません。 が、 やはり、対策を立てて、 同じシンガポールでも、スタンダード・チャータード銀行などの ヨーロッパ系の銀行に、預金をお移しになるのが賢明と思います。 これ以上のことは、私は、何も申しません。すべてご自分の判断でやってください。 いよいよ 世界の金融は、次の 大きな崩れに向かっている、と私は考えます。賢く生き延びてください。 副島隆彦拝

(転載貼り付け終わり)

副島隆彦です。私は、以上のようなメールもたくさんいただきます。まじめな人には私は、すべて対応します。私は、これまでに、おそらく1万2千通ぐらいの 返事メールを差し上げたはずです。 私は、メールででも、辻説法をする人間です。 一体、それでは、いつ本を読んだり、情報を集めたりするのだ、そういう時間があるのか、とよく言われますが、私はこうやって生きてきた、と答えます。

ここからあとは、私が、現在、突貫工事 で書いている本たちのことです。これで、私の近況報告はおしまいにしましょう。 以下も、ある重要な人物に書いた、私からのメールの一部です。

● 私は、現在、今年中(年内)に出版しなければならない本 3冊 を書き上げるために、苦しんでいます。

一冊目は、金融・経済の本です。 書名は、「日米 地獄へ道連れ経済」 (祥伝社刊、12月10日発売)です。これは書きあがりました。

2冊目は、 文化・教養本で、書名は、「悪魔の用語辞典 2  日本のタブー」( KKベストセラーズ、12月20日刊予定)で、私の弟子たちとの 研究論文集です。

3冊目が、私の 「 中国研究本 3 」である、 「中国 バブル経済は アメリカに勝つ」 (ビジネス社 、12月28日刊 予定) です。 私は、当然、3冊目の本に、現在、掛かり切りになっています。  ですから、**さまと お約束しました、 「(尖閣諸島問題が起きたあとの) 今、日本(人)が、考えていること」 という 宿題 は、あと 少しお待ちください。 拙本 の 「あと5年で中国が世界を制覇する」(私の 2冊目の 中国研究本) を、現在も **さまが、精力的に翻訳してくださっていることを大変、ありがたく思います。 この私の初めての中国語での翻訳書の 冒頭の挨拶文として、私が、上記の 文を書かなければいけないことは、重々、承知しております。

それで、私が、現在、ようやく必死で解読(読み破り)しました  「日本を 取り巻く、 米中の 激しい駆け引き。そして、愚か者である日本 (政府) の敗北」 を ご報告します。 内容は 重要と思われる情報を確認の意味も込めて、 ポオント・フォーム で、 箇条書きで書きます。

1. 朝日新聞 の 11月14日 付け で、 中国側(中国外交部の 高官、対日本の交渉の事務方の責任者)が、日本政府に対して、激しく抗議して、 「 (尖閣問題発生 以降は、) 中日問題ではなくて、前原(誠司)問題である。 (この 前原のバカを、日本は、どうにかしろ) 」と、 言ったことが、非常に重要です。

2.私、副島隆彦の判断では、 米中 の外交交渉 で、 12月13、14日の 横浜APEC の前に、すでに、 前原を、次の日本の首相にしない、ということで、 米中 が合意した、 と 考えます。

3.前原は、ヒラリー・クリントン に 操(あやつ)られて いい気になって、尖閣問題を引き起こしました。 そして、10月23日の ワシントンDC での、ヒラリーとの外相会談の席で、 「中国漁船船長は、釈放しましたので、日本は大丈夫です」と言ったようです。

ヒラリーが、もうすぐ 米大統領になります(副島隆彦の 予言どおり) が、彼女は、前原を捨てるでしょう。 前原は、11月に入ってから、外相なのに、ほとんど発言しなくなりました。 アメリカと 中国が決めて、 前原を、世界政治( 国際政治の檜舞台)に出る資格のない者、として 失格者にしたのでしょう。

・・・・・以下 略

(転載貼り付け終わり)

副島隆彦です。ここまでにしておきます。 あとは、私は講演で話しますし、本が出ましたら、買って読んでください。 私は、日本の国家戦略家(ナショナル・ストラテジスト)としての自信をもっている。

副島隆彦拝