[1308]導火線の端で火遊びしている世界経済(連鎖する大暴落のメカニズム)

六城雅敦 投稿日:2013/06/04 00:59

会員番号2099 六城雅敦です。

金融情報に載せるべきでしょうが、広く知っていただきたいためにこちらに掲載しておきます。

以下は講演会終了後に私がまとめて自分のブログに掲載した内容です。7ヶ月前の昨年の11月3日の講演会の時点で既に大幅な下落の可能性が100%あるという警鐘を鳴らしております。

先物指数高頻度取引(HFT)で引き起こされるファンダメンタル無視の買い上がりと、コンピュータが自動で行う買い注文が僅かな間でも途切れると一気に暴落する仕組みがわかりやすく説明されております。

全内容を詳しく載せることはしておりません。ぜひDVDをご覧下さい。

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導火線の端で火遊びしている世界経済(連鎖する大暴落のメカニズム)

Monday, December 10, 2012, 05:12 PM

先月の副島隆彦学問道場定例講演会のDVDを観ています。

松尾雄治氏による株式市場の現状と100%確実に大暴落、それも一日で30%は十分落ちるであろうという説明です。

タイトルは高頻度取引(HFT)と株価指数先物がもたらす「連鎖する大暴落」です。

松尾氏は金融先物会社の一線のトレーダーです。

現在は先物会社の自己勘定取引ではコンピュータによる自動売買が主流となっております。これは一秒間に100万回というスピードで取引をする仕組みで、一回の取引での利益が数銭数セントという極めて薄い利鞘でも大量に売買を繰り返すことで利益を上げる手法です。

買って売るという一回の取引はコンマ数秒、長くてもだいたい5秒以内という超短期売買です。リスクを最小にするには買い注文が出ている間に手じまいすることだからです。しかも個別株ではなく市場に連動する指数取引で行われているのです。それは流動性が高い(売り買いがいつでもできる)からです。

■HFTに潜むフラッシュ・クラッシュの危険性

今まで買い手がいたのに、ある瞬間に買い手が一瞬いなくなったらどうなるでしょう。市場の参加者は今やコンピュータなのです。しかも空売りでは金利が発生するので、買い注文しかしないことがHFTの特徴です。流動性が下がると一気に市場全体が投げ売り(成り行き売り)状態になってしまうのです。

コンピュータは疲れることも眠ることもしません。24時間ずっとシカゴ、東京、ヨーロッパと市場を変えて買いと売りを繰り返していきます。

指数取引市場全体の8割がコンピュータによる自動売買となっており、圧倒的に買い手が多い歪んだ構成となっています。そのためファンダメンタル無視で買い上げられているのが現状で、買い手がいるから浮かんでいる指標価格が、一瞬でも買い注文がなくなると一気に価格が下がります。下落する値幅の予想は松尾氏も副島隆彦先生と同等です。

商品先物市場のCME(シカゴ・マーカンタイル取引所)が続いて開く東京市場の値付けをしているのです。肉や大豆、石油といった必需品から株価、国債などすべてに市場があります。アメリカ当局はHFTの規制を唱えていますが、もうすでにコントロールなどできません。そして日経平均から東京の商品価格も日本人が寝ている間にCMEで決められているとのこと。

暴落の連鎖はグローバル化した市場では避けられない

しかしそれならば、指数先物などに影響を受けない市場、過去にもバブル崩壊やリーマンショックも無関係(相関がない)市場がちゃんとあるのです。グローバルの反対が極めて健全な安全策であることがわかります。