[2344]安倍よ、世耕よ、直ちに決断せよ

相田英男 投稿日:2018/09/11 21:21

相田英男です。

私は北海道住民ではない。だから、現地の被害と停電の状況の深刻さが、具体的にはわからない。ただし報道されるように、被災した苫東厚真(とまとうあつま)発電所の修理が、冬場までに終わらず、厳冬期の電力が足りない事態が想定されるならば、それならば、停止中の泊原発の再稼働準備を、一刻も早く進めるべきだ、と思う。池田信夫の意見と同じだ。

苫東厚真発電所のプラントのうち、1、2号機はボイラーの故障だから、早く直るだろう。でも、残りの4号機は蒸気タービンの破損らしい。詳細が報道されないのでわからないが、世耕大臣が話すように、11月中には4号機の修理は、多分終わらない。4号機が直るのは、正月明けだろう。メーカーの日立というか、今はMHPS(三菱日立パワーソリューションズ)だが、彼等が必死で頑張っても、USC(超々臨界圧)型の大型蒸気タービンの故障を、2ケ月ちょいでは直せない。

この前提で冬場を迎える事を、覚悟すべきだ。

1、2号機が動いたとしても、どちらも30年以上前の機械だという。無事に冬場を越せるかどうかも、微妙なのではないか。

そうすると、無傷のままで停止中の泊原発を動かす準備に、直ぐに取り掛かるべきではないのか?

菅官房長官は、原子力規制委員会の安全審査が終わらないので、再稼働は出来ない、とコメントした。しかし、こんなのは、責任逃れの言い訳だ。規制委員会の審査など、反対派をなだめるためのアリバイ審査に過ぎない。どれだけ分厚い書類を電力会社に作らせても、状況は何も変わらない。

というか、大地震が起きても、原発は壊れない。現に、福島第1も第2も、女川原発も、柏崎原発も、震度6の地震をくらっても、壊れずに、安全に自動停止したではないか。実機が安全性を証明している。福島で壊れたのは、地震の後の津波を受けたからだ。津波対策用の電源車などの準備をすれば、万が一でも大丈夫の筈だ。

だから、安倍と世耕で、直接指示をして、規制委員会の審査を飛び越して、再稼働を進めるべきだ。細かい事は、冬場を乗り越えてから考えれば良い。泊原発は、燃料棒が抜いてあるので、三菱と関電と九電からも応援の技術者を呼び、徹夜で作業することだ。今すぐに、安倍と世耕が判断すれば、何とかなるだろう。

実際に、それほど電気が必要無いならば、慌てる必要など無い。苫東厚真の修理が終わるのを待てば良い。しかし、そうでなければ、時間はほとんどない。神学論争に明け暮れるより、命を守ることを考えるべきだ。

相田英男 拝