[1053]フフホト通信(山東省青島市から)

石井裕之 投稿日:2012/08/01 13:57

[1050]に続き、石井裕之がお伝えします。

香港のハルさまから、中国当局によるインターネットのアクセス規制の件をお伝え頂きました。非常にセンシティブと思しき「キーワード」をブロックしている可能性がある、というものです。

これは以前から感じていることですが、こちらに居ますと時期によって特定のサイトにアクセスしにくくなる傾向があります。
中国では、ユーチューブやツィッターにアクセス出来ないのは有名な話ですが、例えばヤフー日本語版に繋がりにくくなる時期もあるようです。

また、これも噂話に過ぎませんが、アジアビーチ大会がこちらで開かれていた大会期間中、周辺の携帯電話の通話を公安が傍受していたようです。
地元の中国人が口々に「気をつけろ」と私に耳打ちしてくれましたので、恐らく間違いないのでしょう。

これは国民性の違いとでも言いますか、非常に面白い傾向です。
日本だと同様のことを政府がやっていたとしても、役人が綺麗に隠蔽してしまい国民側からはそれと伺い知ることがありません。
少し違う話かもしれませんが、中国では交通取締りが日本ほど陰湿ではありません。道路の危険区域と思われる箇所には、一定距離毎に速度違反監視カメラが設置されており、ドライバーは否がおうでもそれを意識せざるを得ません。勢い、交通の流れ(自動車の速度の管理)を上手くコントロール出来ているように感じてしまいます。
これが日本だとどこで「ネズミ捕り」を仕掛けているのか判らず、結局メリハリのある運転が不可能になってしまいます。
本来、人の安全を管理するための役人が、自ら作ったツール(法律)を守らせるためだけに存在しているような始末です。本末転倒ですね。

何が言いたいか、と言いますと。
「ここは危ないよ」と声高にアナウンスしてくれるのが今の中国です。
逆に日本ではどこが危ないのか、役人に覆い隠されてしまっています。
双方に一長一短がありますが、私は何となく中国流が好きです。