[1736]NY州、シェールガス採掘を禁止

加藤(1722) 投稿日:2014/12/24 22:53

日経以外のメディアでも取り上げられているのでご存知の方も多いでしょうし、いずれ副島先生の新刊でも触れられそうな内容ですが・・・一応貼り付けておきます。

【以下、2014年12月18日の日経新聞(紙媒体では夕刊)を転載】
http://www.nikkei.com/article/DGXLASFK18H2L_Y4A211C1000000/
NY州、シェールガス採掘を禁止 健康への影響懸念

2014/12/18 10:03日本経済新聞 電子版

 【ニューヨーク=杉本貴司】米ニューヨーク州は17日、州内で新型エネルギーの「シェールガス」の採掘を事実上、禁止する方針を固めた。水圧破砕法と呼ぶシェールの採掘手段が、人体に悪影響を及ぼす危険性を排除できないためだ。代表的なガス田を州内の一部に抱えるニューヨーク州の判断に、シェール開発を見直す動きが広がる可能性もある。

 ニューヨーク州の健康局が同日、水圧破砕法に関する報告書を公開した。水圧破砕法の環境や健康への影響は「完全には解明されていない」としつつも「環境に影響を及ぼし、潜在的に健康にも有害であることは明らか」とし「ニューヨーク州では継続すべきではない」と結論づけた。

 これを受け、州の環境保護局と健康局の両局長が水圧破砕法の利用を禁止するよう指示した。ロイター通信によると、マーテンス環境保護局長は17日の州閣議で、2015年初めに正式に禁止を命じると述べた。

 米国内でシェールの採掘を禁じるのは、北東部バーモント州に続いて2例目。ニューヨーク州は州西部に代表的なシェールガス田である「マーセラス」を抱える。同州内での開発地は限られ、すでに採掘を一時的に凍結しているため、今回の採掘禁止が米国のシェール産出に与える影響は小さい。だが、ガス田を抱える州が採掘禁止を表明したことで、同様の動きが広がる可能性もある。

 シェールガス・オイルは、けつ岩層と呼ばれる硬い岩盤に含まれる。ここに高圧で水を注入して割れ目を生じさせる水圧破砕法で採掘する。1つの井戸を掘るのに通常、1500万~3000万リットルもの大量の水を使うため、これまでも地下水の汚染や不適切な排水処理による土壌汚染が懸念され、開発反対を訴える動きが強まっている。

 海外ではフランスで11年に水圧破砕法を禁止する法律が成立。ドイツも今年、7年間、開発を認めないことを決めた。直近では原油価格の下落を受けてシェール開発の米コンチネンタルリソースが投資額を減らすなど、シェール革命に逆風が吹いている。

【新聞転載はここまで】

【(ご参考)某金融機関で販売している投資信託】
※やっているのはここだけではありません。どこの金融機関も、「バンクローン」だとか「シェール革命」をテーマにしたファンドを企画したり、売ったりしています。

『米国エネルギーMLPオープン(毎月決算型)為替ヘッジあり/為替ヘッジなし(愛称:エネルギー・ラッシュ)』
http://www.bk.mufg.jp/tameru/toushin/fund/01122920.html

上記サイトを画面下の方にスクロールすると、「為替ヘッジあり/為替ヘッジなし」両方の運用実績(チャート)が出ています。

「為替ヘッジなし」の方は、円安ドル高の影響で、値動きは荒いものの「人によっては、『押し目買い』によって」利益が出ている状況です。
しかし、「シェールガスってそんなに凄いの? でも為替リスクは怖いから・・・」と考えて「為替ヘッジあり」を選んだ人は、青い線の動きの通り、ほとんどの人が損をしています。(ファンドの残高でもわかるように、販売している金融機関の人間にドル高信者が多いので、「ヘッジあり」を選ぶ人は少数派)

「ヘッジあり」「ヘッジなし」に共通することですが、ファンドの価格推移(青い線)とファンドの残高(ピンクの塗り潰し)を交互に眺めてみれば、価格が安い時に購入して利益が出ている人はほとんどいないという感じがします。

一方で、学問道場掲示板「金融情報メモ」の595、598に貼り付けてあるようなファンドは、そちらに貼り付けてあるリンク先の通り堅調に推移しているようです。
これらのファンドは、販売額限定で売り切ってしまうタイプのものが多いです。運用レポートのpdfファイルを見ればわかる通り、(低金利で)価格がこれ以上伸びていく余地も少ないため、適当な所で「乗り換え」を勧めていくのかなあと思っています。

金融機関にお勤めの方には何ということはないでしょうが、そうでない方には「何となく」でも金融機関の営業現場の雰囲気を掴んで頂く手助けになれば幸いです。