[1043]野村證券を潰して三菱UFJに吸収させる。
副島隆彦です。 私は、ずっと原稿仕事に追われていました。そうしたら はっと気づいたら、いつの間にか盛夏になっていました。人間は、自分の仕事をコツコツやっているのが一番いいのでしょう。
野村証券を ようやく解体、処分するようです。 以下に金融雑誌の記事を
載せますから読んでください。
こんな渡部賢一CEOとかの小物の首を差し出させて、それで増資インサイダー取引の違法で金融庁の処分を受けて( 罰金 30万円だそうだ。冗談でやっているのか。副島隆彦注記)、それから 野村証券の お取り潰(つぶ)しの 儀式の始まりのようだ。 秋には破綻させて即座に三菱UFJファイナンシャル・グループに吸収、統合させる計画だろう。
自分だってモルガン・スタンレーの隠れ巨額損失を抱え込まされて、爆発沈没しそうな三菱UFJ(デイヴィッド・ロックフェラー=97歳=の”貯金箱”)は、野村の国内営業店舗網(もう)が欲しいだけだ。
野村證券を、急いで消してしまおうと、金融庁とその親分の財務省、そして、日銀の中のアメリカの手先派が、決断したのは去年の秋だ。そうしないと、野村が、売りまくったデリヴァテイブ投資信託(危険なファンド)で、大損をした、おそらく200万人ぐらいの日本の富裕層 (一人あたりの損失は、5千万円から2億円ぐらい)の 充満した怒りが、自分たち監督当局に向かってくるのが、いよいよ本当にコワイからだ。
それと野村が合体させられたリーマン・ブラザーズが、欧州で作ってしまったCDS(シーディーエス、クレジット・デリバティブ)その他のおそらくネット(正味、差し引き。売り買いの双方のグロスではない) で40兆円ぐらい作ってしまった 損失 の求償の責任追及が、世界中から、日本政府に襲いかかってくるのを、今のうちに、摘み取って、責任主体である野村證券を、殺して消してしまおう、という魂胆である。
自分たち監督庁、規制当局の責任逃れに血道をあげることこそは、役人、官僚どもの 骨がらみの習性だ。まず自分が「責任逃れ」をすることしか考えないのを官僚という。
野村の氏家純一(うじいえじゅんいち) 会長 (本当は、この人が、今も最高責任者で会長でなければいけない) は、どこに逃亡したのか。アメリカに逃げて隠れて、”ダビデ大王”に守ってもらっているのだろう。金融庁=財務省よ。どうして氏家を、捕まえに行かないのか。お前たちも、ダビデ大王の家来だからだろう。
私、副島隆彦が、黙って この事態を見過ごすと思うな。
真夏の暑さの中で、私は、いよいよ 元気である。今年の後半戦の、あと5冊の本を書き上げるために、汗だらけで頑張るっぞ。
私は、6月の定例会の自分の講演DVDを見て、あまりに危ないことをずっと3時間も話しているのを見ていて、危ないなあ(笑)、と自分で苦笑しました。皆さん、買って見てください。 副島隆彦拝
(転載貼り付け始め)
◯「 野村、“三菱UFJ”に食われるか! 不祥事で“第2の日興”危機」
2012年7月27日
辞任会見で頭を下げる野村ホールディングスの渡部賢一CEO(右)と次期CEOに就く永井浩二野村証券社長=26日午後、東京都中央区の野村証券本社【拡大】
トップが首を差し出しても危機は終わらない-。増資インサイダー問題で野村ホールディングスは渡部賢一(わたなべけんいち)グループ最高経営責任者(CEO、59)ら首脳2人の引責辞任で幕引きを図る。しかし、金融界では自力再建を危ぶむ声は強く、メガバンクの軍門に下る日が近づいている。
「ナベケン(渡部CEO)が対応を誤ったのが致命的だった」と野村OBは憤りを隠さない。3月に増資インサイダーへの関与が発覚後、野村は当局と「徹底抗戦」の構えを見せた。証券取引等監視委員会による調査の窓口役となった担当役員の「非協力的な態度」や、現場の女性社員に責任を押しつけるような姿勢が、当局のいらだちを募らせた。
また、AIJ投資顧問による年金資産消失やオリ ンパスの巨額損失隠しなどの経済事件に、野村出身者がことごとく関与しており、「顧客の利益よりも営業成績を優先させるDNAが染みついている」と当局の怒りの火に油を注いだ。
野村を主幹事証券から外す「野村外し」が引き金となり、渡部氏も辞任を余儀なくされたが、次期CEOに就くのは子会社、野村証券の永井浩二社長(53)。「渡部CEOの操り人形」(別の野村OB)と批判があるうえ、「インサイダーの当事者は野村証券。そのトップがなぜ責任を問われないのか」(証券筋)との指摘もある。
新体制になっても野村の再建は不透明だ。米リーマン・ブラザーズの部門買収など渡部氏が進めた海外事業の業績は低迷が続き、米格付け大手ムーディーズ・インベスターズ・サービ スによる野村の長期債務格付けは「Baa3」と、投資適格の中では最低。あと一段の格下げでジャンク(紙くず)級となれば、資金調達のコストが急上昇する。
「野村も大手銀行の傘下に入るしかない」(金融筋)と業界再編を予測する声も広がっている。「最有力候補は国内の証券分野を強化したい三菱UFJフィナンシャル・グループだ」(外資系証券アナリスト)。
「ガリバー」と呼ばれた野村もいまや株式時価総額は26日終値時点で約9900億円と、三菱UFJ(約5兆2096億円)の5分の1程度の規模。独立系証券という立場は厳しさを増している。
(転載貼り付け終わり)
副島隆彦拝