緊急で書く。イラン爆撃について 「トランプこの野郎。また世界中を騙したな」論

副島隆彦 投稿日:2025/06/19 21:31

副島隆彦です。 今日は、2025年6月19日(木)です。

まず、今日のぼやき で私の最新刊の金融本の宣伝をしていますから読みに行ってください。

今から私が書くのは、6月13日から突然起きた、イスラエルのイランの核施設や政府中枢への大型の巡航(クルージング)ミサイルによる爆撃(小さな戦争の開始)のことだ。それに対する私、副島隆彦の結論は、「トランプこの野郎。また世界中を騙したな」である。

米ワシントン 6月18日 トランプ大統領
「(対イラン攻撃を)やるかもしれないし、やらないかもしれない。誰も私が何をするかはわからない。来週は大きな動きが出るだろう」

副島隆彦です。ここのトランプ発言の 「やらないかもしれない。誰も私が何をするかは分からない」に真実が露見している。 トランプは、始めからイスラエルのネタニエフ首相と深く示し合わせて、今度のイラン爆撃をやらせた。自分もそれに加担した。それをまるで、第三者のような顔をして、「アメリカも、(イスラエルを支援して)イラン爆撃をするかも。ハメネイ師(アヤトラ)を排除(殺害)する(地下60メートルまで貫通する)バンカーバスターを投下するかも」と言い出した。何という役者だ、このトランプという男は。ここまで言って、そして世界戦争の危機まで演出する。世界を弄(もてあそ)ぶ。


イランの首都テヘランで2025年6月13日、イスラエルによる攻撃で破壊された住宅用建物

副島隆彦です。そして、どうせ、トランプ(アメリカ軍)は結局何もしない。それが結末だ。目に見えるようだ。
私、副島隆彦は、ここまではっきり書く。このように予言(プレディクト predict)する。世界中をビビらせて、脅かして、動揺させておいて、それでもう何もなかった、で終わりだ。

私は、2018年・・・のトランプ一期目の時、 トランプが、北朝鮮の核施設への爆撃命令を出す、という直前までの情報を、米軍関係者から聞いていて、それで騙された。苦い経験をしている。だからもうトランプには騙されない。

イランの重要施設がたくさん破壊されて、焼け野が原になっただけだ。 避難したテヘラン市民も皆、帰って来るだろう。来週末には世界はもうイラン爆撃なんか忘れてまったく次の別の話、事件、出来事に移っているだろう。何食わぬ顔をして、権力者たちは、次々と新しい事件を「作って」ゆく。いつもこういうものだ、世界政治(ワールド・ポリティックス)というのは。まあ、見ていなさい。

(転載貼り付け始め)

〇 「 米国のイラン攻撃は「パンドラの箱」開ける恐れ 専門家が警鐘 」
2025年6月19日 CNN の記事から

・・・協議に詳しい2人の当局者によると、トランプ氏は米軍の資産(asset アセット。副島隆彦注記。米軍の大型巡航ミサイルのこと)を使ってイランの核施設を攻撃することに前向きになりつつあり、外交的解決に難色を示している。トランプ氏は6月18日、ホワイトハウスで記者団に「攻撃するかもしれないし、しないかもしれない。つまり、私が何をするかは誰にも分からない。一つ言えるのは、イランは多くの問題を抱えており、交渉を望んでいるということだ。なぜこれほど多くの死と破壊が起こる前に、私と交渉しなかったのか」と語った。

(転載貼り付け終わり)

副島隆彦です。 トランプが、このあと、「私はやめた。米軍はイラン爆撃をしない」と公表しても、世界はまったく困らない。誰もトランプを「お前は、約束違反だ。ウソつきだ」と非難、糾弾する者はいない。 それよりも、「ああ、よかった。戦争にならなくて」と世界中(の愚かな民衆)をほっと安堵(あんど)させて「それで終わり」です。

今回も、トランプは、「やるやる詐欺」をやる。 どうせトランプは、米軍によるイラン爆撃なんかはやらない。軍の最高司令官(シュープリーム・コマンダー)である大統領の爆撃命令を出さない。 最後の最後まで、まわりをハラハラさせるだけだ。まわりはそれに踊らされる。世界中を相手にしてゲームをしている。それを自分で楽しんでいる。トランプと言うのは、そういう奴なのだ。自分がいつも世界の中心だ。本当にこういう、強烈に自己愛(じこあい)の強い人間だ。

最後の最後まで、すべてを引きづりまわして、駆け引き(deal ディール)の材料にする。このようにして周(まわ)りの者すべてを騙す。 バカなアメリカ・メディアだけでなく、自分の閣僚たちや米軍の最高幹部たちまでも。

同日の、6月14日(トランプの自分の79歳の誕生日だ)、アメリカ陸軍創立250周年( アメリカ独立戦争の開始の年の1775年。ジョージ・ワシントンの英国植民地軍が国軍に改組された )に合わせて、ワシントンで盛大に軍事パレードをやって、アメリカの軍人あがりの爺さんたち(アメリカン・リージョン American Region 。在郷軍人会)を喜ばせておいて。それからイラン爆撃の エヴェント event 華やかな出し物、催(もよお)し物を派手にやって見せる。 全部綿密に仕組んでいる。トランプは稀代(きだい)のエヴェント屋だ。

ところが、それでも、金融、経済の分野(アメリカ政府の大借金と NYの金融市場) は、トランプ大統領でもどうにも出来ない。自分の良いように動かすことが出来ない。アメリカ政府は、巨額の財政赤字(累積=るいせき=で1,000兆ドル)を抱えて、首が回らなない。すぐにでも破綻、財政崩壊しそうだ。

この財政破綻を避ける、というか、見ないふりをして、こうやって、アメリカ国民を 外側の問題である外交、軍事の方に目を逸(そ)らして向けさせる。それで大きく誤魔化す。不安と心配に世界民衆までも引きづり込む。トランプと言うのは、本当にこういう奴なのだ。まさしく、この野郎、だ。

トランプの、このイラン爆撃(するぞ)に動きには、熱烈なトランプ支持勢力の中心である、MAGA(マガ)派の MTG(マージョリー・テイラー・グリーン)女史(下院議員)や、有名司会者の タッカー・カールソンまでも 騙されている。彼らは、アメリカ・ファースト(アメリカの国内優先)派であるから「外国での戦争に反対する。私たちの闘いは、国内のデープステイトの大富豪や官僚組織との闘いが中心だ」と言っている。この考えが正しい。アメリカの若者を、外国での戦争で死なせるな」が、まさしく America first ! であるからだ。

マージョリー・テイラー・グリーン

副島隆彦です。いくらトランプが、「こらー、タッカー・カールソン。お前は、イランが核兵器を持つことの危険の、世界政治における、重要性が分かっているのか」と彼を叱っても、それでも、アメリカ国内優先派のトランプ熱烈支持派は、「アメリカの外国での戦争に反対する」だ。

いくらトランプでも、「やろうと思えば、いつでも外国の指導者(ハメネイ師)を殺害(排除。軍事用語なら無力化)することが出来る」というような、はしたない下品で愚劣なことを、しゃべってはいけない。

ハメネイ師

国家情報官(DNI ディー・エヌ・アイ、国家の最高の情報収集の責任者)のトルシー・ギャバード女史が、「今のところ、イランの核兵器は、まだ完成していない、というのが、アメリカの情報機関の判断だ」と、言って、トランプ大統領を控えめに抑えている。

それでも、トランプは、Judeo – Christianity 「 ジュディオ・クリスチャニティ」 ユダヤ・キリスト教の思想(ユダヤ教とキリスト教は「旧約聖書」を共有する)の勢力に押される形で、イスラム教のアラブ人世界(トルコ人とイラン人はアラブ人ではない)を、1000年来(十字軍以来の)の憎しみで痛めつけようとする。 ニューヨーカー であるトランプの NYジューJews との親密な人生から、人気取りのために、どうしてもこういう行動に出る。それをわざとやる。

すべてはトランプのポーズだ、ヤラセの演技(えんぎ)だ。彼独特のいつもの行動だ。だから、来週になれば、「ああ、もう、終わった。アメリカが参戦するまでもなかった。イランは、大打撃を受けて、以後、簡単には立ち直れないぐらいに疲弊している」として、このトランプ劇場も終わる。

イスラエルも、大方の巡航ミサイルを撃ち切って、これでひとまず「撃ち方ヤメ」となるだろう。 イスラエルについては、私、副島隆彦の考えは、「歴史的にリクード党のネタニヤフたちは凶暴な集団だから支持しない。それよりも、イスラエル建国の父である、労働シオニズム党(社会主義者) の ベングリオンたち(イルグーン団)の、「パレスチナ人と共存する」の立場を支持する」だ。

最後の方にまとめて関連する新聞記事を載せる。
だから来週には、もうイラン爆撃 とイランの核開発の停止、核施設の破壊の話も、その大きな山は越している。世界は、別の話題に向かう。いつもいつもこうなのだ。
今回トランプは、自分の誕生日に合わせた軍事パレードにぴったりと合わせて、イスラエルのネタニヤフ首相と密かに示し合わせて、このイラン爆撃(6月13日から)をやった。 それでトランプは自分のSNSにこう書いた。「きのうプーチンと電話で話した時(真実は14日に10分間だけ話した)、プーチンが私(トランプ)に、『私(プーチン)がイスラエルとイランの争いの仲裁をしよう』と言った」、と。「それに対して私(トランプ)は、『そんな必要は無い。プーチンよ、それよりも 自分の心配(ウクライナ戦争のこと)をしなさい』と答えた」と、そうSNSに書いた。

これはプーチン大統領に対して失礼な話だ。 プーチンは、「イスラエルとイランの爆撃合戦の停止への仲裁(ちゅうさい。ミーディエイション)をしたい」と言ったのではない。「あなた(トランプ)と、ハメネイ師との対立の仲裁をしたい」と言ったのだ。 それを、勝手に自分に都合のいいように話を捻(ね)じ曲げたのはトランプだ。トランプは、本当にこういう姑息(こそく)なことを時々する。

だから皆さん安心しなさい。日本に直接かかわるようなことは、何も起きないから。 それよりは、さ来週発売の私の金融本を買って読みなさい。   副島隆彦記

(ここから資料の 新聞記事)

〇 「イラン、イスラエルに反撃 多数の弾道ミサイル、米が迎撃支援―住宅地も被弾、70人超死傷 」
時事通信 外信部2025年06月14日

【図解】イラン核施設

【イスタンブール、カイロ時事】イランは13日、イスラエルが核・軍事施設に大規模な攻撃を加え、軍幹部や核科学者ら多数の要人を殺害したことへの報復として、イスラエル領内の軍事基地や兵器製造施設などを狙ったミサイル攻撃を行った。イランの革命防衛隊は「数十の弾道ミサイルが戦略的目標に達した」と主張。イスラエルメディアによると、ミサイルは150発近く発射されたとみられ、大半は迎撃された。

イランの最高指導者ハメネイ師は、反撃開始直前に公開された演説で「シオニスト政権(イスラエル)が無傷で逃れることは許さない」と警告した。イランがイスラエル本土への攻撃に踏み切ったのは、昨年4月と10月以来で3度目。

イスラエルの商都テルアビブやエルサレムなどで空襲警報が作動し、高層アパートなどが被弾。地元メディアは市民3人が死亡、約70人が負傷したと伝えた。カッツ国防相は14日、「ハメネイがイスラエルへミサイルを発射し続ければ、(イランの首都)テヘランは燃え上がる」とけん制した。

米当局者は、迎撃を米軍が支援したと明らかにした。具体的な内容には触れなかった。中東地域にある米軍基地の被害は伝えられていないが、イランのファルス通信は6月14日、「戦火は近く米軍基地にも広がる」とする軍当局者の話を報じた。

〇 「 トランプ岩盤(がんばん)支持層、対イラン「参戦反対」相次ぐ トランプ氏はいら立ち隠せず 」
2025年6/18(水)  読売新聞

【ワシントン=淵上隆悠】イスラエルとイランの交戦を巡り、米国のトランプ大統領が掲げる「米国第一」に共鳴する岩盤支持層「MAGA」の間で米国の参戦に否定的な意見が目立つ。トランプ氏は共和党内の対イラン強硬派からは参戦を後押しされており、是非を慎重に見極めている。

共和党のマージョリー・テイラー・グリーン下院議員は6月17日、自身のX(旧ツイッター)で、「 政府が取り組むべき課題は外国での新たな戦争に突入することではない」と訴えた。安いガソリンや住宅、安全な地域社会や良質な教育の実現を重視すべきだと指摘している。グリーン氏はトランプ氏を熱烈に支持するMAGAの代表格だが、今回はトランプ氏をけん制する立場に回っている。

保守系団体「ターニング・ポイント」のチャーリー・カーク代表も17日、自身のXに「体制を変えようとする戦争はうまくいかない。我々には謙虚さが必要だ」と投稿し、本格参戦を回避するよう求めた。500万超のフォロワーを抱えるカーク氏が「米国はイスラエルとイランの戦争に介入するべきか」と尋ねるアンケート調査を行ったところ、反対が89・7%に上った。

トランプ氏は、MAGAから相次ぐ「参戦反対」の声にいら立っている。6月16日には、「 イランへの攻撃でトランプ氏がイスラエルと共謀した」と主張する元FOXニュース司会者のタッカー・カールソン氏について
記者団から問われ、「(タッカーが)何を言っているのかわからない」と一蹴(いっしゅう)した。トランプ氏はSNSで、自分と親密な関係を築いてきたカールソン氏を変人呼ばわりした。

参戦を機にMAGAのトランプ氏支持が弱まれば、共和党にとっては来年の中間選挙で逆風となる。トランプ氏以上に「米国第一」を追求していると評されるバンス副大統領は6月17日、「トランプ氏は米軍の力を米国人の目標達成のためだけに使うと断言できる」と自身のXに投稿し、「トランプ大統領が参戦を決断しても理解してほしい」と訴えた。

(転載貼り付け終わり)

副島隆彦が追記。 まず、日本の新聞記者たちは、America first を、✖「米国第一」と 日本語に訳すのを ただちにやめろ。 副島隆彦が、ずっと書いてきたとおり、これは、◯「アメリカ国内(こくない)優先」と訳すべきだ。そのように私は強く書いて来た。

こいつら日本の主流派メディアは、私がいくら言っても聞かない。 まだ、自分たちのデープステイト体質のまま、愚劣な✖「米国第一」 すなわち ✖「アメリカが一番」は意味不明。何が一番なのか? ✖「アメリカが世界一強い」 でも意味不明、文脈から合わない。 と分かっていて、それでも強硬に誤訳を続ける。

そして、MTG (マージョリー)たち、MAGA派 は、当然、「アメリカは、外国の戦争に関わるな、軍事投入するな」の isolationism アイソレイショニズムだ。これも、✖「アメリカ孤立主義」ではなくて、◯「諸外国との戦争にアメリカは関わらない」と 同等だ。

副島隆彦は、自分の長年の(本当に30年間だ)アメリカ研究の政治思想の流派(思想派閥)説明で、「この America first !  =  isolationism を、アメリカ国民と知識人たちの中の、一番優れた思想だ」、と説明して来た。 だから私は、MTG たち MAGA派 を支持する。 外国の体制変更(レジーム・チェインジ)を軍事介入でするのは、まさしく デープステイト たちのやり口だ。 だから、MAGA派は、トランプが、イスラエルに引きづられる形で、イランとの戦争に踏み込んで、アメリカが泥沼に嵌まるのを、恐れて警戒して反対する。 私もこの立場だ。

トランプは、ハメネイを ひたすら脅し上げるために 「アメリカ軍が、イスラエルを支援して参戦する。アメリカ軍が、イランの核施設すべてを、直接、爆撃して破壊する」を、口で言うだけ言うだろう。そうやって相手を追い詰める。口だけならタダだ。そして実際にはイランへの大規模攻撃をしない。 ハメネイ(ホメイニ師の後継者)のイスラム教宗教体制国家(テオクラシー theocracy 神権国家 )を 自分の口だけで瓦解させることを目標にしている。そのあと、イランを 核兵器を持たない穏やかな国に変える、と考えているだろう。

しかし、そうは簡単には進まない。アヤトラ・ハメネイを爆殺して、イランの国家体制を やや穏(おだ)やかな体制に変更する(レジーム・チェインジ)としても、そのあと激しい憎しみにかられたイラン人の決死隊のテロリスト(アサシン教団=暗殺者団 を作った伝統の有る国民だ)たちが、世界中のアメリカ在外公館やアメリカ企業や、アメリカ人の富裕層に爆弾攻撃を掛けて来る。

自殺攻撃(スーサイダル・ボミング suicidal bombing )は、まさしく日本人が始めたカミカゼ特攻隊( ゼロ戦 Mitsubishi Zero fighter 零式=れいしき=艦上戦闘爆撃機)だ。 これが一番いやなことだと、トランプたちは、長年の経験で、死ぬほど分かっている筈なのだ。 これを非対称戦争( ひたいしょうせんそう unsymmetrical war アンシンメトリー・ウオー)という。

戦勝国は、GI(グラウンド・インファントリー、地上軍)を派遣して制圧し、敗戦国に駐屯しないといけない。イランにまで、米軍は行く気は全くない。だからイランを占領することは出来ない。

(転載貼り付け始め)

〇 「 米軍を使ってのイラン攻撃、トランプ氏が一段と乗り気に 情報筋 」
2025年 6/18(水) 11:27  CNN

カナダ西部でのG7サミットから帰国する大統領専用機の中で記者団の質問に答えるトランプ米大統領

(CNN) 米国のトランプ大統領は、米軍のアセットを使用したイランの核施設攻撃に一段と乗り気になっている。現行の議論に詳しい2人の当局者がCNNに明らかにした。一方で、外交的解決によってイランとイスラエルの対立激化に歯止めをかける考えには興味を失っているという。 これまでになくタカ派的なその姿勢には、トランプ氏の思考に重大な変化が生じたことを意味する。

ただ当該の情報筋によると、トランプ氏は依然として外交的解決に道を開いてはいる。その場合はイランが大幅に譲歩することが条件となる。 先週末から16日にかけ、トランプ政権当局者の間では外交的解決によって紛争の収束を図ろうとする議論が常に中心を占めていた。議論の内容に詳しい情報筋が明らかにした。

ところが17日になってトランプ氏は、外交に向けた自身の忍耐が限界に近づきつつあることを示唆。主要7カ国首脳会議(G7サミット)が開催されたカナダからの帰国途中、記者団に対し「そこまでイランと交渉したい気分ではない」と述べた。またイランに関する自身の目的は本当の終戦であって単なる停戦ではないとも強調。そうでなければ「全てを諦める」と付け加えた。

この後、自身のSNSトルース・ソーシャルでイランへの「無条件降伏」を呼び掛けた。さらにイランの最高指導者の所在を把握しているが、「今のところは」殺害しないとも述べた。

米空軍は過去数日の間に、空中空輸機30機以上を中東地域に派遣していた。これはイランを攻撃するイスラエル軍戦闘機の燃料補給支援をトランプ氏が決定する場合への備えだったという。事情に詳しい情報筋2人がCNNに明らかにした。 イスラエル軍機への燃料補給は米軍による紛争への関与としては控え目な部類だが、給油機の派遣には情勢が悪化した場合トランプ氏並びに米中央軍へ複数の「選択肢」を与える目的もあったと情報筋の一人は説明する。具体的にはイスラエルと合同でイランの核施設を攻撃することなどが含まれるという。

トランプ氏は17日、ホワイトハウスの安全保障担当チームと危機管理室で打ち合わせを行った。イスラエルはかねてトランプ氏に対し、イラン核施設を壊滅する作戦への関与を強めるよう圧力を掛けている。イスラエルの高官らによれば、そうした作戦には米軍の兵器や航空機が必要になるという。

あるイスラエルの情報筋は、イスラエル側では対イラン作戦への米軍の参加について楽観的な見方が広がっているとしつつ、現時点でトランプ政権から作戦参加に関する正式決定は届いていないと述べた。 イラン核施設の完全な壊滅に向けたイスラエルの取り組みに対し、トランプ氏が最終的に支援を決断するのかどうかは現時点で不明。

これまでの非公式の話し合いに詳しい複数の情報筋によれば、可能性自体は議題に上っている。特にイラン側がこれ以上前向きに解決策を模索しない場合を想定して議論が行われているという。

バンス副大統領はX(旧ツイッター)への17日の投稿で、イスラエルに協力するのか、新たな地域紛争に米国が巻き込まれるのを避けるのか、保守派の間でも意見が分かれていると指摘した。 16日には長年イランに対するタカ派として知られるリンゼー・グラム上院議員がトランプ氏に私的に電話をかけ、米軍の実力行使も含める形で「全力を挙げて」イランの核開発を終わらせるよう求めている。

カナダからの帰国途中、記者団はトランプ氏に対し、米軍の爆弾が地下深くに設置されているイランの核施設に実際に到達する保証はあるのかと質問。これを受けトランプ氏は「何の保証もない」と回答した。その上で、イランが中東に派遣されている米軍を標的にした場合は、紛争が格段に激化すると警告した。

(転載貼り付け終わり)

副島隆彦です。 この記事で、トランプは、「自身のSNSトルース・ソーシャルでイランへの「無条件降伏」を呼び掛けた。さらにイランの最高指導者の所在を把握しているが、「今のところは」殺害しないとも述べた」とある。

イラン国 に 無条件降伏 ( unconditional surrender アンコンディショナル・サレンダー)を要求して、これは、交渉の打ち切りで、最後通告(さいごつうこく ultimatum アルティメイタム)だ、とまで、トランプは。ハメネイを脅し上げた。

この無条件降伏 こそは、1945年8月15日(終戦の日)の、日本国天皇裕仁(ひろひと)が、飲まされて、発表した、「(連合国側が出した)ポツダム宣言の受諾(じゅだく)」の、「終戦の詔勅(しょうちょく)、詔(みことのり)」である。 昭和天皇(この時、45歳)は、ここで、「堪え難きを堪え、忍び難きを忍んで、太平を開く(敗戦受け容れて、平和国家になる )・・・敵は残虐な新型爆弾を投下して、無辜の民を殺傷し(広島、長崎の原爆投下の事)・・・」と。 このあと、日本人7千万人が号泣(ごうきゅう)した。 無残なものだ。

これが、世界規模の 現実政治というものだ。いつもいつも繰り返す。

副島隆彦拝