[1913]地震と火山爆発は同じ3

澤田正典 投稿日:2016/04/23 10:14

 会員番号2953の澤田正典です.今日は平成28年4月23日です.
 副島隆彦先生,守谷健二先生,他諸先生方,いつもありがとうございます.私がこの重掲に,何度も投稿してしまい,すみません.

 今回はまず,地殻変動の分類をします.プレート運動によって地殻に弾性エネルギーが蓄積されて,それが解放される現象は存在します.弾性エネルギーの解放に伴い発生する地殻変動の現象は,

 ・プレート境界型地震の発生後,プレート境界の上面側の地殻で見られる,長期的な伸張変動(余効変動).
 ・プレート境界において発生する,スロースリップ,ゆっくり地震,サイレント地震.

 です.プレート境界で地震=核爆発が発生すると,高温によってプレート境界面の岩盤が溶解し,その面の摩擦力が低下し,弾性エネルギーの解放による長期的な伸張変動が発生すると考えています.これが,私の解釈による余効変動のメカニズムです.そして,温度の低下に従う摩擦力の回復と,弾性エネルギーの解放に伴う復元力の低下により,時間が経過するにつれて余効変動は収束していくと考えます.東北太平洋沖地震の震源となったプレート境界では,今でも余効変動が継続しています.核爆発の大きさも相当なものでしたが,それだけではなく,弾性エネルギーの蓄積も,たしかに,大きかったのでしょう.

 プレート境界はもともと,強固に固着しておらず,摩擦力程度の弱い力で,上面プレートと海洋プレートの面同士が接着されています.静電気的な力が,この摩擦力に関与する場合もあると思います.そして,ある程度の弾性エネルギーが蓄えられると,たとえプレート境界型の地震が発生していなくとも,復元力のほうが摩擦力に勝り,ゆっくりと滑ります.それがスロースリップという現象であり,東海地震の想定震源域の周辺で,ときおり発生が確認されている現象だと推理されます.房総半島で何度か観測されてきたゆっくり地震も,同様の現象でしょう.

 プレート運動はゆっくりとした運動ですから,弾性エネルギーの蓄積は基本的にゆっくりと進みますので,開放されるときも,ゆっくりと解放されるはずです.そして弾性エネルギーが解放されないまま時間が経過するほどに,弾性エネルギーは地殻を塑性変形させながら消滅するはずです.地殻内部には,弾性エネルギーはほとんど残っていないと思います.プレート運動で押されていますから,応力は働いていますが.
 プレートテクトニクスが直接的に関与している現象など,この程度です.
 なお,地殻内地震において余効変動が発生した場合,それが必ずしも弾性エネルギーの解放に起因するとは限りません.核爆発に伴う高熱が関与した,別のメカニズムである可能性も考えられます.

 次に,核爆発や核反応に伴い発生する地殻変動の現象は,

 ・すべての地震における震動.
 ・プレート境界型地震における,プレート境界をせん断破壊面としたせん断破壊の促進と応力の解放.
 ・地殻内地震における,地殻内部の部分的なせん断破壊の促進と応力の解放,及び断層面の形成.
 ・火山におけるマグマ水蒸気爆発.
 ・火山におけるマグマ上昇及び火山性微動.

 です.ここでは,核爆発や核反応によって発生するエネルギーのうち,力学的なエネルギーの関与が大きなものを上に,熱力学的なエネルギーの関与が大きなものを下に書いてあります.また,断層面は応力を解放したせん断破壊面であり,地震動のエネルギー源である核爆発とは無関係ですから,地震動の振動の方向成分と,断層面の変位の方向成分も無関係になります.

 今後,修正することがあるかもしれませんが,今は上記のとおりに分類したいと思います.

 こういった分類を確実に行う目的上においては,現在の地震学が蓄積している,力学的な物理量の観測データが,後々,役立つだろうと思っています.(ただし,そんな研究をしたところで,地震予報や災害予測には,ほとんど役に立ちません.優先順位で言えば,一番最後の方です.今の地震学では,一番最後にやればよいことを,わざわざ,一番最初にやろうとしているのです.なんらかの謀が働いているに,決まっているではないか.そんなことをしている間に,税金を払っている日本国民の皆様が津波や地震や火山災害で何万人も亡くなっているのです.ひどい話である.)

 私は副島隆彦先生の書籍と講演会に感謝しています.私にとって大切な恩師です.ベンジャミンフルフォード先生,リチャードコシミズ先生にも,感謝しております.そして,船井幸雄先生に,深く感謝しております.

 澤田正典 拝