[2054]安倍晋三が、トランプに朝貢(ちょうこう)しに行った件の裏側。
副島隆彦です。 今日は、2016年11月19日です。
いよいよ 明日(20日)は、鳩山由紀夫元首相を、お招きしての私たち、学問道場の会員定例会(自力の講演会)だ。鳩山・小沢政権を、2010年に、謀略で、打ち倒した、者たちと、アメリカのCIAどもへの 私の怒りは今も深い。
鳩山氏は、今は「東アジア共同体運動」をやっている。これは、私たち学問道場が、掲げる理念である、「アジア人どうし戦わず」(今、この書名の、共同研究の本を私たちは作りつつある)と完全に一致している。
さて、あまり、以下のことはくだらないことだから、急いで書きたくはないが、今後に響(ひび)くので、書いておく。日本の謀略政治の親玉である 安倍晋三首相 (よごれ政治家の三代目のボンボンで、ずるく立ち回る)が、へこへこと、NYまで行って、ドナルド・トランプ次期米大統領に会った。
これは、属国の王(ナショナリスト)が、次の皇帝(インペラトーレ)に、ご挨拶=御礼(おれい)=臣下の礼 =朝貢(ちょうこう、tribute トリビュート)をしに行った。
こういう、無定見のスリ寄りが出来る自分は、「柔軟な考えが出来る、優秀な民族指導者(ナショナリスト)だ」と、安倍は、自分で自讃(じさん)している。 まだ公職にない人の、個人の家に、一国の首相が、堂々と会いに行く(公式の会談ではない、と言い訳しても、ちょっと問題だろう)ということを、やってしまった。世界基準からしたら、驚くべきことだ。
自分が、かなぐり捨てた、昨日までの、自分への助言者(=自分の飼い主。アメリカのネオコン、Moonie 勢力 )たちへの、自分の裏切りが、このあと、自分にどのように降りかかるかを、今のうちから考えておくべきだ。
「なによりも日本の国益(ナショナル・インタレスト)が大事だ」とか言って、己(おのれ)の内心の屈辱感もかなぐり捨てて、こういうことが平気で出来る人間だ。バカボンボンの三代目、というのは、こういうことをする。
ここの会員たちは、私が下 ↓ に書いた、 [2051]番 「 ヒラリー は、必ず逮捕、投獄される。 そして、不正選挙が行われていた。」(2016年11月17日)を、再度、しっかり読んで下さい。こっちの方が重要です。
(転載貼り付け始め)
(副島隆彦注記。 昨日の朝の9時前のNHKで、「今、会談は終わった」 と言ったから、会談は、現地で、午後5時20分から午後6時50分までだったろう。日本時間の、11月18日 午前7時20分から、8時50分だ )
〇 「安倍首相「信頼築けると確信」=トランプ氏と初会談―1時間半、再会で一致 」
時事通信 2016年11/18(金) 9:13配信
安倍晋三首相(左)は17日夕(日本時間18日朝)、米ニューヨークでトランプ次期大統領と初の会談を行った。この後、首相は記者団に「信頼関係を築いていけると確信の持てる会談だった」と述べた=内閣広報室提供
【ニューヨーク時事】安倍晋三首相は17日夕(日本時間18日朝)、米ニューヨークでトランプ次期大統領と初の会談を行った。
この後、首相は記者団に「胸襟を開いて率直な話ができた。信頼関係を築いていけると確信の持てる会談だった」と指摘。その上で、再会談を行うことで一致したことを明らかにした。会談の具体的なやりとりへの言及は避けたが、日米同盟の重要性や環太平洋連携協定(TPP)の意義などについて説明したとみられる。
会談は、マンハッタンの「トランプ・タワー」にあるトランプ氏の自宅で、予定より30分長い約1時間半行われた。日本側は首相と通訳だけで臨み、トランプ氏側は長女イバンカさんらが同席した。就任前の次期米大統領と日本の首相による会談は異例。大統領選勝利後、トランプ氏と外国首脳の会談は初めて。
首相は「大変温かい雰囲気の中で会談を行うことができた」と説明。「2人の都合の良いときに再び会い、より広い範囲で深く話をしようということで一致した」と述べた。
首相は「私の基本的な考え方は話をした」と明言、日本の立場を説明したことを明らかにした。ただ「今回は非公式の会談なので、中身について話すことは差し控えたい」と述べるにとどめた。
トランプ氏は選挙戦で、在日米軍駐留経費の日本側全額負担や、日米安全保障条約に定められた対日防衛義務の放棄と受け取られる発言をしてきた。これについて記者団から会談での印象を問われた首相は「同盟は信頼がなければ機能しない。トランプ氏は信頼できる指導者だと確信した」と強調した。
首相としては、大統領就任前の会談という性格を踏まえ、今回は政策面での突っ込んだ意見交換より信頼関係の構築に主眼を置いたとみられる。
(転載貼り付け終わり)
副島隆彦です。 安倍は、記事にあるとおり、「トランプ氏は信頼できる指導者だと確信した」
” I have great confidence in him . ” と世界に向かって言うことで有頂天になっている。 この英文の方が、始めに出来ていて、これを世界向けに発表する。 日本国民向けに、日本語で、何を言ったかは、あまり問題ではない。 記者会見用に、すでに出来上がっている官僚の外交用の作文を、自分の言葉として話すふりをするだけだ。
外国向けには、こういうことになる。 「私は、主要国の首相として、初めて、怖々(こわごわ)と、トランプという猛獣に近寄って見ましたが、皆さん、安心して下さい。この猛獣は、私たちに、いきなり襲いかかったりしません。大丈夫なようです」と、探検隊の 猛獣の洞窟からの報告のような感じだ。
自分が、世界中の属国の王としては、一番のぶっちぎりで、トランプに、忠誠を誓いに行った、ことを、安倍晋三は、恥だとも何とも思っていない。周り(国際社会)および、アメリカ人たちから(本当は、ほとんど相手にされていないが )、どのように思われてるか、を知らない。知りたくもない。
悪代官(あくだいかん)にスリスリとすり寄るワルの越後屋(えちごや)に、悪代官が、「おぬしもワルよのう」と言われて、ふたりでニンマリしているだけだ。みっとも無い限りである。こんなのを、外交というのか。
この会談のお膳立てをしたのは、すべて ヘンリー・キッシンジャーだ。日本政府が、キッシンジャーに懇願して実現した。数日前に、政府特使の審議官の何とかという官僚を、送っていた。 キッシンジャーが、すべて根回しした。
だから、トランプタワーに、安倍が、はいる直前に、93歳のきつい体を押して、キッシンジャーが、トランプタワーに入っている。「ドナルド。日本人を安心させてくれ」ということで。
(副島隆彦、加筆。 2016年11月20日、午前3時。私は、ふっと目が覚めて、気づいたのだが、こういうことは、あまり書いてはいけないのだろうが。やっぱり、ここに書く。キッシンジャーに、日本政府は、内閣官房機密費=領収書が要らない=から、2億円(200万ドル)払ったのではないか。
それを、キッシンジャーが、半分やるから(「君の取り分だ」)、と トランプに渡したはずだ。 日本の内閣官房機密費は、70億円ぐらいある。こんな安い金で、アメリカの超大物たちを、買収できるのだから、安いものだ。
本当に、日本人は、こういうことをするのだ。現実の政治の世界というのは、こういうものだよ。 私は、もう、何でも書くぞ。それが、世界人民のためだ。 副島隆彦、加筆終わり )
キッシンジャーからの助言に、トランプが、“ Oh, I see . “ 「オウ・アイ・シー」「ヘンリー、分かった。(そうする。あなたの言うことだから聞くよ)」で、「それで、なんと言えばいいんだ」で。
“ ( You have ) Nothing to worry about . “ 「ナッシング・タ・ウォオリー・アバウト」「 日本は、何も心配することはない(うまくやって行ける)」と言えと、キッシンジャーに言われて、そのまま、 そのとおりトランプは、安倍晋三に言った。「日本は、何も心配することはないぞ」と。たった、これだけの事であって、他には、何も話していない。
安倍は、「日本の立場を、トランプ氏に、しっかり説明してきた」と言ったが、相手は、何も聞いていない。適当にあしらっておけばいい、という対応だ。
これで、安倍と日本人(の上の方のやつら)は、ニコニコで、ほっと一安心だ。なんという、敗戦直後の、13歳の少年(ティーンエイジャー)並みの、ワンころ、チンころ並のままなのだろう。
「安心しなさい。何も心配することはない」と、言われて、有頂天になって帰ってくる。 ニューヨークでは、日本から、モルモット(という実験用のネズミ)首相が来るそうだ、と言われていた。
日本人形(5万円ぐらいか?)を安倍は、お土産に持って行ったそうだ。娘のイヴァンカに、安倍が、ガラス・ケース入りの博多人形を持っていったのだろう。イヴァンかは、“ Thank you . ”「サンキュー」と一言言って、受け取っただろう。
それから、トランプには、「数十万円する 本間ゴルフ のドライバー」をお土産に持って行ったそうだ。本間ゴルフのドライバーは、私、副島隆彦も、下手くそながら、使っている。本間ゴルフだけが、東南アジアの手足の短いおじさんたちには、ぴったりのゴルフ・クラブだ。
トランプの日本語通訳は、昔からの不動産業者で、中華系の人間(華僑だろう)で日本でも育った日本語が出来るやつだ。
トランプは、このきんきらきんの黄金の間と、そこから見渡せる、NYの輝く摩天楼の夜景を安倍にずっと見せて回っただろう。 すべては超(ちょう)成り上がりの、成金(なりきん)の商売人のやる手だ。これで、面会者の度胆(どぎも)を抜く。
安倍は、記者会見で、「会談がうまくいってホッとした 」といった。お前のような無定見人間の、自分よりも強い人間には、スリスリとすり寄ってゆく、その浅ましさを、日本人は、自分の中にある、奴隷根性だと、皆で噛みしめるべきだ。
「日米同盟は、最優先であり、揺るぎなく・・・」とは、「帝国・属国の関係を大事にします」ということで、日本は、アメリカ帝国に、この先も、べったり付いて行きます」という、 哀れな、惨めな、属国の首長(これを、帝国のエンペラー=インペラトーレ に、這(は)いつくばる、属国の王で、ナショナリストという)の姿そのものだ。
私、副島隆彦が、30年掛けて築き上げてきた、「属国・日本論」の如実の実現だ。その有り有りとした顕現(けんげん)だ。 日本人も、支配層から一般国民まで、今や全員、そう思っている。ここでも、副島隆彦の勝利だ。
「よかった、よかった。安倍首相は、よくやっている。日本は、これで安心、安全だ」と、やや、内心の不興(ふきょう)を押し殺しながら、みんな思っている。 情けない日本の姿だ、と、微(かす)かに思うが、「これが、日本の生きる道だ」と、全員で、アメリカ帝国に這いつくばる。
「安倍ちゃんは、よくやるよ」の「よくやるよ」には、軽蔑が含まれていることを、安倍と周辺は、知っているべきだ。
激しく噛みしめる屈辱感 と、死ぬほどの懊悩(おうのう)の中にしか、本当の政治はないことを、お前たちは知っているべきだ。理解力の無い韓国国民の前に、真面目に項垂(うなだ)れている、朴槿恵(パククネ)大統領の中に、本当の本物の政治家の姿があるのだ。
彼女の父親の朴正煕(ぼくせいき、パク・チョンヒ。日本の陸軍士官学校卒だ)が、韓国を豊かな国にした。韓国民が、一番、尊敬しているのは、韓国を復興させた朴正煕だ。 彼は、自分の引退の花道に、「韓国は、自分で自分の国を守るために、核保有する」と計画して、それで、アメリカに、1979年に、殺された。
K-CIA (韓国CIA) の幹部(長官)が、4人だけの宴席で、突然、朴正熙を射殺した、ということになっている。
アメリカと「特別な二国間関係」であるはずの、イギリスの メイ首相からの、当選のお祝いの電話に対して、トランプは、“ Call next , May “ 「また、(そのうち)掛け直してくれ、メイ」 と言って切ったそうだ。
同じ、英語(を話す)国民で、19世紀の大帝国のイギリスと、20世紀の大帝国の アメリカとの 特別な関係は、なくなって、落ち目のイギリス(ロスチャイルド家も落ち目だ)は、「英米も、ふつうの国家関係」に落とされてしまった。
選挙の最中に、トランプの悪口を、さんざん言った、ボリス・ジョンソン英外相などは、どうやって、トランプと口をきいたらいいか分からなくなっている。同じ英語国民どうしだから、何を言ったか、正確に、お互い、筒抜けになっている。 英独立党(UKIP 、ユーキップ 民族主義右翼政党 ) のナイジェル・ファラージュ(おかまちゃんである。英議会の議員の5分の1は、おかまだ)
と、トランプは、とっても仲良しで、ファラージュが、トランプの応援演説にも駆けつけている。ファラージュから、トランプは、イギリス政界の裏側のことは、何でも聞いて知っている。
かつ、6月だったか、トランプは、スコットランドに行った。そこで、老舗(しにせ)の古式ゆかしいゴルフ上を買収して、オープニングの記念式典をやった。そのときに、ルパート・マードック(オーストラリア出身の新聞・メディア王。スコットランド系。アメリカのFox channel も持っている。FOX の援護射撃で、トランプは勝った)と親しく、バグパイプの演奏を聴いていた。
トランプの母親は、スコットランド移民だ。だから、彼女を、このときも連れて行っている。そのことを、スコットランド人、およびイングリッシュは、よく知っている。
トランプ当選(勝利)に対して、リスクヘッジ(保険を掛ける)をして置かなかった国の政府は、困り果てている。「どうせ、グローバリストのヒラリーが勝つ、と決まっているんだ。我が国は、その言うことを聞けばいいんだ 」と、安易に考えていた。トランプの出現、台頭に嫌悪感を示していた、ヨーロッパの各国の首脳たちの、歯切れの悪さが、一番、おもしろかった。 NATO のドイセンベルグ事務総長たちは、どんどん辞任、解任されるだろう。
ヒラリーは、どうせ、ブタ箱(jail ジェイル)入りだ。この仕事は、NYの検事長あがりで、市長をずっとしていた、老練なルディ・ジュリアーニにやらせればいい。ニュート・ギングリッチ(元下院議長)とジュリアーニがトランプに付いているから、アメリカ政界も、官僚どもも、いい加減な動きは出来ない。今や、合計で4千人の、ワシントンの各省の幹部たちの、ひとりひとりの言動に、自分自身の首がかかっている。
アルルくんが、言っていたが、トランプは、さっそく、NYから指令を出して、まだ大統領でもないのに、ワシントンのロビイストたちは、一切、ロビー活動(利権あさり、産業界、圧力団体の根回し業)をするな、させない、と命令を出したらしい。かれら汚れたロビイストども(元下院議員ととか、官僚だった者たち)一万人ぐらいが飯の食い上げになって、失業する。
「議会は、マイク・ペンスに任せておけ」 だ。ペンス次期副大統領が、一昨日、ジョーバイデン副大統領と、引き継ぎの打ち合わせをした。「TPP(の廃案)も議会の仕事だ」と。
日本には、アメリカのニューズの受け売りで、「トランプ政権への政権移行(トランジション)チームの中で、内紛」とか、書いているが、実際は、トランプと、キッシンジャーのふたりで、何でも決めているのだ。
キッシンジャーが、「ドナルド、外交の人事は、こうやってくれ」と言ったら、トランプは、「分かった、そうするよ」と言う。ここが分からなければ、「政治を見る目」の無い人間だ。
私、副島隆彦が、この5月22日に、アメリカの最高権力の動きの、この大きな構造体を見破った。「トランプ大統領と アメリカの真実」本に書いた。トランプが、5月17日に、ヘンリー・キッシンジャーに「ドナルド、ちょっと来てくれ」と、同じ、NYのアッパーイーストの自宅に呼ばれた時に、まだ存命の、”実質の世界皇帝”のデイヴィッド・ロックフェラーの支持をもらったから、だから、トランプの勝利は、この時、決まったのだと、私は、はっきりと書いた。 だから、日本では私の勝利だ。
トランプの閣僚人事のことは、追って、追々、書く。
トランプタワーからの、ニューヨークの綺麗な夜景を見せられて(これだけだ、他には何も中身はない)、ご満悦の安倍晋三は、自分自身の、「汝(なんじ)の時(とき)は、数(かぞ)えられたり」にまだ気づいていない。
副島隆彦 記