[2192]第2次朝鮮戦争で自分の金融資産の保全(=防衛)を真剣に心配している人たちへ

副島隆彦 投稿日:2017/09/23 06:07

副島隆彦です。 今日は、2017年9月23日です。

 私は、17日に、金融セミナーを無事終えました。台風の日に当たって、東京も風雨(ふうう)があって、参加者たちは、自分の帰りの交通機関のことを心配していて、会場が最初から何か殺気立っていました。

 私も、こういう空気が乱れている低気圧の日は、頭の調子が少し変になります。ですから、最初から、「心配しないで下さい。明日の朝になれば、キレイに晴れ上がって、みんな、もう何も心配しないのですから。人間なんてその程度の生き物だ。戦争だって同じことだ。戦争だ、戦争だで、あんまり心配ばっかりするな 。ヘンな想像力があるから、人間(人類)は、権力者たちに、いいように操(あやつ)られるのだ」と、余計なことを言って、始めから脱線していました。

それでも、私の話を真剣に聞きに来て下さる人が、たくさん集まってくれて、ありがたいことです。

 セミナーの後、私が気になった質問を数人からいただきました。 「それなら、副島先生。戦争銘柄、戦争特需、戦後復興の株式の銘柄(めいがら)を教えて下さい」というものでした。 さすがの私でも、そこまでは頭が回らなかった。 冒頭から、ビットコイン や仮想通貨とは一体、何なのか、の話しばかり、ワーワーやってしまって、聴衆をがっかりさせたようだ。

私の本の読者たちだから、「それで、その短期で片付く、朝鮮戦争のあとは、どうなるのだ」の話を期待していたのだ。 だから、ビットコインと奇っ怪な世界通貨の話が重要なのだよ、という、私の考えが通じなかった人たちがたくさんいたのだ、今頃になって私はようやく気づいた。迂闊(うかつ)だった。

「来年の4月の 米軍による北朝鮮爆撃。そして、中国軍が侵攻(進撃)して今の北朝鮮の体制を片付けます」の、私が、今年の4月に始めた 予言 のそのあとのことを、ずっと私は、「次はこうなる。その次はこうなる」とずっと、考えていました。 それが、ビットコイン=仮想通貨 という「中心を持たない世界通貨の時代」 という ことと、日本に これからまだまだ、1億人(今の3倍)の外国人旅行者が来る、それを吸入(収益)の種とせよ、というものでした。

 それでも、「1950年6月に始まった、朝鮮戦争(コーリアン・ペニンシュラ・ウォー)の時の、戦争特需(とくじゅ)、戦後復興特需」のことまでは、私でも考えが足りなかった。 セミナーの参加者の多くは投資家ですから、冷酷に、私からそのことを聞きたかったのだ、と、あとで気づきました。

 この冷酷な、戦後復興特需(せんごふっこうとくじゅ)のことは、次のセミナーで急いで話さなければいけません。でも、それは来年の3月11日(日)です。もう朝鮮への国際的な(=国際社会が一致した)強制執行活動(フォース・メジュール)の直前です。

メールでご質問を下さった人に、私は、さっき返事を差し上げた。それを、ここに載せます。 氏名等にに配慮しました。  副島隆彦 拝

(転載貼り付け始め)

From: *************
Sent: Monday, September 18, 2017 11:09 PM
To: GZE03120@nifty.ne.jp
Subject: 「ご挨拶と預言者金融セミナーでのご質問」
<学問道場会員************>

副島隆彦先生

****と申します。

 昨日(9/17)は、預言者金融セミナーに参加させていただき、副島先生の最新の論考に触れることができ、一層見識を深めることができたこと、感謝申し上げます。

その中で、1つご教示いただきたいことがあり、メールさせていただきました。
 昨日の先生のご論考も、2018年4月に 朝鮮半島で戦争が起こるのは、間違いないとの事でした。これに対し、本当に戦争が起こってしまって良いのでしょうか?と言うのが私の質問でございます。

 第二次大戦・太平洋戦争以降も 東アジアにおいては長らく戦火が続いておりました。中国大陸での国共内戦、その後の朝鮮戦争、インドシナ半島でのベトナム戦争、それがおさまったかと思ったらカンボジア内戦、短期間ではありますが中越戦争と言うのもありました。

ようやく戦火が収まったのは、ここ3~40年というと言う認識でございます。東アジアにおける経済成長が始まったと言えるのは、まさにこの頃からではないでしょうか?

 そんな中、今回もし本当に朝鮮半島で戦争が始まった場合(それが限定的な管理された物であったとしても)再び東アジアが動乱に巻き込まれてしまう怖れは、本当に無いのでしょうか?

 今の北朝鮮を知る限り、人道に反する独裁政治が行われているのは間違いないでしょうし、それを終わらせるにはもう軍事力によって強制的に排除するしかないと言うのも概ね理解できます。しかしながら、それでもなおなのです。。。

 東欧のように、中間層による反政府勢力と言うものがあれば、市民革命のような形を通じて 比較的穏やかに政権交代がなされるでしょう。しかし、今の北朝鮮にそのような反政府勢力が見受けられない場合、それこそ狂信的な一群が、かつてのポル・ポト派のように内戦に突入し、そして決して想像したくありませんが、その火の粉が日本にも及ばないとも限らないと考えています。

 こうした大きな話だけでなく、私自身の振る舞い方ですが、保有する1000万円ほどの株式は、戦争の始まる3月までに売り切って、戦争開始後 暴落したら安値で買い直したら良いのか? それともこのままずっと持ち続けた方が良いのか? (預金は2000万円ほど保有しております。) ささやかなお尋ねになりますが、こちらも併せてご教示いただけませんでしょうか?

 先生のお母様お亡くなりの事。謹んでお悔やみ申し上げます。大往生との事ですが、やはり肉親がお亡くなりになるということは、大変お辛いことと存じます。どうかお力をお落としになりませんよう。先生が、ご著書のどこかで書かれておりました 「保護者会の帰り道にギターを買ってくださった」と言うくだりが、何か印象に残っております。

 [追伸] 昨日から、10月22日総選挙が確定のようなニュースが出回っております。いずれにせよ、慌てることなくしっかりと本質を見定めて、対処振る舞いたいと考えております。

最後までお読みくださり、誠にありがとうございます。お手隙の時に、ご返信いただけるとありがたく存じます。

敬具

2017年9月23日
****さまへ
副島隆彦から

 金融セミナーにご参加下さりありがとうございます。
早くにご質問のメールをいただいておりました。今朝ようやく時間が取れました。

 ご質問の、「 本当に戦争が起こってしまって良いのでしょうか?と言うのが私の質問でございます」のことです。 いいも悪いもありません。私、副島隆彦は、固く決意して、近未来の予言者になったのだ、そして冷酷な近(きん)未来の予言をするのだ、と言うことしかできません。

戦争になれば、その国の民衆がたくさん死ぬ。国民や民衆にとっていいことは何もありません。戦争は、本当に悲惨なものです。 

 しかし世界史=人類史を作っている、この愚かなる 人間という生き物が必ずたどる、戦争を繰り返してゆく、そのようにやって北、という道を、個人の善意や、正義感などでは止めることは出来ない。
. あまつさえ、9月17日の私たちの金融セミナーのあと、「それなら、どうして、先生は、戦争特需や、戦争銘柄の株を推薦してくれないのですか。朝鮮戦争 のあとの復興(ふっこう)に日本の大企業はどれぐらい関われますか。何を買えばいいですか 」という質問と、要望がありました。

 私は、この、何があろうと、自分のお金儲けのことしか考えない、という生き方はきわめて正しい、大人の生き方だ、と、厳しく判断しています。

 物事(ものごと)を突き詰めたら、人はそのような生き方になる。そのことを私は尊重します。

 今回の(それは来年4月だ、そして1ヶ月で片付ける、と副島隆彦は、今年の4月に予言した )「第2次朝鮮戦争」は、極めて限定された「管理された小さな戦争」managed small war  マネイジド・スモール・ウォー です。北朝鮮を公然と支援する勢力 や、大きな国はありません。北朝鮮は孤立している。すなわち、「大後方(だいこうほう)」great back グレイト・バック からの物資補給と安全確保の地帯が北朝鮮にはありません。これは大国の代理戦争(サロゲイト・ウォー)でもありません。だから決着は早く着きます。その方がいい、と、副島隆彦は考えます。戦争難民(レフュジー、refugees )
が大量に発生する前に終わらせなければいけない。

ですから、貴兄は、お持ちの株をそのまま保有して下さい。戦争の陣太鼓(じんだいこ)が、お城の方からドーン、ドーンと聞こえて、周囲が騒がしくなって、自分の精神状態が極度の不安に駆られて、大八車(だいはちぐるま)に家財道具一式を積んで、さあ逃げるぞ、で狼狽(ろうばい)売りをする、ということをしないように。 今のままじっと持っていなさい。その後に、復興特需が来ます。急いで 簡潔に、このことだけを私は、急いで助言いたします。

 突如の総選挙の決定(10月22日、投票日)は、トランプ大統領が、安倍首相に、戦争の前に、急いで、日本の国内の政治体制を固めておけ、ということで、アメリカの命令です。

 日本国民の多くは、安倍晋三に飽き飽きしていて、他の人に代われ、と思っているのですが、宗主国(そうしゅこく)=支配国 の アメリカが、安倍でいい、と判断している。親会社のトップが、子会社のトップを決めます。そういうことです。私、副島隆彦が長年唱えてきた、「帝国ー属国」関係というのは、そういうことです。

 最後にお書きの、私の亡母(このお盆に死去。92歳)が、私に「保護者会の帰り道にギターを買ってくれた」は、正確には、私が2年生(17歳)で高校を中退した日に、親子でトボトボと歩いて、そのまま街まで行って、そのとき母が「何か欲しいものはあるの?で」ギターを買ってくれました。「私は、あなたのことを信じているから」と母は確か言いました。

 私が、気づかないで、セミナーの参加者たちに心配をさせた、きっとその切実な内容である、重要なご質問をして下さいまして、私に気づかさせてくださって、ありがとうございます。

副島隆彦拝 

(転載貼り付け終わり)

副島隆彦拝