「2140」 藤森かよこ著『舌はがしから始める平井メソッド健康革命』(秀和システム)が発売 2024年6月30日

SNSI・副島隆彦の学問道場研究員の古村治彦(ふるむらはるひこ)です。今日は2024年6月30日です。

今回は、副島隆彦の学問道場会員で、弟子仲間である、藤森かよこ氏の最新刊『舌はがしから始める平井メソッド健康革命』(秀和システム)をご紹介する。藤森氏はこれまでに『馬鹿ブス貧乏で生きるしかないあなたに愛をこめて書いたので読んでください。』(2019年)や『ニーチェのふんどし いい子ぶりっ子の超偽善社会に備える』(2023年)などの著書を持つ。本書は、2024年7月5日から発売。アマゾンで予約ができる。

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今回の藤森氏の著書のテーマは「平井メソッド」という「舌はがし」を行う健康法についてだ。藤森氏が2017年に出会って、それから実践している健康法だ。以下に掲載している、「まえがき」の部分で、「舌はがし」について簡潔に説明している。

第5章には、自己流でも舌はがしをできるように図を掲載してある。自己流でも継続すれば効果があると藤森氏は自身の経験から書いている。インターネット上にも情報があるが、本書が最も網羅的な紹介となっている。

以下に、まえがき、目次、あとがきを掲載する。是非手に取ってお読みください。

(貼り付けはじめ)
まえがき

★本書の目的

本書の目的は、福岡市の「七星(ななほし)スパルタ鍼灸院」院長の平井幸祐(ひらいこうすけ)氏の提案を紹介することだ。平井氏は、「地球上で楽(らく)に私たちが生きる方法」を広める活動をしている。
言い換えると、「引力と地球の自転による遠心力の合力(ごうりょく)である重力によって過剰回転し捻(ねじ)れやすい人間の身体を、まっすぐに伸ばして生きる方法」を広める活動をしている。
その提案は、「舌はがし」(「したはがし」とも、「ぜつはがし」とも読む。特に決まっていない。歯科医は「ぜつはがし」と読むことが多い)と「舌上げ」と「咀嚼(そしゃyく)と嚥下(えんげ)」と「左右交互片鼻片肺呼吸」と「身体の捻れを解く姿勢と方法」に分けることができる。平井氏の同志の方々や信奉者の方々は、これらの提案をまとめて、いつの頃からか「平井幸祐メソッド」とか「平井メソッド」と呼ぶようになった。それに倣(なら)って本書でもそう呼ぶことにする。

★平井メソッドとは何か! ここだけは読んでください!

私が、この「平井メソッド」の一端に触れたのは2017年だった。私は、2011年3月から2017年3月末まで広島県福山市に単身赴任していた。福山市では、歯の治療に関して「歯科室むつてっせん」院長の松永心子(まつながしんこ)氏にお世話になっていた。
その心子先生が、「舌はがし」啓蒙活動をしている平井幸祐氏を「歯科室むつてっせん」に招聘(しょうへい)するから、「フジモリさんも舌はがしの施術を受けてみませんか?」と誘ってくださった。舌はがし???
で、気楽に受けてみた。64歳のときだった。それがきっかけとなり、私は平井メソッドという「未知なる道」に踏みこむことになった。

 平井メソッドは舌はがしから始める。なぜ、舌はがしから始めるのか?
ほとんどの人は舌と下顎(したあご)が癒着しているので、まず舌を下顎からはがすことが必要だ。では、なぜ舌を下顎からはがすことが必要なのか?
人間は肛門から舌にいたる一本の管(くだ)である。その管の先端である舌(舌根[ぜっこん])がきちんと上口蓋[じょうこうがい](上顎)をまっすぐ推(お)して(押してではない)いないと、人間は「引力と地球の自転による遠心力の合力(ごうりょく)である重力」に拮抗(きっこう)できない。

ここで、ちょっと小学校の理科のおさらいをします。地球は自転しながら太陽の周りを公転している。地球の自転の速さは秒速約460メートルである。なのに、私たちがその回転を感じないのは、私たちも秒速約460メートルで回転しているからだ。
いつも回転している丸い地球から、私たちが宇宙に放り投げられないのは、なぜか?それは地球の強い引力のおかげである。地球上にあるものは、みな地球に引っ張られている。地球が私たちに及ぼしている力は、引力以外にもある。地球の回転による遠心力だ。引力と遠心力を合わせた力が重力だ。
地球の引力と遠心力を合わせた重力と地球の回転と、それに伴う地球上の生物の回転の 関係については、物理学的には「コリオリの力」という用語で詳しく説明できるものらしい。物理学など、私にはわかりません。物理学的説明はスルーさせていただきます。
 ともかく、重力に拮抗するためには、舌(舌根)が上口蓋(上顎)をまっすぐに推進することによって頭(脳)を支えていないといけない。肛門から舌に至る一本の管がしっかりまっすぐに伸びていなければならない。
そうしないと重力に拮抗できずに、人間の身体は過剰回転し、捻(ねじ)れてしまう。肛門から舌に至る一本の管の周囲にある内臓もその他の組織も捻(ねじ)れて捩(よじ)れてしまう。人間の身体は、過剰回転することによって捻れることがなければ、上に向かって螺旋(らせん)を描くように方向づければ、その身体はまっすぐ伸びていく。そうなれば、内臓もその他の組織もあまり捻れないので、不調も起きない。
だから、舌を下顎からはがして、口蓋(上顎)を常にまっすぐに推進できるように舌を上げることが身体のありようとして基本となる。

また、舌はがしをして舌を上げないと、歯が舌に当たる。上の歯と下の歯があうこと(歯の食いしばり)が起きる。上の歯と下の歯がギシギシと音をたてるほどにあうこと(歯ぎしり)が起きる。上の歯と下の歯は通常は2ミリから5ミリほどの「安静間隙(あんせいかんげき」」と呼ばれる隙間があるのが正常だ。
歯が舌に常に当たっていると舌(ぜつ)ガンになりかねない。歯の食いしばりや歯ぎしりは、無駄に身体に圧力をかける。そうなると、無駄に身体に力が入り、伸びやかになれない。頭痛の原因になる。 その他の身体の不調も生み出す。十分な咀嚼ができなくなるし、嚥下障害も起きる。食いしばりの害は大きい。
身体の過剰回転や歯の食いしばりを防ぐことができる舌はがしや舌上げは、意図的に努力してキープする必要がある。舌はすぐに下がるから。
 舌が上がっている状態をキープするには、呼吸方法によっても可能になる。その呼吸方法が「左右交互片鼻片肺呼吸法」だ。この呼吸法は、誰でもできるけれども、ちょっと練習が必要になる。しかし、どの呼吸法よりも、身体に酸素を送り、脳にもいっぱい酸素を送ることができる。そうすれば脳も正常に機能する。この呼吸法は、身体から無駄な力を抜き、緩(ゆる)ませる。
 ただし、舌はがしにせよ舌上げにせよ、左右交互片鼻片肺呼吸法の実践にせよ、ここまでできれば免許皆伝(めんきょかいでん)とかいう類のものではない。この地球上で生きる限りは死ぬまで意識して実践すべきものだ。
そのためには、日常の姿勢というものに意識的である必要がある。過剰回転による捻れを解く姿勢を知っているほうがいい。

★本書の構成

ということで、本書の構成は以下のようになっている。
 第1章では、実際に平井メソッドを体験した5人の方々の言葉を紹介する。
 第2章においては、なぜ平井メソッドなる健康法が生まれたのかについて書く。メソッド創始者の平井幸祐氏と、平井氏の最強弟子で最強同志であり、かつ独立した身体研究家でもある秋保良子氏について紹介する。
 第3章においては、舌の重要性そのものは従来から歯科医師などによって指摘されてきたが、その根拠についての説明が足らなかったことを指摘する。意外なほどに、舌に関する書籍は多く出版されてきている。しかし、その理由について根本的に考えて説明しているのは、私が知る限り平井氏だけだ。
 第4章は、妊婦の方々や乳幼児の養育者の方々にとって必読だ。舌はがしと舌上げは、乳幼児時代の子どもにとって最も効果があるのだから。平井メソッドは、もともとは子どもの健(すこ)やかな成長を促すために考案されたものだからだ。
 第5章において、自分でできる舌はがしと舌上げ方法を紹介する。一見難しそうだけれども、テキトーに実践し続けていれば慣れます。章のまとめとして、舌はがしや舌上げの諸効能について、あらためて整理してみた。
 第6章においては、舌はがしと舌上げができていてこそ可能な適切な咀嚼と嚥下法について紹介する。せっかく歯があるのにきちんと咀嚼せずに丸飲みしてしまうことが多い。もったいない、もったいない。適切な咀嚼と嚥下を習慣にすれば、いかに大きな恩恵があることか。
 第7章においては、左右交互片鼻片肺呼吸法について紹介する。平井氏によると、この呼吸法を実践できれば、舌は自動的に上がる。脳にも酸素が十分に行き渡る。実は最も大切なのが呼吸法だそうだ。この章は高齢者の方々にとって必読です。
 第8章においては、身体の捻れを解く姿勢と方法を紹介する。平井氏や秋保氏は、舌が上がっていないからこそ起きる身体の過剰回転による捻れを解く方法をいろいろ考えてき た。捻れを解くための道具なども手作りしてきた。
この章も、妊婦の方々や乳幼児の養育者の方々にとって非常に有益だと思う。子どもや 身体がまだ柔らかい若い人々にとっても実に有益だと思う。
私のような身体の硬い類の高齢者は、なかなか効果が感じられないかもしれないが、じっくり実践して行けば望ましい変化がある。
本書の最後には、平井メソッドを理解し、舌はがしを施術できる歯科医院や鍼灸院や整 体院や健康サロンのリストを載せた。また、平井氏が考案した身体の捻れを解く足板や手板(第8章で詳しく述べる)を製作販売している工房も紹介した。

★人間はまだ予備機能しか使っていない

平井氏はこう言う。
 「人間って、いまだかつて正常な身体の動かし方をしていないです。間違った使い方ばかりしてきています。まるで予備機能だけで動いているみたいです。予備機能だけで生きていて、ここまで歴史を作ってきたのだから、人間はすごいといえばすごいですよ。ほんとうに人間が正常に身体を使いだしたら、どんな素晴らしい世界が出現することか。80歳くらいになったら健康寿命が尽きて寝たきりになるなんて、本来の人類のポテンシャルを考えたら、ありえないんですよ」と。
どういうわけか、人類は自分の身体の取り扱い方を間違えてきてしまったらしい。正しい身体の取り扱い方は、門外不出(もんがいふしゅつ)の一子相伝(いっしそうでん)的な秘密になってしまってきたらしい。
平井メソッドは、そこそこいい加減に実践しても、ある程度の効果はある。しかも無料 だ。平井氏や秋保氏のセミナーを受講するなら、なにがしかの受講料はかかる。あたりまえである。しかし、基本的には自分で実践できる。

★平井メソッド紹介本を私が書いた理由

ところで、医療系や健康産業系にはまったく素人の私がなぜ平井メソッド紹介本を書いたのか。その直接的な理由としては、自分たちは実践活動で忙しく書いている時間がないので代わりに書いてくださいと平井氏や秋保氏に依頼されたということがある。
しかし、一番の理由は、私自身が、2017年に平井メソッドに出会い、その内容を少しずつ知るにつれて、また自分なりに実践を続けるにつれて、その効用を感じるようになったからだ。平井メソッドは理にかなっていると思うからだ。
私には、平井メソッドが現行の科学や医学においてどう評価されるのか、説明されるものであるかについて語ることができるほどの専門的知識がない。エビデンスを出せだの、データを出せなど言う人は多いが、そんなものいくらでも捏造(ねつぞう)できるではないか。そういうことを言い立てる人々は、これからも医薬業界やメディアに騙され続けるのであろう。そもそもが、科学や医学の知見は、ある時代の知識の枠組みの中で、学問的権威とされる人々が提示しているものである。それ以上でもそれ以下でもない。その知見は真理であるかもしれないし、真理ではないかもしれない。事実であるかもしれないし、事実でないかもしれない。科学や医学の知見は常に更新されていく。今日の科学や医学の常識は20年後には迷信になっている(かもしれない)。
私は、非常に猜疑心(さいぎしん)の強い人間である。「常識」とか「良識」というものの多くも、ある時代やある環境における支配的な思い込みでしかないと思っている。時代が変わり、環境が変われば、常識も良識も変わる。
私は、医師や看護師や薬剤師や医療業界の人々から受ける具体的な助言でさえ、「まあ、そういう意見もあるよな」と考える。人間の身体は個人差も大きい。現行の医学界が正しいと提供する標準的医療行為を受けて効果がある人間もいれば、効果がない人間もいる。ややこしい病気ほどそうだろう。
そういう私は、だから「平井メソッド教」の信者にはなり得ない。ですから、読者の方々は、安心してください。本書は平井メソッド紹介本ではあっても、「平井メソッド教」カルト本ではありません。
もともと、私は自分の身体について、ろくに考えたこともなかった人間だ。だからと言って、私が非常に健康な人間であったわけではない。若い頃から身体の不調には常に悩まされてきた。ただ、そういう数々の不調を気にする暇がなかった。今の社会で、少しでも安全な立場を築こうとする競争に勝たずとも負けないためには、いろいろとすべきことは多かったから。
加えて、私は、若い頃から肉体嫌悪の傾向があった。不便で思うようにならない身体など邪魔だと思っていた。人体などサッサとサイボーグ化されればいいと思っていた。脳のデータベース化ができれば、それが自分自身であり、経年劣化する人体など機械で代替可能(だいたいかのう)だと思ってきた。『攻殻機動隊』のヒロインに憧れていた。私という情報さえあればいいのであり、身体は要らないと思ってきた(まあ、かなり先の未来にはそうなっているだろうが)。
そういう人間をして、初めて身体について強く意識させてくれたのが平井メソッドだった。身体という自分の唯一の資本について意識し、正常に機能できるように自分自身をケアすることの意義と責任と面白さを感じさせてくれたのが平井メソッドだった。
そのために、私の読書範囲の中に、身体研究本やセラピー本などが大いに混じるようになった。安保徹(あぼとおる)医師の著作や、野口整体の創始者の野口晴哉(のぐちはるちか)氏の著書や、健昴会(けんぼうかい)・FPM整体体操研究所代表の宮川眞人(みがわまこと)氏の著作や、さとう式リンパケアの佐藤青児(さとうせいじ)氏の著作など、いろいろと読んできた。
自分の唯一の資本である自分の身体を、どうして私は邪険(じゃけん)に扱ってきたのだろう。もっとも私が仲良くすべきは、誰よりも自分自身の身体であるのに。自分の不細工な身体を直視することから逃げていたのだろうか。それとも、霊肉の二項対立論や、肉体よりは精神が大事であるといった類の精神論に、私自身も毒されていたのだろうか。

★平井メソッドは依存心が根深い人には適していない

本書には、「すべての不調が3日で解決する!」とか、「この方法で一生健康!」とか、「この方法でガンが治る!」とか、そのような安直なことは書いていない。
何にしても、一度や二度の実践で身体の状態が良くなるなどということはない。整体院に行けば、調子は良くなる。しかし数日も過ぎれば元に戻る。そういうものだ。整体院に定期的に通ってはいられない。カネもかかるのだから。
結局は自分で何とかするしかない。自分で何とかするための方法が平井メソッドである。 だから、本書は依存心が根深い人間には適していない健康本です。
私は、できうる限り正直に平井メソッドの事実を書いた。根気よく実践を続けないとダメですよ、何事も。
平井メソッドは、優れた健康法であるが、単なる健康法を超えている。平井メソッドを実践すること自体が、自分の身体感覚を鋭くさせるから。自分と身体の関係を考え直させるから。知って実践し始めると、常に思い出して、自分の身体の変化に意識的になれるから。
この意味において、平井メソッドは認識革命と呼べる。身体が捻れっぱなしで、平井メソッドの実践を怠けがちな私にとっては「呪い」に思える時もある。いや、「祝福」と言うべきか。
ともあれ、死ぬまでに、自分の身体と相棒になれて良かった。平井メソッドを独学で構築してきた平井氏に感謝します。平井氏のお弟子さんたちにも感謝します。平井メソッドを知る機会を提供してくださった「歯科室むつてっせん」院長の心子先生に感謝します。

(備考)「舌はがし」は商標登録済みです。

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『舌はがしから始める平井メソッド健康革命』 ◆目次

まえがき 1
★本書の目的 1
★平井メソッドとは何か! ここだけは読んでください! 2
★本書の構成 5
★人間はまだ予備機能しか使っていない 8
★平井メソッド紹介本を私が書いた理由 9
★平井メソッドは依存心が根深い人には適していない 12

第1章  平井メソッドでこうなった! 25
1・1 まずは5人の方々が感じた平井メソッドの効能を列挙 26
1・2 青木レイノさんの体験(REINOタロットスクール代表) 30
1・3 岩元星龍さんの体験(目黒スパルタ七星整体院代表) 35
1・4 井出万紀子さんの体験(健康トレーニング整体・セルフケアサロン経営) 38
1・5 和田貴美恵さんの体験(holistic助産院 MOON LODGE運営) 43
1・6 中嶋朋美さんの体験(主婦、二児の母) 48

第2章 平井メソッドはいかに生まれたか? その創始者とその最強同志 53
2・1 平井幸祐氏の経歴 54
2・2 顎が長く前に突き出ていることに悩んだことが始まりだった 57
2・3 舌が下顎に癒着しているのが問題だ! 58
2・4 平井メソッドは舌はがし啓蒙活動から始まった 60
2・5 なぜピンク色を常に身に着けるのか? 61
2・6 秋保良子氏の経歴 63
2・7 秋保氏がキャリアウーマンを経て鍼灸を学んだ理由 64
2・8 平井氏と秋保氏の出会い 65
2・9 平井氏も秋保氏も超能力者なのか 66
2・10 秋保氏は妊娠し出産し育児しながら平井メソッドを検証 67
2・11 養育者が平井メソッドを実践することが子どもの成長を育む 69
2・12 発展途上の身体 71

第3章 舌はがしをして舌を上げる! 75
3・1 舌が大事であることは従来から多くの人が指摘してきた 76
3・2 なぜか2018年以降に多く出版されている舌に関する本 79
3・3 YouTube にも舌の重要性に関する動画はいっぱい 80
3・4 石塚ひろみ著『舌はがし健康法』は必読書 82
3・5 低位舌は認知症になりやすく不細工にもなりやすい? 84
3・6 人間は肛門から舌に至る一本の管(くだ) 87
3・7 映画『キングコング 髑どくろ 髏島の巨神』のコングの勝利の理由 89
3・8 内臓も皮膚も筋肉も血管も神経も骨も捻れやすい 90
3・9 舌の推進力こそが重力に拮抗する 92
3・10 舌が上がれば肛門も膣も締まる 94
3・11 日本文化は歯の食いしばりを促進する? 98
3・12 舌が上がると歯のくいしばりがなくなり身体が緩む 102

第4章 妊婦さんと乳幼児の養育者のみなさま必読! 105
4・1 胎児が辛いので子宮に圧力がかかる姿勢を妊婦は避けるべき 106
4・2 妊婦が舌を上げると胎児が嬉しい 108
4・3 妊婦の安全と胎児の健やかな成長を脅かす現代 109
4・4 当事者意識の希薄な妊婦たち 111
4・5 すべての養育者に知って欲しい赤ちゃんの授乳法 113
4・6 すべての養育者よ、赤ちゃんは縦抱きせよ! 垂直に抱こう! 116
4・7 赤ちゃんの顔は外向きに脚がまっすぐ伸びるように胸側におんぶする! 117
4・8 赤ちゃんにも整体が必要だ! 120

第5章 舌はがしと舌上げの方法 125
5・1 自己流でも効果はある 126
5・2 第1段階はうなじを伸ばし、てっぺん吊り【図1】 130
5・3 第2段階は下顎を落とす【図2】 132
5・4 第3段階はツボを軽くさわる(押すのではない)【図3】 132
5・5 第4段階は口周りの筋肉をはがしほぐす【図4】 134
5・6 第5段階は顎を広げて歯ぐきを立てる【図5】 136
5・7 第6段階は舌をほぐす【図6】 138
5・8 第7段階は、いよいよ舌はがし!【図7】 140
5・9 第8段階は舌をつまみ上げる【図8】 142
5・10 第9段階は舌ベロトントン【図9】 144
5・11 第10段階は舌プレス【図10】 146
5・12 舌はがしと舌上げは生きている限り続けよう 148
5・13 まとめ ── 舌はがしや舌上げの効能 150
5・14 なぜ舌はがし舌上げの重要性が常識になっていないのか? 156

第6章 適切な食べ方(咀嚼)と飲みこみ方(嚥下) 161
6・1 舌は内臓の状態のバロメーター 162
6・2 海老蔵のお茶の飲みかた 167
6・3 平井メソッドが推奨する咀嚼方法と嚥下方法 168
6・4 平井メソッドが薦める咀嚼法は唾液も良く出る 172
6・5 舌が上がっていれば適切な嚥下ができる 174
6・6 食事中に水分を必要とするのは嚥下ができていないから 176
6・7 平井メソッドの咀嚼法は便秘と過食による肥満を防ぐ 178
6・8 番外編 ── 乳酸菌WB21で口腔内の善玉菌を増やす! 180

第7章 左右交互片鼻片肺呼吸法のすすめ 189
7・1 口呼吸の弊害はすでに常識だけれども 190
7・2 舌をはがして舌上げすれば鼻呼吸になる 193
7・3 ふたつの鼻孔で交互に呼吸しているという「交代制鼻閉」説 193
7・4 ヨガの片鼻呼吸法と左右交互片鼻片肺呼吸法は違う 196
7・5 左右交互片鼻片肺呼吸こそ合理的な呼吸法 197
7・6 あなたの呼吸は脳に酸素を送ることができているか? 200
7・7 左右交互片鼻片肺呼吸のしかた 202
7・8 湯船に浸かり左右交互片鼻片肺呼吸をすると身体が浮く? 205
7・9 高齢者こそ左右交互片鼻片肺呼吸法を習慣にしよう 206

第8章 身体の捻れを解く姿勢と方法 209
8・1 寝相が悪いのは過剰回転により身体が捻れているから 210
8・2 身体の捻れを解く姿勢 212
8・3 針金のハンガーを頭にかぶってみよう 214
8・4 ハンガー反射(Hunger Reflex) 217
8・5 両脚を縛る 219
8・6 平井メソッドの紐縛りと「ヒモトレ」 225
8・7 平井氏考案の就寝用足板の威力 228
8・8 腰掛け用足板 236
8・9 椅子の座り方 238
8・10 手板 242

あとがき 245
参考引用文献(初出順) 248
舌はがし施術を受けることができる施設リスト(順不同 2024年4月現在) 252

=====
あとがき

まさか、自分が健康法に関する本を書くことになるとは思いもしなかった。おかげで大いに勉強になった。物事の見方が大きく変わった。
平井さんや秋保さんを通じて、さまざまな整体師さんや鍼灸師さんや、心と身体の関係を考えるセラピストさんたちにお会いできたことも面白かった。その体験は私の狭い視野を大いに広げてくれた。
私は面倒くさがりで、人間関係を広げることには消極的である。だから、異業種の方々との交流もしたことはなかったが、世の中は、実にいろいろな方々によって支えられているのだなと、あたりまえのことに気がついた。
私は妊娠したこともなく、子どももいないので、産婦人科や小児科に行ったこともない。だから、妊婦さんのこと、胎児のこと、授乳のこと、乳幼児のことについて、言語道断なほどに無知だった。
本書を書くために、取材と称して、平井さんや秋保さんが主宰するセミナーや施術会に参加し、助産師さんのお話をうかがったり、乳幼児と接したり、その養育者の方々(主にお母さん方) とお話ししたりしたことも、私にとっては新鮮な体験だった。
このようなことがすべて、本だけ読んできたような私の狭い生活の殻を破ってくれた。本書を書くということは、私にとっては決して容易なことではなかったが、意義の大きいことだった。
本書の第1章のために平井メソッド体験を語ってくださった青木レイノさん、岩元星龍さん、井出万紀子さん、和田貴美恵さん、中嶋朋美さんに感謝いたします。
お名前をすべて挙げることはしませんが、本書の中で言及させていただいた、整体師の方々や歯科医の方々に感謝いたします。
また、本書にあるイラストや、表紙のイラストの作成者のさがわかすみさんに感謝いたします。さがわさんは、平井さんや秋保さんと相談を重ねながら、平井メソッドを理解するための図を描いてくださいました。注文の多さに応えてくださり、ありがとうございました。
装幀については、また大谷昌稔(まさとし)さんにお願いいたしました。大谷さんには、アイン・ランドの小説の拙訳『水源』(ビジネス社、2004年) や、私が編著者を務めた文学研究の論集や、『ニーチェのふんどし いい子ぶりっこの超偽善社会に備える』(秀和システム、2023年)を含む単著5冊の装幀など、2004年以来ずっとお世話になっております。ありがとうございます。
最後に、本書の出版にあたり、数々のご助言をくださり、ご尽力いただいた秀和システムの編集者小笠原豊樹さんにお礼を申し上げます。小笠原さんには、拙著『ニーチェのふんどし』のときにも、随分とお世話になりました。なのに、またもや厚かましく本書の原稿を送りつけて「読んでください!」と強引にもお願いさせていただきました。ご迷惑をおかけいたしました。ありがとうございました。

2024年5月
藤森かよこ

(貼り付け終わり)
(終わり)

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