[1191]「安倍政権が、・・・50兆円の米国債を買う」という記事が出ていた。
副島隆彦です。 今日は2013年1月20日です。
私は20日になってから知ったのですが、ブルームバーグの1月13日、14日の記事で、「安倍政権、50兆円外債購入ファンド設立の見通し。購入の大半は米国債となる見通し・・・」とありました。下の方に貼り付けます。
この記事を読んで私はびっくりしています。なぜなら私が書いた、今日のぼやきの「1356」番の1月8日の「ヒラリーの終わり」論文の初めのところで次のように書いたからだ。
(転載貼り付け始め)
私(副島隆彦)は、さる出版社の社長と年初(1月4日)に話をしていて、彼がはっきりと言った。「安倍首相は、1月末(すなわちオバマ大統領の次の4年の就任式(イノギュレーシン)のすぐあと)に訪米して、オバマに『日本政府が、50兆円分の米国債を買うので、あと一回の円安と日本株高をアメリカにお願いする』ということをするようだ」 とのことだった。
50兆円をアメリカに差し出す、というのは根拠のある話だ。なぜなら2008年に麻生太郎政権は、当時の財務官・溝口善兵衛(みぞぐちぜんべえ、現在、島根県知事)を使って35兆円の米国債買いをやることでアメリカの信任を得た。2012年中に、野田佳彦政権は、3回に渡って「円高阻止介入」を実行することで、合計21兆円の米国債買いを実行した。
(転載貼り付け終わり)
副島隆彦です。私は以上のように書いた。そしてこの13日にブルームバーグにまさしくそのとりの記事が出ていた。
(転載貼り付け始め)
「安倍政権、50兆円外債購入ファンド設立の見通し。購入の大半は
米国債となる見通し。複数証券会社、前日銀副総裁の言」
ブルームバーグ 2013年1月13日 ウエズ・グッドマン、ダニエル・クルーガー記者
Shinzo Abe, Japan’s prime minister, speaks during a news conference in Tokyo on Jan.
11, 2013. Abe’s Liberal Democratic Party has proposed establishing a fund run by
the Bank of Japan, the Ministry of Finance and private investors to buy foreign
bonds. Photographer: Haruyoshi Yamaguchi/Bloomberg
(転載貼り付け終わり)
副島隆彦です。全くもって日本がやることはひどい。が、アメリカも断末魔だ。亡国への道だ。 日本が「50兆円あげます(その担保で受け取るのが、米国債という安全資産(セキュア・アセット。行く行くは紙切れ。笑)である。日本国内には、もう誰もこのことで騒ぐ人がいない。私、副島隆彦だけはこの誤った政策に激しい非難と警告を発しておく。
それなのに、オバマ政権は少しも嬉(うれ)しそうにしていない。かえって安倍晋三に不快感を示している。「あんな奴には会いたくない」という感じだ。それで安倍首相の訪米が、来月の中旬(2月18日以降)にずれ込んだ。・・・いろいろと見解の齟齬(そご)があるようだ。
このような日本の動きは、世界基準から見たら、「自分の国の通貨の下落を希望する カレンシー・ウォー(通貨戦争)だ」と見られて、ひどく嫌われる。「近隣窮乏化(きんりんきゅうぼうか)」と言って、自分だけよければいい、という人間のすることだ。周囲から眉をヒソメられる。
こういう市場の自然な動きを無視して、日本政府から一方的に乞い求める、円安(えんやす)希望の物乞いを、却(かえ)って、アメリカ(オバマ政権)は迷惑そうにしている。 このようにアメリカにあまりにもあからさまに卑屈な態度に出ることは、一国の金融・経済政策としても外交政策としても、徹底的に唾棄(だき)されるべきことだ。
もしかしたら、ここに出てくる元日銀副総裁の岩田一政(いわたかずまさ)という男を、なんとかして日銀総裁にしたいとする、日銀側からの、必死の防戦であり、それで、ブルームバーグにこのような先制攻撃の暴露記事を書かせたのかもしれない。 とても普通の記事には思えない異様さだ。何か大きな混乱がここにはある。
オバマとバイデンは、ヒラリーが倒れて、もうガミガミ言われなくて済むので、” Joe,I’m happy. ” 「ジョー(ジョゼフ・バイデン副大統領のこと)、僕はとっても気分がいいよ(あの女がいなくなって)」 と言っている。 安倍晋三を日本へのあれこれの謀略選挙で選んだのは、ヒラリーである。
だから安倍たちは今、困っている。
私は、自分が書いた「50兆円の米国債を日本政府が”貢(みつ)ぎ金(がね)”で買う」とおりに政治・経済が動いてることで、ぐっと口を引き締めている。 「50兆円ぐらい、いつものことだからいいじゃないか・アメリカを助けるのが日本の運命なのだから」と 思うような どうしようもない頭の人間たちが日本のほとんどの有識者であることに、心底、凍(こご)えるような冷たい考反応をしている。
私が、ずっと書いてきたとおり、これは「日米 地獄(へ)の道連れ経済」「日米、抱き着かれ心中(しんじゅう)」だ。日本もアメリカも、そして、ヨーロッパも、地獄への ハイパー・インフレ経済だ。 国債を、それこそ、無限にジャブジャブとすり続けて、日銀(中央銀行)に引き受けさせて、ここにジャブジャブのお札(紙幣)を刷らせて、それを、アメリカ様(さま)に、それこそ無制限に献金し続けたら、日本経済はあと2年でおしまいだ。私は、いよいよ来るところまできた、と思っている。 日本は地獄への道だ。
ポール・クルーグマンという経済学者が、「日本のアベは、私の理論通りのことをやっている。すばらしい」とべた褒めだそうだ。どうしてこういう男でも、まだケインジアンだと、アメリカ経済学の学会(学界)では認定されるのか。ミルトン・フリードマンの子分しにか思えない。
フリードマンの、マネタリスト理論というのは、アービング・フィッシャーの「貨幣の流通速度論」を悪用して改鋳(かいちゅう)した、「不景気(不況)とは紙幣不足なのだから、紙幣をどんどん刷って市中(銀行業界)に流せばいい」という悪質な理論だ。 日本は、これにしがみついている。他にはもうない、という感じだ。
「安倍政権は、ただちに、景気対策で13兆円の補正予算も組んで公共事業もする」という、これが財政出動と金融政策の”ポリシー・ミックス”での 正統派のケインジアンのやり方だと、彼らはケインズ思想を、悪質に改鋳している。
私は、今、自分の「中国本 5」を書くことで悪戦苦闘している。それと「ヨーロッパの1500年間のすべての歴史(通史)」を自分の頭に叩き込むことで忙しかった。
もうすぐ、今日のぼやきに、今、発売になって書店に並んでいる『秘密結社 イルミナティ 入会講座 初級編』(芳賀和敏=はがかずとし=訳、KKベストセラーズ刊、原典は1787年刊のもの) の紹介をします。
この本は、イルミナティの1766年の創設の、まさに創設者(ファウンダー)である神学者(教会法の教授)であった、ドイツ人思想家アダム・ヴァイスハウプトの原典の翻訳書である。この本の冒頭の「解説文」は、私、副島隆彦のものです。
ここの末尾に、私は、「このようにして、これまで謂(いわ)れのない一方的な非難・攻撃に晒(さら)されてきたイルミナティについて、その創設者である偉大なる学者、アダム・ヴァイスハウプトの主著が220年の雌伏(しふく)の時を超えて、ついに日本に上陸したことを、私は最高の喜びとする」 と書いた。
思い出せば、私たちの学問道場が始まって5年の2004年に、私は、国税庁・税務署との厳しい闘いの最中(さなか)に、アダム・ヴァイスハウプトという思想家の思想に出会った。私は、吉祥寺で開かれた定例会で、彼の思想を参加者に説明した。おそらく、いくらそこには優れた読書人が集まっていたと言っても、私以外に誰一人として理解してくれなかっただろう。なぜなら、日本では、おそらく私ひとりしか、ようやく理解できなかったからだ。
アダム・ヴァイスハウプトは、1760、70年、80、90代の、ヨーロッパのまさしく燃え盛る炎(ほのお)のようであった啓蒙思想(エンライトンメント・ソート)の思想家(エンライトンド・スインカー)の、ドイツにおける輝ける代表であった。
アダム・ヴァイスハウプトは82歳の生涯に25冊もの著書を出版して、フランス革命(1789から1794年)の大嵐 の直前にヨーロッパ全土で圧倒的な人気を誇った啓蒙思想家である。そしてフランス革命の血なまぐさい敗北のあとにも彼の「ヨーロッパ全土のフリーメイソンリーに優れた会則を与え、人間の人格を涵養(かんよう)し道徳性(人倫)を高め、教養 (Bildung ビルドゥング)を高めるための人間思想を追究し続けた人であった。
しかし、アダム・ヴァイスハウプトの思想は、その後、ローマ・カトリック教会から激しく憎まれ、ひどく嫌われて、深く闇に葬られた。今、その正確な理解が、日本に上陸し甦(よみがえ)り復活する。
まあいいか。この痩せ衰えた東アジアのはずれの日本の知の土壌に、私は私なりにこつこつと種を蒔(ま)いてゆく。いつか大きな真実の炎が燃え上がり、花開くときが来るだろう。
「日本政府がアメリカに50兆円をさらに差し出すのだ」ということに、心底、震えるような恐怖感を覚えないような、奴隷たちの国に今の私たちは生きている。 自分の脳で考えることのできる人は、自分なりに着々と今のうちに生活と人生の防御策を考えてください。
そして、今週1月27日の私の経済・金融講演会に、時間のある人は来てください。あと少し席があるそうです。
当日に現金払いでもいいそうですが、先に申し込みだけはしておいてください。
問い合わせ:ブレイントラスト企画 03-3292-8401 seminar@seikoshobo.co.jp
副島隆彦拝
(転載貼り付け始め)
2013年1月13日 ブルームバーグ
ウエズ・グッドマン、ダニエル・クルーガー記者
Abe Aids Bernanke as Japan Seen Buying Foreign Debt
Bloomberg
By Wes Goodman & Daniel Kruger – Jan 15,
2013 3:37 AM GMT 0900.
Shinzo Abe is set to become the best friend of investors in Treasuries as Japan’s prime minister buys U.S. government bonds to weaken the yen and boost his nation’s
slowing economy.
Abe’s Liberal Democratic Party pledged to consider a fund to buy foreign securities that may amount to 50 trillion yen ($558 billion) according to Nomura Securities Co.
and Kazumasa Iwata, a former Bank of Japan deputy governor. JPMorgan Securities Japan Co. says the total may be double that. The purchases would further weaken a
currency that has depreciated 12 percent in four months as the nation suffers through its third recession since 2008.
The support would help Federal Reserve Chairman Ben S. Bernanke damp yields after the worst start to a year since 2009, according to the Bank of America Merrill Lynch
U.S. Treasury Index.
Government bonds lost 0.5 percent as improving economic growth in the U.S., Europe and China curbed demand for the relative safety of government debt even with the Fed buying $45 billion in bonds a month.
“I can’t imagine the U.S. would be disappointed in Japan buying Treasuries,” Jack McIntyre, a fund manager who oversees $34 billion in global debt at Brandywine
Global Investment Management in Philadelphia, said in a Jan. 8 telephone interview. “The Fed’s been doing all the heavy lifting.”
Bond Yields
Ten-year note yields fell one basis point, or 0.01 percentage point, to 1.86 percent at 1:34 p.m. New York time. The yield touched 1.97 percent on Jan. 4, the highest
level since April.
This year, U.S. debt maturing in 10 years or longer ranked 125 out of 144 indexes tracked by Bloomberg and the European Federation of Financial
Analysts Societies.
The average Treasury 10-year note yield in 2012 was the lowest since at least World War II at 1.79 percent, compared with the 20-year mean of 4.73 percent. The average
10-year yield for Japan’s debt in 2012 was 0.85 percent, and was 1.85 percent during the past 20 years.
Strategists are already paring back bearish forecasts for U.S. debt. The 10-year Treasury yield will rise to 2.27 percent by year end, according to the median
prediction of economists in a Bloomberg survey. In July, the estimate was 2.7 percent.
Hiromasa Nakamura, a senior investor for Tokyo-based Mizuho Asset Management Co., which oversees the equivalent of $38 billion, is more bullish. Ten-year Treasury
yields will fall to a record low of 1 percent by year-end as Japan ramps up purchases, while the yen falls to 90 per dollar, he said in an interview on Jan. 11.
Japan’s buying “will be one of the positive factors in the market.”
Fund Details
Abe said yesterday he wants someone “who can push through bold monetary policy” as the next governor of the Bank of Japan when Masaaki Shirakawa steps down in April.
He has demanded the central bank double its inflation target to 2 percent and engage in unlimited easing till the goal is met.
Abe’s LDP, which swept to power in elections last month, has proposed establishing a fund run by the Bank of Japan, the Ministry of Finance and private investors to
buy foreign bonds.
He announced Jan. 11 a 10.3 trillion yen stimulus plan including about 3.8 trillion yen for disaster prevention and reconstruction, aimed at boosting gross domestic product by about 2 percentage points and creating about 600,000 jobs.
‘Bazooka Strategy’
The election handed the LDP a political mandate to follow through on its bond-purchase plan, George Goncalves, the head of interest-rate strategy at Nomura Securities International, one of 21 primary dealers that trade with the Fed, said in a Jan. 8 telephone interview from New York. “It’s a quantum leap from doing central bank easing in local markets to foreign markets.”
Details of the bond fund weren’t announced. It might be targeted at a variety of assets including Treasuries, though the whole amount may not even be deployed,
according to Yunosuke Ikeda, the head of foreign-exchange strategy at Nomura in Tokyo.
“It’s the bazooka strategy,” Tokyo-based Ikeda said in a telephone interview on
Jan. 10. “In order to have an impact on the dollar-yen market, the size needs to be
very big.”
The yen may weaken to about 95 per dollar, Iwata, the president of the Japan Center for Economic Research, said at a forum in Tokyo on Jan. 11. The currency traded at
89.23 against its U.S. counterpart, having earlier fallen to 89.67, a level not seen since June 2010.
Buying Treasuries
In an October report, Iwata said that a 50 trillion yen fund would enable the BOJ to purchase foreign bonds to rein in the yen.
The fund could be twice that size or more as “there’s no upper limit,” said Masaaki Kanno, the chief Japan economist for JPMorgan and a former BOJ official. Abe
can hold off on unveiling a large plan now until the next time the currency starts to appreciate, Kanno said by telephone Jan. 11.
Whatever the foreign bond fund’s amount, more than half will probably be funneled into Treasuries because they are the most easily-traded securities, Yoshiyuki
Suzuki, the head of fixed-income in Tokyo at Fukoku Mutual Life Insurance Co., which has about $64.8 billion in assets, said on Jan. 8.
Tradable Treasury debt amounted to $11 trillion at the end of 2012, with weekly trading volume in the securities among 21 primary dealers averaging $521.4 billion,
Fed data show.
Japanese Finance Minister Taro Aso said last week that his nation will buy bonds issued by the European Stability Mechanism to weaken the yen. The nation hasn’t
decided on the amount, he said.
Yen ‘Myth’
Support for a new foreign-bond fund isn’t universal.
“I personally think it won’t happen,” said Naruki Nakamura, head of fixed income
at BNP Paribas Investment Partners Japan in Tokyo, which has the equivalent of $8.7 billion in assets. “There’s no need to boost yen weakness.
It’s a myth. I’m not sure the new administration wants unlimited inflation,” he said in a telephone interview Jan. 4.
Working against Abe’s plan is the decade-long pattern of the yen strengthening alongside U.S. debt. Moves in the 10-year Treasury note and the yen were correlated
60 percent of the time in 2012 on a weekly basis, reflecting their roles as havens from risk.
Since the start of the financial crisis in August 2007, the yen appreciated 33 percent against the dollar, while yields on 10-year U.S. government debt fell to 1.87 percent from 4.74 percent.
Good Investments
Japan bought $76.9 billion of Treasuries in September 2011 and $59.9 billion in November 2011, its two largest monthly purchases. The 10-year U.S. note yield
plunged 0.31 percentage point to 1.92 percent in September 2011 as Europe’s sovereign debt crisis worsened, and in November 2011 dropped 0.05 percentage point to 2.07 percent.
These turned out to be good investments. Treasuries returned 2.1 percent in 2012, or 15 percent after accounting for the dollar’s gain against yen, according to EFFAS index data compiled by Bloomberg. Japanese government bonds gained 1.8 percent, with only Swedish government securities returning less among 26 sovereign debt markets
tracked by the gauges.
Treasury yields and the value of the yen last fell in tandem between January 2000 and October 2001, as U.S. stock prices declined 21 percent from then-record highs and as the Fed lowered borrowing costs to address a recession. The currency depreciated to 122 per dollar from 103 as 10-year yields slid to 4.23 percent from 6.44 percent.
Timing Right
For Bernanke, the timing couldn’t be better. Yields have risen 49 basis points from the record low of 1.379 percent July 25 with a pickup in economic growth curtailing
demand. U.S. GDP grew at a 3.1 percent annual rate in the third quarter, up from 2.7 percent in the previous three months, the Commerce Department reported Dec. 20.
With the economy improving “Treasuries are susceptible to higher yields” over the next 6 to 12 months, Gary Pollack, who oversees $12 billion as head of fixed-income
trading at Deutsche Bank AG’s Private Wealth Management unit in New York, said in a Jan. 10 telephone interview.
“The market will start pricing in that the Fed stops buying Treasuries as part of quantitative easing. Without the Fed you’d see higher yields.”
European Central Bank President Mario Draghi said last week the euro-area economy will slowly return to health in 2013 as the region’s bond markets stabilize after
three years of turmoil. Chinese government data showed exports increased 14.1 percent in December from a year earlier, the most since May.
Europe, China
Japan raised its holdings of U.S. debt in 2012 by 7.2 percent to $1.13 trillion as of October and is on pace to again become the largest U.S. creditor since slipping
to second place in September 2008. China owns $1.16 trillion. The Treasury Department’s next report on foreign ownership of U.S. securities, covering November, is due Jan. 16.
Overseas investors help reduce U.S. borrowing costs by absorbing about half of the $11 trillion of publicly traded debt. Foreign buyers benefit as the purchases help
to weaken their currencies, making their exports cheaper than American goods.
The yen slid 11 percent in 2012, the most in seven years. It is still about 13 percent stronger than its 10-year average of 101.15. Domestic manufacturers want the
currency to trade between 90 and 100, Hiroshi Tomono, president of Nippon Steel & Sumitomo Metal Corp. said Jan. 7 in Tokyo.
Japan has been battling deflation for more than a decade, with consumer prices falling 0.1 percent each month on average over the past 10 years, causing shoppers
to delay purchases. The nation’s economy contracted in the second and third quarters of 2012.
Purchasing Treasuries would “have the double benefit of allowing them to drive down the value of the yen and also better control any possible increase in yields of
Japanese government bonds,” Brian Jacobsen, the chief portfolio strategist at Wells Fargo Funds Management in Menomonee Falls, Wisconsin, said Jan. 9 at Bloomberg’s
headquarters in New York.
「安倍政権、50兆円外債購入ファンド設立の見通し。購入の大半は米国債となる見通し。複数証券会社、前日銀副総裁の言」
ブルームバーグ 2013年1月13日
米国債を購入して円安に導き、減速する経済を活性化しようとする日本の
安倍晋三首相は、米国債の投資家の最良の友となるようだ。安倍の率いる自由民主党は、外国の有価証券(債券)を購入するためのファンドの創設を考慮することを約束、その規模は50兆円(5580億ドル)の規模になる見込み、と野村證券、元日銀副総裁の岩田一政氏の言。
JPモルガン証券日本支社によると、総額はこの二倍かもしれない、という。
日本が2008年以来3度目の景気後退に苦しむ中、外債の購入は過去4ヶ月で既に12%下落した円を更に円安に導くと予想される。
安倍政権による外債購入は、米国連銀ベン・バーナンキ総裁が米国債券の
利回りを抑えるのに有効な支援となろう。欧米中の経済が好転する中、
安全な政府債に対する需要が減り、連銀が毎月450億ドル(約4兆円)の
債券を購入しているにもかかわらず、米国債は今年に入ってから(価格が)
0.5%下落(つまり利回り上昇)している。
既に専門家は米国債に対する悲観的な予測を翻し始めている。米国債10年物の利回りは年末までに2.2パーセントまで上がるだろう、というのがブルームバーグの調査によるエコノミスト達の中央値だ。去年の7月時点での予測(の中央値)は2.7パーセントだった。
衆院選の勝利によって、自民党は債券購入のプランを実行に移す政治的
権限(委任)を得た、と野村證券の金利戦略部を率いるGeorge Goncalves
氏は1月8日のニューヨークからの電話インタビューで語った。野村證券は
米連銀と直接取引きする公認ディーラー21社の一つである。「中央銀行が
自国の市場の緩和から海外市場(の緩和)に踏み切るのは大きな飛躍だ。」
・・・・・・
「 FRB議長を安倍首相が手助けか-外債購入ファンド構想で 」
2013年1月14日 ブルームバーグ
http://www.bloomberg.co.jp/news/123-MGLHAA6JIJVE01.html
日本経済を支えようと円安を誘導するため米国債を買い入れようとしている安
倍晋三首相は、米国債の投資家の中でも米国の無二の親友となりそう だ。
野村証券と岩田一政・元日本銀行副総裁によれば、安倍首相が総裁を務める自民党は50兆円に上る公算の大きい外債を購入するファンドの設置を検討 を表明。
JPモルガン証券は総額がその2倍になる可能性もあるとしている。日本経済は2008年以降で3度目のリセッション(景気後退)に陥って おり、外債購入となればここ4カ月間で12%下落した円をさらに押し下げるとみられる。
バンク・オブ・アメリカ(BOA)メリルリンチ米国債指数によれば、米国債相場は09年以降で最悪の年初スタートとなったが、こうした外債購入は バーナンキ米連邦準備制度理事会(FRB)議長の国債利回り抑制の取り組みを手助けすることになる。米連邦公開市場委員会(FOMC)は月450 億ドル(約4兆円)相当の米国債の買い入れを決めたが、米国と欧州、中国の経済見通しが改善していることで、相対的に安全な資産とされる米国債の 需要が抑制され、米国債は0.5%値下がりした。
ブランディワイン・グローバル・インベストメント・マネジメントで340億ドル相当の債券運用に携わるファンドマネジャー、ジャック・マッキンタ イア氏は8日の電話インタビューで、「日本の米国債購入に米国ががっかりするとは思えない。FRBはあらゆる力仕事をこなしている」と述べた。
米10年国債の利回り は1.87%に上昇。4日には昨年4月以来の高水準となる
1.97%に達した。ブルームバーグ・ボンド・トレーダーのデータによると、昨年12月28日の 取引終了時からは17ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上昇している。
米10年国債利回りの平均は2012年、1.79%と少なくとも第二次大戦後で最低となった。日本の10年国債平均利回りは昨年0.85%だっ た。
(転載貼り付け終わり)
副島隆彦拝