[1808]敗戦後70年 の 終戦記念日 に 合わせて。  

副島隆彦 投稿日:2015/08/15 19:30

副島隆彦です。 今日は、2015年8月15日です。

 暑いので、昼間も仕事をしていると、つい、ぼーっとなって
眠たくなります。 夏の午睡(ごすい)は体にいいから、夜の眠りの他にきちんと取ったほうがいい、とこの歳(とし)で改めて思います。

 今日が終戦記念日(敗戦後70年、ポツダム宣言受諾の日。連合国からみれば、対(たい)日本戦争のVJ-day ヴィクトリー・アゲインスト・ジャパン・デイ) で、慰霊祭が各地であった。 

 天皇のお言葉があって、天皇・皇后からの、「世界を敵に回すようなことはやめなさい」という 安倍晋三への強い怒りがあって、それに安倍晋三が怯(ひる)んで遠慮した、という話はここには書きません。

 昨日14日 の、安部首相の 全身ふて腐(くさ)れた感じの「侵略、反省、お詫び」の談話なのか声明文が 午後の6時の閣議のあとの官邸の記者会見場であった。 相当に圧力が、 勝利国である 連合国側=連合諸国 (ザ・ユナイテッド・ネイションズ) から、安倍に掛かったのだろう。

安倍の声明文は、もっぱら世界向けのもので、この声明文の中に、わざとらくし、付け加えられた、「・・・事変、侵略、戦争。いかなる武力の武力の威嚇や行使も、国際紛争を解決する手段としては、もう二度と用いてはならない」という文章は、主語が誰なのかはっきりしない、奇妙奇天烈な文だ。誰が、何の事変を起こし、何の侵略があり、何の戦争が有ったのか、まったく意味不明だ。 

  安倍たちは、こういう不可思議な表現で、安倍たちを厳しく監視しているアメリカが、「事変、侵略、戦争」というコトバを ポンと入れておきさえすれば、これだけで、自分たちを許してくれる、自分たちはこの窮地から逃げられる、と、心底ズルい人間がやる狡猾な、世界だましの、やり方に出た。 安倍晋三たちは、こういう自覚的な暴力団体質と、謀略人間の確信をもっている生来的な犯罪者たちだ。

私たち 日本国民は、このような 恐ろしい人間たちが、私たちの指導者(政権担当者)であることを、深く知って、身構えなければいけない。日本はどんどん危険な方向に引き釣りこまれて行きつつある。

 国際法(インターナショナル・ラー)である サンフランシスコ講和条約の条文を私がずっと読んでいると、安倍が、勝手に自分(たち)の主観で、連合諸国に逆らうことはできない、ということが分かる。

 この連合諸国(ザ・ユナイテッド・ネイションズ)が、そのまま、戦後の、現在の世界の秩序=支配体制であって、これが、The U.N.( ザ・ユーエヌ、◯ 連合諸国、 (× 国連 と訳すな)を作っているのだから、これに逆らう行動、と発言は、許されないのだ、ということが安倍晋三たちでも分かったのだ。

 安倍晋三程度の知能の低い人間(たち)は、「外国がうるさいなあ。いつまで謝罪を続けさせられるんだよ―」と 言うことだけは何とかできた。しかし現在の世界の秩序に逆らうことはできない。 安倍たち、日本のチンコロ右翼(おそらく500万人ぐらいいる)が、「ヤルタ=ポツダム体制の打破」、「戦後レジームからの脱却」を言うと、世界=国際社会=ザ・ユーエヌ が、許さない。  

 そして、このザ・ユーエヌ(ユナイテッド・ネイションズ)とは、五大常任理事国(ごだいじょうにんりじこく)と日本語では訳される、ザ・ファイヴ・パーマネント・メンバーズを中心とする現在の世界体制である、 米、英、フランス、ロシア、中国 の 5大国である。 “世界のお役人さま”である。

 この 5大国の合意事項に逆らうと、 軍隊による戦争行為ではなくて、 国際的な 警察(けいさつ)行動である、 PKO(ピース・キーピング・オペレーション)の対象になる。強制執行(フォース・メジュール)の対象になるのだ。 ザ・ユーエヌは、当事者となって戦争をするはない。警察行動をするのだ。警察行動の方が、国々の軍隊行動(軍事力の行使)よりも一段上である。このことは、私が、佐藤優(さとうまさる)氏と書いた「崩れゆく世界 生き延びる知恵」(日本文芸社、2015年4月刊)に書いた。しっかり勉強して下さい。

 私、副島隆彦は、このことをずっと書いてきた。私の本をしっかり読む人たちは知っている。

 日本のチンコロ右翼 (その中心部分は、今や、従業員もほとんどいないチビコロ経営者たち) は、こういう きちんとした知識がないので、安倍晋三の 低能 と 完全に気持ちが繋(つな)がっているので、「世界がウルセーんだよ。 いつまで謝り続ければいいんだよ」 という 反発心となって現れる。今も、この感じは続いている。それに対して、中国と韓国を始めとして、アジア諸国が、日本に訝(いぶか)しい表情をする。

 チンコロ右翼たちは、自分たちが、日本国内は抑えきっていると思っている。いつも自分は、管理する側、保守の側、体制の側、と脳のてっぺんから決めている者たちが、右翼っぽい公務員や警察官を含めて、「自分はいつも勝ち組」の精神構造(メンタリティ)で動く。

 そして彼らは、自分たち、2次元(平面)世界のレベルしか知能がないので、3次元の外側世界から、殴り付けられると、わけが分からなくなって、一体、どういう 力が自分たちに掛かっているかが、分からない。

 このチンコロ右翼経営者層は、小学校、中学校時代から頭が悪かったので、学校の勉強があまりにも出来なかったので、教師たちに虐(いじ)められたので  それで、「おい、日教組。はやく答弁しよろ」の 安倍晋三の 本音の発言どおり、日教組(にっきょうそ、日本教職員=きょうしょくいん=組合 )の悪口を死ぬほど言い続ける。 

 彼らを虐めたのは、教育行政をやっている出世組の役人化した教員たちから成る教育委員会なのであって、日教組ではない。 このことを、私、副島隆彦が、このチンコロ右翼たちと安倍晋三に教えて置かなければならない、と思ってこのように明確に書く。私が、こうしてはっきりと書いて教えておかないと、この低能たちは、自分たちのミジメ(惨め)だった学校時代の、不良生徒だった過去を忘れて、いい気になって、まるで、自分たちが、一家言(いっかげん)ある見識の有る人間であるかのように思い込んでいるから、彼らに、しつこく書いて教えておく。

 同じ企業経営者であっても、社員(従業員)を50人、100人抱えて苦労して、必死に陣頭にたって経営をしている者たちは、絶対に、ヘラヘラした、政治的発言などできない。しない。

 保守(ほしゅ)と右翼(うよく)は違うのだ。 本物の保守の経営者・資産家 と、チンコロ右翼は違うのだ。 チンコロ右翼たちが、いい気になって、「安倍ちゃん。頑張ってくれよ―。あの態度の悪いチャンコロ(中国人)、朝鮮人を、もっと傷(いた)めつけてくよ」 という、あの愚かな態度を、本当の保守の経営者・資産家たちは取らない。 
 
 本物の保守(コンサーヴァティヴ)の人間は、常に穏(おだ)やかである。何があっても激高(げきこう)することがない。常に穏やかに、人と接して、問題を我慢強く解決してゆく。ものごとを多方向からじっくりと考える。決してカッとならない。だから、安易に政治的な発言などしない。それが、本当の保守というものだ。

 それに対して、高校時代に 頭にカミソリのソリを入れたような、不良上がりか、「僕たちは、ずっと地元の名士で、青年会議所と ロータリー会員の家で育って、勉強は出来なかったけど、経営者一族なの」という ボンクラ3代目のような連中が、チンコロ右翼だ。

 この者たちは、勉強は出来なかったくせに、コソコソと金儲けだけはうまい。だから自分の分の資産を2億円ぐらいはちゃんと隠し持っていて、会社(法人)は、不景気ですでに潰(つぶ)してしまって、それで、浮世(うきよ)の憂さ晴らしで、「チャンコロ、チョーセンジンがうるせえ」を毎日、言っている。そうすると、自分が何だがとっても偉い人のように思えるらしい。

 仲間も大勢いてくれるから、毎日、この大合唱だ。それで、産経新聞( 今や、ほとんど潰れかかっている)と夕刊フジの 「朴槿恵(パク・クネ)、この女、許せねえー」を読んで、溜飲(りゅういん)を下げている。 救(すく)い難(がた)い連中だ。

 こういうのが、日本には500万人もいるから、ひとつの勢力だから、安倍晋三が辞めても、この勢力は残る。厳然として残る。私は、いつもこのことを心配している。 そして、創価学会までも、下部のおばちゃんたち(婦人部)の方から、特殊な別の宗教団体が、乗っ取ってゆかないかを、いつも心配している。
 
 勝共(しょうきょう)右翼である きわめて特殊な宗教団体は、すでに警察官、自衛隊、外務省、裁判官、財務官僚たちの中にも、いまでは、相当数が潜り込んで 根草(ねぐさ)忍者のように潜んでいるから、この者たちの存在が恐ろしいのだ。彼らは、確実に日本を戦争に引き釣(づ)り込む。私は、そのように確信している。彼らは、前述したチンコロ右翼(ネトウヨという軽度の精神障害者たちを含む)を隠(かく)れ蓑(みの)にして、その中で動いている。

 だから、安保法制 反対 の国会前の集会とかには、私たちは、十分に気をつけて徹底的に慎重になるべきだ。よっぽどのしっかりした主催者団体が開催するものでなければ、容易に近寄ってはいけない。あそこは、そこらじゅうがばい菌だらけなのだ。人間のバイキンの海だ。 おそらく特殊な宗教団体が、2割は入り込んでいる。

 それから、かつての極左過激派団体の残党たちが蠢(うごめ)いている。 それから公安警察官(政治警察、警備=けいび=課に所属する)たちが、5%ぐらい入り込んでいる。 純粋な若者たちで、まだ世の中を知らない、生来、頭のいい、賢い人間で、優れた見識をもって、安倍晋三たちの安保法制の軒並み20本の法律の改正と可決(9月27日が衆議院の会期末)に反対する人たちは、十分に気をつけなければいけない。 

 この世には、たくさんばい菌が居て、自分たちを騙(だま)してくるのだ、
と厳しく、早めに自覚するべきだ。 妙に年だけをとって、ちっともうまくゆかなかった自分の人生の怨念(おんねん)と恨(うら)みを、公共の政治発言で、昇華(しょうか)させ、自分は立派な人間だ、とまわりに示したいだけの、精神が荒廃して崩れ果てた年配者たちには、近づいてはいけない。 

 そういう人たちは、ドストエフスキーが描いた『悪霊(あくりょう)』たちなのだ。政治的な怨念を背負った 悪魔たちだ。このことを真面目で多感な 若い人たちに忠言、助言 しておきます。

 私、副島隆彦の目が黒いうちは、彼ら恐るべき、各種の悪霊たちの正体を、逐一、見抜いて、教えます。だから、いまのところは、静かにして私の言うことを聞いてください。じっと世の中の動きを見ていてください。そして、自分の生活を大事にして、少しでも楽しく、そして自分の将来への投資となることをコツコツと学んでください。

 どうせ、チンコロ右翼の低能たちは、本を読みませんから、彼らとは違って、本を読んでください。 とりわけ私、副島隆彦の本を読んでください。 私は、「大きな枠組(わくぐ)みの中の真実」しか書きません。私は、読者を騙(だま)すことをしません。
 
 以下に載せるのは、私と付き合いのある 編集者で、名うての本作りの名人です。 私に最新刊の本である 『中国、アラブ、欧州が手を結び ユーラシアの時代 が勃興する』(ビジネス社 、2015年7月刊)への 的確な批評をしてくれました。それを載せます。

(転載貼り付け始め)

『中国、アラブ、欧州が手を結び ユーラシアの時代が勃興する』
の読後感

              2015年8月12日  ****

 中国研究の7作目に当たる、最新刊を読了いたしました。
 マスコミが中国経済の崩壊を連日、報道する状況の中で、敢然と中国経済の実相に切り込まれる姿勢に、ただならない勇気を感じました。

 習近平(しゅうきんぺい)の「一帯一路(いったいいちろ)」経済の構想を、豊富な図版を用い、実にわかりやすく解説され、その卓越した内容に驚きを感じました。

 新たに打ち立てたAIIB(エイ・アイ・アイ・ビー、アジア・インフラ投資銀行 )構想にイギリスが参加したことで、人民元の国際化の可能性は高まり、アメリカのドル覇権の金融秩序に陰りが見え始めたこともよくわかりかました。

 第3章の「一帯一路で世界は大きく動く」は、習近平の「一帯一路経済構想」の実像と可能性を説得力のある視点で解説され、読み応えがありました。中東諸国を日本の真水化(まみずか)プラント技術で豊かな土地に変えていく作業が着実に始まっていることを、初めて認識しました。まさしく「一帯一路」構想は世界戦略と名づくべきもので、その将来が大いに期待されます。

 中国はロシアとケンカをせず、インドとも「一帯一路」での話し合いをしながら、中央アジア、アラブ世界を通ってヨーロッパにまで直通する、地球規模の輸送路をという大きな構想で中国は生きている。

 そのためには、「中国は戦争をしない。する必要がない」という捉え方は、実にまっとうだと思います。

 また、中国の南米戦略として、新たに「ニカラグア運河計画」について触れられていることも驚きでした。大西洋と太平洋をつなぐという物流改革の構想は、習近平の発想力の大きさを証明しているようです。さすがのアメリカも「灯台もと暗し」の習近平の手腕にはさぞ焦っていることがわかります。

 ――日本国民はこういう世界の大きな動きを教えられないままに、ツンボ桟敷に置かれて、どんどん世界から取り残されてゆく。――という副島先生の嘆きが痛いほどよくわかります。

 第4章「南沙諸島(なんさしょとう)をめぐる紛争の火種」も豊富な図版が用いられ実にわかりやすく読ませていただきました。南沙諸島はもともと各国の主張がぶつかり合う紛争地域であることがよくわかりました。 P135の「南沙諸島は4国が入り乱れて実効支配している」 の詳細な図で、紛争の実態が一目瞭然となりました。大マスコミはなぜこういう既成事実を報道しないのかと怒りに駆られます。

 第5章「欧州とアジアをつなぐアラブ、イスラム教徒の底力」は先生のアラブ紀行を読むような気持ちで、楽しく読ませていただきました。 名画「アラビアのロレンス」を下敷きにして、かつて英、仏 帝国が、アラブ世界に対して行なった許されない欺瞞の数々を解説されていました。 

 特にアラブ独立運動の指導者であるハーシム家のフサイン・イブン。アリー王 (メッカ太守) について、的確な評価をされておられることに喜びを感じました。「アラビアのロレンス」の時代を彷彿とさせる貴重な歴史写真も参考になりました。

 そして何と言っても、P189の「イスラム教の中心地帯であるヒジャーズ」の図がアラブの核心を突いていました。メッカからダマスカスまで北上する道 がアラブの中核だということがよくわかりました。

 そして正当なハーシム家のフサイン国王から、ヒジャーズの地を略奪した(1924年)、サウド家の悪辣な所業に、絶望に似た気持ちを抱きました。
このアブドゥルアズイーズ・イブン・サウド(サウジの初代国王)という舌を噛みそうな悪辣な男に、アラブ世界の混乱がもたらされたかと思うと歴史の皮肉を感じます。この欲深な男と ロックフェラー家の連結で、アラブ世界はズタズタにされたのですね。

 大作の映画「アラビアのロレンス」は私も3回観ましたが、初めてその内容がわかりました。それほど複雑な時代背景を下敷きにした難解な映画でした。私もアラビアのロレンスの颯爽とした生き方には深く共鳴していましたので、嬉しく読ませていただきました。
 
 その他、数知れない知見に接しながら、今度の意欲的な著書を読ませていただきました。読後感が遅くなりましたことを申し訳なく思っています。

                    2015・8・12        ****

(転載貼り付け終わり)

副島隆彦拝