[2322]下 ↓ の 「2321」番の提言、要請に答えます

副島隆彦 投稿日:2018/05/27 12:14

副島隆彦です。 今日は、2018年5月27日(日)です。

 下↓の 「2321」番の、「学問道場の定例会をLive中継できませんか? 投稿者:前田和寿」の 会員の前田さんからの 提言、要請に対して、

 私は、弟子たち と 話して、あまり、いい結論は出なかったのですが、以下の通り、 お答えします。

 定例会を ライブ中継する、ということは、今の私たちの技術力では無理です。「そんなはずはない。 Pod Cast ポッド・キャスト などの、インターネットの 同時配信の デジタル送信が出来るはずだ」という人も多いでしょう。 ですが、そこまで、私たちの体勢は、整っていません。 

 私、副島隆彦が、これまでに、あちこちで、「騙されて」あるいは、「勝手に載せられて」 YouTube ユーチューブ (Google グーグルの子会社) で、私の講演の動画とかは、誰でも、タダで見れます。 それと、同じものを、 私たちが自分たちで、どんどんやって、それで、ネット系の言論革命 を、 達成すればいい、 と、考えるのは、早計です。

 ネット系の言論革命は、 そう簡単には、出来ない。 例えば、あの「ニコニコ動画」も、政治討論会の デジタルでの 同時配信 とかを、やった。 しかし、その後、どうなりましたか。 「ニコ動」(ドワンゴ。川上量生=かわかみよしお?= が、今は、角川書店を乗っ取った) は、ユーチューブに、やられてしまって、全く、元気がなくなっている。

 アマゾンと スマホ の 挟み撃ちで、 日本の 出版業界 は、追い詰められて、書店、取り次ぎ、出版社は、どこも、もう、潰れかかっている、と言っても、過言ではないのです。恐ろしいことが、日本でも起きている。 

 こういう、私たちの身近の、それこそ、足下(あしもと)、目の前、の 厳しい現実を、 知っている人、自覚している人は、あまりいない。深刻になって、今にも、自殺者が大量に出そうなのが、出版業界だ。 

 それを、観客=お客=本の買い手、 知識、思想、学問の 需要者、消費者 である、皆さんは、ちっとも自覚していない。 都会の電車の中の、通勤者その他、が、座っている、目の前の席の、8人、全員が、スマホを操って、何かを見ている、という光景を、知っているでしょう。

 漫画か、ゲームか、洋服の棚か、SNSのチャット、LINE か、映画や、野球の試合を見ている人もいる。 アマゾンKindle キンドルで、 本を読んでいる人がいるのか。iPhoneアイフォンのiPadアイパッド で、本を読んでいるひともいるだろうか。

私、副島隆彦は、自分の思想を、簡略な、劇画(げきが。 rendering レンダリング) の形にして、あまり長い文章を読む力の無い人向けに、ポータルサイトを作って、発信する企画を、立てています。乞うご期待。 副島隆彦のコンテンツ作成力、思想、知識、学問 の能力 は、まだまだ、湯水のごとく、いくらでも 湧いて、出てきます。大事なのは、コンテンツ(ないよう)だ。 

 もう、紙の本だけに 頼っていては、私自身が、干上(ひあ)がってしまう。 出版業界は、断末魔の叫び声をあげている。 

 動画で、同時配信して、学問道場の会員たちは、私、副島隆彦の顔なんか、歪んでいてもいいから、講演の音声が何とかきちんと聴き取れれば、それで、いい、と、本当に、考えるのか。 私は、そういう 単純な考えを、信じない、信頼しない。 私が、講演でずっと喚(わめ)いているのを、聴く見るのは、年に、数回でいいですよ。

あとは、字を読みなさい。文章を、自分の脳で考えながら、読みなさい。 文を読む、本を読む、と言うことの大切さ、人類が獲得した、読書、という 文明の偉大なる知恵の習得法を、甘い考えで、台無しにしないで下さい。  私たち、学問道場は、日本で一番、頭のいい、人間たちの集団だ。 それが、なんでもかんでも、動画配信で、直流(ちょくりゅう)で、即席で、手に入ればいい、という考えは、やめるべきだ。

なぜ、人々が、今でも、ライブの 劇や、音楽 や、政治集会に、参加するのか。人間が、生身で集まる、ということ。この、生(なま)の人間行動の大事さを、私たちは、もう一度、再確認することが必要だ。 通信革命で、何でもかんでも、インターネット=Web ウエブ
にやられてしまって、アマゾンが、凶暴な恐竜のようになって、書店どころか、すべての物流の店舗 を食い散らかして、押しつぶして廃業に追い込みつつある。

アメリカのメガストア(巨大スーパーマーケット)の隣りにペタッとくっついている、ショッピング・モールの お店たちが、どんどんバタバタ、アメリカでも潰れつつある。さすがに、レストラン と、 それから、生鮮食料の店舗は、アマゾンが侵略できないから、潰れない。 

 あとは、全部、スマホで、商品を ガチャッと画像で取って、そこから、アマゾンで、安い方を買う。実際の店舗 (リアル・テンポ)を持っていない分だけ、 アマソンの方がカネが掛からないから、安くで、売れる。 それで、実店舗(じつてんぽ)の方が、世界中で潰れつつある。

 その先にあるのは、メーメー、羊のように、泣いて「羊たちの沈黙」で、 スマホを、黙って弄(いじ)くっている、ヒツジたちである、そうだよ、大衆であるお前たち自身が、叩き殺されて、沈黙したまま、屠殺(とさつ)されてゆくのだ。

 私は、この「羊たちの沈黙」を、まざまざと、モンゴル国のウランバトールから、200キロ行ったさきの、 遊牧民たちの集落で、見せてもらって、じっと見ていて。 大衆である、お前たちは、そうやって、世界権力者たちから、屠(ほふ)られてゆくのだ。 スマホをしっかり、握りしめたまま。

従って、前田氏よ、私たちの学問道場は、私とかの講演を、動画配信はしません。いいように、使われるだけだ。 それよりも、たまにでいいから、生身で結集することが、大事だ。あとは、本を読みなさい。しっかり読んで、赤ペンを入れながら、しっかり、頭の中に、たたき込みなさい。 

ただし、会員向けの定例会(自力の講演会)の収録DVDが、2か月も掛かって、完成して、販売できる、というのは、あんまりだ、ということは分かります。私が、これまで、10年間、どれぐらい、ウスノロの弟子たちを、怒鳴って、喚いて、怒って、

 「なんで、もっと、急いで、DVDに出来ないのだ。お前たちは、何をやっているの。この穀潰(ごくつぶ)し どもめ。 役人、公務員、官僚体質化した、バカ野郎どもめ」 と、怒って来たことか。 これは楽屋話(がくやばなし)ですが真実です。 

 ですから、これからは、講演会終了後、3週間以内にには完成させて、送れるようにしますと、責任者の須藤よしなお君が、私に約束しました。 これ以上は、どうにもならないのだそうです。 

 私は、不満のままですが、これが私たちの現状です。 業者に出せば、2週間でできるらしい。だけど、そこで制作費の大金、数十万円を取られます。だから、自力でなんでもやっているのです。

私は、ネット(通信)革命は、このあと、どこまで行くのか、を、冷酷に、測定しています。が、なかなか大変だ。今度の金融本 『迫り来る大暴落 と 戦争“刺激” 経済』(徳間書店、2018年5月19日刊)にも数十ページ書いた。アップル、グーグル、アマゾン、フェイスブック、MS 、 テスラ、 などのことを、ずっと書いた。 

この高(たか)が通信機械屋に過ぎない者どもめが、物作り
モノヅクリ と最近は、英語でも、大切にされて、言うようになった )を何もしないで、なんの苦労もなしに、流通だけ独占して、 どうして、こんなに時価株式発行額(じかかぶしきはっこうがく)で、9000億ドル(90兆円)とか、7000億ドル(70兆円)とかで、世界最大企業になっている、のかを、怒りと共に、呪(のろ)い、呪詛(じゅそ)を込めて書いた。読んでください。

 私が、道端(みちばた)で、演説する日が来たら、皆さんも、来て下さい。一所にがなり立てましょう。 人間は、生身(なまみ)でやることが大事なのだ。そうしないと、

 本当に、スマホを握りしめて、メーとも泣かないで、じっとトサツされてゆく(モンゴル人は、ヒツジを苦しめないで、きれいに解体する。中央アジア人は、いきなりヒツジの首を刎(は)ねるので、血が一瞬で固まる、と現地で教わった。カザフスタンでも見た) 「羊たちの沈黙」になってしまう。 

 気づかないうちに、みんな、本当に「羊たちの沈黙」だ。誰かが、気づいて、大声で喚(わめ)くしかないのだ。 人間の奴隷たちに向かって。

副島隆彦拝