議論とは、相手を言い負かすことではなくて、自分の弱点を徹底的に考えることである。ー「覇権アメ」第4章を読む(2)
2、第4章の理解のキモ(ここだけは押さえよう)
伊藤睦月です。本日は、2025年8月12日です。この文章の引用から。この文章を十全に理解し、運用できれば、この本を最低限マスターしたことになる。
(引用はじめ)・・・これで、アメリカの法思想界の対立軸の背景にあるものを説明した。そしてそれらは、大きく①のナチュラル・ロー(バーキアン)派、➁のナチュラル・ライツ(ロッキアン)派、③のヒューマンライツ(リベラル)派、そして④のポジティブ・ロー(ベンサマイト=リバータリアン)派の四つの対立図式であると考えることができた。この対立図式はそのまま、政治思想の対立図式でもある。
(引用終わり:覇権アメ246P)伊藤睦月です。各派の基本コンセプト、他派との違い、関係などは、覇権アメ本文を熟読してください。一読しただけで、わかったような気になってしまうが、騙されないように。私がそうだったから。これを曼荼羅風に表現したのが、「現代アメリカ政治思想各派見取り図」であり、アメリカ政界の派閥対応関係を表現したのが、「アメリカ政界の思想派閥の全体図」である。ニュースなどのメディアで、アメリカ政治関連の報道があるごとに、この2つの鳥観図を念頭に置けば、大きくは迷わない、簡単なようでなかなか一筋縄ではいかない。私もそのひとりだ。あとは、私なりに理解していることをいくつか。
3 アメリカ政治思想は、共和党(コンサバティブ)の思想派閥の動向がメイン。民主党(リベラル)の思想派閥は、それほど難しいものでは、ないらしい。
4 コンサバティブの思想派閥(全体図から)
①ネオ・コン派(こうもり集団)
➁サプライサイダー派
➂保守本流派(バーキアン)
④アイソレーショニスト派
⑤チャイナ・ロビー派(反共・台湾独立支持派)
⑥宗教右派
⑦リバータリアン派
※民主党(リベラルズ)各派(あ:大労組リベラル穏健派、い:急進リベラル派、う:「ネオリベラル」派、え:「ニューデモクラット」派、のリベラル4派と、共和党(コンサバティブ)の①ネオ・コン派、➁サプライダー派、③保守本流派(バーキアン)が、「グローバリスト連合」、それ以外(④アイソレーショニスト派、⑤チャイナ・ロビー派、⑥宗教右派、⑦リバータリアン派)は、「反グローバリスト連合」、これだけ教えてもらえば、いくら鈍感な私でも、以下のことくらいはわかる。
1)かつて、1980年代のレーガン時代には、民主党→共和党へ「転向」した一派(ネオコン派)が躍動した。そして、冷戦終結に貢献した。レーガン以後は、民主党(リベラルズ)の思想のうち、穏健派が優勢となった。冷戦の勝利に酔って油断したのだと思う。2001年9月11日は、冷戦勝利で、かえって存在理由を失った、ネオコン派を中心とする「グローバリスト連合」(強硬派)の策動だったのだろう。
2)いわゆる、2010年代トランプ支持で、躍動したのが、アイソレーショニスト(アメリカファースト!)、チャイナロビー派(反共右翼)、宗教右派、リバータリアン、といった、反グローバリスト連合であった。彼らの全部または一部が「岩盤支持層」と呼ばれたり、「宗教右派」の躍動の一部が、日本のメディアでも話題になった。
3)また、彼らの躍動により、「でいーぷ章の理解のキモ(ここだけは押さえよう)
伊藤睦月です。本日は、2025年8月12日です。この文章の引用から。この文章を十全に理解し、運用できれば、この本を最低限マスターしたことになる。
(引用はじめ)・・・これで、アメリカの法思想界の対立軸の背景にあるものを説明した。そしてそれらは、大きく①のナチュラル・ロー(バーキアン)派、➁のナチュラル・ライツ(ロッキアン)派、③のヒューマンライツ(リベラル)派、そして④のポジティブ・ロー(ベンサマイト=リバータリアン)派の四つの対立図式であると考えることができた。この対立図式はそのまま、政治思想の対立図式でもある。
(引用終わり:覇権アメ246P)伊藤睦月です。各派の基本コンセプト、他派との違い、関係などは、覇権アメ本文を熟読してください。一読しただけで、わかったような気になってしまうが、騙されないように。私がそうだったから。これを曼荼羅風に表現したのが、「現代アメリカ政治思想各派見取り図」であり、アメリカ政界の派閥対応関係を表現したのが、「アメリカ政界の思想派閥の全体図」である。ニュースなどのメディアで、アメリカ政治関連の報道があるごとに、この2つの鳥観図を念頭に置けば、大きくは迷わない、簡単なようでなかなか一筋縄ではいかない。私もそのひとりだ。あとは、私なりに理解していることをいくつか。
3 アメリカ政治思想は、共和党(コンサバティブ)の思想派閥の動向がメイン。民主党(リベラル)の思想派閥は、それほど難しいものでは、ないらしい。
4 コンサバティブの思想派閥(全体図から)
①ネオ・コン派(こうもり集団)
➁サプライサイダー派
➂保守本流派(バーキアン)
④アイソレーショニスト派
⑤チャイナ・ロビー派(反共・台湾独立支持派)
⑥宗教右派
⑦リバータリアン派
※民主党(リベラルズ)各派(あ:大労組リベラル穏健派、い:急進リベラル派、う:「ネオリベラル」派、え:「ニューデモクラット」派、のリベラル4派と、共和党(コンサバティブ)の①ネオ・コン派、➁サプライダー派、③保守本流派(バーキアン)が、「グローバリスト連合」、それ以外(④アイソレーショニスト派、⑤チャイナ・ロビー派、⑥宗教右派、⑦リバータリアン派)は、「反グローバリスト連合」、これだけ教えてもらえば、いくら鈍感な私でも、以下のことくらいはわかる。
1)かつて、1980年代のレーガン時代には、民主党→共和党へ「転向」した一派(ネオコン派)が躍動した。そして、冷戦終結に貢献した。レーガン以後は、民主党(リベラルズ)の思想のうち、穏健派が優勢となった。冷戦の勝利に酔って油断したのだと思う。2001年9月11日は、冷戦勝利で、かえって存在理由を失った、ネオコン派を中心とする「グローバリスト連合」(強硬派)の策動だったのだろう。
2)いわゆる、2010年代トランプ支持で、躍動したのが、アイソレーショニスト(アメリカファースト!)、チャイナロビー派(反共右翼)、宗教右派、リバータリアン、といった、反グローバリスト連合であった。彼らの全部または一部が「岩盤支持層」と呼ばれたり、「宗教右派」の躍動の一部が、日本のメディアでも話題になった。
3)彼らの躍動により、「ディープステート」(その一部がかつて「軍産複合体」とよばれた)の存在が明らかになった。(さらに、その上位に位置する、カバールの存在が、副島=西森により日本に紹介された。)また、旧来の陸・海・空軍にではなく、宇宙軍、サイバー軍に新しい「利権」を見出した、イーロンマスクに代表される「新・軍産複合体」の存在、胎動、も確認された。(これは、副島=古村の業績だと思う)
4)反グローバリスト連合に対する、グローバリスト連合による切り崩し工作の先兵となっているのが、それまでリベラルズに浸透していた、いわゆる「ムーニーズ(旧統一教会系のカルト集団とそれに対するシンパ)で、まずは、反共というコンセプトで、チャイナロビー派に食い込んだと思われる。チャイナロビー派は、そもそも第二次世界大戦中の中国戦線で、蒋介石(国民党軍)の義勇軍(フライイングタイガーといって、ゼロ戦と死闘を繰り広げた)がルーツだから、世代交代の際に侵入したのだろう。それから誰がどう浸透したかは、私には、正直わかりません。
5)トランプは、当初は、民主党支持のニューヨーク大富豪のひとりであったが、たたきあげの不動産屋、土建屋出身として、共和党に入党、反グローバリスト連合の旗頭となって、ポピュリスト支持の2人目の大統領となった。
6)ちなみに、一人目はアンドリュージャクソン(「ジャクソニアンデモクラシー」は「猟官制」とのセットで、高校教科書レベル、少なくとも私の世代は。)、本来2人目になるはずだった、民主党と人民党(ポピュリスト党)両方の支持をえたブライアンは、大統領選で共和党候補に敗れた。
7)ブライアンは、それなら、と担ぎ上げたウイルソンに裏切られ、グローバリスト連合に加担された。失意のブライアンは、ウイルソン大統領の論功行賞で、一応国務長官になった。第1次世界大戦でアメリカの参戦が遅れたのは、国務長官のブライアンに代表される、反グローバリスト連合が抵抗したから。
8)グローバリスト連合に加担していた、ウイルソンは、1915年にブライアンを罷免し、第1次大戦に参戦した。戦後国際連盟の創設を提唱したが、反グローバリスト連合優勢の議会により、米国加盟は阻止された。これも、テーマ自体は高校教科書レベルである。
9)以上からすれば、国際連盟、国際連合は、グローバリスト連合により、つくられたものであり、トランプ及びトランプ勢力から、目の敵にされている背景がわかるだろう。
10)そして、2人目のポピュリスト大統領トランプの変節(副島先生の見立て)による動向を見極める一つの手がかりが、国際連合への態度になるのかな。
伊藤睦月です。覇権アメからは、まだ、インスパイアされているが、それらについては、また後日。とにかく、第4章を読み込むことが、「副島学」入門のツボだということが、言いたかったために、長々書いてしまいました。「そんなこと、わかりきっている」という方々、恐縮です。でも「ふじむら掲示板」なら許されるよね!
以上、伊藤睦月拝
