[1014]偉大なポピュリスト
こんばんは、加地 龍太(かじ りょうた)です。
以下に思考したことを記述します。
先週、大学で政治学の授業を受けていたときに教授がポピュリズムの話をした。その教授は、他の例に漏れずポピュリズムを「大衆迎合主義」と訳していた。私の知人が受講している他の政治学の授業で配布されたプリントを見せてもらったが、そのプリントにもポピュリズムは大衆迎合主義と訳されていた。
私が受講している政治学の授業を担当している人間の経歴を直接本人に尋ねたら、元・読売新聞の政治部記者であり、若い頃に渡邊恒雄(ナベツネ)氏の直接の部下として働いた経験を持っていた。
田中角栄は、ポピュリストである。ポピュリズムという用語は、上記のように日本では「大衆迎合主義」と訳されている。
その意味の概略は、「国民の支持を得て選挙で票を獲得するために国民に媚び諂うやり方で政治をする思想をポピュリズムと言い、それを主義とする政治家をポピュリストという」という理解になっている。
ポピュリストに対するこのような理解を広めたのは、グローバリストである。
ポピュリズムの真の意味は、「その国・地域に住む人間たちの政治的意思の集合体」のことである。
そのポピュリズムを代弁して政治をする政治家をポピュリストというのである。
これに対してグローバリストが主義としているグローバリズムという思想は、「各国の市場に自国のコングロマリット(複合企業)を参入させ、他国の各市場を牛耳ることによって実質的にその国家を乗っ取ることを肯定する地球支配主義の思想」である。
このグローバリストの思想は、マイケル・サンデル ハーバード大学教授が代表するコミュニタリアンが主張する「強大な権限を握る一部の集団が社会=世界を管理する方が世の中は良くなるのだ」という考えとイコールだと私は思う。
上記のグローバリスト(地球支配主義者)に取って、国民の政治的意思の集合体を代弁するポピュリストは邪魔者である。
それゆえ、グローバリストの代表の1人であるアメリカの高級外交官ヘンリー・キッシンジャーが、敵対するポピュリストに対して「大衆迎合主義者」というレッテルを貼る言論攻撃を掛けたのである。
そして、キッシンジャーの家来として日本におけるポピュリストに対する言論攻撃を主導したのが渡邊恒雄氏(読売新聞主筆)と中曽根康弘氏(元・首相)である。
田中角栄は日本のポピュリストとして、第二次オイル・ショックの際に世界覇権国アメリカの世界戦略を無視し、中東の石油産出国との間に独自の石油売買ルートを確保したことにより、ネルソン・ロックフェラーに睨まれ、彼の弟子として育てられていたヘンリー・キッシンジャーとその他によってロッキード事件で政治スキャンダル攻撃を仕掛けられ失脚させられたのである。
ちなみに、故・田中角栄氏は病死したと報道されたが、実際は在日暴力団によって暗殺されたようである。これは、故・中川昭一氏についても同様に言われている。
日本国民の実生活を守るため、命を懸けてポピュリストとして行動した田中角栄は偉大であったと私は思う。
以上、大学の政治学の講義でポピュリズムの話を聞いて私が考えたことです。
最後までお読みいただき、ありがとうございます。
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加地龍太 拝