2025年8月7日 スーパーまるおか 訪問記
2025年8月14日、秘書Sです。
先週8月7日、副島隆彦先生の「スーパーまるおか」訪問に運転手として同行しましたので、そのご報告をいたします。
スーパーまるおか外観
今回の探訪先、群馬県高崎市にある「スーパーまるおか」のご紹介です。
■スーパーまるおか
群馬県高崎市棟高町1174-1
営業時間11:00~20:00(定休日:日曜日)
スーパーまるおか
↑クリックすると、ホームページへとびます。
場所は、群馬県高崎駅から車で20分、国道25号線沿いの巨大ショッピングモール「イオン高崎」の北隣です。お店のモットーは、以下。
『安全でおいしいものだけを食卓にお届けしたい』
『食べ物は、安さや便利さだけで選んではいけない。なぜなら食べ物は、命を未来へとつなぐ大事なものだから』
「スーパーまるおか」は安売りをしない、日々の宣伝広告も打たない(広告は、2015年の新店舗開店の前日に地元朝刊に一度だけ)。それでも、車で数時間かけてやってくる熱烈な客も多い人気店。今ではメディアにもよく登場する有名店で、売り上げを伸ばし続けるその経営手法と品ぞろえを学ぶため、全国から視察依頼が絶えない。
丸岡守会長 と 副島先生
丸岡 守(まるおか まもる。現・株式会社まるおか 会長)氏の父親が、1948年に高崎市の現・箕郷町(みさとまち)に八百屋「まるおか商店」を創業。当時、子どもだった丸岡さんの目線から見た両親の「商売」はとにかく厳しくたいへんなもので、店を継ぎたいと思ったことは一度もなかったそうです。しかし大学卒業後、「母を楽にしてあげたい」との思いから家業を継ぐ覚悟をする。
1968年、丸岡さんが23歳の時にスーパーマーケットに業務転換。セミナー等を通して人との出会いがあり、大量生産・大量消費・大量廃棄という現代社会のあり方に疑問をいだくようになる。『店は客のためにある』『損得より先に善悪を考えよう』という教えを伝え知り、商業がやるべきことを見直しはじめた。そして『医食同源』をモットーに、人々の健康に貢献できる店づくりを進めていく。1988年、優良経営食料品小売店として最高賞である「農林水産大臣賞」を受賞した。
2015年に、現在の場所に新店舗がオープン。売り場面積は145坪(コンビニ3店舗分くらい)。
Amazon.co.jp: おいしいものだけを売る-奇跡のスーパー「まるおか」の流儀 : 丸岡 守: 本
おいしいものだけを売る 奇跡のスーパーまるおかの流儀 2018年刊
↑アマゾンへ。スーパーまるおかのホームページにも紹介があります(購入できます)。
スーパーまるおかの取扱商品は約5000品目。自分たちの目と舌で感じた「おいしい」ものだけを集めた結果、ナショナルブランドの商品が売り場から消えた。そしてその独特の品ぞろえは、お客を驚かせ、おいしさで魅了しつづけている。従業員数は約40名(正社員とパートが半々)、長年勤める主婦パートさんも多い。家族をもつパートさんへの配慮もあって定休日は日曜日、お正月の初売りは1月5日からです。
現在の代表取締役社長は、丸岡 史明(ふみあき)さん
すべては客のために スーパーまるおか
↑YouTube グロースの翼~350万社の奮闘記~「すべては客のために/まるおか(群馬・高崎市)」 BSテレ東
■副島先生、「スーパーまるおか」探訪へ
2025年8月7日、副島隆彦先生の「まるおかスーパー」訪問に、私(秘書S)は運転手として同行しました。会長の丸岡 守(まるおか まもる)さんが 副島隆彦先生の本の読者で(そして金を購入!)、長年金融セミナーに来てくださっていることからのご縁です。
熱海にある副島先生の職場を午前8時前に出発。高崎インターから10分ほどの現地に、午前11時頃着の予定でした。ところが利用した圏央道がずっと渋滞しており、現地に到着したのは13時半。 夏休みのこの時期、もっと早く出るべきでした((__))。 にもかかわらず、笑顔で迎えてくださった丸岡さんとゆみこさん、申し訳ございません。
8月7日、スーパーまるおかにて。丸岡会長と副島先生
今回の訪問には、学問道場の掲示板に時々投稿してくださる「群馬のゆみこさん」が、同県にお住まいでかつ丸岡さんとも既知ということで、現地集合で参加してくださいました。
8月7日午後1時半、まるおかスーパー正面入り口では丸岡さんとゆみこさん、そして女性が3,4人、副島先生の到着を待ってくれていました。先生が車から降りて丸岡さんに挨拶に向かうと同時に「キャー、副島先生よー!」という女性陣の黄色い歓声があがり、副島先生は笑顔で握手をして応えます。先生の本を読んで、金(きん)を買った、そして儲かった方々だそうです。お暑い中、歓迎いただきましてありがとうございました。副島先生の励みにもなります。
真夏の平日の一番暑い時間帯にもかかわらず、周囲には「スーパーまるおか」に出入りするお客さんが大勢いました。車(先生のノア)を、丸岡さんの指示で駐車場の奧(=店から遠い場所)に停め直し。「お客様ファースト!」が徹底していることをこの時点で実感します。それからスーパーの隣にある食事処で、4人で遅め(すみません(-_-;))の昼食をとりました。
丸岡さんは、副島先生より9歳年上とのこと。質実剛健なお人柄、そして長年の経営者の方々が持たれる人を見抜く鋭い感じ、と同時に相手を緊張させない柔らかさを初対面で感じます。食事の席では「スーパーまるおか」の概要などを話してくださいました。私の印象に残っている話は、「おいしいもの(体にいいもの)を売るべき」という丸岡社長と、「売れるもの(安いもの)を売るべきだ」という売り場従業員との、過去の対立です。
1997年頃、丸岡さん(52歳)は本格的に「おいしいものだけを揃えていこう」という覚悟を決めて、例えば「ブロイラーの鶏肉の取り扱いを廃止」を決行。そして、圧倒的においしいがしかし、これまでより価格が2倍である「南部どり」だけを取り扱うという決断をされた。それに売り場担当者らが猛反発。お客さんからも「こんな高い鶏肉しかないの?」と苦情を受ける。丸岡さんは連日店頭に立って、「ぜひ一度でいいから食べてみてほしい」とお客様に頭を下げて「南部どり」を買ってもらったそうです。諦めずに続けていくほか解決方法はない、と。 そうするうちに売れるようになり、従業員の理解も得られるようになっていく。当時の丸岡さんがどんなに苦しかったか、話を聞いている私たちにも伝わります。丸岡さんは胃潰瘍のため胃の三分の二を失ったとか。このような壮絶なご経験を経て今の「スーパーまるおか」があるのだと、商売で成功するというのはやはり想像を絶するほど大変なことなのだと思いました。
■「スーパーまるおか」店内探訪
昼食後は、副島先生が買い物かごを持って、丸岡さんの案内のもと「お買いものタイム」です。丸岡さんがその日の特におすすめの商品や、食品と健康の連関、食品業界の実情などを次々に説明してくれました。コレという商品には、毎朝、「社長すいせんの品 まるおか」というシールを手ずから貼っているとのこと。 お店で丸岡会長をお見かけした際にはぜひお声かけを。きっといろいろと教えてくれますよ。
今回の探訪では、車載用冷蔵庫をノアに積んでいたので、要冷蔵食品もいくつか購入することができました。数日の外泊中はどうしても野菜が不足するからと買ったレタス半分、それにまず驚きました。ドレッシングもなく、ちょっと覚悟して口にしたのですが、苦味が全くなかった。味がしっかりあるのに苦くないレタスってあるんだなあ。ベビーリーフも同様に翌日でも苦味がでず美味しくいただきました。それからユーチューブで紹介されていた麦茶、地元でとれたラッキョウの酢漬け、酪農家限定バター(オリジナル商品)、ドレッシング、わさび漬け、アマニー油、醤油、納豆、しょうがの漬け酢・・・他、副島先生が選んだお品が買い物かごに入っていきました。
■✖カット野菜、✖人工甘味料、✖高温殺菌牛乳、✖白いところが多い挽肉
ところでスーパーまるおかには、よくある「カット野菜」がありません。「人工甘味料」を使った商品や、「高温殺菌牛乳」もありません。どうしてそれらをお店に置かないのか、その理由をひとつひとつ丸岡さんから教わって納得。食品業界の内実は恐ろしい。おいしい(健康に良い)ものだけを売っている丸岡さんのお店には、ナショナルブランドの商品がありません。私は、自称『おい●い牛乳』はきっと美味しいんだと思って、今まで選んでいましたよ・・・。
お買い物タイムの1時間に、丸岡さんは食品にかかわるたくさんの生活の知識・知恵を授けてくれましたので、その一つをご紹介します。お店で牛肉を買う時のポイントです。
それは、「挽肉を見る」こと。スーパーまるおかの挽肉は、余分な油肉をきれいに取ってから挽くからパッケージされた商品はきれいな赤色です。しかし、他の多くの市販の挽肉は、油肉を取り去るどころか、かえって意図的に加える(増量するため)から、白い部分(油肉)が挽肉に多く入っている。だから挽肉をみると、その店の牛肉の取り扱いの善し悪しがひと目で分かりますよ、と。なるほど。そう言えば、いつものスーパーで買った挽肉に火を通すと、スライス肉と比較にならないほどフライパンに油がたまりますものね。
■◎スプラウト野菜
お買い物タイムの時、丸岡さんはスプラウト野菜をすすめてくれました。スプラウト、特にブロッコリースプラウトにはGABA(ギャバ、γアミノ酢酸)が多く含まれていて、健康にとてもよいとのこと。精神安定の作用もあるそうです。 そこでゆみこさん「じゃあ副島先生は、スプラウト野菜をたくさん食べたほうがいいですね」と。確かに ! 先生は時に脳内にギャバが不足しているのかもしれません(例の、ワーワー言う時に)。今後は職場の冷蔵庫にスプラウト野菜を常備することにします。特に編集者の皆さま、ご期待ください(平素は申し訳ありませんm(__)m)。
■本当においしい!お弁当
その日と翌日はビジネスホテル宿泊のため、スーパーまるなかでお弁当を買って帰る予定でした。しかし到着が遅くなって、私たちがお店を回った午後3時には、残っているお弁当も少なく・・・。 でも丸岡会長がお弁当をたくさん取っておいてくれて、貴重な「田庄」のやきのりと一緒にお土産に持たせてくださいました。当日と翌日に頂きましたが、それらのお弁当は本当においしかった。お弁当に使用する材料や調味料はすべて店に売っているもので作っているそうです。そして作っているのは「スーパーまるおか」のスタッフの方々(プロ=シェフ経験者が6人!)。お弁当やおにぎりで使っている「のり」からして、いつも食べているのりとは香りと食感が別物です。ご飯やメインの焼き魚やお肉はもちろん、副菜の卵焼きやきんぴらごぼう、ひじきの煮物も本当に美味しくて。
丸岡さんは「まるおかの食品のおいしさ(=体によい)をお客様にわかってもらうには、実際に食べてもらうのが一番だ」とおっしゃっていましたが、その言葉を実感しました。
今回は購入できませんでしたが、分厚く切った白くつやつや光る鰆(さわら)の切り身、初めて見た美しいピンク色の鰹(かつお)のたたき(冷凍していない鰹を朝、直火であぶっているのだそう。多くのスーパーでは焼いてから冷凍している)、放牧黒毛和牛ハンバーグ(ああ、買えばよかった)、セイアグリの卵で作ったバウムクーヘン(買い忘れた!)・・・数日経った今でも頭をよぎります。 次にスーパーまるおかに行けたらあれとあれを買おう。いつ再訪できるかと考えるとワクワクします。商品紹介のための、気合の入ったPOPをひとつひとつ読むのは楽しいし、大変参考になります。
お店を出るときに、副島先生から「あなた(秘書S)はおいしいものが好きだから、車をぶっとばして、どうせきっとまた来るよ」と言われました。
■『食は命』
食べたものが血液になる。そしてその血液が母乳になりますから食は大切な営みです、と丸岡さんはおっしゃいます。
「おいしいもの」を食べたとき、人は「幸せ」を感じます。そしてそれは(体と心の両面で)「健康」に貢献することにもつながる。食べることを考えることは、健康を考えること、ひいては「生きることを考える」こと。そこまでをお客様に意識してもらうことが(丸岡さんの)仕事だと、前掲の丸岡さんの本にもあります。年々増える糖尿病などの成人病(生活習慣病)。私たちの体は私たちが食べたものでできている。その食べ物をおろそかにして「安さ」ばかりを追求して、病気になって、薬にお金を費やすなんて本末転倒だと。この言葉、「医食同源」の意味が、今回、スーパーまるおかを訪問して、丸岡会長の話を聞いて、腑に落ちました。
それから、これらたくさんのおいしい食品たち。「誠実なものづくりをされている生産者さんは、こんなにも日本にいるんだなあ」とありがたく思いました。丸岡さんが売っている商品のほとんどは、私の地元のスーパーでは手に入りません。そのような生産者の方々と私たち消費者を、険しい道を経て、つないでくださっている「スーパーまるおか」さん。本当にありがとうございます。
(おわり)
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後日談
スーパーマーケット(熱海ならマックスバリュ)に食料買い出しに行くのが大嫌い(人に行ってもらうのも嫌みたい)な副島先生。私たち秘書が「野菜を買ってきて冷蔵庫に入れとくから、食べてください」と言っても、今までなら「なければ食べない。いらない」と。 ところが、「スーパーまるおか」訪問以降は、「野菜買ってきていいよ。自分で何とかして食べるから」と言うようになりました。副島先生、72歳にして成長しました!
これからは、「あなた(秘書たち)、また遠回りしておいしいもの(パンとか)をわざわざ買いにいったの?よくやるねえ。ホントに」というイヤミも、もう言わないでね。「食は命」ですから。