[1530]副島先生への質問
副島先生へ送ったメールの転載を投稿します。
不備等があれば、ご指摘下さい。
宜しくお願い致します。
質問内容
大前研一氏のECBは国債を買っていない記事について
副島 隆彦様
会員の○○と申します。
ヤフーのニュース等を見ていたら下記記事を見つけました。
週刊ポスト2014年2月14日号の記事のようです。私の読み
違いでなければ件名の内容だと思うのですが。夜も遅いの
で短文の挨拶文で申し訳ありません。また、お忙しいでし
ょうから簡単なお返事で結構ですのでお教え頂けたらと思
います。
お願い致します。
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20140209-00000014-pseven-bus_all
(転載貼り付け始め)
日本が円安と共にコントロール不能のインフレに陥る可能性も
NEWS ポストセブン 2月9日(日)16時6分配信
アベノミクスは本当に効果を発揮したのか。日本だけが給油しながらアクセルを踏み続けるような状態を続けているので、今年は日本経済にとってかなりつらい年になると大前研一氏は分析している。
* * *
2014年に入り、日本経済の「潮目」が変わった。私は年初からその空気の変化を感じて発言してきたが、結論から先に言えば、今年はかなり“つらい年”になると思う。
新聞・テレビなどは株価が大幅に下落した1月半ば頃からようやくその変化を報じ始めたが、予兆はすでに昨年末に現われていた。これほど円安になっているにもかかわらず、輸出数量が増えていないのである。その理由を克明に調べていくと、アベノミクスは本当に景気上昇・経済再生の効果があったのかどうか、甚(はなは)だ疑わしくなってくるのだ。
安倍政権は景気を上向かせるために、いわば車にガソリンを注ぎ続けながらアクセル全開でブレーキを踏まずに突っ走ってきた。その象徴が、一般会計の総額で過去最大の95兆8800億円に膨れ上がった2014年度予算案だ。さらに、もし4月からの消費税引き上げで景気の腰折れ懸念が広がれば、補正予算を組むのは時間の問題である。
振り返れば、EUではギリシャの財政問題に端を発した欧州債務危機の時に、ECB(欧州中央銀行)のドラギ総裁が「必要があれば、どこの国の国債でも無制限に買う」と言ったから、危機が遠のいて小康状態が続いている。ところが、ECBがどれくらい国債を買ったのか調べてみたら、なんと「ゼロ」だった。
黒田総裁と異なり、ドラギ総裁は“口先”だけで、実際には全く買っていなかったのである。国債を買っていないEUと買いまくっている日本。それが現在のユーロ高の最大の理由である。
要するに、EUはガソリンを入れてアクセルを踏むことはしなかったのだ。アメリカも少なくともアクセルを踏むのはやめて、ブレーキを踏むかもしれないという状況になっている。そんな中で、日本だけが給油しながらアクセルを踏み続けている。このままでは、さらなる円安とともに、コントロール不能のインフレに陥る危険性が高まる一方だ。
賢い企業や個人は、すでに昨年までの円高局面で資産を海外に移している。それが今年はさらに加速するだろう。円安が進んだ今では、もはや遅きに失した感もあるが、とにかくインフレ危機への備えを急ぐに越したことはないのである。
※週刊ポスト2014年2月14日号
(転載貼り付け終わり)
以下、副島先生からの回答
○○さまへ
副島隆彦から
メールをありがとうございます。
私は、昨日は、大雪の中で、東京の新橋で、何とか金融セミナーを開催して無事終わりました。
ただし、会場の外で滑って転んで足をねん挫したご婦人がいて、その方にとっては不幸なことでした。
こんな真冬の時期に講演会を決めて、そのせいでまことに申し訳ないことをしたと主催者として反省しています。
○○さまが送ってくださった、週刊ポストの 大前研一氏の 経済予測ですが、大筋ではこれでいいのだと思います。 大前氏は、今の安倍政権に批判的な立場を取っていて、きっと 政権や体制メディアからは嫌われていると思います。
ですが、大前氏の、「ところが、ECBがどれくらい国債を買ったのか調べてみたら、なんと「ゼロ」だった。」というたった一行の文で、何かが分かることはありません。 大前氏には、独自の 調査機関はありません。
私、副島隆彦 と同じで、今は、組織も何もない、ただの評論家です。
大前氏の会社、 大前アットマークは、もう、ぼろぼろで、10人の社員も食べさせることは出来ないはずです。 経営コンサル上がりの 彼ですが、泥臭い、本当に厳しい 経営の才能まではなかったのです。私には、このことはよく分かります。
なぜなら、私、副島隆彦の本と、彼の本で、今、どっちが売れているか、と言えば、私の方だからです。
ということは、私は、この収入で自分の家族を養っているのが、精一杯です。だから、大前氏が、いくら本を出しても、彼も自分の家族の文だけでやっとのはずなのです。 ですから、○○さまも、 もっと、冷酷に、物事を考えるようになってください。もっと 経営者の厳しい目で、世の中を見てください。
できれば、○○さまご自身が、この記事を、私の文も含めて、重たい掲示板に、転載投稿してください。
今後とも 「副島隆彦の学問道場」 をよろしくお願いします。
副島隆彦拝