[1096]フフホト通信(山東省青島市から)

石井裕之 投稿日:2012/09/29 12:18

山東省青島市から石井裕之がフフホト通信をお送りします。
今回のテーマは2つ。
反日騒動についてと、温泉スパに対する捉え方の相違です。

日本での報道では色々あると思いますが、こちらでは反日騒動は一応収まりかけています。
日系スーパーもレストランも普通に営業していて、お客さんがワンサか入っています。色々な人に話しを聞きますが、私に遠慮して発言されます。「全面的に日本が悪い」とは皆言いません。
ただ、TVでは相変わらず尖閣諸島問題を取り上げたニュース番組を放映しています。それもかなり頻繁にです。あれを見せられたらそれなりの感情を持ってもおかしくないと思います。
ことの真相は、副島先生がこの「重掲」にアップされていました。その通りなのでしょう。孫崎享さんの本にも国境にマツワる色々な話が出てきます。
北方四島を巡る話は、鈴木宗男さんの最近の本にも出ていました。どれも頷ける話ばかりで、話を繋げていくとストーリーが見えてきます。
逆に日本のマスコミの発表はその場シノギのアジ記事ばかりですね。断片的で散文的で支離滅裂です。
日本と中国は互いに共存していかなければならないのに、それを阻むような報道が多すぎます。
せめて我々だけでも、今一体何が起きているのか。本当に隠された真実は何であるのか、という、いつも副島先生が訴えかけていらっしゃることを念頭に行動したいものです。
少し笑ってしまったのが、レクサスのエンブレムに中国の国旗を貼り付けて走っている車を見付けたときです。本人は必死でしょうが、妙に微笑ましい光景でした。
でもこれが民衆の心理の本質を点いていると思います。
良いものは欲しい(レクサスが良いとは言いませんが)。これは当たり前の欲求です。政治の愚策があるにしても、皆「頭隠して尻隠さず」状態でひた走っています。

また、本日から国慶節(中国の建国記念日)で、大型連休に突入です。
恐らく10月10日くらいまで仕事が出来ないのだと思われます。
また、今年はこの国慶節に中秋の名月が重なってしまいました。御承知のとおり、後者は旧暦で祝います。ですから毎年微妙にズレが生じます。それが今年、両者が上手く重なり合った訳です。
この中秋の名月の時期に「お中元」を届けるのが中国の一般的な慣わしになっています。街角では「月餅(ユエビンと発音)」という餡入り饅頭が至るところで販売されています。日本と違って月見団子ではないのですね。
要するに、この「月餅」を送ったり送られたりするのです。
ただこれ、あまり美味しくありません。中に趣向を凝らしたものもありますが、いよいよ手に負えません。日本でもデパ地下で販売されているのを見たことがあります。興味のある方は是非どうぞ。

さて、温泉スパについてです。
皆さんは「温泉」と聞いてどのようなイメージを持たれるでしょうか。
湯気のタナビく露天風呂なんか風情があってよいですね。そろそろシーズン突入か、てなもんです。
恐らく、どんなに大きな温泉でも、1000人も収容出来る施設は少ないのではないでしょうか。
片や中国では、特に投資家の捉える「温泉」とはコンテンツです。
ん?石井は何を言っているのだ、とイブカしる方もいらっしゃるでしょう。要するにこういうことなのです。
中国で不動産不況が叫ばれてしばらくになります。
恐らく大方の日本人は、中国では既に不動産開発は過去の話である、と解釈されていると思います。今更建設業をやっている中国人なんて居るはずない、という見方ですね。
しかし事実は違います。
不動産業界は今でも活発に動いています。前にも書きましたが、建てれば売れる時代が終わっただけです。そのお陰で何人もの自殺者が出たのは事実でしょうが。
では、温泉がコンテンツである、というのはどういうことか、というと。
20棟なり30棟なりの高層住宅を建設する計画があるとします。その予定地のど真ん中に温泉施設を設けるのです。しかも3000人収容とか5000人収容の巨大なものです。元来、入浴の習慣のない中国人でも、温泉リゾートは好きです。そこで宴会をしたり、ゆっくりエステに励んだりと寛げますから。人気のある温泉の客単価は鰻上り状態です。
ただ、何となく湯船があるだけの温泉施設だとすぐに飽きられます。そこで色々な趣向を取り入れた温泉作りをしているわけです。正にテルマエロマエの世界です。
そして、その特徴ある温泉は中国の不動産開発のキラーコンテンツになろうとしているのです。既にゴルフ場の時代ではないのですね(一時、ゴルフ場と抱き合わせのマンション建設が流行りました)。
恐らく、これから5年(もしかしたら3年か)。中国で日本式の温泉が大きく注目を浴びて一大ビジネスチャンスが訪れることでしょう。
我こそは温泉の専門家という方はどんどんチャレンジするべきだと思います。
うまくしたら、共産党が送迎付きで歓迎してくれ、方々にある不動産開発現場を案内してくれるかもしれません。
Now, Get the Chance!!