[1050]フフホト通信(山東省青島市から)

石井裕之 投稿日:2012/08/01 05:11

中国の山東省青島市から、石井裕之がフフホト通信をお送りします。

今回は話題豊富です。
先ずは尖閣諸島問題から。
1週間ほど前にアマゾンで「日本の国境問題~尖閣・竹島・北方領土」という本を、「テルマエ・ロマエ」等と一緒に注文して青島に送ってもらうように指定しました。いつも通りの手順です。
ところが、何と中国の税関で引っ掛かってしまったのです。「日本の国境問題~尖閣・竹島・北方領土」の1冊だけがどうしても入国出来ません。
理由は、高度に政治的な内容に触れている恐れがあるから、とのこと。
今まで何冊もアマゾンから中国に本を送りましたが、こんなことは初めてです。
結構ホットでジャストナウな題名の本をピックアップしていたのね、と感じ入っております。
では、日本にはこの手のことがないのか、というとそんなこともありません。
例えば、かの有名なブルース・リーの師匠の話が映画化されました。2部作です。結構な興行収入を記録しましたが、作品中の日本軍の扱いが非道すぎる、ということで、日本では配給会社が出てきませんでした。僕も大好きな映画だったので残念で仕方ありません。
最近では「フラワー・オブ・ウォー」という、チャン・イーモウの監督作品が大変話題になっています。彼の作品らしい、非常に綺麗な映像構成になっています。正にタメ息ものです。
しかし、日本軍による南京攻略が基本テーマになっていますので、日本での上映はタブーですね。配給会社がやはり決まりませんでした。
これにはオチがつきます。上海在住の雑誌記者(結構有名な経済雑誌に寄稿している、本当に有名な人)がこの映画を称して、「また反日教育が一段と激しさを増してきている」と言っていました。
なるほど、そういう見方もあるんだ、と感心させられてしまいまうのです。
「お前日本語が上手いな」と青島人に言われて一人ニヤつきながら、中国人に同化してしまっているので、どうも私の感覚がニブくなっているかもしれません。

閑話休題。
内蒙古で頑張っている筈の石井が、どうして青島なんだ?!
という話は以前に少しお伝えしたと思います。
40代以上の人にとって懐かしいと思いますが、昔「トゥナイト」という深夜番組がありました。藤本義一さんが司会をしていた、あの有名な番組です。
その「トゥナイト」で、一時、毎週木曜日に日本各地の温泉を紹介する、というコーナーがあったのを覚えておいででしょうか。
そのコーナーを担当していらした加賀尾雄介さんと言われる日本屈指の温泉プロデューサーが居るのですが、何とその方と一緒に今、青島で仕事をやっているのです。

日本では、中国の不動産業界が冷え切っている、という報道のされかたをしていると思います。ここ2年くらい、倒産している不動産会社が沢山あるのも事実です。さながら、今の日本の建設業界を観る様に、中国の不動産業界を捉えている人が多いと思うのです。
・・・・・が、事実は全く違います。
もの凄い勢いで、業績を伸ばしている会社も沢山存在します。
何が起きているのでしょう。
実は、「作ったら作っただけ売れる」という時代が終わりを告げ、「売れるべきものが売れる」という当たり前の世の中になってきただけなのです。業界が成熟してきたと言い換えても良いでしょう。その為に、特徴の無い会社が淘汰されただけなんだ、という解釈の仕方で良いのだと思います。
すると、普通にマンションを作って販売するだけ、というビジネスモデルは成り立たなくなってしまった訳ですから、ディベロッパーが次に考えなければならないのは、イカに自分たちのプロジェクトに特徴を持たせるか(普遍的な付加価値の創造)ということに尽きます。
その付加価値の創造に、日本式温泉が一役買っている訳なんです。
不動産開発計画の一等地に温泉を置き、それを取り囲むようにマンションやホテルが配置されていく、というモデルなら政府の開発許可が下りやすいのです。
そして、一旦認可を得るとそこに投資させろと、全国から金持ちが集まってきます。数十億円規模のプロジェクトに、投資家が次々と集まってくるのです。
誰ですか?中国人は貧乏人ばかりだ、なんて未だに思っている人は居ませんか?
日本では仕事のなくなった温泉プロデューサーですが、今の中国では引っ張りだこ状態なのです。ビックリではないですか?
因みに、中国で各地に我々が配布している温泉企画書が欲しい人(見てみたい人)が居たらメール下さい。日本語バージョンのものを送って差し上げます。

「群馬のゆみこ」さま
私の投稿をお褒め下さり痛み入ります。
クソ坊主のクダリですが、坊主に対する私の解釈はこうです。
坊主は民百姓の現世における苦痛を和らげる為に存在します。知識のない民を諭すのが仕事なんですね。
すると坊主自らはしっかりと苦行を積んで悟りを開かねばなりません。
何故なら、徳の無い坊主の話など「屁のツッパリ」にもならないからです。
そして、その行は毎日の生活の中にも戒めを作って、自らはそれを守ることによって研鑽に励み続ける必要があります。民はその坊主の真摯な姿の一点においてのみ尊敬の念を抱くのですから。
日本にもこのような立派な坊さまが沢山いらっしゃいます。
その方々は日々民百姓を救っていらっしゃる訳ですから、彼等の集めるお布施に課税なんかしてはいけません。だってみんなの為に働いている訳ですから。言ってみれば公共事業みたいなものです。
しかし、大方のクソ坊主は戒めを平気で冒しております。お布施も戒名料金も自分と自分の妻子の生活の為に使います。
こやつらは職業坊主ですから、納税の義務が生じます。
税務署も副島先生を虐めて楽しんでいる暇があるのなら、全国のお寺巡りを始めるべきですね。これホント!