小林恵子説のプロトタイプとしての「騎馬民族国家」征服説について(1)
投稿日:2024/12/17 09:37
伊藤睦月です。小林恵子説について、副島先生の過去の投稿まで飛び出して、にぎやかになってきましたので、ここらで、私なりにまとめておきたい。
(1)小林恵子説だが、これは本人が明記しているように、「江上説の歴史版」(『古代倭王の正体』まえがき)だから、小林説を吟味(批判)するには、そのプロトタイプとなった江上説の吟味をするのが、順番であろう。長くなるのは仕方ない。
(2)騎馬民族王朝征服説の定義(小林による)
騎馬民族征服王朝説とは、
(2)ー1:列島で巨大な古墳が作られた4世紀頃から
(2)ー2:大陸の遊牧民が大挙して、列島に押し寄せ、
(2)ー3:それまでの土着民を征服し、
(2)ー4:国家を征服した
(2)ー5:このことは、巨大古墳や、
(2)ー6:発掘された武具や馬などの遺物から証明される、というもの。(小林同書、枝番は伊藤)
(3)ー1:伊藤睦月です。さらに小林は、「江上氏の学説の根拠は、日本人が自由に大陸に行くことができた1930年代に(注:江上説が発表されたのは。1948年、日本独立、日中国交回復前)
(3)ー2:大陸の古墳や出土品と日本の古墳時代の出土品を比較検討した結果、その「関連性」に注目したことにあった。(以上同書)
(4)伊藤睦月です。これは、江上支持者の小林の定義。次に江上批判者による、定義を紹介する。
ここで、小休止。
伊藤睦月筆